229 観用少年
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[車内では、両親達が人形にあれやこれと語り掛けていた。とはいえ人形の特性を理解しているから、好きな食べ物や、過去の話を聞く事はなかった。次休みが取れたら4人で出掛けたいだとか、君に似合う服を見繕いたいだとか。そんな浮き足立った話をし、狼狽しようが、笑みを見せようが、彼等は優しく微笑んだだろう。
ついさっき家族になった、時間を埋めるように。
車が家に着くと同時、忙しい二人はまたそれぞれ別の場所へ出掛けてゆく。子供達の額にキスを送り、遠くなる背。今晩は帰って来ないだろう、きっと。 こういう予感は良く当たるのだ、昔から]
(43) 2017/10/07(Sat) 18時半頃
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─ 自室 ─
[腰掛けていたベットが僅かに沈み、軋んだ音を上げる。自然と隣を見遣れば、瞬く間に距離が埋まる──硝子の向こう側、爛々と煌めくような孔雀青の瞳に捕まったが。見惚れたのは一瞬で、まじないが解けると同時に顔を顰める]
……口の利き方がなってないな。 僕は君の主人だろ。 あの執事から何も教わらなかったの?
[愛嬌も時に売り物になる。 そう理解はしていても、心を荒立たせる何かは穏やかにならない。刺々しい口調で文句を付けるが、挨拶の言葉を紡ぐ時には、その冷たさも融解する]
初めまして、ジョージ。 僕の名前はシメオンだ。 君のお兄さんに……、なるのかな。
よろしくね、僕の弟。
[──…僕の可愛い玩具]
(44) 2017/10/07(Sat) 18時半頃
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[そうして改めましての挨拶を済ませたら、小さな手を取り立ち上がる]
屋敷は広いよ、 一度隠れんぼをすると探し出すのに苦労する。 ジョージは僕よりうんと小さいから、尚更だろうなぁ。
……早く覚えて一緒に遊ぼうね。
[広い廊下を二人で歩き、部屋を順番に見て回る。 自分よりも狭い歩幅で付いてくる彼が、転ばなくて済むよう、自然と足取りはゆっくりになる。 屋敷の案内、人形の世話を焼くのは自分が良いと立候補した。
天上の高い玄関、広い客間、母親の華美な衣服が並ぶクロゼット、至る所に姿見が乱立する鏡の間、おやつが貰える厨房、年中鮮やかな花を咲かせる中庭……、
車内では微笑むばかりで、だんまりだったが。言葉の端に悪戯心を交えて、説明する。何か質問があればその場で答えただろう]
(45) 2017/10/07(Sat) 18時半頃
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[屋敷の探検には時間が掛かる。 大人が歩いても広いのに、子供の足であれば尚の事。 そろそろ夕陽が水平線に近付き、藍色に空が染められていく時間]
……色々説明したけれど、覚えられたかな? まぁ此処には、親切な大人も、僕もいるから。 困ったらなんでも聞いてね。
[夕飯の支度が済んだと声を掛けられ、探検の最後はそう締め括った]*
(46) 2017/10/07(Sat) 18時半頃
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[落ち着きなく彷徨う視線、咲いた期待はそのまま表情に出るから分かりやすい。>>59 瞳を伏せ、静かに微笑んだ]
そうだね、君が覚えられたら考えよう。 二人きりで遊んでも、退屈じゃないと言ってくれるなら。
[今日一日で覚えきれるとは思っていないが、迷宮の広さを口実に 遊ぶ機会を減らす魂胆だ。ぽつりと零した呟きを耳は拾ったが、──聞こえなかったふりをする。>>62 記憶を白紙に戻した筈の人形が、一体何と比較をしているのか。思い当たるのは前の主人だが]
この街中探しても、こんなに大きなお屋敷は中々ない。 ……幸運だね。 お母さんもお父さんもいい人達で、おまけに裕福だ。 [窓外をぼんやりと眺めたまま、小さな手をするりと落とした]
(117) 2017/10/07(Sat) 23時頃
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二人はお仕事に行ったんだ。 今日も無理をして、出掛けていたからすぐに戻ったの。 あんな風に一緒に居る事は滅多にない。
[二人で使うには長いテーブルの上には、ご馳走が並ぶが。その中に混じって、角砂糖が乗る小皿がある。近くの椅子を引き、ジョージに目配せをする]
だから、今日は…… というか、普段は二人きりかな?
ご飯の時間だよ。
[隣の席に自分も腰掛け、手を拭く。指先で角砂糖を摘み、彼の口許に近付ける]
……人形は、これが好物だって聞いた。*
(119) 2017/10/07(Sat) 23時頃
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[差し出した角砂糖は指先から奪われ、小さな口に収まる。行儀が悪いと咎めたりはしないが、純真無垢な感想には眉を顰める。>>131 口許は微笑みを象ったまま]
……そうだね、幸せだった≠諱B
[残りの食事を手伝うのは止め、意識を人形から目の前のご馳走に切り替える。糖分の塊ではなく、料理され、人間が食べる為に用意された食事。観用少年は人間の食事を摂ることも出来るらしいが、今の所そのつもりは無かった]
眠っている間の事も覚えているの? 電池が切れたように、意識が無いと思っていた。
[ナイフとフォークを動かし、ハンバーグを口に運んで咀嚼。話し相手のいる夕飯は久し振りで、奇妙な違和感があった。満腹になり、すっかり胃袋は温まっても食べた気はしない]
(145) 2017/10/08(Sun) 01時頃
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……ジョージ。 部屋の場所は覚えただろう?
僕は少し散歩に行ってくる。 先に戻っていて。
[自分の食事が済んだ頃合いに、椅子を鳴らして席を立つ。彼の好物が皿に残っていても、背を向け食堂を後にする。外に出て向かう先は、夜の中庭だ]*
(146) 2017/10/08(Sun) 01時頃
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[頬に刺さる視線を感じる、とはいえ隣を見遣る事はない。>>153 「冗談だ」と、普段は好まない冗句の所為にして誤魔化す。人形の疑問に答える事は出来なかった、少なくとも人目のある今は]
……家族? ふぅん、前の主人との思い出を夢に見ていたのか。
……どんな人達だったんだ。
[前の家族の話、そして自分に似ているらしい少年の話。 彼の覚えている夢の断片を順番に聞いた。へぇ、ふぅん、そうなんだと軽く相槌を打ちながら、興味は薄いが続きを促す。質問を重ねないのも不自然だと考えたから]
(177) 2017/10/08(Sun) 17時頃
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[小さな子を一人にして暫く経ち、月の高度も変わる。 廊下に迷子の声が響き始めた頃、ぱちんと電灯の明るさが弾けた。>>155 人気のなさに暗闇が加わり、迷宮が夜の顔を見せる。締め切られていないカーテンの裾から、月の光が落ち、迷子の姿を朧げに照らす。 こつ、こつ、と背後から近付く靴音はやがて止まり。座り込んだ細い少年の腕を掴み上げる]
……此処だよ。 お前、こんな所にいたのか。
[そのまま腕を強引に引き上げ、立たせようとする。薄ぼんやり照らし出される主人の顔は、少しも笑っていない]
方向音痴が。 分からないなら、最初から分からないって言えよ。
[食堂を出た後、後を追う小さな足音を知っていた。>>154 それでも振り返るのが億劫で、気付かないフリをしたのに、全て責任転嫁する。 掴んだ細腕に次第に力を籠め、衣服の上から爪を立てる。繋ぎ止めるにしては不必要で強すぎる、悪意を込めて]
(178) 2017/10/08(Sun) 17時頃
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──…あぁ、そうだ。折角だから今遊ぼうか。
[……ふいに力を緩め、良い事を閃いたと微笑んだ。 腕を引き、一番近くの部屋に入る。今は使われていない衣装部屋は少し埃臭く、物が雑多に積まれており片付いていない。部屋の扉に凭れると、彼が自由に動けるように手を離す]
屋敷全部を使うのはまだ早いから、 この部屋だけでかくれんぼの練習をしよう?
最初は僕が鬼になってあげるから、 ジョージが隠れると良い。
[一人きりになり、怖い思いをした後だ。 不安げな顔をするなら優しく頭を撫で、恐怖を宥めるだろう。此処には自分がいて、一人ではないと嘯いて]
(179) 2017/10/08(Sun) 17時頃
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隠れる場所は沢山あるけど…… 服の隙間は、隠れるのが難しいからなぁ。
例えば、──ああいう扉の中に入れて、 全部隠せる場所の方が、見つかり難いかもね。
[散らかった部屋を見渡し、締め切られる扉の付いたクローゼットの幾つかを指差す。昔遊んだ時は、そんな分かり易い場所は選ばなかったが。助言でもする口調で、彼に教えて。
彼の心が決まったら、扉に向き直り、カウントダウンを始める]*
(180) 2017/10/08(Sun) 17時頃
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[長い廊下にぽつりと浮かび上がる、小さな身体を丸めて蹲る人形の姿。食堂を出て随分経った。心細い事も察せられない程子供ではないが。>>183
名前を呼ぶ声にも応えず、足音も息も殺した。 悪夢に浸る彼を直前まで掬い上げない。孔雀青の硝子玉よりも 余程冷めた瞳で見下ろしていた。
声を掛けた途端、笑顔が咲き 表情が綻ぶ。 苦労も知らない、無垢で、愛される事に何の疑問も抱かない、そんな顔を見て。 ──黒いインクが一滴 心に滴り落ちる。善であろうとする良心を、仄暗い感情に染め上げられてゆく]
…… 何?
[どうしようもなく憎たらしいと思った。半日過ごしただけでも、心労や憂鬱が重なるくらいには。無遠慮に込めた力に耐える顔も、苛立たせる材料になるだけで]
(216) 2017/10/08(Sun) 22時半頃
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[──とはいえ、人形に愛情≠ヘ不可欠だと教わった。 だから無下に扱ってばかりでは、早々に駄目になってしまう。悪意ばかり食べさせてはいけないと、機嫌を直した素振りを見せるが]
うん、数え終わったら見つけに行く。 ……上手く隠れてね、ジョージ。
[頷いた彼の背を押し、ゆっくりと数え始める>>184]
1、 2、 3 ──…、
[床の軋む音が届き、隠れ処を探しに向かった事を気取る。側にあった鏡を盗み見て、助言通りにクローゼットへ向かう背を確認した。扉の向こうへ隠れ、鬼を目視出来ないと知れば、数え終わる前に振り向いた。残りのカウントを続けながら、人形の潜む場所までゆっくりと歩く]
(217) 2017/10/08(Sun) 22時半頃
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……もういいかい?
[扉を一枚隔てたすぐ向こうで、問い掛ける。 返った声が少し震えているような気がして、口端が僅かに上がる。>>185
取っ手には手を掛けず、繁雑とした室内を見渡す。引っかかっていた衣服を払い落とし、ハンガーを拝借。ゴトリと音を立て、両手開きの取っ手に差し込んだ。内側から簡単に出られないよう、簡単な細工をする]
ふふっ、…… ジョージは隠れるのが上手だな。
でもちゃんと僕が見つけ出すから……、 君がお腹を空かして、泣き出す前にさ。
だから見つかるまでは良い子で待ってるんだよ。
[例えば主人の気配が遠ざかり、偶然使用人が通りかかっても。鬼が見つけるまでは隠れんぼは続いている。主人の言い付けをどこまで守るかは分からないが、そう付け加えて。 じゃあね、と言い残し、去って行こうとする。暗くて狭い場所に一晩押し込んだまま、朝食の前に連れ戻すつもりで]*
(218) 2017/10/08(Sun) 22時半頃
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[別れ際、名前を呼ばれた気がしたけれど。>>228 呼び掛けに応える事はなく、衣装部屋を後にする。音を立てないよう扉を閉めると、埃臭さのない清浄な空気を吸い込む。 部屋への足取りは行きよりも軽い。ほんの少し憂さ晴らしが出来た、その程度の認識だ。不安と恐怖に泣く姿が過ったが、──…まぁいいか。
どうせ、朝には迎えに行くんだから]
…… ♪
[上機嫌な兄の様子を、使用人達は勝手に解釈する。 どうやら二人はもう仲良くなったらしい、と]
(232) 2017/10/09(Mon) 01時半頃
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─ 翌朝 ─
[陽の昇りが浅い早朝。夜は過ぎ去り、爽やかな空気と鳥の囀りが耳に届いた。早々にベッドを抜け出すと、昨日人形を置き去りにした部屋へ向かう。 分厚い遮光カーテンを引くと、軽い音が響く。どんよりとした室内に陽光を入れると、昨晩よりは幾らかマシになった。 クローゼットの扉で耳を澄まし、彼の様子を窺う]
……ジョージ?
[取っ手に挿んだハンガーは少し歪み、攻防の跡が窺えた。それを引き抜くと、寄り掛かった重みで扉が自然と開いた。預ける先を無くした肢体は傾き、咄嗟に手を伸ばす。小さな体躯を受け止める事には成功したが、よろけてその場で尻餅をつく。鈍い痛みに呻きながらも、彼に視線を向ける]
おはよう、ジョージ。 ちゃんと迎えに来たよ。
[先程の衝撃で目覚めていなければ身体を揺すり、彼を起こす。そうして目端に朱色を見止め、昨晩の心境を知る]
(233) 2017/10/09(Mon) 01時半頃
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……泣いていたの?
[親指で目元を撫で、子ども涙を拭うような慰撫。瞳を細め、眉を寄せて痛ましさを堪えるが。上がった口端は正し損なった]
怖かったかな、ごめんね。 許してくれる……?
[腕に力を籠め、抱き寄せる。昨日の不機嫌と理不尽の理由は告げず、謝罪の言葉だけを紡ぐ。頬を擦り寄せ、まるで愛しいものを扱う仕草で、懇願]*
(234) 2017/10/09(Mon) 01時半頃
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[目を覚ました途端、忽ち瞳は潤み、大粒の涙が溢れていく。>>236 瞠目し 雫を袖で拭いそびれ、肩口がじわりと湿る感触。着ているシャツが涙濡れにはなったが、泣き噦る子を咎めず、栗色の髪をさらりと撫でた。 彼の泣き濡れた顔を人目に晒し、勘繰られたくはない。暫く部屋で休ませよう、──などとあやす手は止めず考える]
……そろそろ行こう? 此処じゃなくて、部屋でゆっくりしよう。
[彼が落ち着いてきた頃にそう切り出す。抱き着く腕は解かず、そのまま小さな身を抱えて立ち上がる。背を摩りつつ、ゆっくりと元来た道を辿る]
(281) 2017/10/09(Mon) 22時頃
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[その道中は、終始上の空でいた。 茫洋とした瞳で、会話があっても生返事が精々だったろう。
一度目覚め、再び眠った観用少年は 次に視界に映るものに否応なしに愛情を抱く
執事に聞いた言葉が、脳内で反芻される。 理屈ではなく、そういうものなのだろうと漠然と捉えていたが、……あまり腑に落ちていない]
昨日、お前は僕に置いていかれたんだよ。
[唐突に口を開き、淡々とした口調で事実を告げる。ねえ、知ってた? 幼い頭に正しく意図が伝わっていたか、そう確認する。繕った笑みもない、まっさらな表情で腕の中の人形を覗き込む]*
(282) 2017/10/09(Mon) 22時頃
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