195 【完全RP村】終電は銀河を駆ける
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この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
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ちゃんとご注文通り、さまざまな人たちをお呼びしましたよ。 いたるところから…そう、地平の果てや、宇宙の彼方からも。
中には、主様を消してくださるような方もいらっしゃるかもしれません。
(0) 2016/08/11(Thu) 01時半頃
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あなた方は終電に乗っています。乗っている理由は様々でしょう。
一緒に乗った人がいればにぎやかに、ひとりで乗っていれば静かに、車内で過ごしていることでしょう。
そして、これから起こることにまだ気づきもせず、あなた方はただ目的地へと向かう途中、駅への到着を待っているでしょう。
「『終電は銀河を駆ける』開幕でございます。」
どなた様もお乗り忘れのないようお願い申し上げます。
(#0) 2016/08/11(Thu) 01時半頃
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[ ─ ガタタン ゴトトン ─
そんな音とともに揺れる終電。 乗り口近くのロングシートの端に座り、男は眼鏡越しの視線を外へと泳がせる。]
……真面に話が出来ると思うか。 20年振りだぞ、実家に帰るのは。
[発作的に飛び乗った終電。 行き先は実家。 縁を切ったなんて言えば格好はつくかもしれないが、若気の至りからくる親との喧嘩で飛び出しただけ。 今は落ち着いた見目の会社勤めだが、やんちゃな時代もあったのだ。
一人終電に乗った男の話は、そういったモノである筈で。 少なくともこの時はまだ、そういった話だった。]
(1) 2016/08/11(Thu) 20時半頃
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はぁ……。
[こぼすのは溜め息。 実家に向かう終電に揺られる億劫さにつられ、自然と口からこぼれてくる。 いつもはきちんと伸びる背も丸まり、どこか所在なさげの様子だ。
数度目の溜め息の後、20年振りに実家に向かう決意が揺らがないようにとコンビニで買ったビール缶が、手から滑り落ちた。]
ちっ、
[中身は既に空で、車内の揺れに合わせて床を転がっていく。 男はそれを追うために立ち上がり、慌てて空いたビール缶を拾おうとするだろう。
他の乗客に迷惑をかけていないといいのだが。**]
(2) 2016/08/11(Thu) 20時半頃
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―――人は、旅をするの。 ゆらり。ゆらりと。 風の赴くまま、気の向くまま。 そうして長い長い旅を経て、世界の果てを目指すのよ。
おかあさんは、そう言って笑っていた―――
(3) 2016/08/11(Thu) 22時半頃
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せかいじゅうをたびするの? ねえ、それって、すごくすてきじゃない。
[そう返事したことだって。昨日の事のように思い出せるのに。 ――何故か記憶の中を真っ黒なクレヨンで塗りつぶされたみたいに、思い出せない部分がある。 嗚呼。もどかしい。
眉を寄せながらゆるりと瞼を開くと明るい小さな黄いろの電燈のならんだ車室が目に入る。
そうだ。私は今、旅に出ている。 おかあさんが言っていた“世界の果て”が本当に存在するのかを確かめる為に。]
――んんぅ。……くあぁ。
[大きく伸びをして、更に大きな大きな欠伸をひとつ。 それからのそのそと重い身体を起こす。 どうやら眠ってしまったらしいということに気が付くのはこの頃だ。 終電ということもあり乗客が少ないのをを良いことに、ボックス席の一角を寝そべる人間とその荷物で占領していたが――、流石に車掌や付近の乗客に渋い顔をされないか心配になってきてしまう。 今更になって寝台列車にすれば良かったか、なんてことも思ったが、もう時既に遅し。 いや、元々は準備に時間をかけて出発時間を大幅に遅らせてしまった自分自身が悪いのだが。]
(4) 2016/08/11(Thu) 23時頃
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……いま、どこらへんだろう。
[取りあえず遠くへ行けば何れは世界の果てへと辿り着けるだろうと、勢いで列車乗り込んでしまった。 そういえば行先と到着時刻さえ知らなかったっけ。 何処かに停車駅表などはないだろうか、と立ち上がるとそう遠くないところで誰かの溜息>>2が聞こえる。 恐らく斜め前の――乗り口付近の席に座する男性だろうか?
がたん。ごとん。
電車が揺れる。 それに合わせて床を転げるビール缶。 それはやがて私の足元に近い所にやってくるだろうか。]
(5) 2016/08/11(Thu) 23時頃
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[反射的にビール缶を拾い上げれば、時を同じくしてそれを拾おうとした彼>>2へと視線を向け、]
ねえ、ねえ。おじさーん。 ためいきは、しあわせがにげていっちゃうんだよー。 ……しってた?
[と、ビール缶を手渡しながらにこやかに声を掛けるだろうか。 旅の終わりはどうせ、まだまだ先のことなのだ。 こんな出会いも何かの縁、人とお話するのも少しばかりの暇つぶしにはなるんじゃあないかなんて思いながら。]
(6) 2016/08/11(Thu) 23時頃
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[カラカラ……
──コツン]
[ふ、と重たげに睫毛をあげて当たる感覚の正体を確かめるとそれは空のアルコール缶。>>2>>5]
[通路を挟んだボックス席で寝そべっていた少女がにこやかに拾い上げるのと持ち主であろう男が受け取るやり取りをジッと見つめる。
赤いカラコンの視線で思うことは]
袖振り合うも他生の縁
[口の中でそう呟くと、何だか面白くて口の端を にやりと吊り上げた。
終電は時間も遅い。一日のおしまいの時間をゆっくりと楽しまんと、視線を社内に彷徨わせる。]
(7) 2016/08/11(Thu) 23時頃
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[朝。この時期は夜明けも早い。虫や草木も静まり返った冷たい大地につっかけで歩き回るのが良い。]
[昼。蝉の合唱団がバトンタッチして鳴くのを耳にしながら、焼けた身体から汗を吹きだすのだ。]
[夕。太陽が沈んでから、蒼に染まり切らない西の空を未練たらしく眺めるのが良い。]
[夜。若い虫たち鈴の音を耳に、窓辺の風鈴の甲高い声と蚊取り豚の出す煙の独特な匂いを感じながら夜を過ごすのだ。]
(8) 2016/08/12(Fri) 00時頃
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そんな風に夏を感じながら過ごせたら一番いいけれど。
[ある日、部屋でそんな風にルームメイトに話したことがある。ルームメイトはひとしきり笑い飛ばした後
「そんなの無理無理。サマージャンボでも当てなきゃね〜」
なんて言うもんだから、俺はつまらないと団扇を扇いで口を尖らせたのだ。]
夢を買うなんてのはナンセンスだ。そう思わないか? とは言っても金がなけりゃ命も買えないんだけどね。
[そう言って、俺はまた肩に荷物を引っ提げて、安い給料の仕事に行くのだった。]
(9) 2016/08/12(Fri) 00時頃
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―――りっちゃんはえらいね
[否定も肯定もせず、ただにこりと笑んでみせる。 この類の言葉は聞き飽きてしまった。
病気が見つかって2年。 入退院を繰り返す生活も、痛い検査や辛い治療も。 我慢していることなんて他にも数え切れないくらい思いつくのに。]
海が見たい。
[別段、海に思い入れがあるわけでもないのだけれど。 ぽつりと口にだしてしまえば、なんだかそれが長年の夢だったかのように思えてきた。
体温計と血圧計を持つ看護師の背中を見送ると、彼女は大きく息を吸った。]
海を見に行こう。
[音をたてないように、ベッドサイドの小さなクローゼットを開けた。]
(10) 2016/08/12(Fri) 18時頃
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あっさりと抜け出せるもんだなぁ。
[リュックには、財布とスマホと薬だけ。 気抜けしてしまうほどに脱走は簡単だった。
ひとりで出かけるなんて、ましてや電車に乗るなんて、いつぶりのことだろう。 見なれない世界に好奇心が抑えられず、きょろきょろと他の乗客を観察する。
本当はあのこ(>>3)みたいに、髪をのばしたりもしたい。
短く切りそろえられた髪を指で梳く。 耳のあたりでマスクの紐がひっかかって、少しばかり悲しくなった。]
(11) 2016/08/12(Fri) 18時頃
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――――カタンコトン
[電車の揺れる音に身を任せる。 何ということはない、一日の終わり。 今日も少し残業をして、家路へと向かう。]
[一両の電車の人はごく僅かで、朝の汗まみれになって押しつぶすされるような密集が嘘のようだと、私は思った。] [夏の爽快な太陽はとっくに沈んでいるせいか どことなく落ち着かなげに視線を巡らせる>>11とほんの一瞬目があった気がした。]
(……私よりいくつか年下かな)
[そう思うだけ。特別に不思議に思わずに、残業で疲弊したからだを揺れる電車に身を任せた*]
(12) 2016/08/12(Fri) 20時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2016/08/12(Fri) 20時頃
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[ ガタタン ゴトトン
電車は揺れる。 それに合わせて、空き缶を追う足許が少しもつれた。 空き缶は年若い少女の足許近くまで転げていた>>5。 彼女が反射的に拾い上げてくれたから、屈めようとした身を伸ばし、片手はシートの端を掴む。 そうしていれば、この不安定な車内でもなんとかバランスは保てるから。]
ああ、有難うお嬢さん。 お手数かけて申し訳ない。
[彼女から空き缶を受け取りながら、にこやかにかけられた声に眼鏡の奥の双眸を数度瞬きさせる。]
(13) 2016/08/12(Fri) 21時半頃
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溜め息で逃げる幸せ、か。 その程度の幸せなら、自分から逃がすよ。 どうせの幸せなら、溜め息程度で逃げないものが欲しいからね。
[なんて小さく笑ってみせる。 さて、強欲さを見せた大人に少女はどんな反応を示してくれるか。
窓の外、流れる夜景。 電車は目的地に向かい、ガタンゴトンと音を立て揺れる。]
(14) 2016/08/12(Fri) 21時半頃
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[そんなやり取りをしていると、ふと感じるのは視線>>7。 赤い目は、カラーコンタクトレンズだろう。
面白げに吊り上る口の端を捉えれば、わずかに首を傾げる。 あの若者の視界に入ったかは判らないけれど。]
(15) 2016/08/12(Fri) 21時半頃
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[横目で捉えた青年から、空き缶を拾ってくれた少女へと視線を戻す。]
……若い子が多いな。
[その間見えた乗客の顔。 まるで家出をした当時の己のような年代くらいに見える顔が多いせいで、思わずそんな独り言がこぼれていた。
幸せが逃げそうな溜め息混じりで。]
(16) 2016/08/12(Fri) 21時半頃
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[いつもならば藍里は本を読んでボックス席に腰掛けてゆったりと電車の音を聞く]
[視線をあげたのは他愛のない、何てことはない。気紛れ]
[虫の声は聞こえども、どこか空気の澄んでいるような夜のせいか。 鼓膜を揺さぶったのは>>16のどことなく重苦しい溜息。]
(あら。上司に少し似てる……)
[いつも不機嫌そうな上司。夏の暑さに辟易しているのか、業績不振か。ここ最近な特にひどい]
[彼も仕事で悩んでいるのかもしれない。そんな想像をしながら、ぼんやりと車内を眺めていた*]
(17) 2016/08/12(Fri) 22時頃
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[溜め息が洩れるとすれば、実家に帰ろうと急に思い立ったからだろう。 普段は愛想の欠片が足りていない顔のまま、けれど溜め息は吐かずに仕事をしている。 夏の暑さに辟易していたとしても、無言で冷えたお茶をあおるくらいだ。
少し似ている誰かの上司>>17とは、やや性質が違っていた。**]
(18) 2016/08/12(Fri) 22時頃
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せんろは つづくよ どこまでも
たのしい たびのゆめ つないでる
[歌詞の意味も分からず、口ずさんで。 初めて見る景色が流れていくのを飽きもせずに、 目に焼き付けようとしていたのは今よりうんと小さな頃。]
(19) 2016/08/12(Fri) 22時頃
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わっわーっ……!あ、ありがとっざ…、っす!、
[終電を逃すまいと改札からダッシュした高校生2人を 待ってくれた心優しい車掌への礼も ぷしゅー、と音を立てて閉まる扉にかき消される。] は、はー…っ、あっつ。
[――ガタタン ゴトトン……
すぐに動き出した電車の慣性運動に、おっとと、と 扉に背を預けてバランスを取りながら汗を拭う。
いくら体力がありあまる頃といえど部活と塾をこなした 一日の終わりの短距離走は流石に息が切れる。]
(20) 2016/08/12(Fri) 22時頃
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[お前のせいだぞー、なんて一緒に走ってきた友人と つつきあう声は少し大きかったかもしれない。]
あ、すみませんっ。
[捉えた視線>>7や溜め息>>16は 騒がしい自分たちを咎めるものかと合点し とりあえず迷惑にならない程度の声でぺこりと頭を下げる。
その反動で重心が移動した肩掛け鞄が 収容物の多さを主張するようにずしり、と肩に食い込む。
電車はレールの上しか走れない。 電車では、どこまでも、は行けやしない。
―――そんなことは、もうとっくに理解している]
(21) 2016/08/12(Fri) 22時頃
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わっ……、と、
[揺れる電車。 こんなに揺れに足を取られたようにも思えるのは、きっと起き抜けだからに違いない。 幸いなのは、直ぐ近くにさっきまで占領していた座席があったことだろうか。 ぽすん、と揺れに身を任せるようにして座席に腰を下ろすと、ビール缶の男性>>13もまたその揺れに足を縺れさせていたようで。]
いーえー。 きっと、この空き缶もー、たびにでてみたかったんだよー。
[なかなかの大冒険だったんじゃないかなあ、なんてけらけらと笑いながら其れを手渡す。 もしも自分が其れだったならば、もっと旅を続けたかった、なんて思うだろうかとほんの少しだけ考えたりしながら。]
えー……? なんだかもったいないね。 にげたあとにまたほしくなったら、 おいかけて、おいかけて、 ――つかまえなくちゃいけなくなっちゃうのに。
(22) 2016/08/12(Fri) 22時半頃
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[小さく笑う彼を不思議そうな顔をして見つめる。 ぴん、と立てた人差し指を頬に沿わせて「うーん?」と首を傾げてはみるけれど、中々に難しい。 直ぐに逃げてしまう幸せも、逃げてしまわない幸せも、両方とも程度は違うかもしれないが、どちらも幸せであることには変わりがないのではなかろうか。 どうせなら両方とも手に入れてしまえばいい、と思ってしまうのは私がまだ大人になりきれていないせいなのだろうか。]
でも、なんか、"おとな"ってかんじがするよー。
[曖昧で、それでいて――なんだか雲みたいに掴めなくて。 落ち着いている人のように見えるけれど、時折寂し気にも見えて。 なんだか不思議だ。]
でも、みつかるといいね。 にげないしあわせ。 みつけたら、雛子にもおしえてよー。
[ね、いいでしょー?と小指を突き出して目を細める。]
(23) 2016/08/12(Fri) 22時半頃
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雛子もさ。 世界の端をみつけたらさ、おじさんにおしえてあげるからさー。
(24) 2016/08/12(Fri) 22時半頃
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[大丈夫、きっとどちらも存在するよ。と付け足した言葉は、自分に言い聞かせる為でもあったかもしれない。 勢いに任せて始まった旅ではあるけれど、きっと大丈夫、なんとかなる、そう思いたくて。 おかあさんは嘘なんか吐かないって保証が欲しいんだ。 自分のしていることは無駄じゃないんだって、背中をぽんと押して欲しいんだ。
その頃だろうか、彼の視線の先>>15には赤い瞳>>7それから少年のような短髪の人物>>11の姿が見えただろうか。 思っていたよりも乗客が多いと驚きながらも、それぞれにぶんぶんと腕を振ってみる。 目的地に着くまでまだ時間が掛かるだろう、お友達を増やすのも悪くはないと思いながら。]
(25) 2016/08/12(Fri) 22時半頃
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[1駅で降りる友人の為に、 座席には腰かけず、立ったまま扉の近くを陣取って。]
あー…、最悪。部室にタオル忘れた…
[部活道具と参考書が入った重い鞄を床に置いて ごそごそ探すこと数分、手にしたものは下敷きだ。
情けない声をあげるも、目的地に着いた友人は 笑いながら手を振り降車していった。薄情者め。
気休め程度だが、安い透明の板をぱたぱたと煽りながら 再び閉まった扉に背を預け電車の揺れに身を任せる。**]
(26) 2016/08/12(Fri) 22時半頃
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[周りの乗客をじっくりと観察すると、きょろきょろと動く視線>>11と鉢合わせする。
相手の反応を伺ってみようかと、一度大きく目を見開いてから、それから思いっきりウインクしてみた。 さて、彼女の反応やいかに。 きっとどんな反応であっても、俺は愉快そうに声なく笑うのだろう。]
(27) 2016/08/12(Fri) 23時頃
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[外の気温なんてカンジさせない電車の中。
今日のライブ、サイッコーだったね! なんてトモダチと騒いでいたのは数駅前までのこと。
今は解けかけの魔法の中で、ひとり。 電車の椅子に凭れて、夢の余韻を味わって、 うつら、うつらしてる。
この電車を降りて家に帰ったら、 メイクもヘアカラーも落とさなきゃ。
あたし、銀河雨里−ギンガアメリ−。 オールする体力も元気もそろそろなくなりかけた、 普段は黒髪メガネでふつーの格好してる、アラサー]
(28) 2016/08/12(Fri) 23時頃
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[興味深そうに赤い目玉を動かすのだから、人と視線が合うのは当然。>>15
自分より少し年上くらいの男は、いかにもサラリーマンといった風体。 片や視線の主は、いくつになっても定職定まらぬ自由人(フリーター)。そのコントラストが面白くてまた肩で小さく笑う。]
[疲れている様子なのは、電車のあるギリギリまで残業をしていたからだろうかなんて邪推して。 携帯を取り出すと親指をすべらせ
SNSに「サラリーマンお疲れ様」と呟いた。]
(29) 2016/08/12(Fri) 23時頃
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[賑やかな学生の会釈>>21に、視線はそのままに自分も軽く頭を下げて。 肩に掛けた重そうな鞄を、下ろせばいいのに、なんて若いってすごいなーと感心を寄せる。
缶を拾った女の子は浮世離れしているのか世間知らずなのか。ぶんと勢いよく振る手にアハハと笑って目を細める。 そんな彼女の勢いに気圧されて、つい近くにいる人に声を掛ける。]
すっげーね。元気な子だね。 あそこの学生クンも若いしさー。
お姉さんも、バッチリキメててさ、いいよね。
[と、舟を漕いでいた女性>>28の肩を突いて にへっと笑いながら退屈凌ぎに己の唇を指でなぞった。]
(30) 2016/08/12(Fri) 23時半頃
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[唇をなぞったり、摘まんだり弾いたり。 口許を弄ることは癖のようなものなのだが 口寂しさを覚えると、鞄の中に飴を入れていたことを思い出す。]
あ。俺、飴ちゃん持ってるよ。 あげる?
[そう言って履き古したサルエルパンツのポケットから取り出したのは3(12赤34青56水色)の飴。]
(31) 2016/08/12(Fri) 23時半頃
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[ドアの付近では賑やかな声(>>26)にハッとして、マスクの中の涎をこっそりと拭う。
病院の消灯時刻はとっくに過ぎている。 普段ならすっかり寝入っている頃だろう。
真っ暗な車窓を覗きこんでみたり、荷物の少ないリュックを開けてみたり、眠らないように工夫はしていたのだけれど。
改めて車内を見回せば、終電だというのに若い顔ぶれがいくつも確認できた。]
はやくおうちに帰らないとだめだよ?
[なんて。マスクの中で小言をひとつ。 誰にいうでもなく、そして、自分のことは棚に上げて。]
(32) 2016/08/12(Fri) 23時半頃
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[ひとたび目を覚ませば、彼女の視線はまた落ち着きなく走り回りはじめる。
終電だというのに乗客はそう少なくない。その中でもひときわ目立つ赤い瞳(>>27)。 無遠慮に見つめていたら、相手にも気付かれてしまったらしい。 気まずさから目をそらそうとした瞬間、まさかの相手からの先制攻撃。
力いっぱいのウィンクに、今度はこちらが目を見開いた。]
やばいひとかもしれない。
[脱走を少しばかり後悔した。 ただ、それと同じくらい興奮もした。
彼女は少しの思案ののち、ウィンクを返した。 とてもぎこちないそれがウィンクだと、また、相手からの先制攻撃を決して不快に思ってはいないのだということが、赤い瞳へ伝わったかどうかは、わからない*]
(33) 2016/08/12(Fri) 23時半頃
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[賑やかな声に促され、窓ガラス越しに見たのは学生二人>>21。 慣れないカラコンで滲んだ視界の中。 色のついた付け睫の向こう側で、 窓の外の電灯が、光のラインを引いた。 青い天鵞絨に背中を預けたまま、誰とも知らない謝罪の声を聞く。]
(終電に乗る子どもにしては躾けられてるなー…)
[なんて、大人ぶったことを考えつつ、瞬きをひとつ、ふたつ。 存外に子どもが多い気がするのは、今が夏休みだからだろうか?]
(…ま、あたしには関係ナイか)
[そう一人で結論付けてまた睫を伏せる。 ガタン、ゴトン。 真夜中の電車の揺れは昼間よりどこか慎ましやかで心地よい。 このまま眠って、夢心地のままどこか遠くへいってしまいたい。 脳裏をそんな想いが過ぎる中、人の声と、肩に軽い刺激。>>30]
ん?そーね。若いコは元気だわー。
(34) 2016/08/13(Sat) 00時頃
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[誰もが他人な街の中を走る電車の中で、 人恋しくなったヒトなのだろうか。 触れた肩の手を視線で辿り、白い髪と赤い目に出会う。 褒められてイヤなことなんてない。 ニッと笑って首を軽く傾げば、アクセサリーがしゃらりと鳴った。]
ありがト。ライブだったんだ、今日。 あんたもイカしてんじゃん。そのカッコ。 ライブ?それともそーゆーシュミ?
[問い賭けながら唇をなぞる指を目で追う。 どっかブっとんだ雰囲気のある人だなー、なんて思いつつ、 それはあたしも同じ穴の狢か、と今の格好を顧みる。]
(35) 2016/08/13(Sat) 00時頃
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飴?もらうー。 じゃ、お返しにこれ、あげちゃう?
[あげるというなら貰おうと一つ頷く。>>31 自分の髪についたハートのパッチンピンを取り、 そっと香椎 秋夜の髪の横に手をさし伸ばす。 拒まれなければそのまま、髪に留めるつもりだ。*]
(36) 2016/08/13(Sat) 00時頃
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――カタン、ゴトン
[最終電車は揺り籠のように揺れながらも、レールの上を着実に走る。 今日の電車はいつもと違い、知らない人同士で声を掛け合っているような様子を遠目で見つめている。]
[赤い瞳はカラコンだろうか>>29。不衛生にしていると眼に悪いわよ、と心の中でだけ忠告する。
藍里が自らも気づかずに視線を追えば>>28派手な衣装を身に着けた……年齢はいくつだろう、不祥な女性。]
こんばんは
[声を掛けたのは終電でよく見かける学生>>26 あちらも顔を覚えているかは藍里にはわからない。 声を掛けたのも、気紛れでしかなかった]
(37) 2016/08/13(Sat) 00時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2016/08/13(Sat) 00時頃
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[自分のウインクに目を見張る少女の姿を捉えて、満足そうに微笑んで。
しばしの後に、少女が“ウインク”を返す。>>33 いや、それはウインクと呼べるのかどうか。ウインクとは普通、片目を閉じて行うものだが、少女の場合は、閉じる片方の目につられる形で両目を閉じていたのだから。
いよいよ面白いぞと声に出さぬようくくくと呻くように笑ったのだった。 大声を出しては乗客の失礼に当たろうから。
(38) 2016/08/13(Sat) 00時頃
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[軽く下げられた頭>>30の色もさることながら 赤い目、にびくりとしたもののどうやら大丈夫だったらしい]
今から、帰るところじゃないの?
[マスクで覆われているから違うかもしれないけれど>>32 視線を感じた先、から零れた声に思わず反応しまったのは まるで自分は帰らない、前提であったように聞こえたから。
自分と同じ年頃と思われる少年?に 不思議そうに零した言葉は届いただろうか。]
(39) 2016/08/13(Sat) 00時半頃
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[迷惑にならないよう、扉付近でぱたぱたと 扇ぎ続けていれば、耳なじみのない声>>37 顔を向けた先には、よく終電で顔を合わせているお姉さん。 だけれどそうか、こんな声だったのか。]
こんばんは。今日はなんだか、賑やかですね。 あ、いや。割とこの時間に乗っていますよね? 僕も、で。勝手になんだか知り合い気分でした。
[まだ汗ばむ体はあまり近づけないようにしながら。
ちらりと、手を振る少女>>25や 先ほどの赤い目のお兄さんが更に賑やかな髪色の女性と 物々交換しているさま>>31>>36を見やりながら足りない言葉をつけたし。 まさか自分が話題にのぼっているとは思いもよらない]
と、お邪魔、でしたか?
[手にしていたらしき本>>17にすっと視線を配らせた。*]
(40) 2016/08/13(Sat) 00時半頃
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[返事に気付いた赤い瞳がキュウと細くなる(>>38)。この距離でもわかる。わたしは笑われているのだと。 そのまま派手なオネエサン(>>34)と会話を始めたらしい様子に、安堵半分、恥じらい半分。
人生初のウィンクはやはり残念な結果を残したみたい。]
確かに自信はなかったけれど?
[うつむいた顔は赤くなっていただろうか。]
(41) 2016/08/13(Sat) 01時半頃
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わ、たし?
[まさか聞こえているとは思わなかったから、更にはこちらへ言葉がとんでくる(>>39)とも思わなかったものだから、声が裏返ってしまった。
見た目はいまどきだけれど、きっといいコなんだろうな。]
ちょっと、気晴らし?
[問いかけの返事になっていないとわかっていても、「帰らない」とは言いにくくて。 肯定でも否定でもないいつもの笑みでごまかせるだろうか。
ごまかせたのなら、彼は次の乗客と会話を始めるかもしれない。*]
(42) 2016/08/13(Sat) 02時頃
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[────カタン、 コトン、
終電に慌てて駆け込むのは袈裟懸けの坊主が一人。 額に浮かぶ汗を手拭いでふきふき、乗客がまばらな車内をぐるりと見回し大きく息を吐く]
ふー…、いやああ、暑い暑い。 お盆は書入れ時だが、こう、渋滞ばかりだとね。車使えないからね。移動するだけでも、大変だよね。
……ん? この車内は冷房の効きがイマイチか。弱冷房車だと?実に怪しからん!
[ぶつぶつと独り言しつつ、少しでも冷房の風が強い空席を探す。**]
(43) 2016/08/13(Sat) 09時頃
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ライブかぁー。いいね。 俺も好きだよ。よく行く。
[女性からの返事>>35に そう返して、アーティストの名前を何人か挙げる。 ノリのいいJ-POPから、ハードなロックから、果てはピアニストと 一貫性が全くないその選出に、曖昧な印象を受けたかもしれない。 けれどもそこは。
ま、自由ですから。]
今日の格好はね、何だろ、趣味になんのかな。 俺こーゆー格好が好きなんだよね。アイデンティティーって感じ?
[言いながら、サルエルパンツを広げて見せたり、腰からぶら下げてる鎖を見せたり。]
(44) 2016/08/13(Sat) 11時頃
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[くれるというので、ハートだろうが何だろうがお返しはありがたく受け取るつもりで、彼女に整容を委ねる。>>36 少し伸びてきた前髪を流してハートのパッチンピンを留めてもらうと視界がよくなった気がする。]
ありがとう。 これは嬉しいプレゼントだ。 [そういうと、暗い中走る列車の窓を鏡代わりにして、しばらく嬉しそうに眺めて過ごした。]
(45) 2016/08/13(Sat) 11時頃
|
|
[ガタゴト ガタゴト
終電は車掌のアナウンスと共にまた次の停車駅に止まる。 車両の扉が閉まる頃だろうか、慌てて駆け込む音と 似つかわしくない絽の袈裟を着た坊主の姿>>43。]
[いやいや、浮世離れした少女に不審な少女 サラリーマン風の男にライブ帰りの女。
それにこの坊さんときたら。
入り口近くで立っている高校生や仕事帰りと思しき女も 何か面白そうな背景があるんじゃないかと期待を込めて じっと見つめる。 女と目が合った際に何を思われたか>>37など知る由もない。]
[口元で手を弄りながら、殊更肩を震わせて 悪戯そうな笑みを浮かべてから ちょいちょいともう片方の手で手招きをすると 中年の坊主を呼び寄せようと試みた。]
(46) 2016/08/13(Sat) 13時頃
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[>>40戻ってきたものは藍里が予想するより爽やかそうであった。 最近の若者は、なんて。メディアは適当なことを流すが。まだまだ捨てたものでもない。]
ええ、残業の時はね。 お姉さんも何だか「あ、またこの子乗ってるんだ、頑張ってるのね学生さんも」なんて思ったりしてたから。 勝手に知り合いな気分、というやつかしら。
本当。……今日は何だか賑やかね。 で、私もそれに混ざろうと思って、読書はやめたの。
[お知り合い? と>>42に目配せをした。 聞き耳を立てていたわけではないが、「気晴らしに」という声が聞こえた。外に出歩くような時間帯でもない気が藍里はしたが詮索はしなかった。
(まあ、悩めるオトシゴロよね。)
[見て見ぬ振りも優しさだということを、覚えたのは社会にでてからだったか。 どこか居心地悪そうな>>42には声を掛けずに、いつも乗り合わせる男子学生にひらりと手を振る 若者は若者同士で、という気分。]
(47) 2016/08/13(Sat) 16時半頃
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カタン ゴトン
[月明かりすら遠いと思えるような夜闇に揺れる電車に一際目立つ。 冷房が効いているところに座っているのは袈裟を着たお坊さん>>43 乗り込んだ時の独り言は聞こえずとも、そうか、今はお盆であったと。盆正月に休みなどない仕事に就いている藍里は思った]
[――と、物思いに更けているところに声を掛けている赤眼の彼>>46]
(……人なつっこい感じかしらね)
[年齢不詳その二、と心の中で追記する。 そうして視線を巡らせると、ふっと>>25女子学生と思しき彼女と目が合った。]
こんばんは。 塾の帰り?
[学生鞄を持っていた彼女にそう声を掛けた。 そう。先ほど、上司に似ている男性と話していた子なのを思い出しながら*]
(48) 2016/08/13(Sat) 16時半頃
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君じゃ、なかった?
[一人称に、あれ?と再びマスクで覆われた顔をちらり。 髪が短いけれどどうやら女の子だったようだ。 同性かと思っての気安い態度を改めようとしたが 返ってきた音がくるり、ひっくり返る>>42のを聞けばなんだかおかしくて。 ついつい、笑いを含んだ声を返してしまう。]
(49) 2016/08/13(Sat) 17時頃
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そっか? …気晴らしすんだら、はやくおうちに帰るんだよ?
[女の子が、一人、軽装で? と少ない手荷物>>32と曖昧な笑みにちらりと目をやるけれど。
サラリーマンらしき男性や勤め人だと思っているお姉さん。 そして真夏でも暑そうな恰好が職業を体現しているお坊さん>>45
大人に聞かれたら、何を言われるかわからない。
校内で生徒指導の教諭を見かければ さりげなくズボンの位置をあげるように。 お小言のお返しをするように、話を切り上げて、ごまかそう。
傍から見たら、いい子、かもしれないけれど。 唐突に、全て投げて放って。走り出してしまいたい。 なんて。気持ちが分かるほどには、まだ子供な自分は。 彼女を止める気持ちなどは、持ち合わせていなかった。*]
(50) 2016/08/13(Sat) 17時頃
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[顔立ちや雰囲気は同年代に見えたけれど。 服装や所持品から、勤め人かな、と思っていたお姉さんから 零れ出た「残業」>>47にはお疲れ様です、と頭を下げる。 が、きっと身に沁みて口にできるのは 自分が働きはじめてからなのだろう。]
あー、いやあ。まあ大体皆こんなもんですよ。 あはは。じゃあ晴れて知り合い、っすね。
[お互いの認識が一緒だったと分かればほう、と息を吐いて。 目配せには、いいえ、と手を振った。]
(51) 2016/08/13(Sat) 17時半頃
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帰省の時期だからですかね? あ、いいんですか? いつも何読んでるのかなーとか思ってたんですけど。
[思わず先ほどの少女にお姉さんの意識がいかないように と無意識に舌が回ったかもしれない。 が、そんなものは、大人の優しさを知るお姉さんには 無用だったらしい。
本の題名が気になったのも本当だけれど、 手を振られれば、ひらりと振り返して 他の乗客との会話に移るお姉さんの邪魔はしないだろう。*]
(52) 2016/08/13(Sat) 17時半頃
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―――石なんてみんな同じものさ、石なんてみんな宝石なんだよ。 ところが人間ときたらそのうちのいくつかしか目に見えないのさ―――
(53) 2016/08/13(Sat) 19時頃
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[昔、昔、おかあさんが呼んでくれた絵本にはそんな一文があって。
ちいさな、まだ本当に子供だった私は「それなら、どんな石も見逃してやるもんかー」って躍起になって道端の石ころを拾い集めていたっけ。
今でも覚えている。
その絵本のタイトルは―――]
(54) 2016/08/13(Sat) 19時頃
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[電車はゆっくりと、でも着実に目的地へと向かっているようで。 停車して駅では見慣れない服装のおじさん>>43が乗り込んで来た。そんな恰好のせいか、他の乗客も何人かその人物へと視線を送っている。普段、そんなお坊さんみたいな恰好の人を間近で見る機会なんてお葬式とか、そんな堅苦しい行事くらいだし無理もないか。
そういう私だって、なんだか遠い世界の人を見ているような、そんな気持ちになってほんの数分は彼に視線を向けてしまっていたし。 ――それでも「あんまり人の事をじろじろ見てはいけません」なんて、おかあさんに怒られたことを思い出せば彼から視線を逸らし周りの乗客の様子を窺おうとしたけれど。
車内ではみんなそれぞれ知り合いなのか否か、楽しそうに会話をする人物達が目立っている。終電の電車なんて、仕事や各々の都合で疲れた人が暗い顔をして静かに目的地への到着を待つようなイメージを持っていたが――。 どうやらそれは間違いだったらしい。でも、その方が長い旅路を退屈して過ごさなくて済みそうで、私からすれば好都合だ。]
(55) 2016/08/13(Sat) 19時頃
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[そんなことを考えていれば、女性の声>>48が聞こえた。 「んー?」と鼻にかかったような間抜けな声を漏らしながら、 其方へと顔を向けて。]
こんばんはぁー。
ええっと、……じゅく? んとね、雛子はねー、じゅくいってないよー。 いまはねー。たびにでてるところなのー。
あっ!おねーさんは? おしごと?それともがっこー?
[と、ややゆっくりとした口調で返すだろう。 決して相手を馬鹿にしているというわけではなく、 ただただいつもの調子で。 それから、自分よりも大人っぽい雰囲気を持ちながらも、若々しい見た目の女性の姿を見つめながら不思議そうに瞬きを数回。 なんとか見た目から相手の年齢や乗車理由なんかを予測してみようかと思ったりしたけれども、その気持ちはすぐに何処かへと飛んで行ってしまった。
だって、考えるより聞いた方が確実だし、早いもんね、と。]
(56) 2016/08/13(Sat) 19時頃
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[ライブだったと告げればいいねと声は返り、あたしは 挙げられるアーティストの名前、ひとつひとつに相槌をつく。 雑多な中であたしも好きなアーティストが挙げられたら、>>44 肩が跳ねて笑み崩れちゃったりして。 けど、あまりにも多岐に及ぶから、思わず吹き出した。]
アッはは!ジャンルごった煮じゃん。 けど、いーね。音楽好きなんだ。
[多分、メイビー。 予想にすぎないけど、あたしの中でそう結論付ける。]
ふーん、いーじゃん?似合ってるよ。
[格好について聞けば、アイデンティティと返る。 好きな服を好きに着て、似合っているならいーじゃんと思う。]
(57) 2016/08/13(Sat) 20時頃
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[取り出された飴>>31を有難く指先で摘まんで貰い、 そのお返しにハートのパッチンピンを差し出す。 伸ばした指は拒まれることなく、その髪に触れる。>>45 脱色を繰り返したのであろう髪は少し細く感じられた。 前髪を斜めに流して違和感たっぷりのピンで留めて、 満足そうにひとつ頷く。]
うん、かーわいい。こっちこそ、アメありがと。 、……。アメリ。
[口を軽く開いて、そのまま1秒フリーズ。 青年の風体のその人を、どう呼べばいいか迷う。 ま、名前なんて知らなくっても問題ないんだけどね。 なんとなく。そう、何となく。 自分の肩口を指先でトン、トン、と叩いて。 一方的に名乗って笑みをひとつ向けて、返事は求めない。 貰った青い飴の封を切って口の中に放り込む。
コロン、と夏に似合いの爽やかな甘さが口の中に転がった。]
(58) 2016/08/13(Sat) 20時頃
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[電柱を横切るたびに光が通りすぎていく車窓の窓は、 外よりも内側を濃く映し出す。 見ないようにしても、視界に入るのは同乗者たちの姿。 ぽつり、ぽつりと話しているのも目に入る。
少しだけ、ほんの少しだけ、不思議な夜だ。 ライブ終わりのあたしみたいに、 高揚している人も多いのかもしれない。
それはきっと、何かを探しているような。 誰かと一緒にどこまでも行ってしまいたいような。 そんな心地と、似ているのかもしれない。
口の中の飴をまたコロン、と転がす。 踏み切りの音は遠く、通り過ぎる赤い光が尾を引いた。*]
(59) 2016/08/13(Sat) 20時頃
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――雛子に話掛ける前
[さりげなく出て来た労いの言葉に藍里は心地良い気分になった。 会社では当然のようになっているせいだろう。「あら、ありがとう」と小さく微笑んで返したのは、そのせい。]
そうね。 今日から晴れて知り合いかしらね。
私は藍里。高橋藍里よ、改めてよろしくね。
[そんな軽口を一つ突いて 知り合いではなかったらしいが、そうっと首を傾げるだけでそのやり取りは終えた]
(60) 2016/08/13(Sat) 20時頃
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あ、そうね。お盆だものね。
[袈裟を着たままの如何にも繁忙期という風情の坊主がいるのだ。当然、帰省時期でもあるわけだ。]
色々読むのよ。今はね。 『クラムボンが笑ったよ』って蟹の兄弟がお話してるものよ。
[宮沢賢治の文庫版特集、という背表紙を見せながら――されど、学生の彼が見えたかは定かではなく
それだけ言い置いて。藍里は別の女学生に声を掛けた*]
(61) 2016/08/13(Sat) 20時頃
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[こちらの子はどこかおっとりしているのか、間延びしたような声が届いた>>56]
あら、そうなの? 自分探しの旅とかなら、春とか秋が涼しくていいんじゃない?
お姉さんはね。上司のミスやら急な発注やらで残業よ。 最近はいつもこの最終電車よ。
[藍里は特別、小馬鹿にされているとは思わなかった。そういった機微に敏感だということもある。 この子は普段からこういう喋り方なのだろう、と知らぬうちに納得していた。]
(62) 2016/08/13(Sat) 20時半頃
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[先ほどのショートカットの若い子も何やら訳ありのような、あまり話掛けて欲しくないような――少なくとも大人にはだろうか。 空気を感じたが、堂々と旅をしている告げるこの子もなかなか不思議だった]
旅は道連れ、世は情けってね。 変な人に付いて行ったりとかは駄目よ? [旅をするな、と咎めるような煩い大人の役割は、藍里は放棄している。 物わかりの良い大人とか、そんな良いものではない。
ただ。その衝動に憧れがあった*]
(63) 2016/08/13(Sat) 20時半頃
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[化粧でバッチリめかしこんだ顔が破顔するのを見るのは 人の無邪気な一面に触れるようで心が踊る。 気を良くしたまま、にたり。唇を弄りながら]
音楽、好きだよ。聖歌も好きだしレゲエも好きだ。
[にっこり、すまし顔で前髪を差し出して髪を梳かれる感覚に 気持ちよさそうに目を閉じる。]
(64) 2016/08/13(Sat) 21時頃
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君は優しい女性だね。
[そう言ってからだろうか。 少しの間を置き、小さく紡いだ言葉>>58が 女性の名前であると理解するのに時間はかからず。]
アメリ?外国の人みたいだね。 君に似合いの個性的な名だ。
僕は香椎だよ。秋夜ともいう。
[と名を告げた。 秋の日の夜に生まれたから秋夜。 自分では気に入っている名だ。 きっと彼女は軽い調子で、先ほど服装を褒めたように 褒めてくれそうだと思えたから 名前に加えてそんな話も混ぜた。]
(65) 2016/08/13(Sat) 21時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2016/08/13(Sat) 21時頃
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ふー、やれやれ。今日中に帰らないと、明日の朝一の法要に間に合わんぞ。
[法衣の袖口を少し捲り上げ、輝く腕時計(●MEGA)が示す時刻を見る。 席に着いたら、タブレット端末でもう一度明日のスケジュールを確認しないとな。 なんて思いを巡らせながら、空席を探していたら、何やら手招きする若者が。>>46]
んん、何だね君は。私に何か用かね?
[近づきながら、若者を値踏みするように眼鏡をかけ直す。*]
(66) 2016/08/13(Sat) 21時頃
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…にしても、この車内は本当に暑い。
[とはいえ、法衣を脱ぐわけにもいかず。よく目を凝らすと、頭頂から湯気が立ってるのが見えるだろうか。 持参したおしぼりは、とっくに温くなって乾きかけている。ああ、早く帰りたい。*]
(67) 2016/08/13(Sat) 21時半頃
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["自分探しの旅"と言われれば、「なんのことやら」といった表情で首をこてりと傾げて見せる。>>62 一般的な思春期の若者にしてみたらピンとくるワードだったかもしれないが、 私からしてみれば遠い遠いドラマの中の話のようにも思えてしまった。]
雛子はねー、世界の端に行きたいんだー。 でも、どこが端かわからないから、それをさがしているのー。
なつはー、あついけどー、 それはそれで、なつ!ってかんじがしていーでしょー?
[それに。思い立ったら吉日ってやつかなーって、と付け足し目を細めた。]
(68) 2016/08/13(Sat) 22時頃
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ざんぎょー? こんなにおそいじかんまで、たいへんなんだねー。
[仕事の話になると、とびきり酸っぱい梅干しを口に入れたような表情を浮かべて感想を。 17歳の、碌に社会を知らない学生からしてみれば其れがどれだけ大変な事なのか、どういう気持ちなのかを理解することは叶わなかったが。 ただ、長時間の高速やら、毎日毎日遅い時間の電車に揺られることを考えると、そんな生活は自分だったら3日も持たないだろうと考えながら。]
あっ。そーだ。 おつかれさまのーおねーさんにいいものあげるー。
[向かいの席に置いてあったスクールバックへと近付き、 数秒程して取り出したのは――青い小鳥を模したアイシングクッキー。 くるりと振り返ると、]
雛子のおやつなんだけどー、みんなでたべたほうがきっとおいしいからねー。 しあわせとー、おいしいのー、おすそわけー。
(69) 2016/08/13(Sat) 22時頃
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……ほら、このこなら、ちょっとやそっとのためいきじゃあにげたりしなさそうでしょー?
[と、言いながら彼女>>62それから拒まれないようであればビール缶の男性>>16にもクッキーを手渡そうとしただろうか。 彼女たちが其れを受け取ってくれたかは定かではないが、どちらにしてもクッキーをやけに大切そうに扱いながら、長期休みの前に必ずといっていいほど教師が言うお決まりの言葉>>63には]
はぁーい! 雛子、ちゃーんときをつけるよー!
[と、元気よく腕を挙手のようにぴんと伸ばして応対するだろう。 それから少しの間を置いて、ふと思い出したように]
おねーさんは、これからおうちにかえっちゃうの?
[と、問い掛けてはみるがその答えはどのようなものだったか。]
(70) 2016/08/13(Sat) 22時頃
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[少女いわく旅に出たかった空き缶>>22。 なかなかの大冒険だったとけらけら笑って手渡されたそれを、手のひらでしっかり握る。 逃げたら捕まえなくてはいけない。 そう口にした少女に、一理あるかもしれないと思い、瞬きをしながら耳を傾ける。]
まぁ、子供には戻れないから。
[“おとなってかんじ” ぴん、と立てた人差し指を頬に沿わせて考え込むように首を傾げていた少女の感想に、男は小さく肩を竦めて微笑する。
にげないしあわせ。 その言葉を耳にすれば、浮かべた微笑はもう少し色濃くなった。]
(71) 2016/08/13(Sat) 22時頃
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あ、高橋藍里さん。よろしくお願いします。 俺はよく見かける男子高校生改め、原路紀です。 適当に呼んでください。
[年上のお姉さんから小さく微笑まれれば>>60 先程は意識した一人称、はあっけなく通常に戻る男子高校生。
どう呼ぶか迷ってフルネームを鸚鵡のように返して 同じように、軽口を混ぜながら名乗ろう。]
お坊さんも、忙しそうっすよね。 こんな時間に見かけるなんて。
[高橋藍里さんの>>60視線につられるように目をやって頷く。 お坊さん、と言うとなんとなく早朝や日の高い時間を想像したり]
(72) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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[にげない幸せと、世界の端。 それを見つけたら互いに教え合う。
揺れる電車内、縁といえるか判らない些細なやり取りを交わした相手との約束めいた言葉に不思議な気持ちが湧いてくる。 突き出された小指に誘われたままに、男も小指を突き出してみた。]
見つかるか判らないけど。 ……にげない幸せ、見つけられたら報告しよう。
君の言う、世界の端ってのを見てみたいからね。
[だから約束。 そう口にして、いつ振りか判らない指切りを交わしてみた。
それから少女に片手を振って、元のシートへと戻ろうと足を踏み出した。*]
(73) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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[深追いするでもなく、突き放すでもない少年の言葉(>>50)は、いちばん欲しかったものかもしれない。]
ん。そーする。
[ものすごく自然に返事ができた。と思う。]
(74) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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色々、ですか。俺はそこまで詳しくなくて。 あ、でもそれは小学校の頃、授業でやりましたね。 [なんてところで一端、 知り合いになった高橋さんとの会話は終わりを迎えたのだっけ。
見せてもらった背表紙>>61から、ああ、作者ってそんな名前だっけ。 あれはどういう話だったか。子供心にもよくわからないけれど 言葉のリズムがとても印象深かったんだよな。 なんて思考がゆるりと回るのは一人になってからのこと。
ぼんやり下敷きをぱたぱたと仰ぎながら 地上で明滅する赤い光のずっと上。 ちかちかと瞬く星の光を車窓から眺める。
そういえば、流星群の季節でもあるんだっけか。*]
(75) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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そっか。いいね、
[伸ばした指にさらりとした白の下、紅が鎖される。>>64 優しい、と告げられたなら一瞬きょとんとした顔。]
?どーかなあ。でもありがとね。
[優しいことをした覚えがないから、しっくりはこない。 けれど、お礼を言って髪を留める。 少し迷って告げた名の意味は通じたらしい。 黙ったままニッと笑えば、名を返される。>>65]
へえ、秋の夜でシューヤ。 いー名前だね、響きも意味も。
[さらりと告げて、飴をぱくり。]
(76) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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[口の中で転がしていれば、秋夜に招かれ、 袈裟を着た男性がこちらにやってくる。>>67]
ここ、涼しいですよ。 …お仕事です?オツカレサマーです。
[暑い>>67という声に軽く指を上に向けて、指差すのは扇風機。 冷え切ってはいない空気を掻き混ぜている。*]
(77) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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[特に自分探し、というわけでもないらしい。 格好は普通の女学生なのにどこか浮き世離れした年下の少女を、藍里は少し面白く思った。]
そう、世界の端ね。 どうかしらね。日本の真反対ならブラジルだけどね。
[それでは納得いかないであろう、と藍里は思う。世界の端。そんなものは大人になったら当に見えている。 それは自分の世界の、限界と。夢にも無いことだったので、口にはせずに口元に微笑みを絶やさないように心がけた。 行動力があるのね、と、口にしながら。]
(78) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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大人は大変だけど、子どもには子どもの、学生には学生の大変があるから。
生きてる限り大変なものだし、大人が特別大変だとはお姉さんは思ってないわ。
[>>69がどんな事を考えているかなど、むろん藍里が知る由もなく。 学校という閉鎖された社会も、身に詰まる。近所ではしゃいでる子どもだって子どもなりの悩みがあるだろう。]
(おっと、いけない。家のような気分になってたわ)
[思惟の渦に巻き込まれそうになっていると、明るいのんびりとした声が耳を通る>>69 鳥の形をした、アイシングクッキー。それが本来は青い鳥を模したかなどはわかる筈もなく]
(79) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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ありがとう。 私も…何かあったら良かったのだけど。あいにく、食べるものはないのよね。
[貰ったアイシングクッキーを掌で転がしながら デスクの中に置いてきたままなのよね、と残念そうに告げる]
そうね、有り難う。 これで明日も仕事頑張れそうかな。
[思い入れでもあるのだろうか。手作りであろうクッキーはとても大切そうにしている>>69
それを惜しむこともなく分け与えてくれた少女に、ここ最近にはない純粋な温もりに触れた気がした。 そこで。ようやっと、藍里は自分が疲れていることに気づいた。]
(80) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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雛子ちゃんって言うのね。 いい名前ね。
[挙手をしてピンと背を張る姿に、よろしい、などと思わず親や教師のような口振りで帰す]
ええ。今からお家に帰るところよ。
[誰もいないお家にね、と心の中だけで呟いた*]
(81) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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[眼鏡に手を掛けながら近寄る中年>>66に]
こっち涼しいよ、多分。
[と、人懐こい笑顔というよりは少し陰気な微笑みを浮かべて 誘いをかけてみたものの、そのボックスは そこまで涼しいというわけでもない。 申し訳程度に動く扇風機が時々風を起こすくらいで。>>77
俺にとってはただ、この愉快そうな坊さんと 話をするきっかけが欲しかったにすぎない。]
暑い?でももう立秋過ぎたよ? ねえ、おじさんはどこまで行くの?
[面白い話が聞けそうなうちは、会話できる時間は長い方が いい、なんてこんなふうに考えながら。 赤い目を興味深そうに、相手同様、値踏みするような視線を向けた。]
(82) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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[終電というものは、スーツ姿のくたびれたサラリーマンでみっちり詰まっているのだと思っていた。そう、例えばあのオジサン(>>1)みたいな。 それから、遊び慣れてるんだろうなっていう派手なオネエサン(>>28)オニイサンたちも多いのかなって。
実際乗ってみた終電は、イメージよりもずっと朗らかなものだった。 おそらく他人だろう乗客同士が会話をするなんて、しょっちゅうあることなのだろうか?
音楽プレイヤーを忘れてきたことをそれはそれは後悔したのだけれど。 今はもう気にもならない。 とぎれとぎれに届くそれぞれの会話をBGMに、彼女は夜旅を続けている。]
(83) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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[ぱたぱたと扇いでいた我が耳に涼しい>>77と届けば つい、そちらを見てしまうというもの。
そうして目に入った光景は、髪色の賑やかな女性と 頭からうっすら湯気が出ているようなお坊さんと そして白にピンクのハートが眩しいお兄さんという。]
…お、お。すごい組み合わせだ。
[思わず、つぶやいて。 どこかに座ろうかな、なんて視線を彷徨わせ迷っていれば ガタン、コトン。電車の揺れに足を取られて、おっとっと、と。**]
(84) 2016/08/13(Sat) 22時半頃
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[>>69>>80向こうの方で何か渡そうとしているようだ。 ボックス席に置いたままの荷物を彼女が取りに行った際に それがアイシングで飾り付けされた青い何かに見えた。]
幸せのおすそ分け、か……──。 いいね、皆幸せが一番いいよね。
[そう言うとまた、下唇を指で挟んだり摘んだりして 自らの座するボックスの面々に視界を這わせた。]
(85) 2016/08/13(Sat) 23時頃
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[若者に招かれるまま近づき>>82、涼しいと言われて温度を確かめるように天井を見る。 正直、最初に居た場所との差はよくわからなかったが、時折回って来る扇風機の風が頭頂に心地よかった]
…ふむ、君は見るからに涼しそうだ。
[栄養が不足してそうな細い身体に薄い服。 わたしも贅をこらしているわけではないが、少しやせた方がいいのかもしれないな]
わたしは自分の家に帰るところだ。 他所の法要…まあ、出張のようなものだが、その帰りだよ。
[わたしの身なりを見れば、大抵人はお坊さんと呼ぶ。 おじさんと呼ぶからには、お坊さんを知らないかもしれない、と考えて出張と言い直した]
ここ、掛けさせてもらうよ。
[立ち話もなんだな、と若者の向かいに腰を下ろす事にした。*]
(86) 2016/08/13(Sat) 23時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2016/08/13(Sat) 23時頃
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[自分が座っていたシートへと戻る。 空き缶を座敷の隅に置いて、片手には少女から貰ったクッキー。]
ああ、美味いな。
[それをさくりとひとくち頂いて、そんな独り言を洩らす。 どうやら雛子という名前だというのは、女性とのやりとりで耳に入った>>70。 クッキーを咀嚼しながら、これを手渡してくれた少女への感謝を心の中で呟いていた。
勿論、受け取った時にも感謝は告げた。
こういうのは久しぶりに食べる、有難う。そんなふうに。]
(87) 2016/08/13(Sat) 23時頃
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["子供には戻れない" その言葉はまだ子供の私にも重く感じるような言葉に思えた。 きっと、口にしているのが"大人"である彼>>71だから尚更。
大人になれば出来ることや、挑戦できること、 他にもたくさんのいいことが得られるのだとばかり思っていた。 でも、そこには何か大きな枷がオマケのようにくっついてくるらしいことなんて今迄考えてもみなかったから。 此方もまた同じように眉を下げながら肩を竦めると、車内の天井を指していた人差し指をくるくると回して見せて。]
それじゃあ、こどもになりたいときは雛子にいうといーよ。 雛子はちょっとしたまほーつかいだから、 おじさんをすこしのあいだだけ、こどもにするまほーをかけてあげる!
[へにゃり。そう言ってまたけらけらを笑い声を漏らした。 "大人"からしてみれば気休めだとか、馬鹿馬鹿しいと思うかもしれないけれど、 当の子供からしてみれば本気も本気、大真面目という様子。
だって、子供は何れ大人になるのに――、 大人は子供になれないなんて、不公平だもん。ねぇ。]
(88) 2016/08/13(Sat) 23時半頃
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[そして、交わされた約束にはうん、うん、と首を縦に振り。 彼が掴む幸せはどのようなものだろう、なんて思いを巡らせてりして。]
だいじょーぶ。 きっと、みつかるよー。 "にげないしあわせ"なんだもん、おじさんがむかえにくるのをまっててくれてるよー。
[そう、きっと。 幸せは全ての人に平等にある筈なのだと、そう思っているから。 逃げない幸せと、世界の端。 約束を果たすため、それから、こうして勢いで飛び乗った電車の中で出会った彼に、 世界の端がどんなだったかを教える為に。
絶対に、見つけなければならないな、と強く思った。]
(89) 2016/08/13(Sat) 23時半頃
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[その想い故か、それとも不思議な人の縁にほっこりとしたせいか、 小指を絡めた手のひらの体温がほんの少し上がったような、そんな気がした。 自由になった手を、もう片方の手で包みながら、
クッキーのアイシングが溶けていなければいいけれど、
と、ちょっとばかり心配になったのは内緒の話。
それを悟られないようにと、振られる手>>73には元気よくぶんぶんと腕を振って応えるだろう。]
(90) 2016/08/13(Sat) 23時半頃
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[対話する秋夜とお坊さんから視線を外し、車窓を眺める。 暗い夜空の中にぼんやりと浮かび上がる車内で、 静かに交流は交わされていく。
女の子から成人男性や女性へ青い鳥が渡り、 ベリーショートの女の子がどこか穏やかに佇んでいる。]
そーね、幸せがいーなあ。
[なんて、ぽつりと呟く言葉は独り言めいて。 夜空を映す視界の端で、踏鞴を踏む少年の姿が目に入った。]
っ、?
[ぴくっと窓から車内に首を回し視線を巡らせる。>>84 大丈夫?と声をかけるのも躊躇われて、口は開かず。
窓の外の風景が変わっていたことに、気付かなかった。*]
(91) 2016/08/14(Sun) 00時頃
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[家を思う。 まずは実家。 仕事ばかりで母の死に目に遭えずにいた父に嫌気が差して、そのまま飛び出した少年時代。
今の家。 ガーデニングを趣味にする妻だった。一筆だけ置いて実家に帰ってしまって、たった3日。だが、長い3日だった。 花の手入れを知らないから、しおれてしまうには3日は充分だった。
夫婦喧嘩はそれなりにしていた両親だが、仲直りは早かった。 そんな記憶を思い出したのと同時、実家方面に行く電車が通りかかりこの終電に飛び乗ったのだ。 喧嘩別れした父に、夫婦が仲直りする秘訣を教わろうと思い立って男はこの電車に揺られていた。
溜め息で逃げない幸せなんて、そんなもの。]
(92) 2016/08/14(Sun) 00時頃
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[日本の真反対ならブラジル。 なるほど、そういう考えもあるのか。 そういえば、お笑い芸人の人がブラジルの人に話しかけようと、地面に向かって叫んでいるのを見たことがあるような。 ――でも、それは果たして世界の端なのかと問われれば、きっと自信をもって「そうだ」とは答えられないだろう。]
ぶらじるは、世界の端じゃないと……おもう。 だって、そこのまわりには海があって、また陸があって――、 それで、どこかにつながってるんだもん。
[だからといって、「じゃあ、正解は何なのか?」と言われても困ってしまうのだけれど。 でも、おかあさんが言っていたのだから、恐らく――世界の果てはあるのだ。
「行動力があるのね」と笑みを浮かべるおねーさんなら、 何かヒントを知っているんじゃないかと思ったりもしたけれど、流石にそれはズルいだろうか。 ゲームもクイズも、ズルはいけないと質問を口にしかけたが寸前の所でゆっくり飲み込んだ。
後々、答えを見つけた時に胸を張って 「自分の力だけで探し当てた」のだと言う為に。]
(93) 2016/08/14(Sun) 00時頃
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――おねーさんは、やさしいひとなんだねー。
[続く子供の"大変"を理解する言葉には思わずぽつりと声を漏らしてしまった。 大人である彼女がそれらの道を辿って来たからか、それとも違う理由かまでは知る由もなかったが、 自分だけではなく、他人を気に掛けられる優しさは今時珍しくも思える。
――電車の優先席に堂々と座って携帯を弄るような大人とは大違いだなあ、なんて。]
[大切そうに手に持っていた2枚のクッキーが無事に彼女達の手に渡る>>79>>87のを確認すれば、 ほっとしたように口元を緩ませて見せる。 おかあさんに作り方を教えてもらったクッキー。 まだ、おかあさんのように上手に鳥の形も作れないし、アイシングも出来ないけれど――、 受け取ってもらえて揺れる車内の中でぴょんぴょんと飛び跳ねたくなるような、そんな気持ちになった。]
いーえー。 おれいはー、こんどまたあったときに、 おねーさんのですくのなかのおかしをもらうってことでー。
(94) 2016/08/14(Sun) 00時頃
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[「出来れば甘いものがいーなー」なんて冗談めかして付け足すことも忘れずに。 明日も仕事だという彼女には、不格好なクッキーを受け取ってくれたお礼も込めて、 「おしごとがんばれー!」と両の掌を向けてハンドパワーらしき念を送っておこう。]
うん。わたしは雛子!羽白、雛子! うまれたときにちいさくて、ヒヨコみたいだったから雛子なの。 ――おねーさんは?
[そこでようやく、先程のビール缶の彼>>87に名前を聞くのを忘れていたことを思い出した。 が、既に彼を見送っていた後。 追いかけて行って名前を聞くのも変だろうと思い直し、名前を聞くのは次に会話をする機会か――、 約束が果たされる時になるだろか、なんて思いつつ。 何だか寂し気にも聞こえるおねーさんの言葉には、]
(95) 2016/08/14(Sun) 00時頃
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おねーさんも、たびにでよー? それか、じかんがあるときにおでかけしよー。
きっとね、なにかみつけられるとおもうんだ。 ――たいせつなもの。
[それが何かは私としては分からないし、見つける保証もないけれど。 仕事を終えて、終電に乗って終わる一日はきっと飽きてしまうだろうから、と。 子供は子供なりの意見を述べてみるのであった。]
(96) 2016/08/14(Sun) 00時頃
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[車内の天井を指していた少女の人差し指。 それをくるくると回して見せてくれた雛子という少女は、こどもになりたかったらまほーをかけてくれるらしい>>88。 へにゃり、けらけら明るく響く笑い声。 それを馬鹿馬鹿しいとは思わず、天真爛漫な仕種だと微笑ましくなった。]
“だいじょーぶ”、か。
[クッキーをもうひとくち。 溶けるまではいかない柔らかなアイシング。 >>90振った手に元気よく返してくれたまほーつかい手製のクッキーは、口の中だけ子供の頃に戻してくれるようだった。]
世界の端、見つかってくれるといいな。
[まほーつかいの願いが叶うことを祈るような気持ちで呟いて。 窓から外の景色を眺めた。**]
(97) 2016/08/14(Sun) 00時頃
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