105 CLUB【_Ground】
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[濡れた毛布の間からフレームのない眼鏡が見えて、 銀の蔓を摘んで耳に掛けた。
ささやかに歪む視界。
濡れて絡みつくジャケットを床に投げ、 白いシャツの胸にチアキを抱き寄せた。]
かわいいね、チアキ。
[尾を撫でる手が下へおりて、 付け根からさらに下へと移る。
指先ですぼまりをくすぐるように撫ぜ、 会陰に触れてまた戻る。 指先をわずかに中へ埋め、 モニターにチアキの顔がよく映るよう、身体をずらした。]
(@0) 2013/12/21(Sat) 02時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/21(Sat) 02時頃
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[耳に届いた呟きに、くっと奥歯を噛むけれど、 硝子の球面レンズの奥の薄氷はもうゆれることはなく。
いつもよりも時間を掛けて、 いつもよりも丁寧に、指先でチアキのからだを開いた。
これ以上入らないというほど奥へ挿しこんだ指が チアキのやわらかく濡れた襞を掻き回す。 奥にしこりを見つけ、そこを擦るように刺激した。
一度気をやらせた後、 今度は唇でチアキの屹立を含み、音を立てて舐る。 指と唇とで深い愛撫を施す間、 ティーはもう、一言も喋らなかった。
何度目かの絶頂にチアキが意識を失うまで、 仔栗鼠の部屋には、チアキの甘い嬌声だけが響く──。**]
(@3) 2013/12/21(Sat) 02時半頃
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[肌をなぞるチアキの指先を引き寄せ、 一度だけ、その指先に軽く歯を立てた。
それを最後に、 ティーはチアキを追い立てることに集中する。
やがて────]
(-12) 2013/12/21(Sat) 02時半頃
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すきだよ、チアキ。 だいすきだよ。
きみのことだけが────。
(-10) 2013/12/21(Sat) 02時半頃
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[快感の果てで、眠りにたゆたうチアキの耳許へ、 決して届かぬ囁きが零れ落ちた。**]
(-13) 2013/12/21(Sat) 02時半頃
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サム、しり貸して。
[チアキの部屋を出たティーは、 サムの端末へ端的なメッセージを送った。
今までになく昂った熱を、ぶつける場所が必要だった。**]
(-14) 2013/12/21(Sat) 03時頃
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─雨の夜 宴の後で>>2─
[濡れた服を着替え、 スーツよりはラフな服装に白衣を羽織ったティーは、 呼び止められて、すぐに察した。]
…──いえす、さー。
[告げられた端的な指示に、短く返し、 親指で、喉の紅を一度だけ、撫でた。**]
(@7) 2013/12/21(Sat) 03時頃
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[採寸は、その日の内にシーシャの部屋で行われ、 きっちりと、指定のアドレスへと送信された。**]
(@8) 2013/12/21(Sat) 03時頃
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─雨の翌朝 研究ルーム─
[出勤後、最初の仕事は、 夜の間に上司が生み出した灰をゴミ箱に捨てること。
いつものように、吸い殻たちをゴミ箱に流し込もうとして そこに、見慣れた銀の鈍い輝きを見つけた。
灰まみれのそれを手に取って、蓋を開いて見るけれど 過去の恋人の顔でも拝めるかと期待して覗いた中には、 誰の写真も入ってはいなかった。]
───……、 フー……?
[なんとなく、それを白衣のポケットに滑りこませ、 吸い殻の溜まったゴミ箱の中身は 燃えるゴミの袋へと移された。
前夜久しぶりに活躍した埃まみれの珈琲ミルは、 昼頃にはもう、早速書類の山に埋もれていた──。**]
(@10) 2013/12/21(Sat) 03時頃
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/*>>12 すごいかわいい
(言っておかないといけない気がした)
(-25) 2013/12/21(Sat) 03時半頃
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[>>11謝礼には、困ったような、照れたような微笑が返事。
いつかシーシャを海か川に連れて行ってやって欲しいと 頼んだことを本人が知れば 別に見たくねーですし、なんて言いそうだけれど。
他の子の良縁を願う言葉には、頷いて親指を立てて見せ、 客のいなくなったVIPルームで、微かなため息を漏らした。**]
(@12) 2013/12/21(Sat) 03時半頃
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─冷え込む夜>>@6─
受けたのは、オレだしぃ、 オレが運ぶよー。
[フーが印刷したきり散乱させておく研究資料を 几帳面にファイルにはさみながら、 シーシャの引き渡しに手を挙げる。
決意させたのが自分なら、 引き渡しまで見届けるのは自分の役目だと。
あの日からフーの首から消えた銀。 誤差程度だけれど確かに減った煙草の量。 ティーの白衣のポケットで、銀は物言わず眠っている。**]
(@13) 2013/12/21(Sat) 03時半頃
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/* >>@11 こ、こらぁー!! いきなり壊そうとするんじゃないwwwwww
(-28) 2013/12/21(Sat) 03時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/21(Sat) 03時半頃
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[心臓が、潰れるかと思った。]
(-53) 2013/12/21(Sat) 14時頃
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[しばらく通信に気づくのが遅れた という程度の間をおいて、 ティーの声がフーの通信機へと届く。]
うん、 了解。
[珍しく、間延びしない簡潔な答えだった。
それは、さらさらと崩れ落ちる砂のような、 湿度のない、音の羅列。]
(-55) 2013/12/21(Sat) 14時半頃
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[最後の客が購入を決めたと 上司から聞いたのはどこでだったか。
短い返答のあと、 何かを言いかけられて、息を止める。]
(@28) 2013/12/21(Sat) 19時頃
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[大丈夫。 ちゃんと“いつも通り”、言えてた。
それ以上なにか言おうとして 言葉と一緒に閉じ込めた感情(もの)まで 零れ落ちてしまうのが怖くて 舌は凍り付いた。
忙しい上司は、 きっと部下の長い沈黙の意味など気づかない。
──気づかない(で)。]
(@29) 2013/12/21(Sat) 19時頃
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[気づいて。]
(-101) 2013/12/21(Sat) 19時頃
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[まじわらない沈黙を 通信を切るというかたちで 先に破ったのはティーだった。
鈍いようで敏い上司に、見抜かれるのを恐れた。]
(@30) 2013/12/21(Sat) 19時頃
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[相反する願いは 張り詰めた氷の下で永遠の眠りにつく。
ティーの手が、 無意識にポケットを探り、 指先に感じた温度を、そっと手のひらに閉じ込めた。]
(@31) 2013/12/21(Sat) 19時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/21(Sat) 20時頃
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[水音。
研究ルームに隣接するトイレの洗面所で 凍るような冷たい水で顔を洗う。
着ているのは クリーニングから戻って来たダークブルーの一張羅。 入れ替わりにチャコールグレーのスーツが 今頃きっとクリーニング屋の倉庫に並んでかかっている。]
(@32) 2013/12/21(Sat) 20時頃
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[やわらかいフェイスタオルで顔についた水滴を拭い ノンフレームの眼鏡を掛けて鏡を見た。
薄い硝子の球面レンズの向こうで、 いつもの顔が笑っていた。]
──── ぁ。
[ポケットの端末を確認して、 一件の録音メッセージに気付く。 まださほど時間は経っていない。
再生。
そして──>>@25]
(@33) 2013/12/21(Sat) 20時頃
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…────〜 っ、
[叩きつける雹雨のような、 厳しい言葉(げんじつ)に息を詰めた。]
(@34) 2013/12/21(Sat) 20時頃
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/* 48時間だとよぅ、展開がよめねーんだよぅ。
(-116) 2013/12/21(Sat) 20時頃
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────────────────。
[無機質な白い部屋を 長い長い沈黙が満たした。
鏡に背を向けて、ティーは細い指で端末を繰る。]
(@35) 2013/12/21(Sat) 20時頃
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『感情に良し悪しなんてないよ。
いきている限りひとは嫉妬する(ひとをうらやむ)し 独占欲(ひとりじめしたいという思い)も抱くし、 手に入らないものを欲しいと思うこともある。
ひとの遺伝子から作られたヤニクも。
だから、おもうことそれ自体に、 罪(わるいこと)はないんだ。
だけど、もし、思いを行動に移そうと思うなら 覚悟はしなくちゃならない。
隣人から奪い、 好きな人から奪い、 他人から奪う。
代償に(そのかわり)、必ず何かを奪われる。』
(-129) 2013/12/21(Sat) 21時頃
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『ヤニクは、それでもいいと思うんだね?
────だとしたら、 きみは選ぶことが出来る。
他人(オレたち)が与えるしあわせか 自分で見つけたしあわせか。』
(-130) 2013/12/21(Sat) 21時頃
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[送られたのは、 声でなく文字列。
ひとの感情の機微に敏感なヤニクには 声に出せば ゆれる内心を悟られてしまうだろうから。
連なるアルファベットは、苦い薬(きぼう) あるいはただの、気付け薬(りそう)。
だけどそれは、 ティー自身が決して手を伸ばせない 遠い幸せ(ねがい)でもあった。]
(-135) 2013/12/21(Sat) 21時頃
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/* ()使い難しくて頭がパーン!クしそう
(-136) 2013/12/21(Sat) 21時頃
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…………、…………、…………。
[更に長い、長い沈黙のあと。
苦しみながら焦がれるような声を聞いて ティーはやっと、音声送信ボタンに触れた。]
(@39) 2013/12/21(Sat) 21時半頃
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