164 冷たい校舎村3-2
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
全て表示
|
―翌日:通夜―
[昨日、散々覚悟したおかげか。 突然の知らせに啜り泣く同級生に比べて、まだ、冷静な方だったと思う。
花と黒い枠に囲まれた、彼の笑顔の写真を、真っ直ぐに見つめる。 悲しい、と思わない訳じゃない。けれど、それ以上に、苦い気持ちが残る。
彼の病のことも、呼び出された先での彼の苦しみも、察する事はできる。 このまま生きていても、希望がありはしなかったことも。
けれど、俺は自分勝手な人間だから。 ムカつく、と内心呟いて、止まったままの笑顔を睨みつける。 あぁ、もう。また視界が歪んだ。
少なくとも、高校生活の最後が、手放しで喜べる状態じゃなかったことを。 楽しかった文化祭の思い出が、苦い記憶に塗り潰されることを、俺は、心の底から、恨む。*]
(157) ふゆのひと 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
[事情は知った。 あなたが死を選ぶ理由も分かる。
でも、それでも。 やっぱり、戻ってきて欲しかったよ。
あなたが死を望んだのと同じように、 あたし達は生を望んだ。
でも、願いは片方しか叶わない。
勝ち逃げされたようで悔しいな。……なんてね。 さようなら ―― 最初で最後の別れをひそり、告げる*]
(158) rento24ss 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* 志乃さんの答辞が、ああ。 佐久間微笑んでるよ…………
そして三星さんの『なんてね。』が凄まじく好きです
(-187) kazue 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* >>-185 よかった!!よかった!
(-188) mayam 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
――数年後――
[部屋に残された一枚の絵画。 横長のキャンパスには、彼が頑として描かなかった人間が十一人も描かれている。
絵画の背景となっているのは舞台。その舞台の背景に設置されているのは、どこにでもありそうな校舎だった。校舎の壁にかかった時計は八時五〇分を指している。
十人はこちらに顔を向けているが、一人をのぞいて目鼻口は描かれていない。右から二番目の少女だけ、目の部分に赤錆色の丸が二つ並んでいる。
明るい髪色をした十一人目は背中を向け、校舎の方をじっと向いていた。]
(159) kazue 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
[こちらを見る十人は、それぞれ特徴があった。
左から、肩に掛かる程度の髪を持つ女子生徒。彼女の胸には大きな刺し傷があり、服を赤く染め上げている。
その隣には、彼女と同じくらいの背丈の男子生徒。同じような胸の一文字からは赤が流れているが、その他にも身体中に細い線が走っている。よくよく見れば、彼の目があるはずの辺りから、一筋の線が流れていることに気がつくだろう。
彼の隣の背が高く細い男子生徒は、他の九人とは違い後ろを振り返っている。その手はだらんと垂れ下がっていた。]
(160) kazue 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
[彼の右隣。真ん中の辺りには、色白の左隣よりは少し背の小さい男子生徒がいる。彼の手にはハンカチが握られていた。
その隣には、明るい色に染められた髪の、低めの女子生徒が俯くようにして立っている。彼女の顔の、両目の辺りからは何本も細い線が描き込まれていた。
左から六番目に居るのは、左隣の女子生徒よりも小さい男子生徒。その背景にはうっすらと翼が描かれている。]
(161) kazue 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
[その隣は、赤く染まった制服を適度に着崩した、背が高く髪の長い女子生徒の姿。元々は黒であっただろう髪は、赤く斑に染まっている。
続いて、翼の男子生徒と同じ程度の身長の女子生徒。彼女の頭部には花のヘアピンが輝き、片手で花がらのブックカバーを抱えている。
唯一、顔の部分に赤銅の目が描きこまれた女子生徒の服は、カラフルな絵の具に染められている。その身体の中心には、一本のパレットナイフが突き立っていた。
一番右端の男子生徒は、頭からペンキを被ったように赤く染まっていた。]
(162) kazue 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
[絵のかかったイーゼルは冷たく、部屋の主がここを去ってから随分立っていることを示している。
その足元。破られたメモが床に落ちていた。
そこには殴り書きでたった一つの熟語があった。
『追悼』
佐久間結弦が最後に描いた絵だった。*]
(163) kazue 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* ヘタしたら佐久間死んでる風にも読めるんだけど、(多分)違う………… 絵描かないだけで、きっと生きてる…………佐久間まで、寺田化しないはず……
(-189) kazue 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
──通夜──
[喪服はないから制服で行きなさい、と母に言われて袖を通した制服は、当たり前のように濡れてはいない。 絵具の跡も血の跡もついてはおらず、綺麗なままだった。 それを纏って、多くの人が犇めく通夜の会場へ向かう。
参列する人々を、写真の中の七五三を、ずっと、見ていた。 出る前に母に何度も教えてもらった焼香を拙く済ませて、また前を向く。
泣かないことはやっぱり無理だったけれど、視界なんて歪んで酷いものだったけれど。 だけど、逸らさない。 踏ん張るように、ずっと背筋を伸ばして、唇を噛んで、見る。
誰かから聞いた理由を、反芻する。 病気、だったらしい。忘れてしまう、病気。 どんな風に理由を聞かされたとしても、私が、七五三から直接それを聞いたわけではない。 だから、彼の絶望を、この先もきっとちゃんと理解してあげられることはないのだろう。 そのことを、今はただ、悔しくて悲しいと思う。]
(164) Maki_hinata 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
[だから、この苦しさと悲しみを、いつまでも覚えておこう。 自分たちも、そう遠くない未来にそれぞれの道をゆく。 流れる時の中で、いろんなものがきっと、変容してゆくのだろう。 生きてゆくために、人間は、悲しみや苦しみを時の経過に軟化させてゆくんだって、誰かが言っていた。
──だけど、忘れない。覚えてる、ずっと。
涙で滲んだ視界の向こうで、写真の中の七五三は、いつまでも、いつまでも笑っていた*]
(165) Maki_hinata 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* なんか穂積さんひとりだけめっちゃ泣いてる ごめん泣かないと潰れる子なんだ……ごめん
(-190) Maki_hinata 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* 志乃ちゃんの答辞とか佐久間くんの絵がすごく好きです…!! いいなぁ。
>>-187 佐久間くん 気付いたら口癖化しておりました。 そう言っていただけて嬉しいです°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
(-191) rento24ss 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* 中の人はとてもとてもいまこの〆ロルを本当に投下していいのかとても悩んでいる(えぐりに行くスタイル)
みなさんご回答ありがとうございます>現世の様子 結局いいか悪いか決められなかったので、その辺の描写は省きました。(ごまかした)
(-192) rei0x0 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* 皆のロルすごい好きです!!!!
(-193) rei0x0 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
― 翌日・通夜 ―
[すすり泣く声が満ちるその場に、ただじっと座っていた。 涙はもう出ない。ただ、前を見る。
郁に電話で告げた通り、自分の足で歩いてここへやってきた。 友人との別れを、こっちの世界でも行うために。
……こうして彼の死が、目の前に突きつけられて。 まるで夢だったかのようなあの校舎での出来事が、雪崩れるように思い起こされる。
これが、彼の選択。 あたしはそれを肯定するつもりはないけど――彼のことは、忘れない。 彼を忘れないことで、彼を彼のまま生かそう。
それはきっと、これからも。]
(166) myu-la 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
[ありがとう、と、さようなら。 別れの言葉はそれだけ。
もう既にあの世界で告げているから、口には出さずに一礼を捧げる。
叶わなかった初恋。 でも、それを経てあたしはようやく、前を向ける。 誰かを好きになることと、それと逃げずに向き合うこと。 あの校舎はそれを教えてくれた。
――君に、誓うよ。
あたしはどうしようもなく壊れてしまったけど、いつかきっとまた、素敵な恋をする。 こんなあたしでも、恋をしていいんだって、自惚れようと思う。
しっかり悩んで、きちんと苦しんで、それから立ち直る。 素のままの、あたしで。*]
(167) myu-la 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* あ、12月と入れるの忘れた。 冷たい校舎の出来事が始まった日付±一週間の出来事です
説明が!うまく出来ない!!ので、なんとなくイメージしてください。なんとなく。
(-194) kazue 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* えぐられてしまうの(身構えている)
(-195) mayam 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* 抉られるのちょうこわい(志乃ちゃんにそっと寄り添いながら
(-196) Maki_hinata 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* あっでも身構える程じゃないと思うよ!w 読み直したら結構平気な気もしてきた……。
あと館石ちゃんがまた恋をしてくれるっていうので涼介成仏できる よかった
(-197) rei0x0 2015/07/19(Sun) 22時半頃
|
|
/* 抉るなら早めにね(カウンターパンチを食らわす体勢
(-198) myu-la 2015/07/19(Sun) 23時頃
|
|
/* >>-196 (ぷるぷるしてそっと寄り添った)
(-199) mayam 2015/07/19(Sun) 23時頃
|
|
/* 多分投下ほんとぎりぎりになるんでお気になさらず!!! みんな通夜してて!!
(-200) rei0x0 2015/07/19(Sun) 23時頃
|
|
―半年後:夏―
[床に転がった服を蹴飛ばして、部屋を出る。 夏らしい、薄手の半袖と、それからジーンズに、片手に鞄と愛用のビデオカメラを引っ下げて。
妥協が混じっていたことは否めない。 刺青を持つ人間が“全う”な職に就けないだろう、とか。 自分の体躯では、力仕事なんてまず不可能だろう、とか。
けれど、それ以上に、文化祭が楽しかったことを忘れたくなかった。 あの楽しかった日々を、ただ、悲しい思い出で終わらせたくない。そう思った。]
(168) ふゆのひと 2015/07/19(Sun) 23時頃
|
|
[だから、カメラを手に取った。映像を作るために、専門学校に行く事を選んだ。
まだまだ、いい映像が作れているとは言えない。 多分、力不足で、伝えきれない部分も数多くあるから、本職の“アイツ”に見られたら、きっと笑われるような、拙いもの。
それでも、これを作りたいと思った。 自分や、それから皆が、アイツを忘れることのないように。
引っさげた鞄の中に入っているのは、一本の短編映画。 1人の少年の目線を流し込んだ、フィクションない混ぜの映像。 それの鑑賞を快諾してくれた従兄弟との待ち合わせ場所に向けて、走る。
どんな感想をくれるだろうか、なんて考えるのは野暮だろうか。 けれど、どんなものでも、きっと受け止められる。自分と同じ痛みを持つ、彼だから。]
(169) ふゆのひと 2015/07/19(Sun) 23時頃
|
|
――結弦!
[木陰に立つ、あの時とは違う、蓑虫ではない高い体躯に向けて、手を振る。 彼が怪訝そうな顔をしたなら、にっと思い切り笑って、背中を見せてやろう。 それは、あの校舎の中で学んだこと。 隠す事をやめた翼が、きっと、彼にとっての目印になる。*]
(170) ふゆのひと 2015/07/19(Sun) 23時頃
|
|
/* とりあえず一旦〆で! 撮影係の意地を……
(-201) ふゆのひと 2015/07/19(Sun) 23時頃
|
|
/* 七五三君の墓回りってきれいだと思ってるけど大丈夫だよね?ご両親ちゃんと管理してくれそうだし、もしかしたらファンが来て荒れたり……って思ったりもしたけど基本的にはきちんとしてもらってるって思うけど大丈夫よね!? あと樫樹くん借りるかもしれない間に合えば!
(-202) Maki_hinata 2015/07/19(Sun) 23時頃
|
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る