229 観用少年
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[>>0:251はく、と息を吐いて、 抹茶色の湯飲みに口を付ける。 お洒落な―妻の趣味だった―マグカップの中身と異なる、 緑茶を一口、飲み込んでから、首を横に振った。]
君とは、似ていなかったな。
[つい、と視線を遣った先は、客間の向こう。 隅に仏壇が置かれた茶の間。 彼の眼が悪くないというのであれば、 きっと、名前は読み取れなくとも、 ふたつ、黒い縁取りの写真が見えるはず。]
(7) 2017/10/07(Sat) 01時半頃
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[片方の女は、一重の目じりに皺を寄せてはいるけれど、 ひき結んだ唇、吊り上がった眼差しは、 気が強い女といった様相だろうか。
その隣の少年は、快活な印象を受ける。 ぴょこぴょこと好き勝手に跳ねた黒髪。 そばかすだらけの頬と、女とよく似た切れ長の吊り目。
どちらも、人形とは程遠い容姿をしていた。]
(8) 2017/10/07(Sat) 01時半頃
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……私もね、何故君を選んだのか、 良く分からないんだ。
[確かに、最初は違った。 うわさばなしを確かめるために。 尤も、その真偽を確かめることは叶わなかったし、 きっと、再び探しに行くこともないだろう。
死んだような眼差し。 仮に息子によく似た人形がいたとして、 きっと、自分は彼と対面する資格もない。
……相対することが、恐ろしい。]
(9) 2017/10/07(Sat) 01時半頃
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[元々、ぬるま湯のようだったからか。 緑茶は冷め始めていた。]
けれど、君を不幸にしたいとは思わない。 君が、こんな場所は嫌だというのなら、 ……いつだって、出て行ってくれても構わないから。
だから、どうか。 ここで、暮らしてはもらえないかな。
[ひとつは砂糖菓子、ひとつはミルク。 もうひとつ、愛情のかたちも、与え方も 男には分かりはしない。]
(10) 2017/10/07(Sat) 01時半頃
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[けれども、死んでしまった眼差しを、 何かを悟ってしまったようなその色を、 どうにか輝かせることが出来るなら。 その為ならなんだってしたい。
ただの、自己満足な贖罪だ。 それでも今は、それだけが男のすべてだった。 頭を下げる。 未だ漂う線香の残り香に、胸がきりりと痛んだ。**]
(11) 2017/10/07(Sat) 01時半頃
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[枯れてしまう。>>33 花瓶に活けられた花のように、彼も。 波に攫われた、大切なふたりのように。
あぁ、やめよう。考えたくない。 首を振って、浮かんだイメージを追い出す。
独りごちるような少年の言葉>>34。 墨のように滲んだ不穏な響きを 聞き返すよりも先に、 彼から問いかけられて。>>37]
(106) 2017/10/07(Sat) 22時頃
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……小説を書くことが好きでね。 本もいくつか出してる。
活発で好奇心旺盛な少年が、 世界を旅する話なんだ。
[少し考えた末、口を開いた。 彼が興味を示すようなら、 本を数冊持って来ただろうか。
山を、空を、海を舞台にした 胸躍るような冒険譚。 尤も、その物語は、一年ほど前から 時を止めてしまっているのだけれど。**]
(107) 2017/10/07(Sat) 22時頃
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和算家 直円は、メモを貼った。
2017/10/07(Sat) 22時頃
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勿論。 もし難しいなら、一緒に読んでみようか。
[会話が滞りなく成立するのもあって、 すっかり忘れていた。彼が人形だということを。
それでも、興味を持って>>136頁を捲る者に対して、 本はいつだって平等だ。拒むことなどしない。]
(191) 2017/10/08(Sun) 19時半頃
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この本の主人公はね、1人の少年だ。 快活で、好奇心旺盛だけど、 偶に無鉄砲なところがある。
[読めない、と。 見上げる眼差し>>138に応えて、男は頁を捲る。 これを書き始めたのは、何年前の事だっただろうか。 それでも、その時のことは事細かに思い出せる。
息子が生まれたと同時に、 この本も産声を上げたのだから。]
(192) 2017/10/08(Sun) 19時半頃
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少年は、伝説の竜を追って旅をする。 その背に乗りたい。 最初はそれだけを願って、旅を始めた。
旅の中で出会う様々な人、もの、出来事。 冒険譚と、それらに触れた少年の成長、葛藤。 ……それらが書かれているんだ。
[尤も。 その話も今は時を止めている。 主人公の故郷が失われた ―息子と妻が変わり果てた姿となった― 一年前から、ずっと。
掻い摘んだ話でも、 未だ、少年の興味が在るようなら。]
(193) 2017/10/08(Sun) 19時半頃
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私が読んであげるのも構わない。 けれど、自分で読んでみるのも 面白いと思うんだが、どうだい?
[文字の羅列を撫でる。
あくまで、児童文学だ。 そこまで難しい言い回しは多用していないし、 識字さえ出来るのなら、 読むのも容易いだろう。]
(194) 2017/10/08(Sun) 19時半頃
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興味があるなら、 私が教えてあげるよ。
……きっと、世界が広がる。
[どうかな?と彼の顔を覗き込む。 多分、親らしさなどというよりは、 そういった方が性に合っている。
とはいえ、外は随分と暗くなってしまった。 彼の反応がどうであれ、 その日は再び本を開くことは無かったと思う。
毎日の食事と睡眠。 生きる上では、それも大切な要素のひとつだ。**]
(195) 2017/10/08(Sun) 19時半頃
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―それから―
[夜は眠り、朝と昼と夜、食事をする。 そんな当たり前の日常も 悲しみにくれていた男にとっては、 酷く懐かしいもののように思えた。
少年の名でもある季節は移り変わり、 少しずつ、寒さは増していく。 窓の外の冷えた空気を尻目に、 男は、少年の手元に、文章に視線を落とした。>>213]
合っているよ。
[不安げな目線に、笑顔で頷いて続きを促す。 たどたどしいながらも、少年の声が、物語を紡いでいく。]
(268) 2017/10/09(Mon) 18時頃
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[識字もままならなかったのは最初だけ。 水を得た魚のように、理解さえしたのなら あとは、何ら困ることはなかったと思う。 今だってそう。
物語がひと段落する。文字をなぞる手が止まる。 そうして、ぽつ、と呟かれた言葉>>214に、 自分も苦笑を浮かべた。]
私もそう思うよ。 夢を追いかけて旅をするなんて、 そう簡単に出来ることじゃない。
[年齢だとか、生活だとか。 この年齢になれば、そういったしがらみが邪魔をする。
それでも、物語の世界であれば。 原稿用紙の中に広がる世界は無限大で、 その中であれば、どんな夢だって描くことが出来る。]
(269) 2017/10/09(Mon) 18時頃
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私は、若くはないからね。 一人で旅に出るなんて、無理な話だ。
[多分、人形である彼にとっても、 この主人公の行動は 真似できるものでもないのだろう。
けれど、全てが無理な話だ、と。 ただ、諦めて、死んだような眼差しを 世界に対して向けてほしくはない。
君にはもっと、自由であってほしい。 そう願うのは、男の勝手な我儘だろうか。]
(270) 2017/10/09(Mon) 18時頃
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……君にはね、この本だけじゃなく、 色々なものを見て、聞いてみてほしいんだ。
それで、君は何を思ったか。 それを私にも教えてくれないかな。 [低い位置に在る頭を撫でる。 それは、かつて、息子にしてやれなかったこと。]
明日は出かけようか。 隣町に動物園があるんだ。動物は見たことあるかな?
[少年の反応はどうだったろう。 男は冷めた緑茶を啜り、小説に視線を落とした。*]
(271) 2017/10/09(Mon) 18時頃
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[動物園。 その場に竜はいない。けれど、 不思議な形をした動物は数多くいる。 きっと、貴重な体験が出来るはず。 見たことがないなら尚更。
今の彼の眼差し>>278を見るに、 自分の提案は、そう悪いものでは無さそうだ。 胸をなでおろし、こてりと横たわった 少年の頭を撫でる。]
私は馬が好きだね。
[一度、乗馬などをしてみたいものだ。 独りごちたそれが、夢うつつの彼に聞こえたかは分からない。]
(293) 2017/10/09(Mon) 23時半頃
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[苦笑して、小さな身体を持ち上げる。 寝室へ向かいながら、男は明日の予定を 頭の中で組み立てているのであった。
彼の興味を、様々な世界へ向けるように、と。**]
(294) 2017/10/09(Mon) 23時半頃
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