140 Erwachen〜lost wing of Jade〜
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― 天地樹の元で ―
[ノイズが散る。 そこに残されたのは、二人と、大樹。
>>5:97ひらりふわりと、世界を癒すかのごとく舞い散る花弁。 それは、新たな旅立ちを祝福するかの如く。
声の主たる人の形はなくとも世界へと響く、生きている、宝珠魔道士《ジュエリスナイト》の声に。 僕は微笑んだ]
(0) lalan 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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[歴史書の頁を拾い上げる。 終わりを愛おしげに、抱きしめた。
この先は、歴史書を紐解いたって、解らない。 解るはずがない《ピュア・ホワイト》。
世界を見守る女神不在の、世界を支える守護者不在の、世界の因果律が如き不変の三位一体不在の世界。
新しく世界を支える天地樹と、一人の王と一人の姫君と共に]
(1) lalan 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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――さて、と。 これから、どうしようか。 なあんて。
やることはきっと、山積みだよね?
礼見君。 転寝してる暇なんてなさそうだよ? 猫の手、もとい、運命者の手も借りたい状況になるとおもうし。
(2) lalan 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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[僕は、相変わらず黒に染まった腕を伸ばすと、全てを見詰めていた希望の翡翠の座した杖を、手に取った。
負《オーラ》は僕を黒に染めたままだ。 でも、それでいい。 白ばかりの世界なんて、ありえない。 そうでしょう? 忌み嫌われし歴史《シェケツ・シックーク》だって、僕の《歴史書》に収めて。 これから僕は、全てをそのままに、受け入れていく《最後の歴史書》になろう。
>>5:105礼見君、もとい、運命者である世界の救世主。 金のペンを持つ王《ゴルディオンカイザー・セイヴィア》は、僕をその後どう呼んだのか。 それは、また別の機会に語るとして――*]
(3) lalan 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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ミームは、イチャイチャをによっている
lalan 2014/11/24(Mon) 02時半頃
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《キミにも聴こえるかな? 《ソラ》が煌いて 《チ》が瞬いて 希望が紡いでいくこの音が 全てを愛する天地樹の囁きが 母なる楽器の 奇想曲《カプリチオ》が
キミの小さな掌にも ささやかな 奇跡 みて おぼえて それがなにかをかんがえて 運命は公平に キミの傍に]
(49) lalan 2014/11/24(Mon) 14時半頃
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《《《 オカエリナサイ 》》》 グッド・モーニング
ハロー・ニュー・ワールド
(50) lalan 2014/11/24(Mon) 14時半頃
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[種《エトランゼ》に作用して、 最後の《歴史書》は、彼らへと記録を齎す。
同時に、世界に願いを響かせた。 流れ星《ミーティア》を見つけた、あの時のように。
巨大な天地樹 世界を守護する象徴 彼と、白も黒も忘れない新たな世界を どうか いつまでも
それから――僕らは、世界を"いつも通り"にするべく頑張るのだろう。 金のペンを持つ王《ゴルディオンカイザー・セイヴィア》と、"彼ら"の手を借りて。
朱は、自分の役割を終えると、災禍と愛おしい黒に彩られたまま、姿を消す。 ――本は、あるべき場所へ戻らなくてはならない*]
(51) lalan 2014/11/24(Mon) 14時半頃
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[もう、痛みはなかった。 痛みに慣れてしまっていた。
僕に負荷をかけているのは、琥珀から吸い上げた負の膨大な記録。 それは、そうだろう。
黒ばかりの、不和、狂気、憤怒、死、破壊、嘘、労苦、悲嘆、破滅、災厄――即ち、惨禍の頁。
それでも、それらを収め切れてなおここまで"持った"のは。 僕は我ながら、スゴイコトだよな、なんて思ったりもしながら]
(54) lalan 2014/11/24(Mon) 15時頃
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[黒に染まった姫君は、何も知らぬヒトの目に、奇怪なものとして映る。 その色の意味を理解していない者だからこそ、気付くのだろうか。
呪われているのでは、と。 ある時、誰かの声が聴こえた。
もう戻れないな、って思う。 ふと思い出した、懐かしい学校の記憶。
ううん、記録、か。 僕は、本なのだから。]
(55) lalan 2014/11/24(Mon) 15時頃
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[歴史の記録量が、僕の容量《キャパシティ》を越えていた。
僕の肌は、全て黒だった。 眼球までが、黒曜石の如く。 髪とドレスの朱《ヴァーミリン》だけが、僕を僕たらしめる。
僕は、図書館へと戻った。 僕の、在るべき場所。
原初に至る大図書館《オリジン・ビブリオテイク》。 そこは今は、白露の城《ハワードノイナイボクダケノシロ》]
(56) lalan 2014/11/24(Mon) 15時頃
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[僕は一人、もう僕以外が座る事のない椅子へと腰掛けて。
目を閉じると、浮かんでくる。
何度も何度も読み返して、 文字の角度まで覚えた、朱のインクの、あの頁。
僕の心《ハート》は切なく、泣いた。 本当に本当に、
キミは素敵《ダメ》な執事だね?]
(57) lalan 2014/11/24(Mon) 21時半頃
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[……ねえ、ハワード。 ハワードは、覚えてるかな]
(58) lalan 2014/11/24(Mon) 21時半頃
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[僕がこの場所を去ったあの日の事。
消耗した、無理をした僕を哀しそうに見詰めてた瞳。 ハワードが、僕を守ろうとしてくれたのは、勿論わかってる。 それでも僕は。
ハワードの傍に、いたかった。
何度も何度も修復した。 何度も何度も、 何度も、 キミ《イストワール》の命を引き伸ばした。
僕の我侭《コイゴコロ》で]
(59) lalan 2014/11/24(Mon) 21時半頃
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[そして今、僕はキミに、同じようなことをしてる。
――どうか、健やかに。
あの時、離れたくないと泣きじゃくる事もできなかった僕だけど。 ハワードは、こんな気持ちだったんだね*]
(60) lalan 2014/11/24(Mon) 21時半頃
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ミームは、トルトルにリボンをかわいく飾り付けた
lalan 2014/11/24(Mon) 21時半頃
ミームは、ピョコン
lalan 2014/11/24(Mon) 23時半頃
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[>>63ささやかな琥珀の葉。 僕は黒い指先で、そっと撫でた。
本当に、どこまでも優しい天地樹《ジュエリスナイト》]
僕は……本だよ。 どこにもいかないさ。
歴史書《イストワール》は、ここで客人を迎えるもの、でしょ。
(83) lalan 2014/11/25(Tue) 17時頃
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[やがて、そんな事さえも言えなくなった僕は、 最後の頁を ぱたり 。 と閉じた。
刹那。 原初に至る、大図書館《オリジン・ビブリオテイク》の永遠に続くが如き全ての本棚が、分厚い歴史書が埋まる。 27347080534012487590806176569冊の、未来のための過去。
肌を染め上げた災厄を書物に、歴史を書物に、 全てを形にして空っぽになった姫君の抜け殻は、椅子に腰掛けたまま。
星空色のジャケットと朱のドレス。 役割を終え、物言わぬ人形《ヒトガタ》は、白い肌。
一客の空のティーカップを見詰め、 琥珀《セピア》の葉だけが、寂しそうに舞う*]
(84) lalan 2014/11/25(Tue) 17時頃
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[ 原初に至る大図書館《オリジン・ビブリオテイク》 所蔵
永遠の歴史書《エターナル・イストワール》 ――奇跡の章 第48節
一葉の絆は 深く 深くに眠るまま
久遠の別離を引き止めるかの如く 世界樹は枝葉をささやかに垂らす
琥珀と翡翠の色は 記憶していた 朱は黒を愛しみ 黒は朱を愛したという 記憶を
その先には何があるのか――
それは、奇跡のみが識る]
(89) lalan 2014/11/25(Tue) 21時頃
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ミームは、串刺しトルトルに差し入れのみかんゼリーを渡した
lalan 2014/11/25(Tue) 21時頃
ミームは、差し入れのつもりがお供え物になってた
lalan 2014/11/25(Tue) 21時頃
記号の妖精 ミームは、メモを貼った。
lalan 2014/11/25(Tue) 22時半頃
ミームは、シュゴシャーズに気の早いライスシャワーしといた
lalan 2014/11/26(Wed) 01時頃
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[途方もない本棚を納める城の、その中心。 昼のようで夜のような、太陽光の月明かりは、手袋の紳士の指が鳴らす合図が無ければ、永遠にその光源の位置を見失い、点されたまま。
僕らが迷わず辿り着ける、大きく開けたダンスホールのような場所。 本ではなく、インク瓶とティーカップが並ぶキャビネットに囲まれた、中央にアンティークカラーの螺旋階段が伸びる場所。
磨かれなくなった、それでもまだ景色を反射させる黒のテーブルと、柔らかな朱の張り布をした黒い椅子が、二脚]
(110) lalan 2014/11/26(Wed) 19時頃
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[その片方に、眠っているかのように、遊びを終えた人形のように、
朱の髪と朱のドレスの――記録の姫君《ルジストル・プランセス》の項目に記されたその姿の一人が、
静かに、ただ静かに、座っていた*]
(111) lalan 2014/11/26(Wed) 19時頃
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[それは、運命だったのかな。 それとも、必然か、あるいは、奇跡か。
物語の最終章《エピローグ》の後には、心地よい読了感。 それだけでは、終わらない。
何がどうなって、どうして。 ひとまずそれは、話好きな誰かが手製の駒を手に語るに任せることにして]
……ね、ハワード。 まだ寝惚けてるんだ。
ワガママだって? そんなの、ずっとずっと昔から、知ってたでしょ? それに……
ずっとずっと待ってたんだから。 ねえ。
(160) lalan 2014/11/27(Thu) 00時頃
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