人狼議事


241 The wonderful world -7days of KYRIE-

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【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ 白い少女と、その向こう、"王子"だ。

  流れるような所作、一礼して、此方を見上げる彼女は、
  真白な口元で、囀るみたいに、持ちかける。

  すっかり耳から遠ざけていた、
  ── "協力者"
  その言葉と今後のこと、すなわち取引、を。 ]
 

(132) mayam 2018/05/28(Mon) 22時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ その時のおとこの顔と言ったら、

  "縋り付く"人間の其れでも、
  "救われた"人間の其れでも無かった!

  只、語り、そうして、
  腕を引かれてうんと近づいた空を、
  まるで人形のよう、無表情で"見上げ"、 ]
 

(133) mayam 2018/05/28(Mon) 22時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ



     [ 暫しの、沈黙。
         冷たい息が漏れる。 ]

 

(134) mayam 2018/05/28(Mon) 22時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ



  ── もし、きみが、"善意"で
  対価無く 僕たちに権利を与えようとしていたら、

    きっと、僕は、

 

(135) mayam 2018/05/28(Mon) 22時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ だって、其れは、
  このおとこにとって最大の屈辱で、恥だ。
  誰かの支配下に置かれて運命を決められるなど!

  それこそ自慢の顔を切っている。 ]
 

(136) mayam 2018/05/28(Mon) 22時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ 一拍、置き、 ]

  きみは、いけないこだと思っていたけれど、

       わるいこだなあ、── 本当に。

 [ ぽつ、吐き出すのはつめたいいろ、 ]
 

(137) mayam 2018/05/28(Mon) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


  何、そんな難しい話じゃあない。
  次のゲーム、"他者を殺すな"、…たったそれだけ。

  僕は、どうでも良いのだけれど、
  ── ヒイロを使うというのなら、其れは吞んで貰う。
  "真っ当"に勝ってくれ。

  まさか、君が其れの出来ない子だなんて、 
  ……言わないよね?

 [ 引かれた腕はそのままに、
  やや下に移る空の色を、碧は映して、
  にんまり、倣うみたいにおとこは笑う。

  王子のものか、悪役のものか、
  そんなの、── 彼女しか知らぬこと。 ]
 

(138) mayam 2018/05/28(Mon) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


  僕は敗者の、更に敗者だ。
  取引なんて出来ない立場なのは分かってるさ、

  だから、── この"条件"を吞んでくれたら、
  さらに代わりで、
  生き返って、また会うことがあったら、
  僕に出来る限りの、君の願いをひとつ叶えようか。

 [ かみさまでもないおとこのこと、
  何が出来る話でも無いのだけれど、
  
  これが腕を引く彼女、
  ── 天使で、悪魔でもあるおんなの声を
  聞いてしまったおとこの、こたえ。 ]
 

(139) mayam 2018/05/28(Mon) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ 契約、とでも言えば良いのだろうか。
  それにしちゃあ、あっさりと受け入れられた其れは、
  彼女の胸に収められ、

  此処でおとこは漸く腕を離す。
  ( ── 礼を告げたパートナーの声は、
        ちゃあんと拾っていた!>>152 ) ]
 

(169) mayam 2018/05/29(Tue) 00時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


  ── こんな、死にかけの男を
        救いたがる奴だからね。

 [ パートナーについては、それだけ言えば充分。

  そうして、離れてすこぅしの間、
  碧は弧を描くおんなの口元を見ていた。

  ── 賛美歌には遠いなァ、などと、
  続く願いを聞いて>>-291
  …一瞬だけ、言われた意味が分からなかくて、
  緩慢に瞬きを繰り返すなど、していたけれど。 ]
 

(170) mayam 2018/05/29(Tue) 00時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


   あのセンス無い仮面男のものになるより
   ずぅっといい話だけれど、

   …… きみの"悪いよう"、が
      ほんとうに悪いもので無いことを祈るよ。

 [ ややあって、呟きが落ちる。
  見せるのは、…困ったような、力の抜けた笑みで。

  少しだけ知った程度でも分かる。
  この白い妖精は自分と住む世界が違っていた、と。
  言うなれば嘗ての実父と近い側だ、と。
  
  それでも、成程。
  身を差し出せというなら"容易い"話である。
  花屋を続けられるように
  どうにか考えるべきかも知れない。と、
  すっかり生き返ることを前提に思考しつつ、 ]
 

(172) mayam 2018/05/29(Tue) 00時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ パートナーへ振り向いた。

  碧に灯るのは、腹を括ったものの、
          ── "緋色"、だろう。 ]
 

(174) mayam 2018/05/29(Tue) 00時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


  ── ヒイロ。
  二度目のゲームで、
  "何"を取られても、良いようにしてくれよ。

 [ こう、告げたのは。
  自分自身、この後、何を取られてしまうのか。
  確信を抱いていたからだ。

  母でもなく、一度取られた誰かでもなく、
  きっと、───  ]
 

(176) mayam 2018/05/29(Tue) 00時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ はじめまして、と。
  もし次に出会った場合、告げる光景を、幻視して。 ]
 

(178) mayam 2018/05/29(Tue) 00時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ



         [ ── 決意は、二度目の物語へ** ]  

 

(179) mayam 2018/05/29(Tue) 00時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ



         [ おとこは語る。 ]

 

(358) mayam 2018/05/30(Wed) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ

 ── 二度目のあと ── 

 [ 二度目のゲームで亡くしたものは、
  "一度目"のおとこにとって、
  そりゃァ、大変、分かりやすいものだった!

  二度目を振り返る"おとうと"の調子は、
  まるで交通事故なんて無かったかのように、
  至って普通、何時も通り。

  自宅の木製テーブルの上に、
  綺麗に包まれたクッキーの缶ひとつ。 ]
 

(359) mayam 2018/05/30(Wed) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


  ── 結局二度目も交差点で寝てたんだよ。
  ちょっとさ、もう少し"やりよう"ってやつが、
  ……あったんじゃないかなって思うんだけど、

  ……まあ仕方ないよね。
  生き返ったから、文句は言わないさ。
  でも本当に忘れるものなんだね、
  僕、初めましてって言ったこと…、まだ覚えてる。

 [ 可愛いショッパーの中に其れを入れ、
  白い手首に巻かれた腕時計を確認。

  ── まだもう少し余裕がありそう。
  おとこは再び、正面、
  何時も通りの席に座った"義兄"を見た。

  反対の、色だ。 ]
 

(362) mayam 2018/05/30(Wed) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ 机の下で、脚を組む。
  碧はちら、と室内を見渡しながら。

  …初めて訪れた時には
        随分と自分が浮いて見えた家だ。

  フローリングと畳の部屋が混在し、
  外から見える景色は真白なものでも無く、

  これから此処に住むのよ、──と、言われても、
  文字通り"住む世界"が
  違うとしか思えなかった、場所。 ]
 

(364) mayam 2018/05/30(Wed) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


  ── 此処に帰ってくるまで
     大分、時間がかかったように思える。

  ゲームを二度やったからじゃあなくて、
  多分、自覚してなかったんだ。今まで。

  帰ってくる場所が、此処だって。

 [ ── ぽつ、呟き一つおち、 ]
 

(366) mayam 2018/05/30(Wed) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ ── 帰ろう、って。きみは言った。

  同級生に掴みかかり、先生には説教され、
  母さん以外周りの全てがおんなじじゃあない世界なんて、
  もう居る意味なんかあるのか?と思いすらした。

  君が僕に歩み寄ろうとしていたのは知っていて、
  狡賢い僕はそのうえで、
  あれだけやってどうなるか、見てみたかった。
  ……待っているのは知っていたから、
  欲しかったのは確証みたいなものだ。

  距離が掴めなかったのは僕も同じで、
  …だけど確かに、君は、居てくれたから。 ]
 

(367) mayam 2018/05/30(Wed) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


  ── ねえ めいちゃん。

 [ 知らず盗られていたものを取り返した、
  その証拠のような呼び方を、音に乗せ、 ]

  君に名前を付けるって話だけれど、
  ── 幾ら、僕が二度君を忘れてしまっても、

       それは難しい話だったよ。

 

(369) mayam 2018/05/30(Wed) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ そう言って、反対な義弟はわらう。
  ── 器用にウィンクを飛ばしすらして! ]
 

(371) mayam 2018/05/30(Wed) 22時半頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


  ── おっと、時間だ。
  僕はちょっと、出かけてくるよ。

  何せ、"妖精さん"に買収されちゃってさ。
  御茶会ってどうすれば良いか、
  ……めいちゃん知ってる?

 [ 知ってたら教えて!
  ── 携帯とショッパーをそれぞれ片手に持ちつつ。
  行ってきますの合図をして、見送られよう。
  クッキーは"おともだち"へのお土産。割とお高い。

  ── ところでこれから向かう御嬢様学校、
     このおとこ入れるのだろうか。
  
  その疑問はまた、べつのおはなし。 ]
 

(373) mayam 2018/05/30(Wed) 23時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ 余談。

  御嬢様学校までの道のりには、
  烏ひとつも見当たらなかったし、
  赤い光が打ち上がることもなかったという。

  光は当然として、
  烏に関して言えば、まるで二度目のゲーム、
  パートナーが烏を殲滅する勢いだったことを示すようだ、
  ……と思ったのはしろいおとこ談。 ]
 

(374) mayam 2018/05/30(Wed) 23時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ ── もう、息を吐いても花は咲かない。

  道中、灰の地面を踏みながら試してみても、
  何にも起こることは無い。

  …其れでも確かに、あの時あの地で、
  このおとこは死に、
  生きる理由を失いながらも"生きた"。
  自分のたったひとつに内緒の契約すらして、
  それほどまでに、生きようとした。
  
  それは、事実だ。 ]
 

(375) mayam 2018/05/30(Wed) 23時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ ふッ、と ── もうひとつ。
  諦めきれず、冷たい息を吐く。

     ── 僅かな氷を、幻視して、
         碧は瞬きを繰り返した。驚き。

  手繰る様に指先を伸ばし、── 掴む。 ]
 

(376) mayam 2018/05/30(Wed) 23時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ 名も無い花じゃあ、無い。
  手の内に勿忘草の欠片。おとこが一等好きな花。

  ── 焔と、白と、母と、父。
  それらを昔から繋いだひとつの花。

  思い起こして、
  ゆるり、碧は閉じられ、
  
 
        欠片を空へと飛ばす。 ]
 

(377) mayam 2018/05/30(Wed) 23時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ ── 何時か。何時の日か。

  このおとこはどうしたって人間であるし、
  何処であっさり死ぬかも分かったもんじゃァ無い。

  故に、この冷たい魂が、
  この世界の何処かへ消えてしまう、
  その時が来ても。

  花びら一枚だけでもあれば、───
  確かにおとこは、"在った"ことになる。 ]
 

(378) mayam 2018/05/30(Wed) 23時頃

【人】 蝋燭職人 フェルゼ


 [ ── 嗚呼、どうか、
  このどうしようもない世界の中でも、

      *僕を、忘れないで* ]
 

(379) mayam 2018/05/30(Wed) 23時頃

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