151 宇宙船は旅浪者の夢を見るか?
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………本心…
[だ。そこで言い切ればいい、ただそれだけなのだが、薬の効果はばっちり効いているらしい。]
なわけがあるか…。 俺はクリスが好きだ。確かに最初はあれだけ好かれているなら、とか思ったのが要因ではあるが、プロポーズをした以降、本気で好きになっていく自分がいた。 今は心の底から愛している…だからこそ、別れたいと思った。
[ペラペラと余計な情報を語る口だ。 間違いなく麻痺していたはずなんだが、クリスの薬はそういったところも無視するのかと、半ば呆れると同時に畏怖した。]
(*19) 2015/03/08(Sun) 04時半頃
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[一から十まで耳を揃えて…、その言葉に若干瞳から光が失われた。]
ごめんなさい…ごめんなさい…父も母も出かけていないんです。 今家にいるのは小さな弟と妹ばかりなんです。 お金は今は本当にないんです。ごめんなさい。父と母が帰ってきたらすぐにお返ししますから…。
[幼い頃のトラウマが襲いかかってきて、一瞬幼児化するも、はっと気が付いたように首を横に振った。]
…ある発明をして、その人体実験として、自分が実験台として試してみた。 幾つかの副作用があったが、実験そのものは概ね成功した。 その実験の副作用によって、今回の事故は起きた。
一つ目、衣服類が消失するという副作用。 二つ目、三半規管のバランスが崩れ、歩行に障害が起こる副作用。 三つ目、言語脳へのダメージによる一時的な言語障害の副作用。
この3つの副作用が原因だ。
[そう言って息を吸い直す。概要は説明した。ここからが詳細だ。]
(*20) 2015/03/08(Sun) 05時頃
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実験の副作用により衣服類が消滅、代わりの服装を教室内で探索していたところに、さっきの彼女がやって来た。
俺の姿を見て唖然としていたが、どうやら部屋を間違えたらしい。 部屋が違う事を伝え、その場所を示そうとしたところで、遅効性の副作用が発生する。
まずは三半規管へのダメージにより、歩行が困難となり、その場に倒れてしまった。その際、彼女に押しかかるように倒れた。 あとは彼女が俺の急所を蹴り上げた事による痛みと、先ほどの言語障害による副作用で、こちらが伝えたかった言葉の単語の一部一部を拾ってしまい、またもや、そこで情報の伝達に齟齬がしょうじたようだ。
[そして詳細を一気に告げてあんなことになった要因を全て纏めて話すことになってしまった。 うん、話すつもりなんかなかったはずなんだが…。]
(*21) 2015/03/08(Sun) 05時頃
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分かった。後ほど改めて謝罪の文面を送ろう。
[こうやってまともに喋れるのはいつまでか分からない。 であれば、自動的に文面になるだろう。 落ちてきた衣服をノロノロとした動きで着用しようとするが、次に来た質問に対して喋ろうとした口に無理やり布を突っ込んだ。 直後に端末に文字を打ち込み出す。]
『最終的に実験は成功にはほど遠かった。 やはり、俺はもっと本格的に研究に時間を費やすべきだと結論付けた。』
[そう打ち込んだ端末を彼女に押しつけるように見せた。]
(*22) 2015/03/08(Sun) 05時半頃
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[なんとか幾つかの洋服を着こなす事が出来た。 これで外に出ることも問題なく、部屋に戻ることも出来るだろう。 そうして、自分の格好に余裕が生まれれば、ようやくクリスの顔を見ることが出来た。]
………………。
[自分が強引に起こした行動の結果だ。 どう考えても自分が悪く、自分が何か言えることなど何も無い。 だから無言を貫く。貫くために押し込んだ布の塊だ。
引っ張り出された布を視線で追う。]
クリ…っ!?
[逃れられない、逃れるつもりのない唇に、その身体を抱き寄せたくなる。 離れた直後に呟かれる二言、別れの言葉…。]
(*23) 2015/03/08(Sun) 06時頃
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…や…だっ…。
[そう漏れるのは自分の本音、薬のせい…言ってしまえ。 それで選んでもらえ、まだきっと…自分の中の悪魔が誘惑する。]
『わかった。すまない。』
[そうだ、自分のせいなのだ。自分の責任だ。 この責任は自分一人が負うべきものなのだ。 だから、その端末を押し当てて、喋り出さないように片手で必死に口を抑えた。]
(*24) 2015/03/08(Sun) 06時頃
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[部屋を出て行くクリスの後ろ姿すらろくに見送る事が出来ずに身体は膝を思って折ってしゃがみ込む。]
……?あ…い、や…だ……。
[別れたくない。当たり前だ。いつの間にここまて彼女にほれこんでしまったのか? それでも想いが変わることはない。]
だったら最後まで、もっと深く…全部聞いて知っていけよ…。 聞いて欲しかった…よ…。
[届けたい想いのあった言葉は、届けたくも届かない。 本音はそのまま空に消えて。]
(*25) 2015/03/08(Sun) 06時頃
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ケイイチは、部屋を出ると自室に向かって歩き始めた。
2015/03/08(Sun) 06時頃
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―自室― [部屋に戻ると腕輪とキューブを机の上に放って椅子に座り込む。]
つ…かれた…。
[言語の方はまだ上手いこと喋れるようだが、肉体の方はそう上手くいかない。 三半規管の乱れの影響か、ずっと船酔いをしているような、そんな気持ちの悪い感覚と、体幹バランスも悪いまま。 幸か不幸か、あの後更に酷い副作用はない。]
……考え過ぎだったのかもしれないな…。
[身体の痺れや痛みを再度確認するように手を振ってみる。]
やはり、人間一人を分解して再構築するなど、無茶が過ぎたのかも知れないな。
[溜息交じりに着替えを始めた。]
(86) 2015/03/08(Sun) 22時頃
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[時間をかけて着替えを済ませて身体の調子を確認する。 言葉はまだ喋れるが、と言うことは本音がダダ漏れになるのはまだ変わらないのだろうか?]
そんなに長い時間ではないと聞いていたが…もしかすると俺の副作用と変な風に作用してるのかもしれないな。 身体は相変わらず…。
[いや、寧ろ酷くなっている。 吐き気は少し慣れてきたのかマシになっているが、身体のあちこちが妙に痛む。 今日はこのまま寝込んでしまおうかと思ったが、流石に空腹を誤魔化しきれない。 杖代わりになる物は何か無いか?そんな風に探してみたが、自分の部屋にそんな物は無い。]
保健室に行ってから、食堂にでも向かうか…。
[そんな独り言を呟きながら、自室をあとにした。]
(87) 2015/03/08(Sun) 22時頃
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―保健室― [杖を借りに来ただけだったが、ふと目の前に置かれている包帯や、眼帯などが目に入る。 別に怪我なんかしていないし、ものもらいだったりなんて事もない。 新品それを見つめながら溜息を零した。
暫くそれを見つめていて包帯に手を伸ばす。 適当な長さを取って、それを腕に巻き付けて、眼帯を当ててみる。
鏡に映る自分の姿が酷く情けなく見えた。]
……クリス………
[自分の言葉を誤魔化して、想いも感情も誤魔化して。 それでも彼女を真似るのはきっと……。
少しだけ首を振って、横に立て掛けてあって杖を借りると、それに体を預けると、空腹を誤魔化すために食堂に向かって歩き出した。]
(89) 2015/03/08(Sun) 22時半頃
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―食堂― [食堂まで辿り着いた自分の姿は周囲から見たら異様に映るかもしれない。 特別怪我をしているわけでもないのに、包帯を巻いて、目に異常があるわけでもないのに眼帯をしている。 しかも、巻いている包帯は完全に素人が巻いた物以外なんでもない。]
…………。
[何を食べようかと食堂の入り口でぼんやりと選ぶ。 周囲の視線は全くもって気にしていないようだが…。]
(95) 2015/03/08(Sun) 23時半頃
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[結局一番安いかけそばを選択した。 ここではポイント=お金だ。 少しでも無駄使いはしないようにしたい。 選んだ食事を持って、食卓につけば端末を取り出す。
その端末からデータを開いて、情報関係、数式を一から全て見直し始めた。 食堂に誰かいても、正直気が付かないだろう。
それほどまでに自分のレポートに集中していた。]
(96) 2015/03/08(Sun) 23時半頃
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(ふむ、やはりこの辺りの計算式に誤りがあったようだな。 となると、ここの数式がこっちに変わるのだから…。
ふむ、乱数的にはこっちが正しいようだな。 サンプルデータは再算出したうえで出さなければまた衣服がきえてしまうか。)
[なんとかレポートは形になってきている。 実験も実際に成功している以上、あの教授にそれをレポートと実稼働している所を見せれば、流石に論文も通さざるを得ないだろう。]
(これが上手くいけば卒業できるだろうが…。 時間と実験回数があからさまに足りないな。早く完成させて…)
(98) 2015/03/09(Mon) 00時頃
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………………。
(完成させてどうするというのだろうか? いつでも会えるように、距離を0にしたかったはずなのに…。 そのために時間跳躍ではなく、空間跳躍を優先させた…。
それなのに、その実験が元でこんなことになってしまっては全くもって意味がないな。 ……それならいっそ…。)
[空間跳躍理論を見つめ直しながら、もう一つの、時間跳躍理論を改めて確認する。]
(時間跳躍を完成させて、この実験を行う前に戻ることはできないだろうか? そして、その実験を止めて…。)
[そこまで思考を進めて首を横に振る。 きっとそれは意味がない、むしろうまくいかないのではないかと思ってしまった。]
(*35) 2015/03/09(Mon) 00時頃
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(もしそれが本当に可能であれば、俺は確実にやっているはずだ。 つまり、あの実験を行う前に、俺が俺自身に会っていなければならない。 だが、それがないということは……。)
[もう一度思考を進める。 考えられる可能性を仮定して、結論を生み出していく。]
(一つは、変えられた過去は別の未来を歩み出す。 つまり、そこでパラレルワールドが生まれるということ。 もしかすると、上手くいっている未来と、今の未来とが既に出来上がっているのだろう。 もう一つは、理論上、時間跳躍で過去を変える事が世界になんらかの危険を生み出してしまう、あるいは過去の改変が叶わないということ。 パラドックス的な要因があれば、その過去は変わらないのだろう。
どれも可能性の一つでしかないが…。)
[或いは、この事件でこんな風に考えてしまったことで、自分自身が時間跳躍理論を完成させないまま終わらせてしまう可能性もある。 考えれば考えるほど深みにはまっていく…。]
(*37) 2015/03/09(Mon) 00時半頃
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[思考の迷路に入り込むと、二度と抜け出せなくなる気がする。 胃が痛くなる、苦しくなってくる。
昔からそうだ…何かを考えこめば考え込むほどに、思考の迷路に迷い込み、その都度苦しんでいく。 そうして胃痛が酷くなる…その都度クリスの薬に頼っていた気がする。]
いつも…お前に頼ってばかりなんだな…。 ……頼って…ばかり…か……。
[そう言ってそっと腕の包帯を撫でて、じっと見つめる。]
(100) 2015/03/09(Mon) 00時半頃
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[彼に言われた言葉が耳から、脳から離れない。
『選ぶのは、彼女だろ。 お前は、同じことをされて嬉しいか?』
言葉を反芻しながら端末のメール機能を起動する。]
『To:クリス Message: それでも俺は生涯、貴女だけを愛している。』
[送るつもりはない。どう伝えればいいのか分からないからだ。 文面を何度も打ち込んでは消して、もう一度打ち込んで、消して…。 それを繰り返す。一文だけは何度消して打ち直しても打ち込んでしまう。
結局言い訳はなにも出来ないし、自分の考えも伝えられない。 首を横に振って、おとなしく端末のメール機能を終了させる。 計算外だったのは、下書きで終わらせたつもりのメールが送信された事。]
(*38) 2015/03/09(Mon) 00時半頃
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[食事の途中で、喉に飯が通らなくなった。 考えれば考えるほど深みにはまっていく気がする。
胃痛も嘔吐感も酷いものだ。
ストレスなのか、副作用なのか…。
どっちも正解な気ですらある。]
食ったら寝るべきかもしれないな…。
[そんな愚痴を苦笑とともに漏らした。**]
(103) 2015/03/09(Mon) 00時半頃
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[胃痛と戦いながら無理くり食事をしている横で、メールの着信に気が付いた。 アイリスから、随分長いメールが来ていたが、色々心配をかけてしまったようだ。 あの後は連絡をしていないのだから当然である。]
『To:アイリス Message: すまない、色々あったが、兄さんの名誉はなんとか守られそうだ。 俺の幸せは、間違いなくクリスと居られる未来なんだと思う。 だが、クリスの幸せは俺といる未来ではないのではないかと思う。 俺は好きな人に不要な荷物を背負わせたくないんだよ。 背負わないでいい苦労を背負わせたくない。』
[メールの返信は色々誤魔化そうとも思った。 だが、アイリスにまで誤魔化しの言葉を告げられない。 彼女は自分の大切な妹であり、家族なのだから。
だから、素直に思った事を書いて、最も、重要な所は多少なりともぼかしはしたが、それでもそこは変えないまま返信した。]
(*39) 2015/03/09(Mon) 01時頃
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[アイリスへの返信の直後、再び震える端末に目を丸くする。 その差出人を見て…だ。 メールの内容を見て、一度首を傾げて、それから何かを察して送信履歴を確認した。]
……しまった…。
[溢れた感想は素直なものだが、表情もまた、素直になっていた。]
『To:クリス Message: すまない、誤送信だ。 ただ、嘘は言ってない。本音だ。 今もそしてこれからも、俺はクリスの事が好きなままだと思う。 ただ、好きだから、君の幸せを祈っている。』
[そこまで打ち込んで、それから送信しようとして立ち止まる。 フィリップの言葉が反芻している。 だから…選んでもらおう。 長い改行を押し込んで、下へ、下へと…。]
(*40) 2015/03/09(Mon) 01時頃
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『あの実験は、俺の身体に副作用をもたらし、障害を残した。 今後も無茶な実験を繰り返すだろう。 今後も無茶な副作用が俺を蝕むだろう。 仮に今後は無茶な実験をしないとしても、やはり今回の実験の副作用がさらなる障害をもたらすことになるだろう。 クリスは、そんな俺でも、苦労を背負う事になるとしても、 それでも俺を選んでくれますか…? 転校するまで、時間はまだあるから、即決なんかしなくていいから。』
[迷う、何度送ろうかと迷った言葉だ。 選ぶのは彼女だ。これで、自分の想いも断ち切れる。 そう納得すれば、諦めてメールを返信した。 見られなければ、それはそれでいいのだから。]
(*41) 2015/03/09(Mon) 01時頃
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[送った後、そのメールを送ったのはやはり間違ってる気がした。 だから一旦は送信をキャンセルした。 でも、続いて返信のあったアイリスのメールを見て再送した。 アイリスにこれ以上余計な心配をかけるべきではないと思ったからだ。]
『To:アイリス Message: 分かったよ。 もう一度だけ、ちゃんと伝え直してみる。 アイリスに叱られてしまっては、放置するわけにいかないからな。 兄さんはバカなんだろうから。』
[そう、バカなのだろう。 だから半ば笑いながら、アイリスへの返信を送った。]
(*42) 2015/03/09(Mon) 01時頃
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もう一回、再計算が終われば、改めて実験だ…。
[卒業出来るか否か、教員に自分の理論の正しさを認めさせるために。 そのためにはこの実験は外せない。 再計算をなんと繰り返しながら、決戦の準備を着々と進め始めるのであった**]
(*43) 2015/03/09(Mon) 01時半頃
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―食堂― [ある程度目安が付いたところで端末を閉じた。 そうして、横にあるメモ書きに色々数式を書いた挙句、出した結論は…。]
しまった…これは間に合わない…。
[卒業まであと僅か、時間が足りなすぎると結論に至った。 普通に過ごしていては間に合わないだろう。 けんきゅうしつで籠って研究と実験を繰り返してギリギリ…といったところかもしれない。]
…暫く徹夜を要するかもしれんな。
[小さく溜息をつきながら、かけそばの最後のつゆを飲みきる。 そうして食器を持ち上げると片付けの為に立ち上がり…。]
……ちっ…。
[舌打ちをして、杖を持ち、片手で食器を持つ。 とても面倒くさい…。]
(120) 2015/03/09(Mon) 22時半頃
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[クリスから来たメールは半分近く理解が出来なかった。 内容的には恐らく最後まで読んだのだろう。 その上でこのメールである。 というか馬鹿とはなんなんだろうか?自分の事なのかと顔を顰めた。]
『To:クリス Message: 馬鹿を連呼し過ぎだ。 失礼極まりない。天才薬学士様には劣るかもしれないが、俺もそこそこ成績は優秀だ…。 (一部教科に限りだが) 卒業が…危険になる程度ではあったが…あれ、馬鹿なのかもしれない。 とりあえず、困った時は処方してもらう。』
[返答に若干困ったが、とりあえず友達ライクなノリでは問題なさそうだと勝手に認識した。 彼女が最終的にどんな結論を出したかまでは読めていないのだ。]
焦らなくていいと言った手前、時間を作り、答えを要求しない方向性で正しいのだよな…?
[うん、多分それで平気だ。]
(*46) 2015/03/09(Mon) 22時半頃
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[食器を片付けながら、ふと出入り口を見る。 見覚えのある後ろ姿を見つけた>>118 そう言えばあのメールのやりとり以降、まともに話していないなぁなどと思い、声を掛けた。]
ミルフィ…
[名前を声に出してから気が付いた事がある。 …自分は今、どっかの誰かの薬のせいで、なにもかも正直に話してしまうのだと。 その影響で、今は普通に声が出せる事をすっかり忘れていた。]
あっ……
[慌てて口を抑えた瞬間、思わずやってしまった行動のせいで、食器が大きな音を立てて割れてしまった…。]
(121) 2015/03/09(Mon) 22時半頃
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ケイイチは、落とした食器を見つめて頭を抱えた…。デカイ音だ。
2015/03/09(Mon) 22時半頃
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[返ってきたメールに目を疑った。 同時に、口元が情けなく笑みを浮かべたが、それは直ぐに戻して。 泣きそうになった瞳を強引に堪える。]
『To:クリス Message: だから、馬鹿馬鹿言い過ぎて馬鹿という文字がゲシュタルト崩壊しそうだ。 今の俺を変える薬など不要だ。 俺はなにも変わりたいという気持ちは無いからな。 お前を好きだって気持ちが変わらないくらいにだ。』
[そのまま返信しようかと思いもしたが、幾つか、先ほどのように長くはないが、それなりに改行で空間を空ける。]
『ありがとう。俺はお前がいれば、それだけで幸せだ。 あとは、お前を幸せにできる努力を怠るような真似は二度としない。』
[打ち込んだ後に、一瞬考える。 …いや、これは恥ずかしいだろう。 だから、ありがとう。だけで終わらせて、その後の文字はさらに改行を重ねて隠して送信することにした。]
(*50) 2015/03/09(Mon) 23時頃
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[頭を抱えてしまう。自分で呼んだ以上は自業自得である。 大きな音も相重なって、余計に注目の的だ。 そんな中、質問だけはやめて欲しかったのだが、問われる質問に思わず涙目になった。]
ク、クリスの事をもっと知りたくて…少しでもクリスを身近に感じて忘れたくなかったから…。
[そこまで言ってもう一度口を抑える。 なんだこの罰ゲーム、酷過ぎるだろう。周りの視線に意識を向けたくない。]
…いや、これは、その違うんだ。 これはその、言わされているというか…
[ダメだ、頼むから質問はしないでくれ、そんな風に懇願したいが、余計な事を言うと、余計首を絞めそうだ。 逃げ出そうにも、身体は杖無しではまともに歩けない以上、走って逃げる事も叶わないのだ。]
(125) 2015/03/09(Mon) 23時頃
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本気で愛しているに決まっているだろう!!
[そこははっきりと口にした。 もっともケイイチ1人が声を荒げたせいで、周りにはあらぬ誤解を与えそうだが…。]
ミルフィに送ったメールの通り、あの時以上に俺は本気だ。 そこは間違いない。
[はっきりと言い切ってみせる。 だが、はっきり言いすぎた辺りは若干恥ずかしさをまた生むことになるが…。]
…違う、いや本気で言っているのだが、言いたくて言ったわけじゃないというか、その…クリスの薬を飲んだせいでな…。
[先程の発言に対しては、どうにもお茶を濁す。 今の自分はどんな事を聞かれても正直に答えてしまう状態だ。 などと言ったら、どうなることか…。いや、どうなるのだろう? 意外と言っても平気なのだろうか…?チラリとミルフィへ視線を移した。]
(132) 2015/03/09(Mon) 23時半頃
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ケイイチは、クラリッサには気が付いていない。色々テンパり過ぎである。
2015/03/10(Tue) 00時頃
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む、それなりに事情があってだな…。 今は正直会いづらい近況であるのだが…。
[悲劇のカップルになったつもりは無い。 無いのだが…。]
クリスか? さあな、色々あってその辺りの連絡は取っていないな。
[言われてみれば、自分も彼女の現在を知らない。 さて、一度連絡をとってみるべきだろうか?]
(139) 2015/03/10(Tue) 00時頃
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