278 冷たい校舎村8
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[ 将来のユメ>>267なんて久々に聞いた。 ──と、礼一郎は笑って答える。]
小学校の卒業文集は教師。中学は警察官。 今はそうだな、デカい安定企業の正社員。
はーやだ、順調にすれてきてるわ。 …………で、おまえは?
[ 一歩先ではなくもう少し先の話。 現実味を薄めて、冗談の延長線上に言う。
どことなくスマートな雪だるま>>267が、 野生に放たれる様子をぼんやりと見ていた。]
(319) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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だろー。偉いなー、俺。 あ。つか噂をすれば。
[ メールを送信してからほとんど間を置かず、 前方で朝の通学路に相応しくない声が響く>>288。]
マジうっせーなあいつ。 ああいうことしてっと、 学校に苦情入れられんだよ。 ちょっとシメてくるわ。
[ もちろん、それは冗談ではあったけれど。 それと同時に、コートの中スマホが震えた。>>289
どうせ喜多仲だろうとふんで確認はせず、 礼一郎は滑らないよう気を付けながらも足を速める。]
(320) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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あ、学校行くんならさっさと行けよ。 マフラー程度じゃ風邪ひくぞ。
[ 押し付けたのは礼一郎のほうなのに、 最後にそんな言葉も押し付けて、先へ進んだ。*]
(321) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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良い子。
(322) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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という言葉が含むものは、 おそらくそれを使う個人や集団によって異なる。
(323) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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阿東家にとっての良い子とは、 学業よりスポーツよりなによりも、 人として正しく振舞うことにある。
(324) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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良い教えだろ? 礼一郎もそう思った。
(325) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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── 回想/文化祭準備 ──
[ ぴしっと音を添えたくなるくらい、 美しい角度で手が挙がっていた>>202。
福住ってあんなキャラだっけ。 ──と、礼一郎は騒がしい教室の前方で思った。
思っただけだ。本人がその気ならそれでいい。]
最高なら何よりだわ、了解。 じゃ、宣伝に福住ね。
[ さばける範囲で読み上げましょうとばかりに、 親指を立て返しながら礼一郎は言う。]
(326) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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[ 自分のことを「僕」と言う女子とか、 女子の恰好をしている男子だとか、
礼一郎にはなかなかに難解な存在だったけれど、 様々な人がおり、いずれも尊重されるべきである。 というのは、現代においては常識、良識の範囲だろう。
一人称とその経歴がやや特殊なことを除けば、 福住誠香は気の良い級友であると礼一郎は思う。
だからこそ、彼女が礼一郎に向ける、 他の者へのそれと比べてややよそよそしいような態度を、 気にしていない、と言ってしまえば嘘になる。]
(327) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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[ ──もっとも、
礼一郎は実際、学校で本当に声を荒げたり、 噂になるほど派手に喧嘩をした覚えもない。
他人様に迷惑をかけてはならないし、 お友達と何か諍いを起こしそうになっても、 ぐっと我慢して家まで持って帰ってきなさい。 おまえが譲りなさい。大人になりなさい。
という教えを100%守っているとは言わないが、 そこそこ忠実に実践して生きてきた。 もう今となっちゃ、礼一郎の生き方でしかない。]
(328) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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[ だから、そういう振る舞いが原因なら、 その溝>>203を埋めるにはやや苦労しそうだ。
ということを、礼一郎はまだ知らない。*]
(329) 2020/06/11(Thu) 20時半頃
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[ 続けて挙がる手を、順に確認していた>>207。
連城があまりに勢いよく手を挙げるので、 礼一郎は彼が小学生みたくそのまま立ち上がって、 椅子まで倒して大騒ぎしなかっただけで安堵した。]
うるせえ、わかった! ソーマが役者な。 括弧いい役って書いといてやるから、レイが。
[ (いい役)でもカッコいい役でも構わないが、 礼一郎が意図したのは少なくとも前者だ。
すらすらと書き連ねられていく文字>>230。 確認がてら振り返ったときには、 衣装係の名前が追加されている。]
(330) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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書いとけ書いとけ。 なんなの、めちゃくちゃやる気かよ。
[ とんとん拍子で埋まっていく枠に、 礼一郎はわははと笑って言った。 嫌味とかじゃなく、礼一郎は嬉しい。
礼一郎は確かに、いつも予防線を張る>>187。 協力的な級友のおかげで意味をなさない予防線。
それでいいと礼一郎は思っているし、 「庶務」という役に早未が収まったときも、 内心>>257までは知らず、「よろしくな」と笑った。]
(331) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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早未がメイク? だってさ、レイ。 つかなんで二人してハードルを上げにくる。
[ 宣誓か宣戦布告じみた宣言>>259に、 少しだけあきれたように礼一郎は笑った。
笑っていた。 面白いなあとか。 楽しいなあって、礼一郎は思う。*]
(332) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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小さなことを大きな愛で行うだけです
(333) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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[ だれかを助けたい≠ニ思う気持ちは 辿れば妹が生まれてからあったような気がする。
特に小学生高学年の頃に読んだ伝記の人物、 かくゆうマザーと名のつく女性に心を打たれ 拍車を増して行ったようにも思う。
中学生にもなれば、活動の幅も広がり、 幾つものボランティアにも積極的に参加した。 その中には、病院へ赴くものもあった。 ]
(334) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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──数年前、病院にて──
今日、読み聞かせを担当させていただきます よろしくお願いします
[ ぺこり、と音のつくようなお辞儀をする。
それは、とある病院の談話室にて。 子ども向けに開催される読み聞かせの会。 私が読むのはちょっとしたよくある絵本。
ボランティアで成り立つ図書室も併設されている この談話室には、少し年齢の上な子や 大人たちも過ごしている様子だった。
その中に、同じ年くらいの女の子の姿も>>220 ちらほらとあったような気がしていた。 *]
(335) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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/* ログが急流で、ぜえはあしています。
礼一郎、べつにチビになりたくなかったんだけど、 ラ神の思し召しなので、礼一郎は小さい扱いされるたびに不本意そうな顔をしています
(-79) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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— 回想:鬼さんからの詰問タイム —
[>>295体育館裏で、じっと裁きの時を待つ。 謝罪で済めばいい。悪くてもお金、それか物や成績。 もしかしたら体を——]
……ぅ。
[>>300ごちゃごちゃした頭の中を、雷のように鋭い一言が突き刺してきた。 はい、全てバレてますね。 額から汗を吹き出しながら、なんて言い訳しようか考えていたら、 >>302話が予想しない方向に変わっていって、目を丸くした。]
(336) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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あー……うー……。
[そういう解釈をしてくれたのかって。 縋り付く糸を見つけた気分。
……そう、だからわたしは、 罪悪感も何も覚えず、それに乗っかってしまうのだけど。]
(337) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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/* ろぐにおぼれる かえしたぶんだけかえってくる おあーーーーっ ぐおおおおおおおおお
(-80) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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……めんどくさい恋バナに巻き込まれて。 彼氏の名前を挙げないと逃げられそうになかったから、 つい……。
[下を向きながら、声色を細める。 辰美くんとしては、何故自分なのか、が気になるところであろう。
実のところ、モテて人気のある男子だと嫉妬を買ってしまいそう。 誰とも仲が良くて明るい男子だと、嘘がすぐにバレやすそう。 しかし、他校の男子の架空の設定はすぐに思いつかなかった。 ……そういう咄嗟の判断の結果出て来たのが辰美くんだった、というだけ。 それを正直に答えていいものかどうか、数秒悩んで、結局、]
(338) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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/* あとあの、今度こそ良い委員長をやろうと思ってきたんですが、 福住ちゃんに苦手意識持たれてる下りでやばい!! ってなりました お願い、信じてください。悪い委員長じゃないんです。学校では。
(-81) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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か、……かっこいい、から。 ごめんなさい。
[はい、嘘に逃げました。 >>299しかも、どこぞの恋愛マスターなら嫌がるであろう理由付けで。]
フリは、……できたらでいいけど、 文化祭が終わるまで。……お願い、いいかなぁ。 なんでもするから……。
[身を縮こまらせながら、へこへこ頭を下げるほかない。 脂汗でびっしょりしている。
嘘吐きは嘘を吐くけど、その嘘が上手とは限らない。*]
(339) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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/* 8組の三下ポジション、葉野
(-82) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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――通学路――
そう。 剣道部でも一年の攻撃めちゃくちゃ痛い。 七星ならやりかねないな。死ぬなよ。
[なむなむ。と辰美は静かに友の無事を祈った。 ちなみに七星が辰美に竹刀を貸せと言ってきたとき できるだけ丁重にお断りしたことがある。>>314]
(340) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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全くだ。今からぱっと出来ねえかな、彼女。
[彼女は別に工場生産されないし、 サンタクロースに連れられてもこないので>>315 これはつまり、独り身の男子高校生の無為な嘆き。
家族への愚痴から、最新ゲーム機の話へ。 話は楽しい方がいい。>>316 尤も、男子全員がそろってPSFをする図を想像し 辰美はのそりと耳を塞ぐジェスチャーを返した。]
(341) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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来そう。 そーまときたなかが揃うなら俺耳栓もってくから。
[とてもではないが、 彼らの話の回転についていける気がしない。 愉快そうだなとは思う。]
(342) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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わかる。もうちょい頑丈な作りにしてほしかった。 大人になれなかったら……子供のままか。 それもそれで楽しそう。
或いは、幽霊かもな。 足りなくなったものを探してんの。
わかんね。
[何になるんだろう、将来どうなるんだろう、なんて ありきたりな漠然とした不安を口の中で転がしたって 雪が晴れるわけではないが、なんとなく、気はまぎれる。
礼一郎が語る「安定」を絵にかいたような将来の夢に、 「らしいな」と相槌を打った。>>319]
(343) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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/* 今更だけど颯真くんの中学生縁故もらってもいいかな……って 矛盾無いようにはできる、はず
(-83) 2020/06/11(Thu) 21時頃
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