41 アンデッドスクール・リローデッド
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―幽霊屋敷に到着し―
[はたして、ここに行きつく過程でどのようなことが起こっていたのか。 それは、スーパーに寄り物資を調達し、この場に到着した>>336、その流れに間違いない。 ただ、その中で行われたやり取り・詳細については後ほど語ることとしよう。 無事にこの場にたどり着けた。今はそれだけで十分だ]
ええ。サンテックスさんがご尽力していただいた>>336おかげです。
[コーネリアの言葉>>340にそう受け答えしつつも、「屋敷の中」の発言を耳にし、男の表情に一瞬暗い影が走る。 男は運転席に座ったまま。彼は後部座席にいたはず>>309だから、ミラーを確認されない限りは、その顔つきは見られなかったとは思う。 すぐに気持ちを取り直し、男は快活に応対した]
ええ。もちろん。もっとも、感染していない保障はないので、ある程度はみなさんと距離を置きたいとは考えていますが。
(357) 2011/12/04(Sun) 15時半頃
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……おや?
[視線の先には、セシルとレティーシャの姿が。よかった。2人とも無事だったのだ。 車外へ飛び出そうとするコーネリアに向け、男は彼に呼びかけた]
俺も、後で追いかけます。 ですが、こうして表にお2人がいるということは、屋敷内の安全はある程度確保されているんじゃないかと思います。 だったら、見張り代わりに表に誰か人を置いておくのも重要でしょう。 俺はしばらく「ヤチグサ」に残って様子を見ましょう。 コーネリアさんは、積み込んだ荷物を持って、先にみなさんと合流してください。 なぁに、大丈夫。屋敷には誰も近づけさせません。 「ヤチグサ」はタフですから。いざとなったらクラクションでも鳴らしながら、感染された方々を遠くへと誘導することにします。
[そう言って、彼を見送ったのだった。 そこからは遠巻きに、彼らのやり取りを見つめていたことだろう]
(358) 2011/12/04(Sun) 15時半頃
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[もっとも、バリアフリー整備が施されているとはとても思えないこの屋敷。 屋敷に入るだけでも、男には介助が必要となってしまうはず。 入ることにも、出ることにも。 男は、そのことは当然承知していたが……その上でこの場に残ることを選んだ理由は、単純に動ける体制を確保しようとしたかったから、だったのだろうか]
無事な生徒の姿を3人も――――いえ、クロエさんも、バーレーさんも、きっとご無事なはず。 ここまでこれて、よかった。
[コーネリア達の様子>>351を見ながら、万感の思いが言の葉に漏れる。 頭の中に浮かぶのは、彼とともに駆け抜けてきた道筋、その記憶、なのだろうか]
―幽霊屋敷に到着し・了―
(359) 2011/12/04(Sun) 15時半頃
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ダンは、瞼を下して、これまでの道筋を思い浮かべている……。
2011/12/04(Sun) 16時頃
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―回想・駐車場にて・発進前―
……怪物、ですか。
[コーネリアの返し>308には、ややぎこちない笑みを繕うことになってしまったかもしれない。 『怪物』。その表現には、たびたび違和を抱いていた>>255。 確かに、その通り。化け物だ。……1人1人が、各々の物語歩んできたはずの。 この世に産み落とされてから、『怪物』に至るまでのヒストリー]
ええ。決して負けません。 こんな体ではありますが、腕っ節には自信がありますから。
[決して負けない。その意思はある。彼らを止めるというならば、この剛腕をいくらでも血で朱に染める覚悟もあった。 ただ、同時に拭いきれない懸念もいくつか。 たとえやむを得ない事情があり、取り返せないものであれ、そんな重い物語を保持した人の残滓を数多打ち砕いてきた男は、日常へと戻ることが叶うのだろうか。 この場を切り抜け、生き抜くことができたとしても]
(363) 2011/12/04(Sun) 16時半頃
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[男が車いすとなった理由。 それは、かつて生徒たちから訊ねられたことがあったとしても、『交通事故』以上のことは口にすることはなかったはずだ。 不注意のためダンプにはねられた。頑強な男の体でも、無機的な衝撃には耐えられなかった。だから、みなさんも車には気をつけましょう。 本気と冗談の入り混じった回答に、嘘は微塵も込められていない。 ただ……一部の真実を伏せたままにする。 そんな誤魔化し方も、当然ある]
とはいえ、接触せずに済むのなら、それに越したことはないですけどね。 サンテックスさんと違って、俺はそんなに若くないですから。 無茶すると、何かと後々に響くんですよ。
[コーネリアに向けておどけた調子で肩をすくめる。 暗に、大丈夫だ、と虚勢を張って。 そうだ。あの事故の後だって、乗り越え今までの日常を築いてこれたではないか。 今はただ、するべきことを行うのみ。 腕に刻みこまれた死者達の、途絶えた歴史の重みとともに]
―回想・駐車場にて・発進前・了―
(364) 2011/12/04(Sun) 16時半頃
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―回想・駐車場にて・発進の時―
[コーネリアから受け取った汚れたキー>>309を用いて、運転席を作動させる。 両手の筋力で運転席へと移乗し、折りたたんだ車いすを後部座席へと仕舞いこむ>>0:209]
すみません。いちいち時間がかかってしまって。
[他の生き残った生存者と合流することは叶わなかった。 コーネリアが運転できない以上、男が屋敷への道を切り開くしかない。 もっとも、「荷物運び」の言葉については、気を遣わせてしまったのではないかと申し訳なさも抱いてしまった]
そうですね。できる限りの物資は調達しておいた方がいいでしょうから。 せめて、食料だけでも。途中で寄り道していくことにしましょう。
[「猫さんが暴れないように、気をつけてくださいね」と短く注意を促した。 犬に感染するのなら、猫にだって――――いや確定したわけではないが、仮にそうならば感染させてしまう可能性もある。 十年以上、いや、在学期間を含めればさらに長期か。一度振り返り、かつての平穏だった学園の光景を、凄惨と化した場に重ね。 吐息とともに振り払うと、車を発進させたのだった]
―回想・駐車場にて・発進の時・了―
(365) 2011/12/04(Sun) 17時頃
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―回想・「ヤチグサ車」の中・スーパーへの道筋―
[男はただ、車を前に進めていく。 感染者達に道を塞がれていても、ただ、ひたすらに前進する。 頑強な白いワゴンは彼らの障壁をものともせず、無情に屍を吹き飛ばし、踏み潰す。 衝撃は、振動は、その度に内部に伝わり、白いボディは男と違わず、朱の色へと染まっていく]
……………………。
[できれば、こんな乱雑な手段はとりたくなかった。せめて、『確実な安眠』に至る手をとってやりたかった。 しかし、それは叶わない。今は、コーネリアを無事に現場へと送り届ける。 それが、最優先なのだから]
……高橋ラルフ虎太郎さんですね。 申し訳ないのですが、昨夜以来、お会いしておりません。
[聞かれた問い>>336の答えると、返ってくるのは短い返事。高橋の姿を思い浮かべ、「お友達だったのですか?」と問い返したが、返答があったかどうかは分からない。 多くの命が失われた。安否を願い相手は、その数だけコーネリアにもあるはずだ。 本当に、多数の犠牲が払われたのだ。前方に感染者――――ここまで逃げ出し襲われたのだろうか、学園の女生徒の名残を見つけ、奥歯をぐっと噛みしめた]
(367) 2011/12/04(Sun) 17時半頃
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……ドライブは、お好きですか。
[話題を切り替え、呟いたのは、そんな何気ないセリフ。 意図的に、この凄惨な状況から意識を遠ざけてもらいたかった]
俺は、けっこう好きでしてね。と言っても、あまり遠出はしないんですが。 この街を巡るのが、日課のように……。
[言いながらも、やはりあまりよい話題ではなかったかもしれないと眉を顰める。 話題にしてしまったこの街自体が、今は見る影もないものと化してしまっているのだから]
す、すみません。いえ、ご両親が車をお持ちでしたら、されることもあるかもと思ったもので。
[楽しい思い出があれば、それを思い出して……などと願い口にしたものの、いつもの「余計なことを付け加える癖」が発揮されてしまっただけだたのかもしれない。 女生徒の感染者の脇を、通り抜ける。ひどく、惨憺たるありさまだ。 まるで群れた感染者達に寄ってたかって食い破られてしまったかのような……。 生徒の名前と顔はしっかり覚えている男でも、彼女が誰であるのかは、結局判別がつかなかった]
―回想・「ヤチグサ車」の中・スーパーへの道筋・了―
(368) 2011/12/04(Sun) 17時半頃
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―回想・スーパーで―
それでは……行きましょうか。サンテックスさんもあまり無理をせず。 危険だと思ったら、すぐに車に戻っておいてください。
[車の中で、作戦は練っていた。 コーネリアが感染者達の気を引いている隙に、音を立てずに通常のスピードで動ける男>>1:1が商品を集め、車に積み込みそのまま脱出を図る>>336。 コーネリアに遅れ、運転席から車いすに移乗した男は、スーパーの中へと進んでいった]
……栄養バランスに気を使いたいところですが、青果の類は危険かもしれませんね。 むき出しのままでは、ウイルスが付着している可能性もあるかもしれませんから。
[スーパーの中のまた、生ける死者が多数見受けられていた。 とはいえ、コーネリアのおかげで外へと注意が向けられている彼らは、脅威とは足りえなかった。 時間がない。無駄な戦いは避け、手の届く範囲、棚の下の方にあった、パック詰めのバランス栄養食をメインに集めていく。 日持ちの関係で迷ってしまったものの、プリンやシュークリームの類も加えておいた。 僅かであれ、一時であれ、生き残った者たちに心の安らぎになればと思い]
(370) 2011/12/04(Sun) 18時頃
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……あれは?
[酒類のコーナーで男が手にしたのは、アルコール分99%のリキュール]
田原先生とのお約束>>0:136。いつか、いっぱいやりたいものですね。
[男はその数本を籠に入れ……ふと、1本だけ取り分けると、すっ、と、車いすと背の間に隠した。 そのままレジへと一度向かう。 そして、クレジットカードを取り出しその場に残すと、車いすを手繰りながら「ヤチグサ車」へと戻って行った。]
強盗、ではありませんよ。 ……ちゃんと、支払いはしてきましたから。 おかげで、俺は素寒貧になってしまいましたけどね。
[車内でそう告げれば、コーネリアの歪んだ口元も、違った形を帯びてくれたのかもしれない]
―回想・スーパーで―
(371) 2011/12/04(Sun) 18時頃
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―回想・「ヤチグサ車」の中・幽霊屋敷への道筋―
[赤色を帯びた白いワゴンは、再び走り出す。ふと見えるのは鉄の防壁>>356。 男は静かな視線でそちらを見やる。 いつの間にやら出現していた、おそらく、囲いは、よっぽどの道具や手段を用いらなくては、乗り越えることは叶わないだろう。 男の愛したこの街は、世間から隔絶されてしまったのだろうか。 それは、「見捨てられた」可能性も否めないのだが]
無事な世界が、あるということですね。 あの、壁の向こう側に。 それならば――――この街は、必ず生き返ります。 希望を持ちましょう。助けが来るまで生き延びれば、必ず再生させることができるはず。
[あえて失ったものには触れず、前への希望をコーネリアに告げる。 こうして旅路を終え屋敷へと到着したならば、男は生徒たちの無事を確認し、コーネリアを見送ったことだろう>>358>>359。 ようやく辿り着いた安寧と思えるこの場所で、何が起こるかはまだ、分からない**]
―回想・「ヤチグサ車」の中・幽霊屋敷への道筋―
(374) 2011/12/04(Sun) 18時頃
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親方 ダンは、メモを貼った。
2011/12/04(Sun) 18時頃
親方 ダンは、メモを貼った。
2011/12/04(Sun) 18時頃
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―回想・「ヤチグサ車」の中で―
[ハンドルを握る男の手に、再び震えが走り始める。 ぐっと力強く握りしめるも、その実感は……はるかに乏しい。 されど、掴み続けなければならない。一時でも気を緩めてしまえば……男の手は、コーネリアへと引き寄せられてしまいそうだったから。
欲しい。 男の中で欲望が芽生える。 それは田原に抱いた感情>>*22>>*23よりも、さらに強まり苦しめる。 若い彼の体に歯をたて、ほとばしるその血を啜ることができれば、どれだけ満たされることだろう。
飢餓にも似た感情に対し、もう、何故、とは問いかけない]
(*46) 2011/12/04(Sun) 18時半頃
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[分かっている。おそらく己は感染しているのだ。 男にはその自覚が芽生え始めていた。 リンダによる検査を受けたのが幸いだった。その言葉から、意志ある変異があることを知れたのが役立った。 予測ができていたからこそ、ずっと耐えうることができたのだ]
仮に、このまま意識を保持していられるのなら、俺は最後まで耐え抜きます。
[可能かどうかは、分からない。実際は、自制がどこまで効くのかも分からない。 もしかしたら、耐えきれずに血肉を啜ってしまう未来があり得るのかもしれないが。 たった1つ、固めている決意]
もし、意志なき死者となり、無差別に誰かを襲う存在と化してしまうくらいなら……。 俺は、自ら命を絶つ決意です。
[隠したリキュールの瓶>>371と、ベネットから受け取ったライター>>164は、今もすぐに手にすることができる位置にある]
(*47) 2011/12/04(Sun) 18時半頃
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ただ、心残りなのは、残った方々の安否ですね……。 もっとも、大した武器を持たない俺では、戦力になりきれなかった部分はあったかと思うんですが。
[コーネリアに気づかれぬよう、ちらりと後部座席を見る。 いや、そこには今は、「それ」はない。必要な時以外には、あんなものは持ち歩かない。 今はただ、とっさに持ち帰ったカルテの写しと小さなバイアル>>41が転がるのみ。]
『ライフル』なら、俺にも使えますけど>>5。 練習で使う時以外には、自宅に保管していますからね。
[パラリンピック・ライフル射撃日本代表の肩書は、こんな時にはなんの役にも立たなかった。 この呟きは、単純に、口にできなかった言葉>>5を補い、そのままなぞっただけのこと。 リンダの言った通り、男は男>>9。 男はただ、自らの意思に従い、己の役目をやり遂げるつもりだ。
……男に宿された抗体>>*1は、徐々に対応しきれなくなっているのかもしれない**]
―回想・「ヤチグサ車」の中で・了―
(*48) 2011/12/04(Sun) 19時頃
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親方 ダンは、メモを貼った。
2011/12/04(Sun) 22時頃
ダンは、目を閉ざしたまま、深く深く、息を吐く。
2011/12/04(Sun) 22時頃
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―幽霊屋敷・「ヤチグサ車」の中で―
[コーネリアが去った後>>387、男は瞑目し、深く思い吐息をついた。 彼とのやり取りは、その後ほんの少しだけ続いていたのであるが、それはまた後述することにしよう。 男は心から安堵していた。間に合った。その一言に、思いは集約されている。 ……おそらく、コーネリアは気づいてはいなかっただろう。 背後にいる彼に向けて、男が全霊を込めて耐え続けていた衝動に]
…………来ましたね。
[まぶたを閉ざしたまま、男は一つの予感を察知し、ぼそりと小さく呟いた それは、直観に近い、されど確信。 まるで他者と精神が触れあったかのような、ざらつく共鳴。 体の奥。細胞レベルで行われたシンパシーが、無数の襲来に警鐘を鳴らす]
(401) 2011/12/04(Sun) 22時頃
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[はたして、他に同じ感覚に触れ得たものはいただろうか。 その疑問は、深化することは止めておこう。
いつ、到来するのかは、まだ、分からない。 けれど、気づくものは気づくはずだ。 目を凝らし、耳を澄ませば、その強大なる存在に。 街に溢れる感染者達が、ただ、一所を目指して歩む。 人も、動物も、違いなく。死の足音を携えて。
まるで、何かに呼応するかのように……『この屋敷』に集いだす。
……やがて、男は一つの決意を携え、ハンドルを強く握りしめることだろう]
―幽霊屋敷・「ヤチグサ車」の中で・了―
(402) 2011/12/04(Sun) 22時頃
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親方 ダンは、メモを貼った。
2011/12/04(Sun) 22時頃
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―回想・「ヤチグサ車」の中で―
……え? お、俺の家族、ですか?
[それはドライブの話題に移り、少し経った時分だろうか。 逆に振られた「家族」の話題>>388に、男は躊躇いの声をあげた。 特に、後ろ暗いことがあるわけではない。不意に訊ねられたこと、それ自体に、少々の戸惑いを抱いただけだ]
いえ……俺は、一人身ですから。 両親は健在ですが、住んでいるのは、ここから遠い地元です。 だから……。
[続いて呟かれた言葉。男にしかうかがい知れない台詞に、正面を向いたまま笑顔を繕う]
そんなこと、気にしなくっていいんです。 身軽な俺は、せめてサンテックスさんが無事にご家族にお会いできるよう、尽力するだけですよ。 ご家族の皆様も、サンテックスさんの無事をお祈りしているはずですから。
―回想・「ヤチグサ車」の中で・了―
(413) 2011/12/04(Sun) 22時半頃
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―回想・幽霊屋敷について後―
[車に残る旨>>358を告げた後、返ってきた言葉>>387には、直接的な答えを行うことができなかった。 男はただ、コーネリアに柔らかな笑顔を向けている。 小さな「約束」をした、あの時のように>>1:49。 彼の問いかけへの答えのかわりに、男はポケットから折り畳まれたままの紙>>1:59>>1:60を、差し出した]
これを、お渡ししておきます。ほら、お昼にお話ししたじゃありませんか。 白血球の、ラフ。 ……ただし、まだ見たりしないでくださいよ。お渡しするのは、あくまでサンテックスさんがサボったりなさらないよう、プレッシャーをかけるためです。 『後でお互いに見比べて』って、約束した通りですから。 俺は、サンテックスさんがお描きになった絵を見てみたい。 これが、お答えになるでしょうか?
[まるで、平和な時分の延長のように、いたって笑顔で答えたものの、果たして、コーネリアが受け取ってくれたかどうかは、分からない。 はたして、どれだけの幸運が起こったことだろう。 あれだけの激闘にも関わらず、白血球が記された紙片は、血の染み一つも残されてはいなかった]
―回想・幽霊屋敷について後・了
(415) 2011/12/04(Sun) 22時半頃
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親方 ダンは、メモを貼った。
2011/12/04(Sun) 22時半頃
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―そして現在・幽霊屋敷にて―
…………来ましたね>>401。
[男はまぶたをようやく開き、じっと遠くを見据えていた。 視界には、この屋敷を目指して歩む死軍の姿>>406。 ばらばらと、されど少しずつ数を増し、躊躇い少なくこちらに突き進んでくる。 日の落ちかけた暗がりの中、視覚を持たない集団が]
バーレーさん、適切なご判断です>>419。 ……あなたは、やはり勇気ある方だ。 ですが、あの数に太刀打ちするには、時間が必要、ですよね。
[車いすの男では、ワゴンを降り、門を閉ざすには時間がかかりすぎる。 男は覚悟を携えて、そのまま「ヤチグサ車」を発進させた。 鉄門が閉ざされる前に前進させ、死人の群へと向かってゆく]
(426) 2011/12/04(Sun) 23時頃
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―屋敷から少し離れ―
[門を出れば>>426、ワゴンを前進させながら、クラクションを立て続けに鳴らし続ける。 襲いくる死者達を、屋敷から少しでも遠ざけようと]
無駄ですよ。俺も、愛車も、タフさだけは折り紙つきですから。
[例え死者に囲まれようとも、「ヤチグサ車」に大きな損傷はない>>367。 問題ない。コーネリアは悲痛な色を見せていた>>425が、男は決して自ら死に行こうとしているわけではない。 この車なら、やり切れる。男の体では無事に屋敷に戻るのは困難を極めるかもしれないが、集う群を何とかできれば、戻る隙くらいはできるはずだ。 そうだ。決して死に行こうとしているわけではない。 たった1つ。男が懸念し続けてきた不安が、この身に降りかからない限りは]
戻ります。必ず。
[クラクション音は、果たしてどこまで屋敷から引き離し、ワゴンへと引きつけることができるだろうか。 不思議な吸引力で集った、この者達を]
(432) 2011/12/04(Sun) 23時頃
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―屋敷から離れつつ・「ヤチグサ車」の中で―
ぐぅ……ぬぅ……。
[ワゴンの中で、男は苦悶の表情を浮かべる。 車に損傷はない。外部にいる死者達の危害も、男にまでは及ばない。 仮に多少の損害があったとしても……男の頑強な肉体は、揺らがない。 しかし、それはあくまで外的な力に対してのもの。 今、男に襲いかかっている苦痛……否、拒絶すべき感覚は、内部から湧き上がるもの]
ま、まだっ!!
[恐らく、傍から見ても理解の得難い苦悩。 肉体の感覚が遠ざかり、まるで、自分が自分でなくなっていくような……]
負けま、せんよ……。
[これまで肉体の内で抗い続けてきた、取り変わろうと目論む「何か」と戦いながら、男はただひたすらに、クラクションを鳴らし続ける]
(446) 2011/12/04(Sun) 23時半頃
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―幽霊屋敷の外で・「ヤチグサ車」の中で―
[男は苦悶の中でなお、頭の片隅には冷静さを残していた。 そうだ『見極め』なくては。 この死者達との激闘の中、どこまで持つのか。 いや、己の体の状態を含め、必要なのはそれだけではないだろうが。 一つの節目を迎えるまでは、ぎりぎりまで『見極め』続け、とっさの判断に対応するつもりだ]
う、運命に従う訳じゃ、ありません……。 あくまで、それが、俺の意思ですから。
[この頭が冷静な内は、いつでも『見極め』た判断により、正確な行動をとれるはずだ]
―幽霊屋敷の外で・「ヤチグサ車」の中で―
(*54) 2011/12/04(Sun) 23時半頃
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―屋敷から離れ・「ヤチグサ車」の中で―
[どれだけの感染者を轢き潰し、どれだけの亡者を引きつれたことだろう。 男は一人、見極めに走っていた。 屋敷に近すぎては、逆に死者を呼び寄せる。遠ざかり過ぎては、意味がない。 見極めに勤しむはその狭間だけではない。 死ぬつもりは、微塵もない。少なくとも、この肉体が健常な内は、死者達にやられるつもりはない。 ただ、懸念されるは内側から来る肉体の破壊……これまで何とか保たれていたバランスが、もし崩れてしまったら……]
……誰、ですか?
[ふと、聞き覚えのない声を耳にして、男はぼそりと呟いた。 少なくとも、学園に所属していた者達の声ではない。 これは、聞き間違いだったのだろうか……。 仮に違っていたとすれば、声により応えるのは、適切ではないかもしれない]
(466) 2011/12/05(Mon) 00時頃
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……誰、ですか? あなた、こそ……。 は、はは。これはますます、俺も壊れかけちまっているのかもしれませんね……。
(*59) 2011/12/05(Mon) 00時頃
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親方 ダンは、メモを貼った。
2011/12/05(Mon) 00時頃
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―屋敷から離れて・「ヤチグサ車」の中―
……なるほど。とんだものを、俺に仕込んでくれたものです。 もっとも、あなたが何者かは知りませんが、直接の原因があなたでないことは、俺も承知していますけど。
[頭の中に響く声が男の決意を後押しする。 リンダから告げられた時、一つの仮説はできていた。 意思のあるまま変異する存在。それは、恐らく抗原であるウイルスに一定程度対抗できる抗体を保持した人間のことをさしていたのだろう。 しかし変異を続けるであろうウイルスに、いつまでその抗体が対抗できるのか。 その抵抗が止まった時は、恐らく、理性を失った生ける死者へと――――]
仮に、そうなってしまった時は……。 俺が持ちこたえられなかった時は……。
[男はちらりと車内を見渡す。そこにあるのは、スーパーでこっそり隠したリキュールの瓶>>164。 ベネットから受け取ったライター>>164も、己の手の届く範囲にある]
(483) 2011/12/05(Mon) 00時半頃
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どうやらあなたが元凶……もしくは一役買った惨劇のようですね。 よくもやってくれました。俺の街、で……。 少々汚い、教師が使うべき言葉ではありませんが……。 クソ喰らえ、とでもお伝えしましょうか。
[男は自我を失いつつある体で呟いた。 その存在が屋敷の内側にいるなどとは、今も夢にも思わない]
(*63) 2011/12/05(Mon) 00時半頃
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―屋敷から離れて・「ヤチグサ車」の中―
[どれほど走り続けたことだろうか。 男は死人に囲まれたまま、やがてワゴンの動きを止めた。 運転席と助手席の窓を、ほんの少しだけ風を受ける。 心地よい。そう感じられるのは、男の中にまだ自我が残されている証拠だろう]
田原先生……。
[力なく、ふと口から出てきた名前は、教え子ではなく、同僚の教師。 男は何を思っての呟きか。残っているであろう「大人」の彼に、大切な生徒達を託したいと感じたのか。 それとも……。 震える手で、リキュールの瓶>>164をとった。栓を外し、中の液体をぼんやりと眺める。 残る片手には、ライターが。 やがて男は躊躇いなく、その火を灯すことだろう。 もっとも――――その結果何が起こったのかは、まだ、分からない]
(501) 2011/12/05(Mon) 01時頃
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[聞こえてくる声に向け、力なくも不敵に笑い、声なき声にこう告げる]
ええ。悪くはありません。 弱肉強食。俺が、あなたを食おうとすれば、あなたは抵抗することでしょう。 ……つまり、そうゆうことです。 あなたが悪いとは言いませんが……あなたがこの病をバラ撒く限り、俺達はあなたの存在を排除するのみ。 理に、かなってるでしょう? ……人間は、そんなに弱く、ありませんよ。
[最も、男はその戦いには、参戦できないかもしれないが。 なぜだろう。男の脳裏には、一人の女生徒の姿が浮かんでいた。 人を捕食する異形の者は、次なる餌食を求めている頃合いなのだろうか……]
(*66) 2011/12/05(Mon) 01時頃
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*/ お2人とも、ありがとうございます。 俺は、リンダさんを襲撃しようかと考えています。 「イロハ」が襲いたがっているロールもありましたし、リンダさんと田原先生(かなり受け答えの力があるとお見受けしています)の間で面白い展開が期待されますし……。 というわけで、リンダさんのままで行きたいと思っていますが、確実俺は落ちると思うので、俺もお礼を言わせていただきますね。 楽しかったですよ! 墓下はお任せください! そして……地上の方は、(襲撃についても含めて)どうぞよろしくお願いします!
(*68) 2011/12/05(Mon) 01時頃
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*/ ちょっ! お、俺処刑はやめて……っ!! 死亡フラグ立てすぎましたか……(分かるようにしたつもりだったんですが)。 万が一そうなってしまったら、大変申し訳ありません。 ちなみにリンダさんは、1回黒を引いていますから、むしろおいしく感じるのでは――――という気もします。まさに疑心暗鬼の村。
と、ともあれ、墓下で応援していますからね! それでは、これが本当に最後で。
これが俺のファイナル・バイトだ! アンデッド・スクール、ばんざーいっ!!
(*72) 2011/12/05(Mon) 01時頃
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