193 ―星崩祭の手紙―
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本日の処刑はイースター[[who]]
(-4) 2016/07/17(Sun) 07時頃
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意外と手紙届かない人いるんだな!? しょんぼりっぷりかわいいな!?
今日はピート[[who]]に送るぜー!
(-55) 2016/07/18(Mon) 00時頃
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自分(まがお
クリスマス[[who]]
(-56) 2016/07/18(Mon) 00時頃
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入れ違いですなよしよし。
(-57) 2016/07/18(Mon) 00時頃
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[軽い駆動音と共に、明るい黄色の草を掻き分けてスタンド・カーが行く。一人乗りのそれの燃料は兎も角、問題は顔全体を覆ったメットの通気孔に貼られた、排気フィルムの制限時間。
白い円盤状の乗台に、方向制御と推進力の調整を行う制御バーがついた簡易な移動手段では、足より速いとはいえ、いつもの採取エリアの生息域を出るには及ばない。
それでも排気フィルムが往復限度まで、スタンド・カーを走らせてみたのは、狭いプラントの外にでる気晴らしと]
―…ちぇっ、やっぱそう都合よく流れついちゃくれねーかー。
(46) 2016/07/18(Mon) 00時半頃
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[始まった文流しに、ほんの少しの期待をしたから。
しゃーねーよな、宇宙は広−し。こんな端っこの端っこまで、届くわきゃーねよなー。
そんな負け惜しみめいたひとりごちをして、スタンド・カーの制御バーを元来た方に返すと、視界の端に、乳白色の空一面にはないきらめきを捉える。
まさか?
大急ぎで制御バーを、一瞬のきらめきが見えた方向にきって、ふわふわと、柔らかい速度で落ちてくるそれを見つければ、地上に落ちる前にブレーキもそこそこスタンド・カーから転がり下りて、カプセルをキャッチ。]
わっは…マジでぇ!??
[捕まえたカプセルを腕を伸ばして持ち上げてためつすがめつ四方八方眺めた後に、今度は叩いたり揺らしたりスイッチを探したりあれこれ試して、カプセルを開こうと試みる。
中から出てきたのは、ひとひらの、ざらついた―知識があれば、それが羊皮紙、と言われるものだとわかっただろうが―紙に記された、記号のつらなり。
暫しそれをしげしげと眺め]
(47) 2016/07/18(Mon) 00時半頃
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…もしかして、これ、文字じゃん!?
わー、すっげー!!文字か!文字かよ!!!まさかこー来るとは思わなかったわー!すげーな宇宙!広−な!!
[手紙を持ってそう言い乍ら、草原の上をぐるぐる転がる。決して手紙は皺にならないようにして。興奮おさまらない様子で、暫し手紙を眺めたり、溢れる喜びにそこらを転げまわったりしていたが、メットの生命維持監視装置が、小さな音で耳元でアラートを鳴らした。排気フィルムの限度が近いと。]
おっと。やっべ。
[ひょこりと転げていた身体を起こすと、慌ててカプセルを抱えて転がしたままのスタンド・カーに乗り込む。
帰路の運転は片手で気もそぞろ。覗き込んだカプセルの中に、もうひとつ贈り物があることに気付いた。]
(48) 2016/07/18(Mon) 00時半頃
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いやー、すげーわ。文字だぜ?文字。そりゃリーダーは書けるの知ってっけどさ。 普通書かないじゃん?文字。
[プラントに戻ってからも、感じ入った様にそう何度も繰り返した。
男の母星の文化から、文字をしたためるという文化が無くなってもう幾世代。今では儀礼にのみ使われる特殊技能となっていた。
貰った手紙をコンソールのコンバータ機能に掛けると、若いような、不思議に歳を重ねているような、柔らかく感じる男子の声で再生された。単語や筆跡、筆圧などから推測されたその合成音声は、送り主の声を再現できているかは知れなかったが、それでも一層の親しみを感じられるようで、頬杖しながら、何度も何度も再生しては聞き入った。]
俺っちより子どもみたいな声なのに、難しーこと言うなあ…。
あ、あ、あれ?これ俺っちも文字書いて送りかえすやつ?まーいったなー、記述はコンバーターでどうにかなるけど、書くもんとか。…あ。
(73) 2016/07/18(Mon) 01時半頃
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[狭いプラントでも、長期任務のストレスに配慮して、1人に1部屋の個室。リーダーの部屋は突き当り。ミーティングも行えるよう、2部屋続きの特別拵えだ。]
確か、この辺りに…っ、と…。
[そのブリーフィングルームの、リーダーのデスクは既に一定下の条件で解錠されており、手応えもなく開いた引き出しのひとつには、正式書面を記すための色紙と、今は骨董物に近い万年筆。と、白い、シンプルな便箋が納められていた。]
すんません、お借りしまっす!
[万年筆を目の前に掲げて拝むように言うと、コンソールのあるセントラルルームへと戻る。 コンバート機能をonにして、マイクへ向って話し掛けると、文字として出力される。それを傍らに見ながら、真っ白な便箋へ書き写していく。]
(74) 2016/07/18(Mon) 01時半頃
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[返りのカプセルの中には、白い簡素な便箋。文字は…、それは文字と言うよりも、単語の区切りも、手癖もない、まるで記号を書き綴ったような筆跡だった。]
よっすキカ。俺の名前はピート。お前の手紙、俺っちんとこにちゃんと届いたぜ。
星を創ってるってすげーな、ひょっとしてお前の星ってカミサマが住んでる星なの? 一緒に送ってくれたパッケージ、取説まだちゃんと読めてねーんだけどさ、あれってお前みたいに星創れんの?俺もカミサマになれんのかな?すげーな!お前!!
お前が創ってる星もまだ名前がないのか。俺が今居る星にも名前はねーぜ。俺は今母星から西方航路の探索に出てる。此処は今、俺の星から西に一番遠い星さ。 だからこのミッションが成功したら、その記念に俺の名前が星につくかもな。お前も、お前の星にお前の名前つけてみたら?そしたら、お互い、もしお互いの星を見っけたら、あ!あいつの星だってわかるじゃん?おー!我ながらいー考えじゃね?
(-101) 2016/07/18(Mon) 01時半頃
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母星でどんな祭りをしてるかかあ…。今頃パレードやったりどんちゃん騒ぎしてるんじゃねーかな?前の祭りん時はそんな感じだったってばーちゃんに聞いたぜ。 俺はミッションで母星の祭りには参加できないから…。 この星の生態を調べるサンプルの採取とか、人工的な育成とかしてるかな。
いっこ、サンプルを送るよ。花弁が透明で面白いだろ?ところがこの花、俺らには毒でさ…、あぁ、安心してくれ。これはプラントの中で育成した、完全に毒を抜いたやつさ。密閉もちゃんとしてる。まだ、母星にも送ってないんだ。 この花を見たのは、この星以外でお前が初めてだぜ。
キカもあんまり難しいことばっか考えずに、せっかくのお祭りだからぱーっと楽しめよ! 星、大事に育てるな!あんがと!また宇宙のどっかで!
[手紙の他に、しおりサイズのプレパラートのようなカードに封印された、花が1輪。]
(-103) 2016/07/18(Mon) 01時半頃
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[最後の一文字を書き記すと、詰めていた息をぷはぁー!と吐き出す。]
まじこれすげーな…普段から文字書いてるやつ尊敬するわ…。音声のが絶対楽だろ…。
[ぱたぱたと便箋を揺らして、インクを乾かすと4つ折りに畳み、返信用のカプセルに入れる。一緒に、標本のような透明なカードを封入すると、封をした。
同じ透明なカードは、既に今日送るために準備した、送信用のカプセルにも入れてある。 2つのカプセルを抱えると、宙に送るためにゲートを潜る。今日はカプセルを探すため、既に限度いっぱい外気を吸った筈だ。ひとつ、ふたつ咳き込むと、プラント一番外側の扉を開けた。]
(81) 2016/07/18(Mon) 01時半頃
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[褐色の、健康そうな少年と青年の中間の様な顔のどアップからその映像は始まった。
銀色の楕円形の宇宙カプセルの外部を所定の動作で叩けば、映像が再生される仕組みだ。
どアップの顔はそのまま後ろに下がり、簡素な椅子に腰掛けた。]
えーと、もしもーし。俺はピート。文流しはこれで2通目になりまーす。 あんたんとこは手紙届いた?俺んとこはまだ。この後外に出て手紙を探すつもりさ。
訳あって俺は今、自分の星には居ないんだ。この星には今俺しか居ない。静かなもんさ。 今頃母星じゃきっとどんちゃん騒ぎだろうぜ。星崩祭なんか2度と体験できるかわからないのに、ツイてねーよな…ってこともない。こうやって星流しを楽しんでるし、なんたって任務があるからな。
俺は母星の西方航路の開拓をしてるんだ。今ここは母星からいっちばーん遠い西の星さ。1年前に見つかったばっかで、名前はまだない。この任務が成功したら、俺の名前がつくかも。もしあんたがピートって星を見掛けたら、俺の事を思い出してくれよな。
(-111) 2016/07/18(Mon) 02時頃
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あと、これ。 今俺、この花の毒の無力化してんの。プラントの中じゃ成功したからさ、1輪あんたに送るな。まだ母星にも送ってないレアもんだから、友達とかに自慢してくれよ! あ、毒はないけど、密封も完全にしてるから安全だからな!
あんたは祭り楽しんでる?どんな手紙届いた?この手紙が届いたら、教えてくれよな! じゃ、またなー!
[またな、と手を振りながら椅子から青年が立ち上がる。そのままカメラに近寄って、映像は終了する。
カプセルの中には、青年の手の中にあった、透明な花弁を持った花の標本が、1輪。]
(-112) 2016/07/18(Mon) 02時頃
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