267 【突発】Sanatorium,2880【RP村】
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何か鳴ってる。 ─── 誰か 呼んでるんじゃ無くて。
[ 白衣の方を 指さし、
それはもう バランスも取れず、 危なっかしい勢いで立ち上がって、 指先で手繰りながら 病室の扉を開いた。
外の喧噪が、入り込む。 ]
(47) 2019/06/15(Sat) 23時半頃
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白菊会 ミサは、メモを貼った。
2019/06/16(Sun) 01時頃
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[ 自分からうまれた何か を、 見られることも 触れられることも、 挙げ句 "そんな風"に言われることも、
なにもかも 不快だった。
理由なんて特に無くて、只、 生理的に受け入れる方が難しくて、 ]
(55) 2019/06/16(Sun) 16時頃
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[ ……出て行く様子が無かったので、 もう此方から出てしまおうと思った。 素足だろうと知らない。 ]
(56) 2019/06/16(Sun) 16時頃
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[ ふと見下ろした白い足首に、 ほそく、わたしがベッドにそうするみたいに "何か"が這っていても。
知らない 全部 何もかも、 ]
(*22) 2019/06/16(Sun) 16時頃
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[ 開きっぱなしの扉を前に、
眩しかろうがなんだろうが、 ( ……嗚呼 此処で、行き先に中庭があるのも、 何時かのわたしじゃあないみたいだ。 )
何処かで捨ててしまおう、と、 気持ち悪い種子を包んだタオルを寄越すよう、 手を向けて 見るのだけれど、
其れより先に 外の"にんげん"と片目が合って、 そのひとったらわたしを見て声を上げたものだから、 反射で舌打ちを返して派手に閉めた。
わたしはばけものとでも言うのか、 ─── そうだったか、 ]
(57) 2019/06/16(Sun) 16時頃
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[ 室内が陰り、 しらぎくはんぶんだけが、もうひとりを向く。 ]
(58) 2019/06/16(Sun) 16時頃
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─── Dr.Palatino, あなた ほんとうに ばかね。
初めて会ったときから、 あなたたちが "そう"、言った癖に。 しらぎくなんて勝手な名前つけて、 ひとつもにんげん扱いしなかった癖に、
今更 聞くような真似、しないで頂戴。
(59) 2019/06/16(Sun) 16時頃
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[ 静かに咲いた方が良いのは何だったのか、 閉じようとしたくちびるも 忘れてしまった。 もう 八つ当たりでもなんでも良くて、 結局自分の所為にしたくなかったのかもしれない。 ……知らないし、どうでもいいけれど、 珍しく、─── きっと珍しく、 怒ることはあれど、なんにもないわたしは うまれてはじめて 叫んだような、気がして、 ]
(60) 2019/06/16(Sun) 16時頃
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[ ─── だから出て行って って、 言おうとしたし、"だから"までは実際発した。
その後詰まったのは、……詰まったのは、 別に、また種が引っかかったから ─── とか じゃあ なくて、
ちぃさく わたしの薄い腹が、 此だってきっと人生ではじめて、 空腹を訴えたから、で、
わかりやすく怯んだ顔! ]
(61) 2019/06/16(Sun) 16時頃
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──── ………… 、……
……せんせい なら、ご飯でも持ってきなさい、 だから おばかさんなのよ
[ ……流石に このお話ばかりは、 無視したのはわたしだけれど。 此処で漸く、少し冷静になったかもしれないけれど、 そんなこと知らないって、 ベッドに転がる枕を引っつかんで、 せんせいの顔面目がけて投げた。 ]
(62) 2019/06/16(Sun) 16時頃
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白菊会 ミサは、メモを貼った。
2019/06/16(Sun) 16時半頃
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星降る前の彼女は
(69) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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その時、窓の外を見ていました。 もう半分は何かに絡まれたみたいに動かず、 担当者が戻るまでに逃げ出すのは出来なかったそう。
外へ行きたいとも行けるとも思っていなかったから、 逃げ出したところで 何処かで 誰かに騒がれて終わるだけだろうとも。
そうでなくたって、 彼女はどうしたって貧弱でしたから、 抜け出せたところで直ぐ死ぬでしょう。
植物のほうがまだ生きられたかもしれません。 お腹が空いて、喉が渇いて、 よっぽど今の方が健康に見えているのは、 皮肉な気がしますが。
(70) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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待つ間に生まれてきた種は、 どうしたって彼女にとって気味悪いものでしたから、 ひとつ残らずゴミ箱に捨ててしまいました。
泣いたってどうにもならないこと、 もういい大人だったから知っているっていうのに、 あのとき泣かなかったぶんが 今になってきているようで、
……興味がないだけで、嫌いとかではなく、 じぶんが今までの形を成してないことが どうしたって受け入れられなかったのでしょう。
(71) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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─── 今までのじぶんがどうだったのか。 知っているのかと言われたら 頷けないし、 もしこのあと 受け入れるときがあったとしても、 そのとき彼女は 星になったあのこのように、 いのちを散らしているのでしょうけれど。
(72) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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嗚呼、またひとつ、しらぎくが咲きました。 まごう事なき、彼女の花が、
(73) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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またひとつ、彼女の命がほしになります
(*25) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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[ ─── 不思議な生え方だと思った。
茎も見当たらないのに、顔の内側に何にも無いのに、 しらぎくの咲き誇るはんぶんの身体に、 根が走っているのが 見えるから、
ベッドの背に凭れかけて、 突っ立ってないで持ってきて、とか、 如何にも傲慢な患者らしく、
……片手で食べられるもので良かった、と、 無言でパンを手に取る 前に、 ]
(74) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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……………、なんで
[ 其れがあるの、と続ける前に、 もう面倒くさくなって透明の器を引っつかみ、 一気に流し込んだ。
─── 浮いたひとつだって、 くちびるで挟んで、 そのまま噛みもせず、 一息に飲み込んで。 ]
(75) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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[ 此で延命できたのでしょうか。 水が切れたら死ぬのでしょうか。 ……どうせ誰にも慈しまれていない にんげんのいのちだったから、 どうでも良いこと でしたか。 ]
(76) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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[ そのまま、パンに向かう筈だったゆびさきを、 やっぱりやめた って、目元へ寄せた。
起きたときより増えた花々のひとつを、 刈り取るように 再び摘まんでみる。 ……どうせ沢山増えるのでしょうし、 いのちだろうが何時か死ぬわけだし、 ]
(77) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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[ ─── だから、切り離すのだって一瞬で、 その間も終始無言だったから、 止めるとか、止めないとか、 きっとそういう話にすらならなかった。
てのひらに乗った一輪を ぼんやり見詰め、 ]
(78) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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─── "だから"、 やっぱり似合っていないじゃない。
しらぎくなんて、
[ どうせベッド脇にいたのだろうせんせいに そのまま ふわ、と 投げた。
感想の話になっても決して上機嫌じゃあ無かったし、 寧ろ却って不機嫌が増した気もした。 だって、こんな名前要らなかった。 って、
─── わたしには無縁の、要らないものを、 てのひらに収まるまで 見ている。 ]
(79) 2019/06/16(Sun) 21時頃
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白菊会 ミサは、メモを貼った。
2019/06/16(Sun) 21時頃
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[ みにくいにんげんを 苗床にしてしまって、 うつくしい植物のなんと哀れなこと、 ]
(86) 2019/06/16(Sun) 22時半頃
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─── そんな名前だったの。
[ すっかり忘れていた。 もっと言うならもうひとつの名前すら忘れている。
……思い出したところで、似合わない感覚は、 撤回する程では無かったけれど。 ]
(87) 2019/06/16(Sun) 22時半頃
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[ ただ、──── もうひとつ聞いたときには、首を傾げ、 ……自分には想像も出来なかった姿だったので、 傾きが戻ることは 無く、 やってきた感想は"根に持っているなあ"だった。 否、馬鹿にしていたわたしが悪いのでしょうけど。
ひろいてのひらに収まっている方が、 よっぽど、花だって幸せだろう。 陽の光より 碧の方が優しいように見える。 ]
(88) 2019/06/16(Sun) 23時頃
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[ ちぃさく パンを囓ってしまって、 スプーンを取り、 ]
─── せんせいと会った時のこと、 わたし 覚えていないけど、 でも せんせい、今のわたしは、立てないから。
そういう意味の しらぎくさんじゃあ無くて きっと もう、苗床よ。
(89) 2019/06/16(Sun) 23時頃
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あなたは しらぎく。 そう言われたのでしょうか、わたし。 はじめましては 何処だったのでしょう。 中庭でしょうか、部屋でしょうか。 それとももっと 別の所でしょうか。
箱に閉じ込められることも無く、 星になって消えた記憶のいちぶ。
(*31) 2019/06/16(Sun) 23時頃
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[ 行儀も知らず、 布団に覆われている 根を纏った足元を、 スプーンの先で示した。 ……こう言っている間に また、 顔半分で蕾がうまれゆく。
─── 重たさが増すものだから、 どうにも食べにくいなあ って 思った瞬間、 横から声が飛んでくるから、 スプーンを派手に中へ突っ込んだ! ]
(90) 2019/06/16(Sun) 23時頃
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…………あなた ばかなの?
[ スープに塗れた其れを見た後、 手に取るにも取れず、 かといって素直に口を開ける気も無く、
無かったので、 ]
(91) 2019/06/16(Sun) 23時頃
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─── それじゃあ わたしは 種でも食べさせてあげましょうか。 ……綺麗な白菊が咲くかもしれないわよ。
[ 此方からだって、厭がらせには 変わりなく、 べ、と出してしまった 種の乗る舌先!
種は取られたばかりなのも分かっていたから、 自分でも 適当言っている。 ……いいおとななんだか なんなのだか。 ]
(92) 2019/06/16(Sun) 23時頃
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白菊会 ミサは、メモを貼った。
2019/06/17(Mon) 00時半頃
白菊会 ミサは、メモを貼った。
2019/06/17(Mon) 00時半頃
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