158 Anotherday for "wolves"
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― 診療所 ―
[ぎ、]
[押し開ければ 軋る。]
[ひょこっ]
[擦り抜けるように、 診療所に住み付いた黒猫は 戸の間を擦り抜けて 床に靴音打つ。]
[>>227かたん、
棚に本を収める音が聞こえて、 聞き慣れた『挨拶』が 猫の黒毛を揺らした。]
やー、『せんせー』!
(240) 2015/05/10(Sun) 13時半頃
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[へらっと、 小さく手を振り振り。
自分でも分かる漂う臭気に 噫、 (また小言を吐くんだろうねえ、 この偏屈な飼い主は。)
猫がわざと改まって呼ぶ時は、 大抵ろくでもない時だった。
さして、身構えるでもなく 皮肉に、浮いた足を下ろして 一歩。 前へ進む。 ]
ううン、 ここが夢じゃさそーならきっと地に足ついてるねえ。
…夢から放り投げられたせーで、 ちょっくら地に足めり込みすぎてるかもしんないけど ごちゅーこく、痛み入りますよーう
(241) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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[すん、鼻の鳴る音] [悪態を吐く様に 呵々、と嗤い。 他人事のように 涼しい顔して おちょくるまではワンセット。
猫は、よくも追い出されないものだと思う。]
おぉっと、 さすがスティー。 よぅく分かってるじゃないの。
けどねえ、 もっと優しく差し出してくれても いいんじゃないのさあ。
仕方ないでしょ。 ごみだめが今晩の寝床だったんだからね。
(242) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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[半ば投げつけられるように 渡された筒を
ぱしり、
黒の手布越しに受け取って。 蓋を開ければ、ごきゅ、と 喉を震わせて一気に半ば程飲み下していった。
透き通る水が、 疼きを続ける頭を冷ましていく。 ぷは と、酒でも呑むかのように 飲み口から薄い唇を離せば、
端から垂れた滴を 出掛ける前は綺麗だったはずの、 襤褸切れみたいになった外套で拭いた。]
やー 助かったよ 地に足はついたけど、頭は呆けっぱなしでさあ
(243) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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[正確には、 解離しかけた感覚が浮ついていたのだけれど 猫が自ら それを言うことは無い。 もっとも、時折猫が見せる『違う顔』。
それをお医者ならば、 勘づいていたかもしれないし そうでなくとも、『異』を感じ取ることは 出来たかもしれない。 が、猫の知るとこにゃ、ない。]
あ、ワタシの服。どこにある?
[流れるように、儘。 じ。 と双眸を天の蒼を見上げ。
『いつものよに』 着替えを用意してくれてるのを 分かっていて 図々しくも乞うた。]
(244) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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[あまり立ち入ることは憚られるだろうか。 視線だけではまともな問いかけにはならないかもしれない。 ただ――、その疑問を改めて音にする事は、ベネットの様子を見ると躊躇われた。]
いってらっしゃい、グレッグ。 また後で。
[ひらひらと配送に赴く彼を見送る。 ドナルドが店先に居たのはもしかしたら、ここに来るためだったのだろうか? もしそうならば、あまり長居をすることは出来ないだろう。
それでも――。 楽しみにしていた童話の続きを促されてしまえば>>219]
じゃあ、ほんの少しだけ。 続きをお願いします。
お話は、パン屋を出た赤ずきんが森へ向かうところから――。
[楽しみの誘惑に負けて、耳を傾けてしまう姿勢をとるのだけれど。**]
(245) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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[宿屋の主人はどうであったか ふと、先ほど見かけた風の精のことを思い出し]
一応、メアリーにも声かけておいた 流石に忘れねえとは思うから…大丈夫だと思う
[声をかけた現場で例に漏れず 誰かにぶつかっていたとは口に出来なかったが]
しかし、見ててハラハラすんな
[当人に自覚が無さげな所が余計怖いのだが あれでなかなか見目もいいので 悪い虫がつかないように 村の若者に目を光らせているひとりで その話は、知らぬ者も少なくないだろう]
(246) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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―― 本屋 ――
[己と違い、グレッグの指摘を素直に言葉で認める彼女>>232の様子に ベネットの口元にはゆるやかな笑みの形が浮かぶ。 クラリッサからの挨拶に、同じ挨拶と会釈を向ける。
文字を教える切欠は彼女の言葉だった。 その言葉を紡ぐ彼女の緊張はカウンター越しにも伝わるほど。 本に興味があるならば、文字を読めるにこしたことはない。 最初、弟や妹にそうするように「何を読もうか」と掛けた声が、 彼女の亡き父と重なったとは知らぬままに――。]
(247) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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[この前の童話、とクラリッサが口にする>>237のを聞いてゆるく頷く。]
そういえば、この話も未だ途中だったね。
[奇しくもそれは狼の出てくる御伽噺だった。 めでたしめでたしで終わる物語であるが彼女は如何感じるのだろう。 クラリッサの手元で揺れるマーガレットの花がふわりと香りを運んで]
いい香りだね。 誰かへの贈り物かい?
[気遣う言葉にゆると首を横に振った。]
この本はいいんだ。 寝る前にでもゆっくり読むから。
(248) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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[ドナルドがメアリーに既に伝えた事をクラリッサの口から聞く>>239]
それなら心配はない、かな。 でも、その後にまたそれを忘れるくらい楽しいことがないとも限らないか。
[クツと小さく喉を鳴らして笑い、共にグレッグを見送って。 彼女の示す続き>>245があるページを開けば 文字の横には、赤い頭巾の少女がパンの入った籠を持つ挿絵。 童話の本をそっと彼女の正面へと向き、置いて]
此処からだったね。 ――…、そうして、赤ずきんは……
[読む声にあわせてベネットの指先が本の文字を辿る。 綴られた文字が何を示すかわかりやすいように。]
(249) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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[それは、何時もと変わらないありふれた日常の一部……だった筈だった。
紙の山がごそごそと動いた、と思ったら大きく割れていく。 その中から現れたのは髪がぼさぼさの男。 手をのったりと動かす。一度、二度、三度。……あった。
お目当ての物を手に取りかければ、歪んで滲んでいた世界が、ようやく正常な形で視えるようになった。 両腕を天井へと突き上げ、欠伸を一つ。
どうやら、筆を進めているうちにそのまま寝てしまい、両サイドに築いていた紙の山に埋れてしまっていたようだ。 机の周りは散らかったままの紙、かみ、紙。 いい加減片付けないとその侵食は床までに及び、足の踏み場が無くなりそうだが…また今度で構わないかと問題を先送りにする。]
(250) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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[>>231 そこから、尾鰭がついていたり 片眼を失くして帰郷したのも相まって 怖がる者がいるのも、何となしに
青色吐息が止まらぬ頃もあったのだが それはそれで仕方がないと割り切っている]
…あ、何いって…それは聞こえないなあ
[かつての兄貴分であり、人生の先輩が そろそろ身を固めたらみたいな話を振って来て 思わず、両耳を塞いでみたり
ベネットを連れて来ればよかったなと 彼は兄妹の面倒を見ていたのが理由だろうから 盾にはならぬが、ちらと思う]
(251) 2015/05/10(Sun) 14時頃
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[ふ、と、クラリッサへと視線を戻す。 先ほど薔薇色に色付いた頬も今は落ち着きを取り戻すよう。 けれど、童話を諳んずる声が止み、 文字をなぞる男の指先が彼女の頬へと引き寄せられるように向き]
――――……、何か、頬に
[残る土埃>>133を拭おうと動く、けれど――。]
(252) 2015/05/10(Sun) 14時半頃
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(-110) 2015/05/10(Sun) 14時半頃
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― 時は少し遡り/本屋のちかくで ―
[本屋を過ぎようとするころ、 ふたつの影のちいさいほうへ 投げられた声>>190が朝空へ響く。
>>222ちらっ。 薄氷に捕まえた鴉が一匹。
猫は、『死』の匂いに敏感で 墓地近くに住まう鴉を 時折 じ と見れど。
いっつも 前にするより先に 脇をするうり、猫はついつい 声掛けるよりも抜けてしまうのだった。
これは 黒猫が 墓地の気が苦手だという習癖が どうにも、抜けないからだったけれど。]
(253) 2015/05/10(Sun) 14時半頃
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だってよ…俺、こんなナリだぜ? どこにそんな物好きいんのよ…いねえよな
[人間のオーレリアからはともかく 他の村の娘たちからも、地味に敬遠されていて どこに出会いがあるというのか逆に聞きたい
まだ、片眼を失う前はどうだったか それについては、誰かに話した記憶もない
そんな相手がいたならば 得難く尊い者とは、思っているが 得てみたところで失われるのも、瞬く間
空に架かる虹よりも ふわりと空に浮かぶシャボン玉よりも きっと儚いもの――と、蓋をする]
(254) 2015/05/10(Sun) 14時半頃
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/* >>@16 ミウレリァァァァァアアア!!!!!!!
ぎひぃー!!!!!!! (か弱さの欠片もない声で悶絶しているスラヴァ)
(-111) 2015/05/10(Sun) 14時半頃
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[唐突に本屋の扉が開き、動きが止まる。]
「ベネ、紅茶飲むよね。 って、あれ、お客さん? え、っと、じゃあ此処に置いとくから!」
[末の弟がカップ二つとティーポットの盆をカウンターに置き そそくさと姿を消した。]
何を慌てているんだか。
[指先はクラリッサの頬に触れる前に落ちて、 かわりに差し出すのは弟が運んできた盆にのるおしぼり。]
頬に何かついてしまっているようだから、これを使って。
(255) 2015/05/10(Sun) 14時半頃
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─道中─
[こくり、頷きを見せたのは彼が外へと促してくれたからでした。>>166 それから二人して歩く姿は、とても、とても静かでした。>>184
どん。
というのは、風の妖精の悪戯でしょう。 愛らしい二人の女の子がぶつかる姿を目撃しました。]
……!!
[驚きに、抱きかかえていた飼い猫から手を離してしまいました。 鎖にも繋がれない気儘な飼い猫は、ラズベリーのリボンを揺らし 白い布の巻かれた腕をひょいひょうと運んでは何処かへ行ってしまいました。]
(256) 2015/05/10(Sun) 15時頃
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ラディ…すまねえ、つい話し込んで
[長く連れ回してしまった彼女に詫びつつ この後、どうするかと問うてみる
もし、集会所へ真っ直ぐ向かうとか オーレリアと話したいような返事なら ひとりで本屋へ行くと告げる
ついて来るというのなら 途中で飴玉でも買ってやろうかなと またまた、寄り道先を増やしてしまう事に*]
(257) 2015/05/10(Sun) 15時頃
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/* あめだまもらいたくなるやん(σωσ*)?
くうう、わたしは!あめちゃんのゆうわくには! ま、まけない!!!!
(ビタァァーン)
(-112) 2015/05/10(Sun) 15時頃
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― 幕間・02/戦駆ける蒼天使の噺 ―
[戦場に駆け巡る、 一陣の黒い濡れ羽を持つ風。
何処の組織にも属さない ハルバード使いの傭兵の噂は、 知る人ぞ知るものだった。
華奢な腕を持ちながらも、剛力の マスケットを忌み 重々しい武を取り。
けれども 舞う姿はあくまで軽い、天使の蒼を持つ 死を喚ぶ黒狗は、『死の蒼天使』と呼ばれた。]
(258) 2015/05/10(Sun) 15時頃
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……やめな。
天使なんざ。 アタシゃ似合いもしねーし、狗も食わねーよ。
[その名を呼ばれる度。 昏い瞳の青年は、そう吐き捨てたが。
猫で無い、『黒狗』を飼う条件は唯一。 必ず、破軍星を背にして戦う事。
それを護っていた、『最終戦』までは。 狗が居る勢力は、負け無しだったとか。]
(259) 2015/05/10(Sun) 15時頃
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[ポットの紅茶をカップに注ぐ。 時間の経過で味も変わってしまうから、 本の続きを読む前にそれは行われて]
キミもどうぞ。
[クラリッサへと淹れたての紅茶を勧め 時許す限り童話の続きを穏やかな声で紡いでゆく。*]
(260) 2015/05/10(Sun) 15時頃
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[けれど。 その看板に傷をつけた戦争では。
最後、 喰らうように勝ちを追い求め 『破軍星』に一瞬 背を向けてしまったこと。
それが祟ってか はたまた偶然か。
その戦では大敗し、 それを機に黒狗は行方を眩ました
――― と、されている。 *]
(261) 2015/05/10(Sun) 15時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/10(Sun) 15時頃
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……、……。
[それから少しして、ドナルドくんと宿屋に向かいました。 ルパートさんとお話をしているようなので 私はそっと側にいたのですが。 楽しそうにお話をしている姿を見て、少しだけ。 ほんの少しだけ、羨ましいなと思うのです。
それから、ドナルドくんの浮いたお話になったりもしましたが。 「どこにそんな物好きいんのよ」>>254 には、たまらずにちょっぴり笑ってしまいました。
だって、ドナルドくんは悪いひとじゃないし 見た目だって、片眼を喪ってしまったみたいだけれど そんなに怖くなんてないんだって。
言葉にならずに、笑ってしまったのだけど。]
(262) 2015/05/10(Sun) 15時頃
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/*
すごいオーレリアちゃんが見覚えあるような
(-113) 2015/05/10(Sun) 15時半頃
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/* 「ザ☆死の蒼天使☆伝説」入りました〜
(-114) 2015/05/10(Sun) 15時半頃
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[話し込んでしまったと謝る彼に、ふるりと頭を振ってみせました。 どうすると告げられて、私はまたひとつ頷いて見せましたが、 ほんの少し考えるように顔を俯けて もう一度彼を見上げると、手を小さく振りました。
私と一緒にいても、会話をすることができません。 他の、村の女の子達のように華やかでもありません。 つまらなくさせてしまうだろうなと。 ぼんやりとそんなことを思ってしまって。]
……、……。
[私は小さく、お別れの合図を見せたのです。 そうすれば彼は本屋さんへと向かっていくでしょう。 ふわりと微笑んでから、ドナルドくんが居なくなるまで その背をずっと、見ていようとおもいます。
彼がこの村を出ていったときも、引き留めず理由も聞かず。 ただそうして見送ったのだったっけ、と。 数年前を、思い返しながら。]
(263) 2015/05/10(Sun) 15時半頃
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