256 【R18-BL】もうじき聖夜だってのに!
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ツヅラは、朝昼兼用ご飯モグモグタイム。
saira 2018/12/24(Mon) 12時頃
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――それから――
[クリスマスが終わり、世間は師走そのものか。 だが独り身のしがない作家に決まった休暇など有りはせず、今日もいつもと同じ、ノートPCの前に座っていた。 トントン、机を指で叩く。]
タバコでも吸うか――、ん?
[コツ、と耳慣れない音が聞こえた。>>13 それが松葉杖のものであるとすぐには気付けない。 相変わらずまだ長いままの髪を耳にかけ、思考の後、やっと何の音か思い当たった時、ノックが響いた。]
管理人サン、珍しいな。
[ドアを開ければ、冷気が肌を刺す。 訪ねてくるなんてどうしたのか。 階段を上らずとも、用なら共有スペースで言えばいいのにと過ぎりつつ、変わらぬ笑みを見上げた。*]
(14) saira 2018/12/24(Mon) 19時頃
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[無言の間に、内心首を傾げる。 目の前の男はいつも喋り通している人間ではないと思うが、こうして不思議な間を感じさせることは少ない。]
……、
[普段なら入口ですませたいほうだ。 しかし視界には松葉杖と引き摺る脚が見えている。 それに、このままでは寒い。お互いに。]
部屋、上がる?
[端的に問い、どうするかを委ねた。 入口から垣間見える部屋は、机の周りに積み上がった書籍以外あまり物の多くはないシンプルなもの。]
(18) saira 2018/12/24(Mon) 19時半頃
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[問いは、アパートの軋みに掻き消されたかもしれない。 なぜか潜めたみたいな声になったから。]
渡してほしい……って、
[差し出された包みは、もう過ぎた日を思い起こさせた。 あの日以来、変わったこともあるけれど。 自分は前より少しだけ共有スペースに赴く回数が増えたくらいで、相変わらず寝不足の顔をしている。 そう、自己認識していた。 本当は少し表情が変わりやすくなったり――柔らかくなったり、そんなこともあるかもしれないが。
そして今、管理人からの言葉に必死に頭を働かせる。 ツヅミレイへの贈り物が、自分へと。]
……知り合い、
[では、ない。 ここで肯定したら、――完全に嘘を付くことになる。 唇を開きかけては止めて。 惑う間に包み紙は腕の中にあった。]
(21) saira 2018/12/24(Mon) 20時頃
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あのさ、ツヅミレイは、
[1度目を伏せて。 ふ、と、脳裏に閃く。まさか、と。 視線を管理人に戻せば、ニヤリと口の端を上げた。]
いや、なんでもない。 これは“本人”に届くから、安心しろ。
[探るように男の瞳を覗く。 彼は子供ではない。 ファンレターの送り先が分からないだって? そんなこと有り得ると思うのか。]
……、返事は待っててよ。
[見覚えのある封筒をひらりと振ってみせる。 今は、少しだけ嘘つきになろう。*]
(22) saira 2018/12/24(Mon) 20時頃
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……、
[返事を期待しない、と。 その声が、息遣いが。 あまりにも普段の男と違って見えた。 でも、これが彼の一面なのだと。 驚くことはなかった。
静けさに満ちた冬の空気は、どこまでも透明で、うまく隠し事なんかさせてくれない。]
このシャツは……、別にいいだろ。 部屋の中が明るくなる気がするし、最近、悪くない気もし始めたところなんだよ。
[本気か、冗談か。 分からぬような口調で言い返す。
押し付けるように渡された包みを落とさないよう抱え直し、さっき触れられた髪を揺らし、首を傾げる。 何かを問わなければと思ったのに。 何を問えばいいのか、分からなかった。]
(26) saira 2018/12/25(Tue) 03時頃
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[不規則な足音が、聞こえなくなる。 後ろ姿が見えなくなっても暫く開けたままだったドアを漸く閉じると、もう部屋は冷え切っていた。
のろのろベッドに腰を下ろす。 思考がうまく働かない。 ツヅミレイのことがバレたとして、恥ずかしさはあれども困ることはないはずなのに。 それだけではない何かを予期するかのように、不安か焦燥感か、鼓動が少しずつ速まるのが恐ろしい。
ごくり、唾を飲み込む。 タバコを吸うことも忘れ包みに手をかけた。
中身は、柔らかな素材の羽織もの。 開いてみて、まじまじと見つめ、流石センスがいいな、といつもの感覚を少し取り戻しながら思って。 ツヅミレイは、葛籠啓は、それを肩にかけた。 想像通りあたたかい。
そして、そっと、手紙に手を伸ばした。]
(27) saira 2018/12/25(Tue) 03時頃
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――――、バカ、野郎。
[いつしか陽は暮れようとしていた。 窓から差し込む光が紙を茜色に染め、どこか震えて見えるブルーブラックの文字を霞ませる。
はぁ、と息を吐く。 羽織に包まれた場所は温かいのに、剥き出しのままだった指先は、部屋の冷たさに感覚を失くしていた。]
(28) saira 2018/12/25(Tue) 03時頃
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[手紙の文字が、感謝の言葉が。 ひとつだけ落ちた水滴で滲んでいた。
翌日の朝。 共有スペースのテーブルにメモ用紙が1枚。
『少しの間、部屋を空ける。宜しく。 葛籠』
それだけ残して、姿を消した。**]
(29) saira 2018/12/25(Tue) 03時頃
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[書置きを残してから、数日後。 安日荘に一通の手紙が届く。
ビジネスホテルのロゴの入ったシンプルな封筒、掠れた漆黒のインクで記された宛名は――"加賀部 安公 様”。 そして差出人は“葛籠 啓”。
便箋には右上がりの文字が並ぶ。]
(38) saira 2018/12/26(Wed) 01時頃
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[ペンを置いた時。 窓の外には、夜が明けてゆく空と海があった。 一睡もしていない瞳を眩しげに細め、静かに息を吐く。
終着点の海。 ――終わりと、始まりが、混ざり合う。**]
(39) saira 2018/12/26(Wed) 01時半頃
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[お風呂を勧められれば>>36>>37]
じゃ、遠慮なく。
[正直ほどよい疲れから眠気がきているけれど、中に出されたままでいるわけにもいかない。 やっぱり楠にデコピンしておくか。 再度浴室にお邪魔し、そんなことをぼんやり考えていると、――何やら外が騒がしいような。]
え、此処壊れる?
[楠は大丈夫だろうか。 様子を見るために浴室のドアを開けようとしたなら――救助もとい安否確認の音と声が響いてきて。 慌てて頭を引っ込めたのだった。
多分、おそらく。 ひっそり気配を消すことはできたと、思う。]
(44) saira 2018/12/27(Thu) 00時半頃
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なんかさ。 悪い大人になったみたいな気分だな。
[何かに感謝でもしているみたいに、信心深げな表情をする楠の隣に、緊張感なくパジャマ姿で戻ってくる。 まさか相手がサンタとは思わない。
床の上に転がったオモチャと。 結局着てみていない電気ネズミの着ぐるみと。 最終的に楠の顔を覗き込み、くすくすと笑う顔は大人ぶった子供のようかもしれない。
穏やかで、あたたかな時間。
こうして聖夜は終わりを告げる。**]
(45) saira 2018/12/27(Thu) 00時半頃
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……、
[もうすぐ1日が終わる時間。 最寄りの駅からひたすら歩いてきた――安日荘まで。 ポケットに手を突っ込み、 明かりの灯る見慣れた建物を見つめる。
白い息を吐きながら、 101号室の窓を瞳に映す。
時計の短針と長針が出会う直前まで、ずっと。
タバコの吸殻を灰皿に押し付ける。 もう後戻りはしない、逃げはしない、 玄関へと踏み出した足先に迷いはなかった。]
(48) saira 2018/12/27(Thu) 08時頃
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[軋む廊下の先。 目的の部屋のドアの前、ノックするため手を上げて。
震えていることを自覚する。 寒さのせいだけではないと分かっていた。 あのような手紙をもらっておきながら、逃げるように姿を消した自分を、彼はどう思ったろう。 返事は読んでもらえただろうか。
十分考える時間も、勇気を絞り出す時間も、心を決める時間もあったはずなのに。 薄いドアを隔てた先にあの男がいると思えば、 何故かこんなにも、うまくいかない。
もう時間だ。 そっと響かせたノックは控えめに、 だが確かに来訪を告げる。
クリスマスの前の日、買い出しに行った時と殆ど同じ格好で、帽子も被ったまま、ただ手袋はないままで。 静けさに息をひそめるようにして。
張り裂けそうに痛む心臓を抱えながら、待つ。]
(49) saira 2018/12/27(Thu) 08時頃
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[もし扉が開かれたなら。 なんと言おう。
感謝も謝罪も、伝えたいことはたくさんあるけれど。 きっと、まずは。
――――ただいま、と。**]
(50) saira 2018/12/27(Thu) 08時頃
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ツヅラは、ヽ(゚Д゚;)ノ!!
saira 2018/12/27(Thu) 21時半頃
ツヅラは、ランダ神の目は節穴のようだ
saira 2018/12/27(Thu) 22時頃
ツヅラは、ヽ(゚Д゚;)ノ!!
saira 2018/12/27(Thu) 22時頃
ツヅラは、このオレ率ひどくない???
saira 2018/12/27(Thu) 22時半頃
ツヅラは、ぎゃー! 悶絶……
saira 2018/12/29(Sat) 00時半頃
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――1年後のmerryXmas――
今日は……外国語禁止パーティ、か。
[自室のベランダの手すりに凭れ、紫煙をくゆらせる。 1年前と変わらずアパートの庭にはクリスマスツリーが飾られていて、去年の聖夜を思い起こさせた。
寝不足の目元を擦り、今年は何を用意しようかと思う。 面倒くさいしまた酒担当でいいか。 星野用にちゃんとジュースも買いつつ、あの乳酸飲料は危険だから却下しようと計画する。]
洋酒ばっかりにするか。
[外国語の罠を企み、ふと口の端を上げた。 それにしても今年の冬も寒い。 外套型の羽織物の襟元をかき合わせ、室内へ戻る。 そして、あの頃よりほんの少し短くした髪を耳にかけ、――机の上、ようやく完成したそれを指先で撫でた。
365日の、贈り物。]
(76) saira 2018/12/30(Sun) 18時頃
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[今年の正月。 楠へのクリスマスプレゼントという名のお年玉に自分が選んだのは、マフラーだった。 彼と共に酒屋に訪れた時の服装に合わせられるように、センスのない自分なりに必死に選んだ。 素材はカシミアだから、柔らかく暖かいはず、と。
そして、今年は。 365日分の贈り物は。]
おかえり、楠サン。 その挨拶既に外国語だけど大丈夫か?
[クリスマスパーティの夜。 相変わらず社畜の彼>>70は入ってくるなり叫んで、なんだかひと騒動あったりしたか。 そうして宴も少し落ち着いた頃。 ちょいちょい、手招きをして。 この寒い中半ば強引に玄関口まで連れてきたならば。]
(77) saira 2018/12/30(Sun) 18時頃
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[一見するとタバコ仲間を喫煙タイムに誘うような仕草だったが、彼が喫煙家でないことは知っている。 彼がタバコを咥える姿は似合うだろうが、健康に良くはないし、――冗談で誘ったこともなかった。
意図的に隠された香りに、 気付くことは、なく。]
はい、これ。 ……約束のもの。
[何かの取引みたいな台詞を笑いながら告げて。 差し出したのは、シンプルな包み紙。 自分から楠への1年分のクリスマスプレゼントだった。 なんだか気恥ずかしく、受け取ってもらえたならば、誤魔化すようにタバコを取り出すだろう。]
(78) saira 2018/12/30(Sun) 18時頃
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メリークリスマス。
[包み紙の中に仕舞ったのは、 黒革のシンプルなブックカバー。 この1年、楠が本を読む姿を時折見かけていたから。
そして、二つ折りのそれの内側、 使おうとして開いて初めて気付くだろう。 印刷し本の形に仕立てた小冊子――手作りの為ほんの少し背表紙が曲がっている――が挟まれていることに。]
(79) saira 2018/12/30(Sun) 18時頃
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[数十ページの掌編。
黒髪に黒い瞳、社畜体質の主人公は、 毎日仕事に邁進する中、探偵でもないのに平和な猫探しの事件を依頼されることになる。 発展する隣人や近所の住人も巻き込んでの大騒動。 あまり関わって来なかったと思い込んでいたのに、意外と周りは彼を知っていて、話してみたいと思っていて――紆余曲折を経て事件は解決へと辿り着く。 その猫は主人公が昔一度だけ、深夜の帰り道で出会った猫で、ほんの少しの間だけ撫でた猫で。
主人公が探し回っている間、うっかり開けっ放しにしていた自室の窓から、するりと忍び込んでいて。 ――クタクタで帰り着いた主人公を、部屋で出迎える。
彼を待っていたかのように。 あの日はありがとう、そう伝えるかのように。
そんな、劇的な展開も恋愛もない、物語。]
(80) saira 2018/12/30(Sun) 18時頃
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[最後のページには手書きの文字で。
『感謝を込めて。 葛籠 啓』
文体も何も普段と変えていないそれの署名は、本来の名だった。*]
(81) saira 2018/12/30(Sun) 18時頃
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ツヅラは、ピュレグミ美味しそう…!?
saira 2018/12/30(Sun) 22時半頃
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