190 【身内村】宇宙奇病村
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/* シルク〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(大の字)
(-0) 2016/05/18(Wed) 00時頃
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馬鹿>>2:138言うな、僕のRemdaの研究も済んでないのに!次またあの星に行くまで何年かかるかわからないんだ。第一Ollovaの研究は君の仕事だろう?僕は文学には疎いし、自分の研究には最後まで責任を――
[入り乱れていた複数の通信が、やがて、途切れた。 ワレンチナはサイド首を巡らせ、その場にいる二人を見る。 二人に視線をやったまま、青ざめわななく唇をわずかに開いて、『彼』を呼ぶ。]
……シルク。シルク、僕の通信聞こえてるだろ。 おい、一言で良い、応答してくれ。シルク、
[応答は、なかった。]
(1) 2016/05/18(Wed) 00時半頃
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『じゃあ……もしも僕が、男の子になったら。 きみはずっと、僕と一緒にいてくれるの?』
[目の前には、瞳に涙を溜めた恋人がいる。 彼女は何も言わずに、ただ肩を震わせている。 ワレンチナは眉尻を下げ、諦めたように微笑んで見せた。]
『うん……いいよ。大丈夫。……さようなら。』
[言って、席を立つ。彼女は声を立てずに泣いた。]
(泣きたいのは僕の方だ―― 先に好きだと言ったのは、君の方じゃないか。 今さら。今更だ。
"やっぱり女の子同士で付き合うのは間違ってた"だなんて。)
(*0) 2016/05/18(Wed) 10時半頃
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[幼い頃から、女の子らしいものを欲した事がなかった。 かといって、嫌悪もなかった。単純に、それよりも好きなものが多かっただけだ。
学会の重鎮を両親に持つエリートで、かつ性別を感じさせないワレンチナは、幼い頃から周囲の少女達にこう持て囃されてきた――『王子様』。
そんな王子様に初めての恋人ができたのは、14の時。相手は取り巻きの一人だった。女同士。けれどもそんなことは障害でない。今日日LGBTは珍しいものでもなんでもないし、社会的にも認められている。しかし、最初は遊び半分だったワレンチナが彼女に対して幼いながらも真剣な愛情を抱き始めた頃、夢見がちに目を潤ませていた少女の表情には、逆に陰りが射し始めた。 二人の付き合いは、そう長くは続かなかった。]
(*1) 2016/05/18(Wed) 10時半頃
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[初めての恋人と別れた後、ワレンチナはしかし再び女性と付き合った。そうしてまた、ダメになった。 そうして、その次は男性の恋人ができた。ワレンチナは自身が女性であることの喜びを、初めて感じることができた――が、それなりの時間を共に過ごした後、どこにでもありがちな理由で、彼とも別れた。 そうして悩み、次はまた女性、男性、女性、男性……。
そんな事を繰り返すうちに、ワレンチナは性別というものを気にしなくなった。 僕が女だろうが男だろうが、僕はただ、恋をする。男にも、女にも。遊びと割り切った関係さえ持つ。 それでいい。それが僕の、『在るがまま』の姿なのだから。
そうして、長いことそのようにして過ごしてきた。 自由に、飄々たる『王子様』として。]
(*2) 2016/05/18(Wed) 10時半頃
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[そして。 突然投げかけられたシルクの言葉は、ワレンチナの深く柔らかな部分を緩やかに刺した――最も、それが奇病の感染した瞬間であるということに、ワレンチナは無論気がつくことはない。 けれども、何れにせよ。
『もし、ボクが男の子になったら』。 『交際相手もしくはそれに類するものに』。
それはワレンチナにとって、一番古く、消えない傷をなぞる言葉だった。未だ幼かった自身の、それでも真剣だった初恋において、戸惑いと葛藤とを打破せんと溢れた、祈りのような言葉だった。
それを投げかけた、男でも女でもない――それ以前に、まだほんの子どもだったシルク。 けれども、そうして。 ワレンチナは、無意識にシルクの事を『彼』と呼んだ。]
(*3) 2016/05/18(Wed) 11時頃
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(馬鹿馬鹿しい)
[想像してしまったのだ。弾かれるように。 他種のパートナーを得る事で性別を決定し繁殖するボムビークス種、そのシルクが自身を女性のパートナーとして選び、成人し、自分と子を成す。その未来を。]
(あんな、子ども相手に)
[無論、これまで生活を共にしてきた期間の中で、シルクを異性として意識したことなど全くなかった。 自身と同じように、曖昧な性を生きるボムビークス種。その若き天才児の選ぶ未来がどういったものか、ただ単純に楽しみだった。名も知らない花の生長を見守るような、そんな心地だった。けれども。]
(僕は、期待したのだ。 自分の性について、浅ましい期待を。)
[胸が痛かった。この痛みは何のための痛みか? しかし妙な事に、思考は非常に冴え冴えとしている。]
(*4) 2016/05/18(Wed) 11時頃
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[ワレンチナは、溜まった涙を振り払うように瞬きをした。 金の睫毛に小さな水球がまとわりつき、やがてふわりと宙に放たれてゆく。]
(このやりきれない気持ちをどうしたらいい?) (シルク、君のことを。自分自身のことを) (ひとり。誰かひとりだけに、吐露するならば)
(相手は、そう――――)
(*5) 2016/05/18(Wed) 11時頃
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― 現在、食堂兼レクリエーションルーム ―
[食堂へ入ってきたワレンチナは、真直ぐイースターに歩み寄ると、机の上に何か平たい紙の包みを置いた。 念を押すように指先でついとイースターの目前に滑らせたそれからは、仄かに甘い香りが立ち上っている。タブレットのようだ。食堂で見かけたことのないパッケージで、どうやらワレンチナの私物らしい。]
……相変わらず、この状況を打破するために僕が出来ることは何も無い……のだけれど、君にバーチャルでない味覚を提供出来るということに気がついた。
気に入りのショコラティエで買ってきた、最後の一枚だ。 良ければ君に食べてほしい、イースター。 茸じゃなくて申し訳ないけどさ。
(10) 2016/05/18(Wed) 12時半頃
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[ナユタに次いでヤンファとシルクが昏睡状態に陥った今、この船の命運を握っているのはイースターと言える。彼女のプレッシャーは計り知れないものだろう。 そして今のワレンチナが彼女のために出来ることは、気休めのような拙い気遣いだけだった。
チョコレートを差し出すと、ワレンチナはそのまま踵を返した。よどみない足取りで、真直ぐに廊下を進んでゆく。ソールの修理は済んでいる。]
『――シルクさんが返事をせんのか?』 (しない。しないんだ、先生。)
『心配じゃな。』 (心配だよ。)
(何もかもが心配で、不安でたまらないんだ。 どうしたらいい?先生。)
(11) 2016/05/18(Wed) 12時半頃
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― 医務室 ―
[ワレンチナは迷うことなく医務室のドアを開けた。医務室には先客がいる>>8。一瞬はっとして立ち止まった。]
ワクラバ。
[寝台の横のワクラバは、手になにか資料のようなものを持っている。無闇に側へよるのが躊躇われ、ワレンチナは入り口に立ったまま声をかけた。]
取り込み中か? なあ、よければ少し……話さないか**。
(12) 2016/05/18(Wed) 12時半頃
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/* あっしまった イースターにレス番いれそびれた…… というか自分がきょう死ぬとわかっていると、なるべく全員と接触したいけど〜〜〜むずかしいな〜〜〜むずかしいよぉ
(-9) 2016/05/18(Wed) 12時半頃
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/* ていうか最初ワクラバとシルクが共鳴だと思ったけど、ちがったんだなぁ。 誰と誰が共鳴なんだろ?ていうか占いも霊能もわかってない(みんなわかってるの??)現状、イースターが魔女っていうこととしかわからない……もはや役職とかどうでもよくなってきてはいるものの……ウーン全員と接触する時間が足りない
(-10) 2016/05/18(Wed) 13時頃
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[ワクラバがバインダーを閉じるのを確かめる>>15と、ワレンチナは少しだけ寂しげに微笑んで見せた。それから歩を進め、シルクの寝台の前に立つ。保護膜の中で眠るシルクの表情は穏やか――とまではいかなくとも、ほんとうに、ただ眠っているだけのように見えた。隣で眠るナユタも同じで、それだけが今のところ、頼りなげな救いのように思えた。
けれど。ヤンファはどうだろう。 一人、皆の為に犠牲となったヤンファは。 今は閉ざされている奥の空間では、アシモフが必死に対応をしてくれているはずだ。ワレンチナはきつく下唇を噛む。]
……うん……ここじゃないほうがいいな。 僕らがうるさくして二人が目を覚ましてくれるならさておき……いずれにせよ、君と二人きりで話したかったんだ。人に聞かれると照れる話でね。
[冗談めかして肩をすくめてみせるが、その表情から陰りは消えない。 そうしてワレンチナは今一度シルクの顔を見つめたのち、ワクラバと連れ立って医務室を出た。]
(17) 2016/05/18(Wed) 16時半頃
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― 倉庫 ―
[ワレンチナ真直ぐ迷う事無く倉庫へ向かった。 そうしてほの赤く輝く巨大な水槽の前に立つ。 水槽はPavr=opety星の海水で満たされ、無数の白い星のような極小生物Remdaが踊り、その中でPavr=opetyの水棲生物達がたゆたっている。 ワレンチナは水槽を見つめたまま、ワクラバの方を向かずに口を開いた。]
……落ち着くんだ。昔からね。 水族館が好きだった。……カニだとか、クラゲだとかがさ……。
[ひとつ、息を吐く。ワレンチナの視線は、クラゲに似た水棲生物に注がれている。]
単刀直入に聞くんだけどさ。 ワクラバ、君って、シルクのことをどう思ってた?
将来『彼』が――自分と結ばれる可能性を。 想像したことが。あった**?
(18) 2016/05/18(Wed) 16時半頃
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/* あ〜〜ミツボシ占いか!そうかそうか 倉庫住まいでしょ〜立ち聞きしにきてくれないかな〜
(-12) 2016/05/18(Wed) 16時半頃
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[水槽を見つめながら、ワレンチナは黙ってワクラバの言葉>>21を聞いていた。 自然、脳裏にはシルクの姿が思い描かれた。男でも女でもない、それ故の透明感。無垢さ。シルクが成熟した姿は――たとえ男であろうと女であろうと、ワクラバの言葉を借りれば、想像するだけで満ち足りるようなそれになったに違いないだろう。]
……。うん。
[ワレンチナは、ふ、と、笑うような、しゃくり上げるような息を一つ漏らした。]
(26) 2016/05/18(Wed) 22時半頃
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[そうしてシルクをどう思っているかと聞かれれば、一瞬だけワクラバを横目で見てクッと笑い、再び水槽に視線を戻した。]
僕? 僕は――ただ、きれいな子どもだと。思っていたよ。 純粋に、生物的に興味があった。 ボムビークス種を見るのは初めてだったし、この先どんな風に成長するのか、その変化はどんな風に訪れるのか。間近でそれを見てみたいと思ったんだ。恋や愛や、そんな感情は持ち合わせちゃあいなかった。何せ20も年下だよ。そんなこと、思いつきもしない……。
[俯く。所在無さげに、意味もなく靴のかかとで床を擦る。]
……。 だけどね、シルクは僕に言ったんだ。
『もしもボクが男の子になったら、あなたはボクを交際相手か……それに類するものにしてみたいと思いますか』、ってさ。
(27) 2016/05/18(Wed) 22時半頃
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僕は大いに動揺した。 シルクが僕をそういう対象の一枠に嵌めていたことにも、まあ驚いた。でも、僕が動揺したのは、そこにじゃない――僕はその時、否応なく、一瞬で――
[声音が震える。]
期待した。想像してしまったんだ。 あんな子ども相手に。 男として成長した彼とつがい、子を成すという、ありえない未来を。
(29) 2016/05/18(Wed) 22時半頃
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[小さな咳払い。しかしワレンチナは話し続ける。]
……ワクラバ、僕はね……、 外側はおおよそ女性だが、内側はそうじゃあない。AIS……アンドロゲン不応症、ってやつだ。生まれつき子宮も卵巣もない。言ってしまえば、男の成り損ないってやつでね。 まあ、僕はそれに気がつかなくても……生理が来なくて、病院で検査を受ける以前から……、もともと男の子みたいな振る舞いをしていたけれど。
で、僕は……、 色々あったけど、自分のことを男でも女でもないものと定め、それが僕の『在るがまま』として過ごしてきた。男とも女とも恋人になったし、関係も持った。一生そうしてゆくと思っていた。
でもね。シルクのその一言で、 僕は本質的に、女なのだと――『彼』は僕を『女性』と認識したし、僕もまた、無意識にそれを肯定したことに――気づいてしまった。 その事がひどく、ひどく、辛いんだ。今、とても。
(31) 2016/05/18(Wed) 22時半頃
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僕はシルクが羨ましかった。 成長過程で自分で自分の在り様を選び取れるボムビークスであることが。そうして――ワクラバ、君のように――男だろうが女だろうが、『君自身ならば』と言ってくれる存在が、いることに。
[水槽を見つめたままの瞳から、はらはらと涙が溢れている。]
だって、そうだろう。 あの子が僕にあんな問いかけをしたのは――あの危機的状況からくる不安が、吊り橋理論がそうさせたに過ぎない。けれどもそれは僕の心を深く抉った。幼さゆえの純粋さが。
(32) 2016/05/18(Wed) 23時頃
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けれども――だけど。さっきも言ったけどね。 僕は、期待してしまったんだ。 男でも女でもないシルクが、僕を『女』と認識して、選んでくれたなら。 そのとき僕は、本当の意味で、精神的に――『女』になれるのではないか、って。
でも、僕だってそんなに愚かじゃない。 シルクに僕という可能性があるのなら――それならワクラバ、君の可能性は僕に対するそれより遥かに大きい。
だから、聞いてみたくなったんだ。 ただ……、それだけだよ。
[わずか俯く。頬の横で切りそろえられた前髪が、ワクラバの視線からワレンチナの表情を隠した。]
……それで……、 ここまでの話で、有料料金には足りたかい?
(33) 2016/05/18(Wed) 23時頃
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/* 長文ごめんね感否めないけど明日死ぬから……
(-16) 2016/05/18(Wed) 23時頃
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[ワレンチナはすんと鼻を鳴らし、肩を揺らして軽く笑った。 視線は変わらず、ワクラバに注がれることはない。]
過払いだったか。 そうだね、なんだか饒舌になってしまって―― ……シルクもきっと、こんな気持ちだったんだろう。 吊り橋理論、さ。
[涙を払うように瞬きをする。いくらかの涙が宙に舞う。 ゆるやかな重力の中で、それらはクラゲのようにふわふわと揺れた。 ワレンチナはそれを少しの間、目で追った。どこかまるで、他人事のように。]
(45) 2016/05/19(Thu) 02時頃
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La=Sta=Demonicか。話には聞いてる。 ……、
[生活に貧窮した記憶のないワレンチナは、何とも言えず、ワクラバの話に困ったように眉間にしわを寄せる――最も、ワクラバにそれが見えることはなかっただろうけれども。 しかし、『月を掴まえたくて』という言葉を聞くと、はたときょとんとした顔になってワクラバを見た。目元に涙を残したまま、クッ、とどこか嬉しそうに笑って、再び顔を逸らす。]
……君はやっぱりロマンチストだね。何世紀も昔の歌なんか歌ってるから、そうだろうとは思ってたけどさ。……。
[そうして続く言葉に、ワレンチナの顔からは再び笑みが消えた。 それからじっと黙ったまま、ワクラバの言葉を最後まで聞き続けた。]
(46) 2016/05/19(Thu) 02時頃
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水急不渡月……。 僕の『月』、か……。
[軽くかぶりを振って、顔を上げる。]
残念だけれど、僕の月は新月だ。少なくとも、今は。 そこに在っても、輝くことはないんだ。
[そう言って、初めてワクラバに向き直る。 ワレンチナの切れ長の目が、わずかに穏やかな光りを湛えて、まっすぐにワクラバを捉えた。口元が微笑む。]
シルクのことは……、いずれにしたって、どちらでもいいんだ。本気でも、不安からくる気の迷いでも……。一時の感情ほどあてにならないものもないし、僕はまだ、女としての自分を許すことに戸惑いがある。でも――
(47) 2016/05/19(Thu) 02時頃
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もし、君が。 僕を今夜抱いてくれたなら、僕は女になれるかも知れない。
[その言葉ののち、一拍を置いて、視線は逸れた。]
なんてね。冗談さ。 ……なんだか僕も、先生になにか説法を聞かせてほしい気分になったよ。そろそろ行こう。 付き合ってくれてありがとう、ワクラバ。
[返事を待たずに歩き出す。ワクラバの横を通り過ぎる時、ワレンチナは一度立ち止まって、再び彼の顔を見た。]
(48) 2016/05/19(Thu) 02時頃
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――ワクラバ。時間を割かせた礼だ。 もしも、この船の中で、僕に何かあったら――僕がRemdaを持ち帰る本当の理由を、君に託す。 全ての情報は僕の個人端末に入ってる。セキュリティパスは『iamwhatiam』。……。
[言って、再びワレンチナは歩き出した。いつもよりも足早に、振り返らずに**。]
(49) 2016/05/19(Thu) 02時頃
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/* セキュリティ意識が低いので大文字も数字も入っていない脆弱なパスワードです
(-20) 2016/05/19(Thu) 02時半頃
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/* なんか暗号みたいなの仕込みたかったけどのうみそがもうそこまでげんきじゃなかった
(-21) 2016/05/19(Thu) 02時半頃
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