278 冷たい校舎村8
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
全て表示
|
[ まだ先の長い旅路。 せめて前方に残された分くらい、 正しく、胸を張って生きていたいんだよね。]
(1203) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ それで何が許されるわけじゃなくても。]
(1204) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ ……日が傾き始めている。]
(1205) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ はじめてバイト代が振り込まれたころだった。 全額そのまま封筒に移し替えながら、電話をする。 妹の代理人からもらった名刺を久々に取り出して。]
(1206) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ 償うべきとはわかっているが、 償いたいと思っているわけじゃない。 その方法もわからないでいるうえ、 重ねた15年は何も変わらない。消せない。]
(1207) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ 堂々巡りもつつがなく継続中。]
(1208) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ ……いや、つつがなくねえんだわ。]
(1209) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
To:辰美幸俊 From:阿東礼一郎 ――――――――――――――――――――
顔見に行ってもいい?笑
――――――――――――――――――――
(-1078) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ さすがに、一か月ちょっとじゃあな。 先に音を上げたのは礼一郎だったかもしれない。
だとすれば礼一郎はほんの少し悔しい。 ……別になんの勝負でもないんだけどさ。
そこそこ横暴な礼一郎が、 返事を待ちもせず玄関から出たら、 ちょうどバイト帰りらしい隣人と鉢合わせた。
どっか行くの。と言われて、 礼一郎はふつうに、友だちんとこ。って言う。 友だちの話をする。くらいの仲にはなっていて、 つまり彼は大学生になった礼一郎の友人だ。]
(1210) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ そいつは礼一郎の顔を見て笑った。 いいなあ、たのしそうだね。ってにっこり。]
(1211) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ そうなんだよね。]
(1212) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ 声に出そうとして、喉でつかえた。]
(1213) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ そうなんだよね。 どうすりゃいいんだよ。 礼一郎だって変わりたかった。]
(1214) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ でも、やり直しがきかねえんだから、 取り戻せないものもあるんだからさ、 この先どう生きるか、感情ではなく行動を、 自分の手が届く範囲で定めていくくらいしか、 礼一郎にはもう思いつかないんだよ。なあ。]
(1215) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ それが今後の正しいやり方なんじゃないの。]
(1216) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ 礼一郎には信じることしかできない。]
(1217) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ 言葉に詰まった礼一郎に、 友人は不思議そうな顔をしている。 礼一郎はゆっくりと笑みを浮かべた。]
(1218) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
そうだよ。 楽しすぎて怖いわ。
(1219) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ わはは。ってどちらともなく笑っていた。 気のいい隣人は明日の出欠を気にしてくれて、 礼一郎はもしかすると頼むかもって笑う。 じゃあまたねってあたりまえに手を振って、 その瞬間から、礼一郎は足早に歩き出している。]
(1220) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ バタンと扉の閉まる音が背後でした。 鍵の閉まる音が耳に届く前に、 礼一郎は地面を蹴って駆け出している。
恐ろしい何かから逃げ惑うなんて、 礼一郎にはまったく似合わないはずなんだけどな。 小心者の礼一郎が易々と正しく生きていくには、 それなりに息がしづらい、やってらんない世界だった。 それが現実ってやつだった。
罪からも、過去からも、自分からも、 逃げようったってそうはいかないから、 たまにはそうやって行き場のない気持ちを抱えて、 逃避の真似事をしてでも生きていこうよ、礼一郎。]
(1221) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ だって生きたいんなら、そうするしかないよ。]
(1222) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ ……それにさ、 少なくとも、礼一郎には、 大きく何かを欠いた礼一郎なのに、 友だちがいてくれて、よかったね。 そうじゃなきゃ、走り出すこともできない。 君たちがいてくれて、本当によかった。
それはさ、礼一郎がこれまで、 家の外でだけだったとしても、 ちゃんと生きてきたから。
──ってことにするのは、 ちょっと礼一郎に都合がよすぎるかな。]
(1223) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ ……やっぱりそれも、 礼一郎には信じることしかできないな。]
(1224) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ 最寄駅のロータリーが見えて、 ようやく礼一郎は速度を落とした。 少し息が上がっていて、 礼一郎はゆっくりと呼吸する。
傾き始めた日に晒されて、 歪な影が礼一郎の足元に落ちている。 礼一郎はそれをじいっと見下ろして、
また一つ、ふたつと呼吸を重ねる。 少しだけ冷静になって、 礼一郎はゆっくりと顔を上げる。]
(1225) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ そうして、また。 震える足で一歩を踏み出す。]
(1226) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ これからの人生が、礼一郎は少し怖い。 自分の背負っていくべきものの重みも、 それとどう向き合うのかということも、 全部投げ出してしまえそうな、自分も。]
(1227) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ 本当に恥ずかしい話だけど、 罪の意識を覚えない自分を、 そのときになってはじめて、 戸惑いでも、諦めでもなく、 少し怖い。と礼一郎は思う。]
(1228) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ だから何。って君たちなら思うかもしれない。 礼一郎は君たちの知らないことをよく知っていて、 君たちには礼一郎には見えなかったものが見えている。
その隔たりが永遠に埋まることのないものだとしても、 礼一郎はこちら側で笑って、君たちのことを見てるね。 時々、崩れそうな縁にそうっと足をのせたりしながら。 そちら側へつながる道なんてないってわかっていても。]
(1229) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ ……だから、]
(1230) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
|
[ 人の流れに潜り込むように、 礼一郎の背中は駅の構内へと消えていく。]
(1231) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
|
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る