172 ― 恋文 ―
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ひなちゃ〜んっ(ノД`)
学校で会おうよ!同じ学校じゃないかな??
ひなちゃん、先輩なんだよね!
ひな先輩っ(*≧∀≦*)♪
(-0) 2015/10/23(Fri) 12時頃
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[今日も放課後稽古。集合がかかって、間も無く始まる時間だ。
すると、恋子ちゃん大好きな後輩が「先輩先輩!大変です!」と声を掛けられて、何かと聞けば、昨夜の放送で、コンクールに来て我々の芝居を見ていたと言っていたらしい。>>9 昨夜、録音された放送を皆で聞けば、部員達のテンションは一気に上がった。うちの演劇部には恋子ちゃんファンが多い様だ。]
…恋子ちゃん、ありがとう。
[恋子ちゃんに応援されている事を知れば、少しだけ機嫌が戻った。不満が溜まって、最近ちょっとイライラしている。稽古が嫌いなわけでは無い。むしろ楽しい。疲れた体も、演技をしている間は日常を忘れて、物語に入り込んで違う世界を感じる。でも]
(ラブ・レターに行きたい!)
[我慢出来なくて、家で入れたコアントローコーヒーは、当たり前の事ながら、マスターのコーヒーには程遠い。]
(コーヒー飲みたい!コアントローコーヒー飲みたい!)
[それに、手紙のお返事だってマスターにお願いしたい。
そんな事を思っていれば、あっという間に稽古が始まった。]
(+5) 2015/10/24(Sat) 00時頃
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[始めは発声練習から「あめんぼあかいな」>>+2>>+3をやってから、「外郎売り」、そして、筋トレ、走り込み。運動部並の準備運動してから、今日はあの「愛してる」のシーンから。照明の色を変えるらしく、シーンを流しながら、照明係のリハーサル。
準備が整えば、演出家の生徒が「よーいスタート!」と声が掛かれば、静かな優しい音楽が流れる。
ヒロイン演じる陽香が現れる。そして、相手役の男の子が続いて現れて]
「やっと伝えられる。」
[と言って、陽香に手紙を渡す。]
……っ…?
(+7) 2015/10/24(Sat) 00時半頃
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[ここで、相手役の男の子が思いを綴った白い封筒を、陽香に渡す手筈になっているのだが、彼が手にしているのは茜色の封筒。
それは、どう見ても自分が豊田さんに書いた”お返事”。]
(どうして?なんで?それ、もしかしなくても…)
[動揺しつつも、台本に書かれた通りにそれを受け取り、中を取り出し黙読する。裏方スタッフも働いているのに、自分の都合でシーンを止める訳にはいかない。]
”…ありがとう。私、貴方を…………愛してます。”
「”僕もだ。”」
[感動的な音楽が流れて、いったんシーンを止めた。
陽香は、相手役の男の子を捕まえて]
ちょっと、これいつもと使ってるのと違うでしょ?
「ああ、だっていつもと違う方が新鮮だろ?それに、置いてあったから。」
(+8) 2015/10/24(Sat) 00時半頃
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……中身、読んでないしょうね。
[鞄から出てしまっていたのだろうか。頭にハテナを浮かべていた。
一旦休憩になった。 無くさない様に、手紙を持ったまま自販機コーナーに向かった。
ラブ・レターに行けないのだ。せめて休憩時間位、コーヒーを飲みたい。]
(+9) 2015/10/24(Sat) 00時半頃
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[ラブ・レター行く様になる前は、ここがお気に入りだった。 しかし、マスターのコーヒーの味を知ってからは、なんとなく味気ない、何か違う感が否めなくて。
自販機まで行くと、側のベンチに眼鏡を掛けたサラリーマン風のおじさんがカップコーヒーを飲んでいた>>+6]
(先生じゃないよね。見た事ないし、許可証みたいなの、付けてるし。)
[自販機にお金を入れて、コーヒーが出るのを待つ。
すると、「ラブ・レター」の言葉が聞こえてきた。耳は悪い方ではないのでしっかり聞こえてしまった。 喫茶店「ラブ・レター」に行った事のある人だろうか。 まさか、この人が豊田さんだったりするだろうか。まさか。そんな偶然あったら嬉しいけれど、心の準備が出来てない。
そんな事考えていたら、彼に声を掛けられた>>+10]
(+11) 2015/10/24(Sat) 01時頃
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[びっくりしたけれど、わざわざ腰を上げてくれたから]
…え?あ、…はい。失礼します。
[と告げて。知らないおじさんだけど、悪い人じゃ無さそうだし。 それに、ラブ・レターの話もしてみたくて。この人が、お客さんという確証は無いけれど。 聞いてみよう。]
さっき聞こえちゃったんですけど。…ラブ・レターって、コーヒーが美味しいお店の…事ですか?
[茜色の封筒は風で飛ばない様に、膝の上に置いた。]
(+12) 2015/10/24(Sat) 01時頃
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やっぱり〜!
[聞いてみるものだ。しかも、常連さんだったようだ>>+14]
私も、最近部活で忙しくて行けて無いんです。 ふふっ、偶然ですね。
[陽香も嬉しそうに微笑んだ。 そして、「貴方が今持っている封筒」と言われて、一瞬ドキッとするが]
わぁ!ホントにずごい偶然! そうなんです。ラブ・レターで買いました。
たくさん色があって、とっても気に入ってます。 あ…、こちらこそ、あのお店に置いてくれてありがとうございす!
[その時の事を思い出しながら]
(+16) 2015/10/24(Sat) 01時半頃
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実は、私…あのお店で文通してて。 いつもルーズリーフでお手紙書いてたから、レターセット欲しいなって思ってたんです。
[茜色の封筒を、そっと手にして]
でも、折角書いたのにお店に行けないから、この手紙届けられないんです。 早く渡したいんですけど……。それに、あのコーヒーも飲みたいし…。
[まさか、目の前にいる人が豊田さんだとは露知らず。 ラブ・レターに想いを馳せる。]
(+17) 2015/10/24(Sat) 01時半頃
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[部活を聞かれれば>>+18「演劇部です。今も稽古の真っ最中です!」と告げれば、彼の様子が変わっていった。
私が言った事を繰り返し言葉にする。どうしたのかと思っていれば]
…………え?
[名前を呼ばれる。少し困惑する。 あれ?私、名前言っていただろうか。瞳を、瞬かせて。 そうすると、彼は胸ポケットから何やら取り出してそれを見せた。
何故か心臓がドキドキ言っている。
名刺に書かれた名前を読んでみれば。
ケ、イ、ス、ケ。ト、ヨ、タ…?
…トヨタ?
一瞬頭が真っ白になった。]
(+21) 2015/10/24(Sat) 02時半頃
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[目の前に居るのは、ずっと会ってみたいと思っていた、]
豊田さん……?コアントロー…の?
[突然の事に驚きに、思わず声が小さくなってしまい、徐々に顔は赤くなっていった。
心臓はバクバクとうるさいのに。 何故だか、脳裏にオレンジの香りがするコーヒーの味が鮮明に蘇った。]
(+22) 2015/10/24(Sat) 02時半頃
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[話したい。もっと、彼を知りたい。 でも、運命の女神様は気まぐれで。 電話が入って、彼は直ぐに帰らねばならぬようだ。]
あの…、あっ……はいっ……。今度っ……!
[なんだ、この返答は。もっと可愛い事言えないのか、私。 せめてと、照れたように笑う豊田さんに手を振った。]
(+23) 2015/10/24(Sat) 02時半頃
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[彼が去った後、1人ベンチに座らずに立っていた。 座っていられない事が起きたのだ。 気になっている文通も相手の人に会っちゃった。
思っていた以上に、優しそうな笑顔に、落ち着いた声。
確かにおじさんだった。 好きになると年齢は気にならない、関係ないって言うけど、本当だった。 でも豊田さんは、高校生の私なんか興味ないかもしれない。むしろ、仮に、少しでも興味を持っててくれても、高校生とおじさんは世間的には白い目で見られるのだろう。]
……はぁ……。
[そこまで考えたら、涙が出そうになった。 初恋は実らないって言うしね。]
(+24) 2015/10/24(Sat) 02時半頃
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[ふと、手元の手紙が目に入る。]
ああぁっ!……折角会えたのに、渡せなかった!
[もう何もかもダメだ。そう思うのに、豊田さんの笑い声や、優しい笑顔を思い出すと、胸が苦しくなる。苦しいのに、嬉しい。何だろうこれ。不思議な感覚。]
そっか…私…、
[確信した。 豊田さんからの手紙を読んだ時より、明確に激しく主張する。私の胸の鼓動。]
恋してる…、豊田さんに。
[あの手紙に出会う前は分からなかった。 こんなにキラキラしてて、素敵なんだ。
陽香は、”恋する女の子”の絵を思い出した。]
(+25) 2015/10/24(Sat) 02時半頃
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豊田さん、せっかく会えたのに遅筆でごめんなさい(><)
念願の”恋に落ち”しました! 大丈夫だったかな?私ウザくなかったかな?
桃できなくてもいいから、せめて恋に落ちたいってのが目標だったから!達成!豊田さんのお陰です!
(-15) 2015/10/24(Sat) 02時半頃
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