212 冷たい校舎村(突)
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/*あああああん たかしーーーーーーーーーーーー
(-0) 2017/03/16(Thu) 00時頃
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―チャイムの鳴る前/家庭科室>>3:330―
うん、やってみて、 パンケーキの作り方なら いつでも教えるよ!
入間さんも、って謂ってたし 此処から帰れたら皆でまた文化祭みたいなことしたいなぁ……
[元賀が抱いている罪悪感にはまるで気づかずに話した。言葉を交わしていると、ひそひそ囁き声が小さくなっている気がするから。]
だよね、憧れるよなあ、 手に技があるってことでもあるもんなぁ
[味は良くとも 飾りつけの繊細さには欠けてるな、と幼馴染に指摘される能久は、実際、そのテレビのパティシエをあこがれの眼で見ていたのだった。]
(38) 2017/03/16(Thu) 12時半頃
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―それから:家庭科室>>3:331―
元賀?
[ぽかんとしているのを見て首を傾ぐ。 なにか、おかしなことを謂ってしまったろうかと思ったのは少しの間、照れくさそうな笑みをみて、ん、と嬉しそうに頷いた。 堆の意見にも>>3:282同意である]
いいんじゃないかな! おれ応援するよ
[なー!と堆に同意を求めた。]
皆もきっと喜ぶよ、 呼んでくるから先食べててー
[そうしてまた、廊下に顔を出して。]
(39) 2017/03/16(Thu) 13時半頃
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[足音と声、それに姿を探す。 おーい、って手を振って、 家庭科室に招いていく。
>>343保田と、大和と、 >>345入間と、理一と、それから古辺も、戻ってきたなら出迎えて>>326。
マネキンが、と入間が保田に謂っているのをちらりと聞いてから──もしかして、と思っていた通り、やはり足りない人数。
でも、>>348 入間がわあ、と声を上げたのや >>335やっぱり笑顔で理一がパンケーキを食べてくれたなら、うれしくて、だからこそすぐに尋ねるのははばかられて。]
それはね、元賀が飾ってくれましたー! すごいでしょ!
[と、元賀に親指を立てても見せたのだ。 グッジョブ。]
(40) 2017/03/16(Thu) 14時頃
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/* ふ、古辺来てないじゃん古辺すいません わあん
(-20) 2017/03/16(Thu) 14時頃
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―家庭科室のそのあとは―
うん、おいしい。 …クリームの練習しようかなぁ…見ためってやっぱりだいじだよね……
[>>2:341先んじて食べ始めた幼馴染に倣って一口だけいただいた、クリーム多めのパンケーキ。果たして慣れればできるものだろうか、飾りつけ。
少しずつ集まってくる皆を 改めて見渡して、 女の子たちは一緒に寝てたのだから一緒に来そうなものなのに、天ヶ瀬も、三星も、いない。 食事が落ち着いたら、 どうなっているかを能久は尋ねた。
水野と同じように、似姿のマネキンが見つかったこと、 それから――「帰った」のではないか、という話を聞けたのは誰から、だったか。]
(41) 2017/03/16(Thu) 14時半頃
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……帰った……
[かえった。かえるなら、 どうなるだろう。 幼馴染と話したように この世界が、 だれかの心の中なら。
――ひとり残されたら、 ――寂しいのでは、ないか。 ――おれなら、きっとさみしい。
父も母もあまり帰ってこなくなった 一人の家を思って、 能久昴は、少しの間目を伏せた。 泊って行けば、と謂われたこと、どんなに救いに、なったことか]
(42) 2017/03/16(Thu) 14時半頃
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え。たかし、 まだ寝るの?
[>>3:341 寝てくる、 というのに眼を丸くする。 学校や家でも、そんな感じだけれど。]
食べてすぐ寝ると牛になるらしいぞー…?ちゃんとあったかくして寝てね?
[気のない返事に、 浮かぶ表情は心配そうなもの。]
……ずっと眠そうなんだよなあ……
[そう、ぽつり、零す。]
(43) 2017/03/16(Thu) 15時頃
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[そのあとは、 >>20クリーム控えめパンケーキに 喜ぶ保田にやっぱり元賀はこういうの向いてるなあ、と謂ったとか、
――うん、楽しかったんだ。とっても。
>>32保田が片づけを 申し出てくれたのに甘えて、 皿を揃えただけで、気にかかるのは]
(46) 2017/03/16(Thu) 15時頃
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……――……
[――帰った という言葉に 酷く胸騒ぎを感じたのだ。]
……ちょっと、行ってきます
[チャイムが鳴るより前。 保田が人を探しに出るより少し前>>45 能久は廊下へと少し足早に出て行った。]
(47) 2017/03/16(Thu) 15時半頃
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……、
[大丈夫、 だいじょうぶなはず。
3-3あたりで転寝しているかな、 外に出られないから中庭は、ないはずだけど。 屋上じゃ雪だるまになっちゃうから、有り得ないし。
焦燥に駆られて 速めた足が、チャイムの音に ぎくりと止まる。
――ごうごうと、吹きすさぶは風の音。>>11]
……え、な、なに……
[囁き声が消えた。 代わりに叫ぶような風の音。 窓を誰かがあけたのか、違う、それは、スピーカーから 出、―――]
(48) 2017/03/16(Thu) 15時半頃
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/* さがすーーーみつけるーーーーーわーん
(-21) 2017/03/16(Thu) 15時半頃
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[ふっと、通る、冷たい風の温度。]
(49) 2017/03/16(Thu) 15時半頃
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[それは。 この校舎に来たばかりの時 窓を開けたまま座り込んでいる幼馴染を見つけた時の温度によく似ていた。
それだけの理由で、 能久は風の出所を探して走りだす。
スピーカーからは ごうごうと 吹き荒ぶ風の音。]
(50) 2017/03/16(Thu) 15時半頃
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[風の出所を探して たどり着いた空き教室の一つ。>>3:346
息せき切って踏み込んで、 能久は比喩でなく、 息が一瞬止まった。
黒板にびっしりと書かれた見つめる眸は今は意識の外側に。]
(51) 2017/03/16(Thu) 16時頃
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―3階 空き教室>>3:351― [見慣れたジャージの後ろ姿が 窓枠に凭れかかっていた。 電灯に照らされて、雪がちらちらと舞い踊る。]
……たかし……?
ねえ たかし?
[――返事はない。 音を立てて 血の気が引いていくのがわかる。 ふら、と体重を前にかけ、転がるように近づいた。]
(52) 2017/03/16(Thu) 16時半頃
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たかし、 っ……!
[掴んだ肩は硬くて冷たい。 喉の奥で空気が凝る。
――マネキンだ。
力なく差し出された手は空すら掴み損ねたよう。 思い出す、小さなころ ジャングルジムから、落ちたこと。 あの時は怪我だけで済んだはず、なのに。
なら、なんで。 このマネキンの肌はぐずぐずに溶けているのか。 トレードマークの長い髪が、こんなに短く刈られているのか。
残されたマネキンは 消えた子そっくりだったって、 そう聞いていたのに――]
(53) 2017/03/16(Thu) 16時半頃
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……な に、 ……なにが、あったの、ねえ
[震える手で窓枠から離すように腕を握った。 揺らして問うてもマネキンは答えない。 かたかたと擦れるばかり。]
…ったかし、ねえたかし…!!
[呼ぶ声はだんだんと 涙交じりになる。
掴んだ腕を抱え込んで座り込んだ。ぼろぼろと落ちる雫が止まらない**]
(54) 2017/03/16(Thu) 16時半頃
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/* 理一は何で感情が… どこ行ったの感情……ってなりながら
これでは幼馴染を探すために現実に戻ろうとしてしまうあれになる
(-22) 2017/03/16(Thu) 17時半頃
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―3F空き教室―
っ、う、く……っ
[涙でぐしゃぐしゃになった顔を ようやく上げられたのは 呼ぶ声、があったからだ]
――やまと、さん……?
ちが、なに、――っ、だって、たかし、 こんな、……っ
[――違う、違うって、なにが。 要領を得ない声の断片を零しながら 座り込んだまま大和を見上げた。 帽子を被るようになってから隠れてしまった顔が、きっとその角度からは覗いたろう、心配してくれている、と、わかっても]
(72) 2017/03/16(Thu) 20時半頃
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かえ、っ、……でも、 窓あいてた、落ちてたら、……っ
また、怪我、し、――、っ、
[しゃくり上げ、己の口元を手で覆う。 肩で息をして、こんな有様であるから 大和が力を込めれば、引きずられてずるりとマネキンから少しだけ離れた。
がしゃん、とゆかとぶつかる、 人間にはあるまじき音。 蒼ざめて、切れ切れに小さく吐き出す言葉は弱い]
――っ、――、 おいてかない、で よ……
(73) 2017/03/16(Thu) 20時半頃
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[――とうさんも、かあさんも あまり寄り付かなくなった家。
親権がどうとか、 ききたくなかった。 どちらを選んでも 心がおれをおいていく。
――でも、でも、たかしだけは、って、そう――]
(74) 2017/03/16(Thu) 21時頃
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……、た、――くん、……
[ひどく弱く、ひとつ呼んで。 ――錯乱じみた様子は漸く、なりを潜めた]
(75) 2017/03/16(Thu) 21時頃
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―3F空き教室―
[情けないことに、――本当に情けないことに。 >>97やさしい腕を振り払うような 強い力も出なかった。
それくらい、 幼馴染がマネキンになってしまった、 ここにはもう居ない、という事実が 能久昴を打ちのめしていた。]
(156) 2017/03/17(Fri) 16時半頃
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[――ごめんなさい、って
謝るならどうしておいていくの
とうさん かあさん]
(157) 2017/03/17(Fri) 16時半頃
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……、たかしじゃ、 ない……、…
[大和の言葉が、声が、徐々に沁みてくる。 滲んだ視界に無機質の腕が横たわる。。 涙が止まらないまま、 しゃくりあげて大和を見上げる。]
―――あえ、る……でも、
……もう、たかし、 ここには、…いなく、て
[――帰る。帰った。 先に、行ってしまった。 なら、帰らないと、 どうせお前は探すだろう、という軽口さえも果たすことができない。]
(158) 2017/03/17(Fri) 16時半頃
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[かえらないと いけないの]
(159) 2017/03/17(Fri) 16時半頃
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[――みんなが居て、くれるなら。
楽しい文化祭の思い出が
続くなら
家に帰るよりずっと、いいと、
思ってしまいそうに、なっていたけれども。
――でも。]
(160) 2017/03/17(Fri) 16時半頃
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[能久が知ることのない、 入間の抱いた懸念が、 きっと色濃く影を落としていた。]
……ごめ ん………
[俯いて掌で、涙をこすりあげて 無理に止めようと拭き取る。 >>99 堆も、と謂われてしまうと――余計に、何も言えないまま。]
…………――ごめ ん、 なさけない、な、おれ……
[――大和さんは、ほんとうに しっかりものだと能久は思う。
自分のなんて、情けないことか。 でも、苦しくて、寂しくて、 いま、死んでしまいそうなのも本当だった。]
(161) 2017/03/17(Fri) 16時半頃
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[雪は闇の向こうからやってくるのに 何にも染まらず 白くて、白くて、さみしさを募らせる。]
……うん、……
[>>100 大和の言葉に こどものように頷いて、眼を閉じる。 深く一つ、息を吸って、吐いて、見上げながら開いた]
……そう、……だね
[>>101願うような言葉に小さく拳を握り締める。]
(162) 2017/03/17(Fri) 17時半頃
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