人狼議事


252 Aの落日

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【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 返答のように囀られた定義>>284は、
 当然のように自身の感覚とは程遠く、
 そんな関係ならば望まないということが、
 なぜ伝わらないのか。或いは、
 分かってして馬鹿にされている。
 と感じ、繰り返すように言葉を吐く。]

 私は、私に納得も許容もせず、
 楽しみの一つも満足に共有できない奴を、
 同じ生き物と、認める気はない。

 同じ道を歩みもできない人間と、
 今後、何を共有し生きていくつもりもない。

[ 何も一人でいたいと望んだわけでもなく、
 けれどお前には何者にもなれまいと、
 只管、感覚だか脳のつくりの些細な差異を、
 隔てる壁として、こちら側から言う。]
 

(300) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 違いならいくらだって認めてあげる。
 けれど、それだけ。都合がいいか悪いかだけの、
 どうでもいい、つまらない他人よ。
 

(301) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 煽るような言葉>>286>>287が、
 結局のところ私の求めるものを否定し、
 自身の感覚を肯定しているようにしか思えず、
 それが、私にはこの上なく不愉快であった。

 一歩下がれば、扉の奥。
 廊下と根城との一線を、
 踏み越えてくれるなという面持ちで、
 そこにいる、長身の男を睨め付けていた。

 あんたなんか、と口をつく。
 馬鹿にするな、と声色に乗せ、
 吐き捨てるように言うのが、
 扉の閉まる>>288間際であった。]
 

(302) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 調子に乗らないで。
 あんたなんか、自分の感覚は健全であると、
 疑いもせず、押し付けがましい、
 その他大勢と、まるで同じよ。
 

(303) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ ギイと耳障りな音を立て、扉が閉まり>>288
 一人、慣れ親しんだ部屋に立ち尽くしていた。

 理解にも共感にも至らないくせ、
 こちらの意向も要求も顧みず、
 土足で踏み込むような振る舞いに、
 ただ只管に気分が悪いと思い、

 そんな些細なことに不快と思うことに、
 自分に、些か動揺し、震える息を吐いた。]
 

(304) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 渡れもしない馬鹿が馬鹿を言う。**]
 

(305) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 綴るべきである。と思った。
 綴るべきである。これまでに繰り返した、
 下らない日常の欠片を拾い集め、
 面白おかしく文字に起こしたように、
 あれも、平坦な日常の一片でしかなかったと。]
 

(341) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 綴らなければ。]
 

(342) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

──幾日後──

[ 一つ、欠伸をかみ殺した。

 自室。パソコンに向かい、
 画面いっぱいの白色に、
 夥しい数の虫のように文字が犇めき、
 最後に、親愛なるA子に捧ぐと記した。

 気づけば、窓越しの空は白く、
 一点を中心に只管に赤い陽が射していた。

 日は昇り、朝であった。]
 

(343) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 急ぐ用でもなかったため、
 USBメモリにデータを移し、学校へ向かう。

 変わり映えのない授業を、
 微睡みにのまれそうなのを押し隠しながら受け、
 放課後には、文化祭準備ぶりに、
 プリンターを起動し、中綴じホチキスを握った。

 たった一冊を作り上げ、
 私は、満足と安堵したように嘆息する。]
 

(344) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 読ませる相手が決まっているのなら、
 主人公はそう何人も必要あるまい。
 たった一人の女を中心に据えた物語。

 先の制作物では書ききれなかった顛末を、
 できるだけ丁寧に、その後に至るまでを、
 ただ自分自身の存在を削り取り、
 死に損なった女を取り巻く悪意として綴り、

 表紙にはやはり何の装飾もなく、
 ただ簡素に、『Aの落日』とのみ記す。]
 

(345) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ なにがそうさせる。と問われたことを思い出し、
 そうだ、あの男の名にも太陽が潜むのだ。お誂え向きに。]
 

(346) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 鞄に、一冊の安っぽい冊子と、
 あの日の新聞を丁寧にそうっとしまった。

 あの日以来、ここを訪れる者はなく、
 恐らく今日もないのだろうから、
 根城の主人がいなくとも問題あるまい。

 面会時間が終わる前に。と思い、
 黒江仄日はまっすぐに病院へと向かう。]
 

(347) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

──病院──

[ 確認して訪れた部屋で、
 安住英子は昏々と眠っていた。

 都合がいい。とさえ思い、
 備え付けのサイドテーブルに、
 持ち込んだ印刷物二種を重ねた。

 差出人の署名はない。
 ただ、ひっそりとそれを置く。
 いつの間にか忍び寄る、
 他人の気ままな意のように。]
 

(348) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 本人や家族に遭遇し、
 笑顔でそれを渡してやるというのも、
 おもしろいであろうと考えていたが、

 結果的にこのほうが、
 如何にもそれらしくいいかもしれない。

 晴れやかな空の色をしたタオルケットを、
 しっかりとその掌に握り締め、
 穏やかな顔で眠る安住英子は、
 どうにも馬鹿っぽく、
 或いは死んでいるようにも見え、
 その光景の、どうにも笑えること!]
 

(349) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

──────────────
To 万年青 常彦
From 黒江 仄日
──────────────

××病院〇〇号室

──────────────

(350) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 起きる様子もない女の傍らで、
 メールを一通作成、送信する。

 不意に、放っておいてくれ。
 と言った口を思い出し、
 そのことが不本意でもあった。

 他人の望みなぞ知るものか。
 と口の中で唱えてやり、
 何か一つ証明を終えたような気でいる。

 目が覚めたとき、彼女は気付くだろうか。
 気付いたとして、それを読むだろうか。
 読んだとして、何かを思うだろうか。]
 

(351) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ なにがそうさせる。という言葉を思い出すが、
 黒江仄日は、それが人生の楽しみなだけである。]
 

(352) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 用を済ませ、立ち去った病室の窓の向こう、
 閉じる扉の隙間に見たものは、
 どこまでも赤く、落ちる寸前の仄日であった。*]
 

(353) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 時は誰にも等しく巡る。]
 

(417) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

──文化祭後──

[ 文芸部を訪れる者は減った。

 それが、自分の書いたもののせいか、
 それとも別の場所から噂でも立ったか、
 はたまた、誰も彼もが忙しいだけか。

 私の知った話でもないが、
 何も私とて暇なわけでもない。

 訪問者のいないことをこれ幸いと、
 私物化した部屋で、赤本を解く。]
 

(418) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 日々はあまりに平穏で、
 何か別の気晴らしを考えねば。
 とも思いつつも、時間は進む。

 時には新聞部を覗き、
 後輩の女に嫌な顔をされたなら、
 また何か本を貸そうかと、
 親切ぶって微笑んでやり、

 クレープを食べに行こう>>377
 などと寝ぼけたことを言う男に、
 何を言うのかと思いつつも、
 ちみちみとクレープを齧った。

 高校生らしい日常を過ごしたところで、
 何かが起きることもなく、]
 

(419) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 毎日電車に乗っても、
 目の前の誰かが線路に飛び込むこともなく、

 学校に刃物を持った不審者が侵入することも、
 通学路に暴走車が突っ込むことも、
 誰かが窓から飛び降りることもない。

 なんて安穏とした人生!]
 

(420) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

 
[ ぱらぱらと、
 使い込んだ参考書の頁を捲っていた。

 もうほとんど来客を待つこともせず、
 せめて希望通りの進路を進むため、
 今は準備期間と思うようにする。

 そんな、ありきたりな日のひとつ、
 冬の寒さにかじかんだ指先を、
 紙コップに添えて温めるような日だった。

 ギィと小さな音を立てて扉が開き、
 私は驚いたように顔を上げた。]
 

(421) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 ────安住さん。
 

(422) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 久しぶりね。と私は微笑んでいた。
 何を取り繕うでもない笑みだった。

 いつか送られてきた文面>>415を思い、
 私は無意識に、傍らに避けていた手帳を取った。

 いつか送られてきた写真>>413を思い、
 扉の向こうに立つ彼女は、血に塗れても、
 曖昧な笑みも、思いつめた表情も持たず、

 ただ、見たことのない顔をして、]
 

(423) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 悪意を煮詰めて作った物語のほうが、
 面白いに決まってる。他人も自分も綯交ぜに。]
 

(424) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ 芽吹くかもしれない種の少女A。
 都合のいいだけのどうでもいい子。

 自身の言葉を反芻し、
 けれど彼女は、春を知らせる嵐だった。
 この小さな世界の、私のささやかな春だった。
 或いは、ほんの一筋を照らす微かな光。

 視線を逸らすこともせず、
 机の上を転がるペンを握り締めた。

 言葉を、待っている。彼女の紡ぐ言葉を。
 平凡な女が、次に何を言うのかを。]
 

(425) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ あなたの人生なんて、所詮は私の娯楽だ。]
 

(426) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


[ ひどくゆっくりと。安住英子が、口を開いた。**]
 

(427) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃

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