268 オリュース・ロマンスは顔が良い
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─ それから ─ [めくるめく週末を過ごしてから、これまで勤務体制こそ不規則ながら、変わり映えしなかった毎日に終わりを告げた。
58にもなって職務放棄めいた逃避行を行ったことに、上司からは叱られるより悩みでもあるのかと心配をかけてしまい、これ幸いと退職前に少しずつ現場から内勤への移行、必要に応じて自宅での作業を打診。 定年を延長すること条件に希望は採用された。
──己でなければ成せない用を持つのは、この世に一人だけ。 彼に合わせて働き方を変えるのは、公私共に当然のことと。]
(293) mumriken 2019/08/12(Mon) 01時半頃
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[お陰で自宅に彼を招くことも、泊まらせることも叶い、電車を利用する機会も、あえて終電まで乗り過ごす日も増えた。 彼自身と、周囲を取り巻く空気の変化がそう悪いものでないのは安心したが、噂の恋人像がどこまで膨れるか心配ではある。
倫理的な問題はさておき、若い恋人がいることは別段、不名誉なことじゃない。己は決して彼のことを吹聴なぞしないが、『美人で素直で聡明で、ベッドの中では大胆な可愛い年下の恋人』は、酒の席では自慢にすらなるだろう。
けれど、彼にとって、親より年上の恋人となれば話が違う。 両親の年齢を知った日は、さすがに申し訳なさすぎて使い物にもならなかったが、いつかの夜の約束を果たしてもらえたお陰で自棄になることも、彼の腕から逃げ出すこともなく。]
(294) mumriken 2019/08/12(Mon) 01時半頃
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[今は、少しでも長く恋人として傍にあれるよう、前を向き、背筋を伸ばしている。お陰で、以前より若返った気もする。 夢のような蜜月の目覚めは遠い。]
……そろそろ、か
[あの後、宣言通り購入した私用携帯を手に、時間を確認。
電子機器に弱くはないが、使い方を教えて欲しいと 彼が愛用している端末の色違いに決めた。 電子機器に弱くはないが、慣れた者に教わる方が 覚えも早く、小型の端末操作は自然と距離が近く──。]
(295) mumriken 2019/08/12(Mon) 01時半頃
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[まだ掠れが残る咽喉を咳で整え、自宅の中で一番大きな家具であるクローゼットを開き、身支度を整え乍ら思い返すのは先日の会話。
気の早い恋人を諫めながら、戯れの一環として新居について段取りや相談は何度か交わしたか。此方としては特に大きな拘りはない──段差が少ない方が後が楽だろう、程度。
だからといって適当なところを借りてみて、合わなければ引っ越すだけ、とはいかぬ事情は彼の趣味にあった。
壮観、と言えるコレクション。>>276 彼の長きにわたる、筋金入りの鉄道愛は理解しているつもりでいたが、認識が甘かった、というのが本音。 別途倉庫を借りるのであれば、好きな時に楽しめぬだろう。 すべてを引き継ぐのは無理でも、新居を構えるなら専用の部屋を用意すると勝手に決めていて、となれば条件も予算も厳しくなる。]
(296) mumriken 2019/08/12(Mon) 01時半頃
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──… ふ、……
[憧れの外套を着せてもらった時のことや、別れ際の表情。 建前と本音が解りやすいデートコース。 順に思い出せば、自然と頬が緩む。
私用から社用携帯に持ち替え、いくつか連絡を交わし。]
(297) mumriken 2019/08/12(Mon) 01時半頃
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─ 停留所 ─
[袖を捲った白シャツ、濃紺のベストとスラックスのセットアップ。ネクタイは省き、外すボタンはひとつだけ。 今日はちゃんと、彼より先に着いた。 恋人を待つ、という行為に密かに心躍らせて。
待ちわびた姿が現れたら、軽く片手を翻そう。]
やあ、トレイル ……ん、今日も良く似合っている
[出会い頭の身だしなみチェックはもはや癖のようなもの。 ノットの締まり具合に目を留め、すい、と白指を伸ばし。]
確か…買い物に行くんだったかな。君のお目当ては?
[わざとらしく問う声がどう響くかは、彼の心境次第。]**
(298) mumriken 2019/08/12(Mon) 01時半頃
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[メインストリートを行き交う人を眺め、待つこと暫し。 そういえば最近は掏摸の話を聞かなくなった。捕まったのか、改心したのか知る由はないが。 ──己のように、人生に明るい変化があったのならいいと願ってしまうのは、それだけ幸せを感じているから。
空と海の青と雲の白、路面を走る赤に、丘に並ぶオレンジ。 もとより色彩豊かなオリュースの街並みも視界に鮮やかに。]
……いえ、今着いたばかりです
[しかし、彼をフォーカスすれば背景は一瞬でモノクロとなり、 愛しいひとの姿だけ色が乗り、綺羅綺羅と輝いて映る。 咽喉に蓄えていた台詞を口に、満足気に眉を下げ、はしゃぐ両手をそっと握り返す。往来ではやや躊躇するが、其処迄ひた隠しにする程後ろ暗いものはない──と、自然と意識も移りつつあった。
真夏でも、平坦な道でも構わず手を繋いで歩くくらいには。]
(319) mumriken 2019/08/12(Mon) 14時半頃
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クッションに、服……ですね。承知しました ではご案内しましょう
[とはいえ、腰周りへの露骨な目線には牽制めいて瞼を細めた。 仕事中に感じる禁欲的で規律正しい姿からは想像もつかないが、意外と自制が利かぬことも身を以て知っている。]
──…はあ……それは、どうも
[ほら。こんなことをいきなり囁くから、油断ならない。>>318 薄ら火照る頬を暑さのせいにして、目的地へと向かおう。
今回のデートは此方が得意な領域。 エスコートを申し出、彼を連れて向かうのはメインストリートの中でも比較的静かな通りにある煉瓦造りの建物。 1階のショールームでは様々なコンセプトに基づいたインテリアが並ぶ。 使用されている家具や小物もこの場で購入、注文が可能。 ソファもクッションも、展示されている物は自由に触れられ、元に戻しさえすれば壁際に並ぶ他のアイテムと入れ替えもできる、というのがこの店の売りだ。]
(320) mumriken 2019/08/12(Mon) 15時頃
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[扉を抜け、冷えた空気を受け止めると、繋いでいた手を自然と緩めた。ほんの一瞬だけ、名残惜しさを視線に乗せて。]
さて。柔らかいの、でしたな……この辺は?
[20代独身男性向けにモダンにまとめられた一角に足をとめ、座るように促そう。アイテム選定の基準が己とは思わぬまま、置かれているクッションの弾力を確認し、背中に宛がう。
どさくさに紛れた白指が、彼の腰を撫でるのはご愛敬。]*
(321) mumriken 2019/08/12(Mon) 15時頃
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[オリュースの風に、路面を走る電車の音に紛れ 聞こえぬ振りをするには、休日の喧噪は控えめだった。>>322 追撃に解りやすいしかめっ面を返したが 目尻に薄紅を乗せたままでは威力も知れたもの。]
え──…そうです、ね 腰を支えられるサイズならこれくらいですな 肌触りはカバーでどうにでもなるとして…
[デートなのに敬語が混じるのは、職業病のようなもの。 とっかえひっかえする中で、椅子から上下する 恋人の腰に不埒を働いてしまうのは──。 無自覚に彼の気配を、温もりを求め、甘えているからに他ならず。]
(343) mumriken 2019/08/12(Mon) 18時頃
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[だが。>>324 さりげなさを装ったとて、気付かぬ筈もないか。]
……狡い、と言われましても ちなみに私は尻より腰より、踝派です
[雰囲気のいいショールームの一角でひそ、と交わされるのは 何とも他愛ない痴話。 それほど執拗に触れていただろうかと、 誘惑に弱い己を恥じ、厭う様子がないことを嬉しがり。
碧眼から逃げるように視線を逸らし 宛がわれたクッションの感触を確かめると同時。 示唆される用途に、さっと耳殻の血行が高まった。
思い出す必要がないくらい、身体に、心に沁みついている。 下半身が軋み、腰が砕けたと、惚気と恨み節をないまぜに 呆気と笑気を交互に、彼を詰ったあの日のこと。]
(344) mumriken 2019/08/12(Mon) 18時頃
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んん……では、会計を済ませてきます 2階がセレクトショップなので服は其方を観て… 今日は丘の方へ行きましょう 近くの駐車場に車を用意してありますから [平静を装い、この後のプランを告げる。 此方の都合で普段なら委ねる選択肢を取り上げてしまったが、 是、を貰えれば年甲斐もなくはにかんで、彼の五指を攫うまで。]
(345) mumriken 2019/08/12(Mon) 18時頃
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─ オリュース・住宅街 ─
[途中、いくつかの店に立ち寄り買い揃えるのは 服のほかに鳥渡した食材やワイン。 車の窓を全開に、機嫌良さげにステアリングを握り 助手席を視線だけで窺う。]
私が受け持っているお客様に 持ち家をいくつか処分したいという方が いらっしゃいまして…… 此方です
[此処は、市電の沿線からもそう離れていない。 事務所と車両基地のちょうど真ん中という立地。 築年数が古めの小さな庭付きの戸建て。 家具家電もそのまま残っている。足りないのは家主だけ。]
(346) mumriken 2019/08/12(Mon) 18時半頃
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中の物は好きに使っていいと 宿泊の許可も得てますから……今夜はここで 星を眺めましょうか
[ひとしきり中案内し終える頃には、空もだいぶ色を変えるか。 部屋数は十分。 こども用に誂えられたらしい部屋には星の壁紙が 貼られていて、鉄道コレクションの収納や展示には足りる。
庭から見える空は港より狭く、周囲に街灯もあるが 健常な視力なら星を眺めるには問題ない。]
……如何ですか?
[彼の反応を、どこか不安げに覗き込み。 繋いだ掌をぎゅ、と握りしめ、意を決して唇を開く。]
(347) mumriken 2019/08/12(Mon) 18時半頃
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── 街角で ──
[少年と犬がセットになった靴磨きは、鳥渡した街の名物だが、最近ブチ猫と青年のセットが加わったらしい。>>327
そんな噂を耳にしたのはさて、いつだったか。 夏の間、頻繁に使用した白のウイングチップを磨いて貰った後、いつもの様に暖簾に腕押しめいた勧誘を続けていた時だ。]
……おや、…君はどこかで見たような…… ああ、彼が噂の弟子ですかな?
[一瞬の邂逅を思い出すには、再会が唐突過ぎた。 熱心に師匠の手元を見詰める横顔、墨が沁み込んだ指先は、人様の財布に手をかけ、老人を揶揄り、背中を叩くものとは思えず。 控え目な申し出に、目尻に皺を寄せて頷こう。]
は、は。それはそれは、光栄です 私はオスカーの次に靴磨きにはうるさいですからね
……君に小言を言うのを、楽しみにしていますよ
[差し出すチップは、二匹と二人分。向かいに停まるキッチンカーが売るジェラートと同じ額。]**
(354) mumriken 2019/08/12(Mon) 22時頃
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……君に言われたくない
[他人の、しかも恋人の嗜好をとやかく言うつもりはないが、彼の鉄道愛は敬意を持ってそう呼んで然るべきレベルだろう。 指とか手首とか、勿論腰にだって抱くフェティズムはある。ただ、広義的にどれか主張するならと浮かんだだけのこと。]
────…ふうん…
[なんて裡の言い訳を音とする前に、如何にもな仕草で晒される踝。 自然と腕を組み指背を下唇にあて、左右に身体を捻り、最後には跪き──恭しく彼の靴ごと手に取りかけたところで我に返った。 膝を伸ばし、咳払いを挟んで。]
(369) mumriken 2019/08/12(Mon) 22時半頃
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今度、君の靴を磨かせてくれるかな 勿論……こうして履いたままで
[小指の先から旋毛まで愛しい恋人がこんなに真剣に、かつ可愛いアピールをして呉れるということは、つまり好きなだけ堪能していいのだろう。 倒錯的ではあるが愉しみが増えたと口髭を撓ませ。 脇腹のあたりを擽る茶髪を、周囲から隠すようにそっと包み。]
……靴下や色に拘りはないので
[其処までマニアックじゃない、と、至極真面目な声音で囁いた。]
(372) mumriken 2019/08/12(Mon) 22時半頃
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[──が、彼が真剣に衣服を選んで欲しいというなら喜んで。 普段選びそうにない、白地に不揃いの黒のドットシャツと、仕事中でも使える茶革のベルト、それから。]
ああ、これも買いましょう 以前貸し…差し上げたハンカチと屹度合います
[追加で、薄青色のネクタイも。遠目には無地だが近づけば細かい白の斜線が入り、裏地は彼の瞳のような碧色。 真っ赤な錨のワンポイントが、海と電車の街らしくていい。
胸元にタイを宛がい、似合う、と笑う顔に他意はない。]
(373) mumriken 2019/08/12(Mon) 22時半頃
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[隣からの視線が痛すぎて、顔の半分がより灼けた気がする。
ともあれ安全運転で到着した古民家は、件の──彼が密かに悋気を寄せる三歳児の祖父が所有する家のひとつ。 間もなく現役を退く旨や、引っ越す予定などを伝えた時から、三代世話になった礼にと譲ってもらう話は出ていた。
──奇跡的に、互いの探していた条件にも合う。 即座に返答できなかったのは、繰り返しぶつかる己の弱さのせい。
どれだけ迷っても、愚図っても、心が向かう道はひとつで、 彼を歓ばせることが人生の最上と、とうに知っているのに。]
(392) mumriken 2019/08/12(Mon) 23時頃
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[お試し3カ月は、ただの方便だ。 もし共に暮らすうち、お互いの知らない部分を知ったり、この先彼に運命的な出会いが訪れた時、躊躇なく離れられるように。]
──…使わない間も定期的に手入れはしていたし 造りは古いですが、今では貴重な資材を使ってますから かえって頑丈で風通しもいいんですよ
[不動産業者宛らの物件案内。 自身より先にあちこちの扉を開く背中に、緊張が高まった。 いつ、どのタイミングで、何と言おうかと。
臆病な背中を優しく押す一言に、覚悟を決めた。>>361]
(393) mumriken 2019/08/12(Mon) 23時頃
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