268 オリュース・ロマンスは顔が良い
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[同じように半分一気に飲み干して、軽くなったグラスを置いた。]
オレも… だよ。
アンタとこうやって過ごしたかったから オレは変われたンだ。
……
[もう少し感謝を示したい気もする、けれど。 此処は店内。まだ他の店員も客もいる。
大体、この店の中でこんなに喋ったのは初めてだ。 …という事実に気がついたら急に気恥ずかしくなって、思わず鼻の下を指で擦る。]
クハッ あとちょっとだろ ちゃんと行くから。
(108) lunaway 2019/08/08(Thu) 20時半頃
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せっかくなンだ… 仕事姿のアンタを もう少し堪能させろ。
[と、仕事に戻るヒイラギを見送った。*]
(109) lunaway 2019/08/08(Thu) 20時半頃
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─5週目・店の裏手─
[今日は先に待ってやろうかと思っていたのに、既に其処にはヒイラギの姿があった。]
早かったな。
[ビール一杯飲んで先に店を出た後、ずっと裏手で待っていれば先手は打てるが、代わりに『店の裏手にずっと不審者が…』なんてひそひそ噂話になりかねない。 なので0時過ぎを見計らって戻ったのだが、結果はいつも通りの到着順だった。]
(110) lunaway 2019/08/08(Thu) 20時半頃
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ッたり前だ。そのために来たンだろ。
今日は一晩中、アンタの時間はオレのもンだ。
[屈託なく笑う。 かつて帯びていた影はもうない。]
金少ないなりの遊び方ッつーのもあるしな。
『ニャアアアア』
[と。ブチ猫がのっそりと街角の奥から現れ。 自分を忘れんなとばかりに、ふりふり尻尾を振ってアピールした。]
(111) lunaway 2019/08/08(Thu) 20時半頃
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[思わずヒイラギと顔を見合わせる。]
あーーーーー まずはアイツへのお礼から… かな。
オレらがこうして会えたのもブチ猫のおかげだしよ。
[まずは魚肉ソーセージを買いにいこうか。 その次は劇を見に行こう。 立ち見席ならお安く見ることも出来るだろうし。
沢山のことを。 ヒイラギと一緒に体験したい。味わいたい。 二人の時間を積み重ねたい。
今は店員と客の関係のオフタイムだ。 あの流れ星に託した願いの、叶う時間────**]
(112) lunaway 2019/08/08(Thu) 20時半頃
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─マーケット─
[行きたい場所があると言われ、繋いだ手に導かれる。 歩けばあちこちで、わぁっと歓声があがる。 所々に設置されたスピーカーからは陽気な音楽が流れ、祭りの熱気も最高潮だ。
道々で、満足そうな観光客と擦れ違う。 かつての自分はこの顔を奪って悲嘆に落としていたんだな──と、改めて罪深さを感じ入る。]
(ゴメンな… オレが、馬鹿で)
[迷惑をかけた名も知らぬ誰かに今更償うことは出来ないけれど… もうスリはしないと。 改めて心に誓った。]
(171) lunaway 2019/08/09(Fri) 21時半頃
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[やがて、深夜でも一際美味そうな匂いを漂わせている屋台の前で、ヒイラギが足を止めた。 店頭で、じゅう。と焼かれる極太の三連ウインナー。 香辛料が練りこまれているのか、強めの香ばしい匂い。 表面のほんのり焼き目がまた食欲をそそる。]
へーーー。 うッまそーーーじゃン。
[店でつまみを頼まなかったし、幾分か歩いたから腹の減り具合も上々だ。 飲み物は、ヒイラギと一緒ので、と答えておいた。]
(172) lunaway 2019/08/09(Fri) 21時半頃
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そういやヒイラギって 酒つえェの?
ンーーー オレはそれ程じゃねーかな。
まあでも。 今日はヒイラギがいるし?
[だからいつもよりも酒が進むし。 だから多少酔っても大丈夫だろう、と。笑って。]
クハッ いいとこばっかじゃねーか。 そりゃ絶対買っていかねーとな。
[お得な3連ソーセージのお買い得台詞を楽しげに口にする顔>>122が可愛くて、ずっと見ていられると思った。]
(173) lunaway 2019/08/09(Fri) 21時半頃
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じゃアこっちに… オススメのがあるンだ。
[食べたいものを聞かれたので、それならと今度はこちらが先導して目的の出店に向かう。 なにせ露店はよく巡っているのだ。 そりゃあソーセージはあつあつを食べたいが。 自分が知っている別の美味しいものを教えてあげたい気持ちも譲れない。
顔見知りの店主を見つけて、声をかけ。]
よッ、盛況か? 海老巻きとチーズ巻き2つずつ。
[ぷりぷりの小海老を春巻きの皮で細長く巻いたものと、同じくチーズを巻いたものを、店主が高温の油でパリッと揚げる。 それを紙コップに4本立てて、最後に岩塩をぱらり。]
ここはオレが払うな。
[奢って奢られて。そんな積み重ねもなんだか楽しい。]
(174) lunaway 2019/08/09(Fri) 21時半頃
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[広場の柵に腰掛けて。 タイミングよく顔を出したブチ猫に、ヒイラギと同じく3連ソーセージを小分けにしたひとつ分を提供する。]
全員で仲良く1/3してンだぞ。 ありがたく思えよー。
[夢中で食べるブチ猫の頭のてっぺんを、人差し指でうりうりと押し撫でた。]
アンタの店もイイけどよ こーいう風に食べンのも オレは好き。
今は独り飯じゃねーから… 余計かもな。
[並んでソーセージにかぶりつく。皮を噛んだ時の、ぷりっと弾けて口の中に広がる肉汁が堪らない。]
(175) lunaway 2019/08/09(Fri) 21時半頃
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うめーーなコレ
[思わず声に出た。 混ぜ込まれたハーブのおかげか食べ応えがありながら後味は爽やかで重過ぎない。 そこに冷えた缶ビールを流し込むと、夏の暑さも相まって、きゅうっと腹ン中が旨みで満たされる。2つくらいペロリと行けてしまった。
続いて海老春巻きへ手を伸ばす。1本手づかみして、がぶり。 揚げた皮がパリパリッと割れる歯ごたえの後から、海老の歯応えと旨味が主張する。 チーズの方は、噛むと熱々のチーズがとろりと溢れた。続いて缶ビール。美味い。
指先についたチーズを行儀悪くぺろりと舐めとって。 美味いな、と。隣で食べる相手に向けて、もう一度笑った。**]
(176) lunaway 2019/08/09(Fri) 21時半頃
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─広場付近─
[腹いっぱい。心もいっぱい。 互いに満たされた顔>>125で、ゆっくり過ごすは食後の時間。 この後はブチ猫のいない二人だけの時間だ。]
港? いーぜ。
アンタの行きたいところならどこだって。
[確かに広場を行き交う人の数も減ってきた。 隙間無く並んでいた店の明かりは、ぽつぽつと間隔を空けたものになり。 賑やかさよりも、しっとりと落ち着いてマーケットの夜を楽しむ雰囲気に変わっている。 そこかしこに佇む人影も、二人グループが多い。 まあつまりは…そういうことだ。]
オレたちってどういう風に見えてンだろーな。
[隣に笑いかけてから、]
(221) lunaway 2019/08/10(Sat) 23時半頃
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─港─
[夜の闇色に溶けた海が、漣の音と磯の香りを運んでくる。 オリュースに暮らすニンゲンにとっては、馴染みの音で馴染みの匂いだ。
3杯のビールが意識をふわと緩ませている。 緑地沿いを歩く。ゆっくり。 知っている道。何度も歩いたことのある道。 でも今は──隣にヒイラギがいる。
港の灯りは仄かに。 星灯りと共存して。 地をそっと照らす。
隣の横顔。 綺麗な髪。 微笑む唇。 澄んだ瞳。
自分のすきなもの。その詰め合わせみたいな────…]
(222) lunaway 2019/08/10(Sat) 23時半頃
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[ベンチに誘われるまま、…ン。と頷いて後に続く。]
あァ、ヒイラギはずーーーーッと働き詰めだもンな。 お疲れさン。
…
[今更の労いの言葉。 一緒にマーケットを回るのが楽しすぎて、気遣いを忘れていたなと。思って。
…浮かんだ謝罪は、ヒイラギの声と行為と好意>>135に遮られた。]
(223) lunaway 2019/08/10(Sat) 23時半頃
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─港─
[彼の浮かべる微笑みにまた見惚れ。 熱の篭った言葉>>247を聞いて、悦びにぞくりと背筋が震えた。]
…、アンタってさ。 可愛い顔して、ヤるこた積極的だよな──…
[最初に店の裏に誘ってくれたのも。 また市へ行こうと二度目を誘ってくれたのも。 きっかけはヒイラギからだ。
優しい面立ちの奥の芯の強さ。強引さ。 …それに溺れる。溺れてしまう。]
そーいうところ。 すッげー… ぞくぞくする。
[身体が抱き寄せられる。密着する。 ヒイラギの匂いが近くて…彼に対する酔いが一層加速する。]
(271) lunaway 2019/08/11(Sun) 23時頃
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[“この後”を誘う囁きに、ただただ頷いて。 止めることの出来ぬ荒い息を吐いた。]
…テメ、 慣れすぎじゃ ねーの……
[悪態めいた文句は照れくささの裏返し。 抱き寄せられても、人の目よりなにより、彼の隣が居心地いいから困る。]
……流れ星、か。
[あの日の願いは、もう叶った。 ならば次にもうひとつ、お願い事を重ねてもいいだろうか。
ヒイラギと一緒にオリュースの流星群を見上げる。 短い流れ星の向こうの、長い流れ星を探す。]
(272) lunaway 2019/08/11(Sun) 23時頃
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なァ… 卒業したらこの街を出て行くのは変わりねェンだろ。
……
オレに遠慮とかして それ、変えなくて いーからな。
靴磨きなンて何処でもやれるンだしよ。 こないだ、 師匠が暖簾分けやらなんやら言ってたンだ。
気がはえーだろ。笑っちまうよな。
[師匠オスカーの看板犬であるロバートがこのあいだ、ブチ猫に対してA5の真白いスケッチブックを渡していた>>-1184のを思い出しながら。]
(273) lunaway 2019/08/11(Sun) 23時頃
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いつでも側に居て欲しいンなら …ずっと側に居る。
アンタが望んで オレが望むから
二人の願いを叶えるために一緒に生きる。 この街でも、別の街でも。 何処だって────…
アンタの隣がオレの居場所だ。
だから… 星への願いは決まってる。
[二番煎じ>>4:-105だけど、と笑って続けた。]
(274) lunaway 2019/08/11(Sun) 23時頃
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─いつかの街角で─
[ボロ布を左右の手で扱いて、目の前の革靴を全力で磨き上げる。 最初は覚束無かった手付きも、幾度も同じ行為を繰り返すうちに少しずつ様になってきたように思う。 足元で丸まっているブチ猫が、気紛れに伸びをしてニャアアと鳴いた。 猫の側に置かれたA5のスケッチブックには手書きの文字で、
『猫の寝どこ亭』
と書かれている。自分たちの屋号だ。 ちなみに文字はお願いしてヒイラギに書いてもらったものだったりする。]
(325) lunaway 2019/08/12(Mon) 16時半頃
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[仕事で疲れた時は、ちらりと屋号の看板を見る。 馴染んだ文字の向こうに応援してくれる彼の顔を垣間見て──力を貰って。 また、頑張ろうと。 道往く客に声を掛けるのだ。
額を滑り落ちる汗を手の甲で拭く。 夏のオリュースの日差しは暑い。
時々師匠が仕事振り見に来ることもある。 このちっこい師匠&営業犬、なかなか面倒見がよい。 どうやら弟子が出来たのが嬉しいらしい。 始終ニコニコご機嫌で師匠面をするので、弟子としてはその腕前を尊敬すると同時に本人可愛いなとも思う。]
(326) lunaway 2019/08/12(Mon) 16時半頃
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[『スイート・スチュワード』の人間が師匠を指名して靴磨きに来たこともあった。 初めて聞いた名前だが、師匠曰く高級サーヴィスを提供しているウンタラカンタラ…。 非公式靴磨きアドバイザーっていうのがエライのかどうかは知らないが、見るからに上品な老齢の男性は、心地良さそうな満足げな顔で、磨き終わった靴を検分していた。]
ンー… あれ? どっかで会ったけ アンタ…
[マーケットで幼子を連れていた尻財布老人に似ている気もするが記憶は怪しい。]
そのうち さ。 オレにも磨かせてくれよ。 アンタからOK貰えたら 免許皆伝なンだってさ。
[嘗ては人の尻ポケットから盗みを働いて居た指先を、靴墨で汚しながら。 今は師匠の手付きから技を盗み見する修行の身だけれど。 いつか──… と。]
(327) lunaway 2019/08/12(Mon) 16時半頃
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[仕事を終えて、仕事道具を詰めた安物の黒いボストンバックを肩に掛ける。 ゆっくり、港の緑地沿いを歩く。 二人がけのベンチはあの夜と違って、多くが家族連れで埋まっていた。 庇を下ろしたベビーカー。 ぐずる赤子の声。 抱き上げられる小柄な体躯。 あやす母親の背中。 そんな良くある日常風景を横目に歩いてゆく。
この時間に見る海は青い。 水面で太陽の光が踊って綺羅綺羅と眩しい。 港に巨大な船が停泊する時間も、もうすぐ終わり。 流星群の極大マーケットはすぐそこだ。]
(328) lunaway 2019/08/12(Mon) 16時半頃
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[港近くか、あるいは街の通りか。 …前回スリの最中に腕を掴まれたあの大柄な船乗りの男に、再び出会うこともあっただろうか。
気まずくて、最初は見て見ぬ振りをしようとして。 …でも数歩進んで足を止めて。 やっぱり、とUターンをした。]
…〜〜〜〜〜、
あの さ!
…憶えてるか、知ンねーーーーけど、 ッあの、
[つっかえる言葉をなんとか拾い集めて、]
(329) lunaway 2019/08/12(Mon) 16時半頃
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…今はさ。 ちゃンと、悪いものを悪いことだって …知ったンだ。
分かったンだ。やっと。 アンタに止められた日から 時間さ、 かかっちまったけど…
…────── 変われた から。
[胸の奥で引っかかっていた小骨がやっと抜けた。そんな心地ですっきりと笑う。]
(330) lunaway 2019/08/12(Mon) 16時半頃
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そンだけ! 言いたかった。 もうスリしてねーーって そンだけ。
[言うだけ言う通り魔みたいな勢いで。 じゃな。と手を振って慌しく離れた。
そんな光景もまた、マーケットの隙間の記憶。**]
(331) lunaway 2019/08/12(Mon) 16時半頃
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─早春・高速列車のホーム─
ヒイラギ。
[駅の購買で買ったサンドイッチを抱えて、右手を上げる。 彼から貰った指輪>>376が右の薬指を飾っている。 シアワセを凝縮してカタチにしたような其れは、何度見ても見る度に嬉しくなって。口元が自然と緩んでしまう。
これまでと今とこれからと。 過去と現在と未来と。 すべての想いを繋げる証。 …約束の。]
(416) lunaway 2019/08/13(Tue) 00時頃
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[極大の流星群が降るマーケットのあの夜。
オリュース市が見渡せる屋根の上で、二人きり。 街並みと、星に。 柔らかく見守られながら。
…約束をした。
一緒にいようと。
そうしてお互いに、安物だけど、買ってきておいた指輪をその場で交換した。 キスをして、
結婚の誓いに似た… ふたりきりの誓いの儀式。]
(417) lunaway 2019/08/13(Tue) 00時頃
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[流れ星が降る。願い星が舞う。 オリュース市の空を輝かせて。
祈りは。 願いは。
今、この隣にいる彼と、──────… いつまでも ]
(418) lunaway 2019/08/13(Tue) 00時頃
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……ン。美味いな。
[ホットコーヒーとサンドイッチを、マーケットの時のように一緒にベンチに座って食べる。 オリュース市最後の食事。あと少しで列車が発車する。
ずっとこの街で暮らしていたから名残惜しさのようなものも確かにある。 でも、…ヒイラギと一緒に紡ぐこれからの新生活を思うと、期待に胸が高鳴る部分も多い。
ゲージの中でブチ猫がニャアアアと鳴いた。 オマエのことも忘れてねーよと、そっちに向けて笑っておいた。]
(419) lunaway 2019/08/13(Tue) 00時頃
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行こうぜ。 ヒイラギ。
[彼と一緒なら。 何処へだってゆける。 この太陽のような彼が隣に居れば、自分はずっとシアワセだ。 そうして…彼もまた、幸せだといい。
ヒイラギに口付けされ、微笑んで差し出された手をとった。
新しい幸せな生活を夢見よう。 ……これからも、ずっと。**]
(420) lunaway 2019/08/13(Tue) 00時頃
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