88 めざせリア充村3
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[左眼を瞑りながら、二人の話を聞いていたオスカーはのろのろと手を挙げた]
それ、多分、無理――。 モニカは『英雄』を殺したから……。
[沢山の『英雄』を殺したオスカーがニュリクティ共和国に受け入れられないように、モニカもまた受け入れられることはないだろう。 表向きは受け入れても、戦後になって公開処刑と言うのも考えられる]
逃げるなら、第三国……だよ。 でも二人だと厳しいから――。
[どちらにせよチアキたちに助けを求めるのが最善ではあった**]
(13) 2013/07/01(Mon) 07時半頃
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モニカ、おはよう。
[>>11 言葉を紡ぎ終え、モニカの方を向いて挨拶をする。 >>14 次にライジの方を向くと、眉根を下げた]
僕はモニカを護るよ。もう魔女にしないって決めたんだ。
[こんな身体だけどね、と付け加えると左の瞼を見開いた。 そこにあるのは項と同じ白い鉱石。 在る違和感はないが、見えない状態ではそれが逆に違和感となっていた]
ライジは……このまま共和国と一緒に…………一緒に来ないの?
[国のために命を捧げる、のだろうか。 世界のどこかには市井で秘かに暮らせるところがあるかもしれないのに――]
(16) 2013/07/01(Mon) 10時頃
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[その後いくつか会話した後、拠点の外に出るならばモニカについていくことだろう**]
(17) 2013/07/01(Mon) 10時頃
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……ライジは、――……。
[優しかった、そして不器用だった。 自分の幸せを求めても良いだろうに――]
……生き延びたら、追っておいでよ。
[リッキィも誘って、どこかへと。 >>19 赤茶のマントを受け取り羽織ると立ち上がる。 膝がまだ少し笑っているけれど、なんとか持って欲しい]
ライジ、健やかで――。
[敢えて武運は祈らない。 >>20 そのまま手を振って別れを終えるとモニカとともにライジの部屋を後にした]
(22) 2013/07/01(Mon) 17時頃
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―共和国拠点・モニカの部屋―
[>>21 モニカの部屋により、ふぁーと間抜けな顔をしてみていた。 戦場とは言え女の子の部屋は緊張するものだった――**]
(23) 2013/07/01(Mon) 17時頃
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[まさか悪戯されようとしていたとは考えておらず――]
え、うん。ごめん。
[>>25 素直に後ろを見るがマフラーがないので項に居るキィがちらりと見れば着替えが見えてしまうだろう**]
(26) 2013/07/01(Mon) 19時半頃
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[>>27 キィの眼はモニカが振り向けば閉じ、またあちらを向けば薄く開く。 まるで達磨さんがころんだをしているようにこそこそと。 ほら、覗きはロマンじゃないか。
>>28 着替え終わったのを見れば振り向いて良いか尋ね、ダメと言われた。 何かを飲んでいる風だったが、あれは何なのだろう。
何かを懐に入れた後抱きつかれると漸く一心地。 早く出ようと言う言葉に頷き、見えない左側の手でモニカの右手を取った]
……行こうか。
[そのまま手を――引っ張られながら拠点の外へと出ていったことだろう**]
(34) 2013/07/01(Mon) 21時半頃
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―王国の拠点への道中―
[共和国の拠点を出るのは然程難しいことではなかった。 やはりモニカの名前やライジから渡されたマントのお陰だろう。
大変なのは道中だった。 前線を展開している箇所や街道、開けた場所を避けながら進むと遠回りに山の中、森の中を進む。 体力の落ちている状態ではその過程は酷だった。 度々膝を折っては休憩することになっただろう――]
(41) 2013/07/01(Mon) 22時半頃
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これ……は?
[>>42 手のひらの上に載せられたピアスに目を瞬かせ、モニカの方を見やった。 戦場で装飾品を手に入れるのは苦労したことだろう]
うん、うん。ありがとう――
[モニカを抱きしめ、頭を撫でながら出るのは感謝の言葉だった。 囁かれた言葉には頷きを返し、地面に膝を下ろした]
今、着けて欲しいな――。
[そうして指示された方の耳に適当なサイズの孔を開けるだろう]
(44) 2013/07/01(Mon) 23時頃
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ん、それじゃ――
[左耳に孔をあけて首を横に]
着けて?
[23にもなって甘えてみる]
(49) 2013/07/01(Mon) 23時半頃
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[>>52 着けられた感覚に違和感はなく、自分で見ることはできないが確かにそこに在る感覚があった]
うん、大丈夫――ありがとう。
[にこりと微笑み、また抱き寄せた。 それからまた少し休憩して――王国軍の拠点に着いたのは、ヤニクを弔っている最中だったろうか]
(56) 2013/07/02(Tue) 00時頃
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[燃えている箱を見て、それが何を示しているかは分かっていた。 >>59 視線を逸らしたソフィアを追うことはない――]
やぁ、先に弔っていたんだね――。
[声を掛けながら、ガサリ――木々を掻き分けて近づいて行く。 >>63 傍にモニカが居たのは見て取れたことだろう]
ところでチアキ――僕ってもう戦死者入りしてる?
[ソフィアが視線を逸らしてしまったので、代わりにチアキに尋ねることにした。]
(65) 2013/07/02(Tue) 00時半頃
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[>>67 モニカが傍に来ればその手を握った]
うん、残念ながら。
[>>69 今にも倒れそうなのは秘密にして、冗談混じりにそう告げる]
リッキィ――ライジは"最期まで"共和国に残るって。 左腕も失っていたし――遠くない内に"どこぞの馬の骨ともしれないやつ"に討ち取られるかも、ね。
[>>70 先のチアキの言葉は微かに聞こえてた。 ライジの様子をリッキィに伝えれば、彼女はどうするだろうか]
(73) 2013/07/02(Tue) 00時半頃
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捜索隊だなんて大げさだな。
[>>71 恐らくは断れなかったのだろうが――自分はそれほど有益な駒でもないはずだが……はて? 答えが見つかるはずもない]
"モニカ"とはD地区で接触・交戦し引き分け。 目を覚ましたのが遅かったから共和国の拠点まで連れていかれたけど――
[ひらりと共和国軍の羽織るマントをはためかせた]
"ライジ"の希望もあり――
(74) 2013/07/02(Tue) 01時頃
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[一拍の間を置き――]
僕はモニカを連れて他の国へ行くことにした。 二度とモニカを魔女になんてしない。
だから――手伝ってくれないか?
[それは亡命の片棒を担いでくれという頼み]
(76) 2013/07/02(Tue) 01時頃
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ん、そうだね――。
[>>77 続けれらる言葉は口の動きだけで――リッキィがそれを読み取れたかはわからない]
(82) 2013/07/02(Tue) 01時頃
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ふぅん……でも、僕は殲滅戦には興味がないから――。
[やっぱりその命令も蹴るだろう。 魔法使いにしか殺すことができない厄介な存在は軍の中においても命令を聞かない厄介な存在だった]
ま、居るってだけで効果があるんだろうね――。
[ふむりと頷きまっすぐにチアキに視線を返す]
"チアキ"、だよ。 "悪夢"でもない、一部隊の隊長でもない。 キィに名前をつけてくれた"チアキ"にお願いする。
(85) 2013/07/02(Tue) 01時半頃
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[研究所での仲間として――]
手伝って欲しい。 出来なければ、このまま見逃して欲しい。
[捜索は打ち切り、自分のことは戦死扱いにしてくれればよかった]
――まぁ、ライジは王国に亡命させろって言ってたけど、 戦後にきっと謀殺されちゃうでしょ?
[恐らくきっとそうなるだろう]
(86) 2013/07/02(Tue) 01時半頃
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[チアキの葛藤を見て、頷き――]
知って、るよ―― さっき、知ったから――
[ライジも独りで背負おうとしていた。 そしてそれを助けることは、できないのだ]
信用するさ。だって――
[コツリを項を叩く。 キョロキョロと周囲を見ていた陶器のように白い眼がチアキの方を向くと、甲高い金属を打ち鳴らすような音が漏れた]
子どもは嘘を見抜くのが、得意なんだよ。
[チアキにとってはほんの気まぐれだったかもしれない。 しかし、名づけられたことはキィにとって生まれ、自我を持た時以上に衝撃的な出来ごとだった――]
(95) 2013/07/02(Tue) 02時頃
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ありがとう――。
[>>91 苦しみながら、それでも助けてくれるチアキに微笑みを向ける。
マントを脱ぎ、モニカに渡せば綺麗に消してくれるだろう。 モニカの共和国の軍人である証拠は全てライジに剥奪されていた。 軽装の二人――オスカーは暗くてよく分からないかもしれないが薄い膜のような外骨格で身体を覆っているだけなのだが――すぐにでも、出立はできるだろう]
(96) 2013/07/02(Tue) 02時頃
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うん、分かった。 行こう、モニカ――。
[>>101 チアキの言葉を受けてモニカに手を差し伸べ、手を掴むとともに歩み出す。 キィは断続的に高い音を出し、返事をした。
>>97 ソフィアの方を見やり、視線を逸らされていなければ話しかけただろう]
ちょっと、近づきすぎたみたい。 変質しちゃった。
[チアキの問いかけにはあっさりと割りと重大なことを言ってのけた]
(104) 2013/07/02(Tue) 03時頃
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[>>103 服を受け取ればそれを着こんだ。 少なくともこれで占領地区までは行けるだろう――あとは二人の力があれば国境を抜けるのは容易いだろう]
……ソフィアもおいで。
[>>103 モニカの手を握る反対の手をソフィアに差し伸べた]
(105) 2013/07/02(Tue) 03時頃
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[その様子を"目"はじっと見ていた。
"目"の名前は「朔」――盗賊組合と長く対立をしてきた暗殺組織の人間だった。 暗殺組織はかつて盗賊組合に抗争で負け、日陰の組織となっていた。
片や軍に召し抱えられた組織。 片や忌み嫌われ蔑まされる組織。
盗賊組合の"不祥事"を処分すれば、暗殺組織が成り替わることもできるだろう。 "目"はにたりと笑みを浮かべ、"右腕"に報を飛ばす。
"右腕"は報を受けると両腕を抱き、立ち上がった――。 "右腕"の名前は「明之進」。 その手には希少金属を魔法の力で精錬して作られた刀"明星"が握られていた]
(106) 2013/07/02(Tue) 03時半頃
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そう……無理しちゃダメだよ。
[>>107 眉根を下げて手を振る。 囁かれた言葉には苦笑を浮かべるしかなかったが――]
モニカ、行こうか。
[トンネルに足を踏み入れ、振りかえる――]
チアキも、ソフィアも、元気でね。 リッキィにも、戻ってきたら――。
[伝えて欲しいと頼み、薄暗いトンネルの中へと足を踏み入れた**]
(115) 2013/07/02(Tue) 17時頃
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―補給路内部―
[補給路に使われているトンネルは入り口こそ狭かったものの本道に入ると荷馬車が通り、場所によってはトロッコが走る区域も存在した。 そこから何ヵ所も枝分かれした出入口が存在し、各拠点の近くで口開いている]
ふわぁ、すごいね。
[オスカーは初めて通る補給路に感嘆の声をあげながら、モニカと手を繋ぎながら占領地区に向けて歩いていた。 自陣営の補給通路なので緊張感の欠片もかった]
(136) 2013/07/02(Tue) 21時半頃
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[油断もあった。 疲労による集中力の低下もあった。 何よりも"武器に対しては無敵"だと思い込んでいた]
[――ヒュッ]
[何台目かの荷馬車とすれ違った時、従者の右手が横に振られた。 キィの眼で見えたのは金属の光沢。 煌めくそれに――いつもと同じように鉄の装甲を展開した]
(139) 2013/07/02(Tue) 21時半頃
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[――視界の後ろ半分が突然黒に染まった]
え……?
[キィが大気を切り裂くような、文字通りの金切り聲をあげる。 斬られる体験は初めてで、眼を深くまで裂かれたキィの痛みがオスカーにも伝わってきて――]
(140) 2013/07/02(Tue) 22時頃
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あ゛あっ――あ゛あ゛あ゛あ゛あっあぁ゛――
[無様な叫び声を上げた。
その間も右肩を斬り裂かれ――返す刃が背中を裂いた。 オスカーは鉄を強制的に貪食する。 逆に言えばそれ以外の物は吸収できなかった。 それでも、金や銀で造られた武器ならば鉄を貫くことは出来なかっただろう。 かつての研究員が達した答えは単純にして明快――鉄よりも密度も剛性も高い金属で武器を作り、『英雄』に持たせればいい]
(142) 2013/07/02(Tue) 22時頃
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[痛い、痛い――死にそうな程に痛い。
それでも振り返ろうと身体が動くのは戦場での習慣があったからだろうか。 見える右眼で見えたのは襲撃者が煌めきを振り抜こうとする瞬間――その切っ先はモニカに向けられていた]
[トンッ――]
[モニカと繋いでいた手でそのままモニカの身体を押し退けるようと力をこめた。
次の瞬間――左肘から先の感覚が失われた。 モニカの右手の中にはオスカーの肘から先の左腕が握られていただろう]
(143) 2013/07/02(Tue) 22時頃
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[頭の中で警鐘が最大限鳴り響く。 傷口を鉄で塞ぐが身体から抜け出た体液は少なくはない。 相対し、襲撃者を睨み付けると襲撃者は口を開いた]
『チアキ殿からの要請だ、お生命頂戴申し上げる』
[思考が止まる。 先ほど送り出してくれたチアキが――? 仲間が――? ――う、そだ……]
……モニカ、逃げろ。遠くに逃げろ。
[煌めきが再び輝いた――。 煌めきは装甲を展開していた喉笛を貫き、項のキィも同時に貫いた。 喉に熱が溢れ出す。 それでも――貫いた刀を持つ手を掴み……鋸にした鉄で削ぎ落とした*]
(147) 2013/07/02(Tue) 22時半頃
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