255 【ヤンストP村】private eye+Violine
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/* どきどきする・・・!
くそお7時に起きたかった・・天声おくれてすみません!
(-16) 2018/12/02(Sun) 11時頃
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― 雑貨屋 ―
[紅茶の缶を貰ってきたはいいのだが、 茶菓子もあった方が良いだろうと寄り立ったのは 品揃えが豊富な雑貨屋だった。]
邪魔するぜ、ロイエ。
茶菓子…そうだな。 クッキーあるかい?
でかい業務用じゃなくて ひと袋くらいでいい。 [外れの喫茶店もこの雑貨屋やパン屋から 菓子類は業務発注をしているらしい。]
(4) 2018/12/02(Sun) 11時半頃
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そういえば、嫌がらせは無くなったか? 少し気になっていたんだが。
[男がまだ自警団に居た三年以前に起こった事か、 足をなくしても急ぎで必要なものを こうして店を使う際に聞いたか定かではないが
配送ミスに関しては関与していないが、 搬送の中身まで駄目にしてしまうような 悪意的な行為に遭った事は聞く機会もあった>>0:587] 店を畳ませようとでも考えたのかね、犯人は。 この雑貨屋がなくなると 俺みたいにあちこち買い物できない客が 困るってのによ。
[口には出さないが。そこまでの怨恨というよりは ロイエに振られた腹いせ、くらいに考えていたが 犯人が見つかったかどうかまでは知らない。]
(5) 2018/12/02(Sun) 11時半頃
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[そういえば、飛空艇に乗る住人を見送る際の為にと、 渡せるブーケを用意していた。>>0:230>>0:734 三年前は下級のキングスの騒動と重なった事もあり 買い求めた客がブーケの手荷物を落としてしまい 石畳の上に花弁が散るような事態となったけれど。]
花束は用意するのか。
[今年は三年前みたいな事が起こらなければいい。 穏やかに見送られるまま―――]*
(6) 2018/12/02(Sun) 11時半頃
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― 往来 ―
[足がなくなってからこの車椅子には世話になっている。
この車椅子が電動であるが故に シンプルなデザインとはいえない。
用途にそぐわない“器具”が足された所で アポロが些細な部品を悟る事は、 過去に一度も、ありはしなかった。]
…………。
[陽が下がり、日中に空ける商店を経営する者たちが 店を閉め出す頃合には、家に帰る者が多い。 だから、閑散として、静かに感じられる。]
(7) 2018/12/02(Sun) 11時半頃
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[――――今日は、
……足音が聞こえない。
車椅子で移動する男が かつては持っていた“あるく音”。
電動で廻る車輪に混じる“異音”は。]
(8) 2018/12/02(Sun) 12時頃
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― 花屋の前 ―
[アトリエに戻る道すがら、花屋の前を通りかかる。 大輪の薔薇を包んだ花束を抱え、 僅かに頬を染めて出てくる男を見送る。
流石にあんな本数の薔薇を買っていくのだ。 発つ者への感謝を籠めた花ではなく、 イイ相手のもとにでも行くのだろう。]
(9) 2018/12/02(Sun) 12時頃
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どうも、妹がいつもお世話になってます。 太い客もいるもんですね。
[その客を見送った花屋の(話が長い)店主に 一言だけ声をかける事にした。 ついでに触れたのは、夢と希望に満ち溢れた 花束を持って暮れ始めたの街を歩く 若い男性客のこと。
夜の店の方角へと消えて行ったから――― 水商売の女にでも入れ込んでいるのかもしれない。 その程度にしか、考えてはいなかった。]
(10) 2018/12/02(Sun) 12時頃
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『あのお客さんはよくいらっしゃいます。 毎週――、いや近頃は三日に一度は来られますよ。 ずっと意中の女性にアタックしているらしいんですが 今日は女性の方から来て欲しいって言われたそうで。 なんでも写真家で被写体の――……、』
あ、ああはい。 ちょっと用事があるんで、俺ぁこれで。
[聞いても居ないことをぺらぺらと口喋るものだから それ以上長くなる前に戻ろうと、 話を適当に区切り車椅子を進めた。]
(11) 2018/12/02(Sun) 12時頃
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[男を店に呼んだ女が。
真昼の情事の相手だとは――――知らない。]
(12) 2018/12/02(Sun) 12時頃
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[そうしてアトリエに戻ろうと商店街を引き返し、 呼び止められて、振り返る。
ピスティオと同じ商会>>0:532の配達員であることを 分かるようにしている名札だか帽子だかを被っていた この商店街の担当はピスティオだった筈だから 見慣れない顔の配達員に少しばかり違和感を持つ。]
ああ、ピスティオの後任かい? [そうだ。 あいつは召集になってしまったのだから 担当が変わって当然の話だ。 そう考えれば、別におかしな事など無かった。]
(13) 2018/12/02(Sun) 12時頃
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俺に届け物か、ご苦労さん。 そうかい、じゃあ悪いがアトリエまで…
[…画材を発注していたのだっけ? 覚えていないが 忘れた頃に届くなんてことは、よくある。
だが、抱えていた箱ではなくて 差し出されたのは、畳まれた手紙。]
……?
[祝いだと配達員は言う。
工場から届いた画材では無い上に 男は別に誕生日でもなんでもない。
理解できないまま、手紙を開く。]
(14) 2018/12/02(Sun) 12時半頃
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[手紙に書かれている文面に、
人殺しだと。 父親と同じことをした と。
刻まれた内容に――――
驚愕に目を見開き、 顔色は、青くなる。]
(15) 2018/12/02(Sun) 12時半頃
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[手紙の最後に加えられた名乗りは曖昧なもの。 曖昧――――…けれど、明確に “事情”を握っていると匂わせるもの。
そんなの、居る訳がない。 アポロが隠している怒りを、呪いを知る存在なんて。]
……ッおい、これ渡した奴ぁ、 一体誰―――
[“商会の配達員”であるように見受けられる男に 思わず握りつぶした手紙を突き返そうとして 逆に、段ボールの箱を押し付けられる。]
おい、 待……
[夕闇に溶け込む色をしていたから、気付けなかった。 段ボール箱の底に赤い“絵の具”が染み出していて 押し付けられたその時、ぽたり、と膝の上に雫が落ちる]
(16) 2018/12/02(Sun) 12時半頃
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[絵の具は水彩でも油彩でもない。
ああ、違う。
そもそも絵の具じゃない。
だって、生臭い。 ―――血だ。
人間の鉄錆臭い血の香りじゃない。 もっと生臭くて、獣の腐臭が混じっている。 似た匂いを鼻腔が思い出す。
食用により分けられる、羊の末路]
(17) 2018/12/02(Sun) 12時半頃
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[ちゃんと受け取って下さい―― 間違いなく貴方宛ですから
段ボール箱を押し付けようとする配達員を自称する。 膝の上に乗せられた箱の蓋は半開き。 腐臭を漂わせながら 伝票なく、封もしていない配達物なんて、 ろくなものじゃないに決まっているのに。]
違う……! 心当たりがねえもんは受け取れ、ない、 ッ……お前本当に商会の配達員なのかよ……?
[額に冷や汗を噴出し、顔色の悪い男を乗せ、 車椅子が不安定に動く。 両腕を突っ張らせて 押し返そうとした段ボールが傾いて、
中身が飛び出し、 男の膝の上にどさ、っと落ちてきた。]
(18) 2018/12/02(Sun) 12時半頃
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[膝の間に挟まったのは。 血に塗れた山羊の頭部だった。
―――屠殺された瞬間で時を止めた“それ”。 恨めしく男を睨んでいる。
殺した罪を。 許さない、と言わんばかりに。 ]
(19) 2018/12/02(Sun) 13時頃
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[羊は良きものの象徴として扱われ、 山羊は悪しきものの象徴として形容される事など 神様を信じていようがいまいが、 子供だって知っている話。]
っひ………………
[車椅子と自身の身体とを固定するベルトが無ければ、 きっと椅子から転がっていただろう。
悲鳴を大きく上げそうになり、 咄嗟に飲み込んだのは奇跡と言いたい。]
(20) 2018/12/02(Sun) 13時頃
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[男の内心は、予測できない何かに怯え、 心臓が、異様に脈打っている 配達員を自称する男が去っていく足音が響くまで 顔面蒼白で固まったまま、動けやしなかった。 呼び止めようとする気力が、一瞬で削がれてしまった。]
なん、なんだよ一体…… [手紙にあった“ひとでなし” 山羊の顔――“悪魔”の贈り物と良い 男が恨みを貰う相手なんて ――― “どちらも”病で死んでいるのに。]
(21) 2018/12/02(Sun) 13時頃
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[ズボンを血に汚す原因である山羊の首を 慌てて腕で払い落とす。 地面に落下しか目は、 未だに男を――いや、アポロを睥睨しているが もう、目を合わせはしなかった。
路上に不要物を捨てるべきではない。 という道徳観はあるが 流石に今は非常時だ、―――許されたい。]
(22) 2018/12/02(Sun) 13時頃
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っは………、誰、誰だ……一体……。 生きて、る訳ねえ、 死んでるんだあいつらは……
クソっ、くそ ………誰だよ、くそったれ
[荒い息を吐きながら、混乱を声に乗せ。 潰れた段ボールと山羊の首をその場に残し 握り締めたままの手紙は捨てられず 乱雑に上着のポケットへ入れ、アトリエに戻る]
誰も解る筈が、ないんだ 誰も………!
[低く設置直した水道で手を洗う間、 頭の中は、混乱と不快感と―――
どうしようもない不安で、埋め尽くされていた。]**
(23) 2018/12/02(Sun) 13時頃
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[手だけではなく顔も洗い、着替えを済ませ。 煙草を吸いながら考える。 想像力を膨らませてしまったが “あのこと”と関連付けるのは無理があるのではないか。
なにせ、アポロが父親と義母を恨み、憎んでいた事など パピヨンにすらはっきりと告げた事はない。 そもそも妹が生まれる頃には父親との衝突も 表面的にしてはいないのだから。 しかし、考えても考えても、――― この閉鎖的状況の街で誰かに強く 根を持たれることなど一つも浮かんで来ない。]
(46) 2018/12/02(Sun) 18時半頃
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[モデルは何時間も前に帰したが 背景は居なくても描き進めることは出来るし 続きでもしようかと絵筆を取る。
背景にするラベンダーを 資料を見ながら描き足していく間も 山羊の恨めしい顔が記憶にちらついて どうにも気が晴れない。]
はぁ………。
[スランプに陥る感覚と似ている。 情緒を表現するだけに絵の雰囲気が暗くなりそうで 事実、一層塗りにして陰を付けるつもりでは 無かった部分まで塗り固めている事に気づき]
(47) 2018/12/02(Sun) 18時半頃
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そうだ。
[携帯を手に取る。 ミナモトからの返信は未だ来ては居なかったが 商会の電話番号を確認する。
気になるなら、確かめればいいのだ。 あの配達員が運んで来たのだから。]
あ、もしもし…… “三番街の蝶”のヌヴィルですが。
先ほど届けられた荷物の事で問い合わせたい。 差出人が伝票に記載がなくて、
[中身はどんなものかと確認されるが 内容物を告げるのは流石に躊躇われ、吃ってしまう。]
……生ものですが、心当たりがなく。
(48) 2018/12/02(Sun) 18時半頃
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[暫く待てば、電話が転送される。 商会の固定電話から後任として地域の担当となる 配達員の携帯電話へと。] っ……
[もしもし――と声を聞いただけで分かった。 お祝いです、と告げて強引に荷物を渡した配達員と 電話に出た気のいい配達員の若者とでは ―――まったくの別人であることが。]
『すみません、商会に問い合わせを貰いましたが 今日はアトリエに配送物をしていないんですよ。 他の者も配送に出ていないと思うんですが……』
[取り違えにしても、貴方宛だとあの配達員は言っていた。 こっちは受領印だって押してはいない。 証拠が手紙だけなのは迂闊―― しかしその場に置き去りにした段ボールや 山羊の頭をもう一度確かめにいくのは憚られた。]
(49) 2018/12/02(Sun) 19時頃
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…………いや、分かったよ、ありがとう。 [念のため此方で引き取りましょうかと 親切に問いかける青年に それ以上ゴネることは出来兼ねる。 あれが変装であったと考える方が正しく、 けれど自警団に声をかける程 大事にはしたくない。 証拠品の手紙を見せなくてはならないからだ。
がしがしと短い頭髪を掻きながら 苛立ちを必死に誤魔化していた。]*
(50) 2018/12/02(Sun) 19時頃
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/* 明後日なら別口で回収するのが良さそうかな。
(-29) 2018/12/02(Sun) 19時半頃
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[…そういえば。 タツミに連絡を入れなければいけない事を思い出した。 妹を経由して用事が解決したこともある。]
『昨日頼んだ絵の件だが、どうにかなりそうだ。 ノッカって娘は妹の知り合いだったらしい。 あと、いつもの火傷の薬は在庫処分してないか?』
[募集は打ち切った>>1:352らしく 貼り紙は無くなっていたようだから。 店を畳むならその前に買いに行こうかとも考えて。 メールを送信した後、新着に気が付く。>>52]
(54) 2018/12/02(Sun) 19時半頃
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[落ち着かない出来事の直後である為か、 古傷が疼く気がして額を抑えながら メールの内容を確認する。]
……こいつ、子供扱いしてねえか 教師みたいなこと言いやがって
[思わず笑ってしまったが――― 流石にこの歳になってそれはないと 思いながらも、心当たりは少しある>>1:117>>1:133
気にかけてくれたココアにも報告をしようかと 少しだけ考えもしたが、 携帯に表示される時刻を見遣ればもう夕方、 店じまいをしていてもおかしくない。
明日にしようかと意識を逸らして、 あとは顔や細部を描くのみの一枚絵に視線を流す。 彼女に渡すなら、明日の早朝くらいに仕上げないと 乾かす時間や、出立の荷物にも嵩張るだろうと考えて。]
(55) 2018/12/02(Sun) 19時半頃
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[それにしても明後日――、
先ほどの配達物のことが忘れられず寝つけそうにない 今日にでも飲みに行きたい気分だったが、
―――それなら今日は一人で パピヨンの店に行くとしよう。 朝の礼や昼間のこともある。
ついでに明後日寄ることも話せば良い。 自警団を離れてからは大概一人で飲みに行く事が多く 二人連れとなれば売上に多少は貢献できるだろうと。]
(56) 2018/12/02(Sun) 20時頃
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