279 宇宙(そら)を往くサルバシオン
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[ 談話室のテーブルには、コータとヘリン、それから彼女へ寄り添うようにミタシュ>>158の姿もあっただろうか。 ワクラバ>>176は椅子には腰掛けないようだったが、その巨躯はこちらを向いていて>>177話に耳を傾けている様子が窺えた。それから、傍らに控えているであろうモナリザと周囲を漂う自身。 最後に、空席の前にコーヒーがひとつ>>121。]
……。
[ これだけの命がありながら、談話室は特別賑やかという訳ではなかった。 己が、コータに尋ねる。コータは思い出を語る>>152。 ロクデナシという言葉にも彼の語る内容>>147にも馴染みがなかったから、時折首を傾げてはより詳しい説明を求めた。 他の者が話すようなら言葉を譲ったが、何やら考え込んでいる様子のヘリン>>164を始め、饒舌な者はいなかったかもしれない。]
そっ 、か。 すご い、 ねえ。
[ きっと誰もが確信に近い思いを抱く中、見ないフリをして雑談を続ける。 それが長く続かないことは知っていたし、実際、アーサーの一言>>151で簡単に終わりを告げることになった。]*
(187) 2020/08/31(Mon) 21時頃
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― 現在:談話室 ―
[ アーサーの声に目を閉じていると、何か硬いものが転がる音>>157が聞こえた。 見覚えのある掠れた青と赤と灰色。 三度見たスプスプイの死。もう二度と生きている色を知ることができないことを、ミタシュ>>159の声でようやく理解した。]
…… 、
[ 何か言おうとしたのかもしれないが、何も出て来なかった。反対にすらすらと言葉が流れていたモナリザ>>161だが、結論の手前で勢いをなくす。 それは少し前、ゆっくりと俯いたカメラアイ>>160を見た時と同じ迷いや躊躇いに見えた。]
え 、
[ 周りの反応とは裏腹に、コータ>>167の様子は先程までとあまり変わり無いようだった。 気軽にばれたと告げ、着替えに席を立つ。止める言葉が出て来なかったのは、彼の言う通り分かっていたからだ。 ――逃げる場所なんて、誰にもない。]
(188) 2020/08/31(Mon) 21時頃
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[ トルドウィン>>181から声をかけられても反応は鈍い。]
あ …… うん、 そ う。
…… そう か。 さっき、 の。 わかっ た。 ありが 、とう。
[ もしヘリンや他の者から了承の声が届いたとしても、似たような反応を返しただろう。]*
(189) 2020/08/31(Mon) 21時頃
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[ コータが先程までと違う服装で戻ってくると、身体ごとそちらへと向いた。先程から同じ場所に滞空したままの足元がゆらゆらと揺れる。 ヘリン>>165が問いを投げかけるのを、ただ静かに見つめていた。]
……。
[ 嘘だ。少なくとも、問いの主人であるヘリンにとっては。 コータ>>168はどうしてそう答えたのだろう。宇宙クラゲを判別できるというアーサーの名は挙げづらいかもしれないが、ヘリンの隣にいたミタシュでも、先程まで話していた己でも良かったはずだ。もちろんモナリザでも、ワクラバでも。 わざわざ相手の名を出した理由はなんなのだろう。]
っ 、
[ 嗜めるような声がトルドウィン>>183からあがり、思考の海から浮上する。 言い切れない様子のヘリン>>184も己と同じく考え込んでいたのだろう。 このまま立ち止まるのはよくないと、トルドウィンの顰められた眉の先、笑い声と言葉の持ち主>>179>>180を見る。]
(190) 2020/08/31(Mon) 21時頃
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[アーサー氏らの帰還によりひとつの真実が明るみになり、ヘリン女史がコータ技師に問う>>165。 そして、その問いの有効性をトルドヴィン氏が否定する>>182。]
そうですね。 サー・トルドヴィン、ミズ・ヘリン、名前のあがったお二方が宇宙クラゲの寄生者であると、今の情報から判定することはできません。 それが誤りか否か、答えはお二方の胸のうちにありましょう。
(191) 2020/08/31(Mon) 21時半頃
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無意識に仲間の名前をあげることを避けたとも取れますし、信用度の低さから敢えて本当のことを仰られた可能性も考えられます。 どちらも同程度にあり得る以上、検討の材料に加えることは推奨されません。
[どちらに取るにも正当性がない。 認識を惑わせるだけなら、考慮に加えないのが妥当だ。
そして、言葉を止めたことに対してコータ技師自身から先を促されれば、カメラ・アイが迷うようにコータ技師とシルク嬢の間を行き来した。]
……よろしいのですか。 私の回答はコータ技師を糾弾するものです。
(192) 2020/08/31(Mon) 21時半頃
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―― 、
[ 何か言葉を発する前に、コータ>>168から名前を呼ばれて意識がそちらへ向いた。]
…… そう、 だ ね。 こた え は、 でた 。
[ 否定する理由はなかったから、頷きを返した。 モナリザ>>192の視線が問うように向くなら、同様に。]
もとも と ぼく に、 とめる けん り、ない し ね。 それ に …… ぼくだっ て、 にた こと、 する。
こーた は、 …… きみ は、 うちゅう くら げ だ。
[ ジャージ姿のコータを見つめる。開き直ったというよりは、境界線がほとんどないような印象を受けた。 宿主を記憶を用いて、巧妙になりすましているからだろうか。それとも、当人の影響を受けているのだろうか。 どちらにしろ、元のコータが存在しないことだけが事実だ。 燻る瞳を向けながら、緩慢な口を開く。]
(193) 2020/08/31(Mon) 21時半頃
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さっき、 はなし てた、 のは、 コータ の きおく でしょ、 う?
ぱいせん の、こと、 そんけ い して、た。
で も、 きみは 、きみた ち は、 ぱいせ んを ころし た。
…… ねえ、 きみ が ?
[ 情報>>2:#6は得ていた。 しかしそれだけでは足りないと思った。 だからわがままを言って話をしたのだと、先程の行為の理由を語る。]
もし、 そう なら、 …… きみは 、 こーた じゃ、 ない。
[ 形はコータのままなのに、もうコータはどこにもいないのだ。 理解に至った口が、はっきりと言葉を紡ぐ。]
(194) 2020/08/31(Mon) 21時半頃
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…… きみたち だっ て、 いきてる だけ なのに、 ね。
[ それから続く声は、どこか淡々とした響きを有していた。]
ぼく が あるけ ない、 ように、 すぷすぷ い が、 ごきろ の しお を、たべる よう に、
そういう もの なん で、しょ。
[ 害意がある訳ではなく、結果として相容れないだけ。 もしそうなら、確かに”さいなん”だ。 こちらにとっても、あちらにとっても。]
(195) 2020/08/31(Mon) 22時頃
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でも、 …… だめ だか 、ら。 いっしょに は いられ ない、 から。
―― ぼく は、 きみ を、 ころさ なきゃ。
[ 名を選ぶことはモナリザ>>123が言っていた通り、死を与える行為ではない。しかし二度と自由を得られない可能性が高い以上、未来を殺す行為に他ならないだろう。 それがたとえ生き残る為>>36でも、強いられたことだったとしても>>169、]
ぼく にとっ て、 えらぶ のは、 そういう こと、 だ。
[ 殺す相手を選ぶ。あの時の指の震え>>100を思いだして、厚く覆われた両手を握りしめた。 思いを告げた声に、迷いは見えない。]*
(196) 2020/08/31(Mon) 22時頃
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[ 猫が語った自分の能力についての推論。 それには誤りが含まれていた
冷凍ポッドで追放された人物は " 死んでいない " また船内で襲撃死した者の思いを読み取ることもなかった
だから正確には「死者の」感情を読み取れるわけでは無い 働いているのは別の法則なのだが… 正解を検証するだけの材料は今は無かった
ただ得られた能力を何かしらに役立てられたなら良い。 そう願うだけだった ]
(197) 2020/08/31(Mon) 22時半頃
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─ 談話室 ─
[ 談話室には殆どの人が集まっているけれども そこに騒動の起きる前のような明るい声は響かない
ヘリンの問い>>165に答えたコータ>>168を見ても 少し悲しそうな顔をするばかりだ
この状況で正しい答えを言うはずがないと分かってしまうから 検討の材料に加えるべきではないというモナリザ>>192には同感だ ]
…なぁ、"コータ" いつからコータでなくなったのだ
[ 今目の前に居る相手はコータではない 彼を操っているのは宇宙クラゲだ
何と呼べば良いかも分からないからそう呼ぶけれど ]
(198) 2020/08/31(Mon) 22時半頃
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コーヒーを淹れてくれたよな。 艇内放送で危険を呼び掛けてくれたよな。 惑星の近くに来たら動画を流してくれたよな。 …あれも全部宇宙クラゲの行動だったのか?
[ 彼の元気で明るい声を思い出している。 彼が皆のためを思ってしてくれた行動 …それらが"嘘"ではないと、ただ信じたかった
聞いても詮無い事。だからこの質問は単なる祈り* ]
(199) 2020/08/31(Mon) 22時半頃
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[ そして宇宙クラゲを見つけることの難しさを思う
コータに不審な行動は見られなかった。 コータの言動に違和感を覚えることは無かった。
コータとはあまり話せていなかったから、もっと近くで見ていた者ならば変わるかもしれないけれど。
高い知性を持ち正体を隠す彼らとどう対峙すべきか。 …しばらく黙り込んでしまった* ]
(200) 2020/08/31(Mon) 22時半頃
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――では、改めて申し上げます。 コータ技師。誠に残念ですが、今夜は貴方を追放することになるでしょう。
[止める権利はない、と言われ、先ほど止めた言葉を発声し直す。 両の手を握るシルク少年の決断を見やった。
宇宙クラゲは、生きているだけ。 生態として人に寄生し、人を喰らうだけ。 そういうもの。だとしても、ともには生きられない。]
この宇宙のどこかに、宇宙クラゲが安寧に生きることができる場所があることを祈ります。 そして、そこに貴方を乗せたポッドが行き着くことを。
(201) 2020/08/31(Mon) 22時半頃
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そんな土地があれば、行ってみたいものだな。 迫害されることもなく、ただ自由に殺して、暴れて、食を謳歌する。
(*47) 2020/08/31(Mon) 22時半頃
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[ ふー。と大きな深呼吸。シルクの目を見つめて、一言ずつ噛んで含めるように語る。]
ああ。俺が殺してる。背後から刺し殺して、遺骸を壊してる。 …だから、クラゲどもはかならず、除かなくてはいけない。
たのむぜ。
(202) 2020/08/31(Mon) 23時頃
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[アーサーが問う(>>198,>>199)。 強い共感が、痛みとなって心を突き抜けた。
いっそ嘲ればよいと思った。 元のコータを乗っ取り、記憶を弄び、生ける屍となったコータに話しかけ笑いかける者を、愚かと嘲れば。彼を憎めるかもしれない。まるで救済のように、憎しみの元を求める愚か者と嘲ってくれれば…]
なぜ…スプスプイだったの?
[この状況下、皆に見せてはいけない表情だと思いながら、隠すことのできないそれは、哀惜と呼ばれるものだった。*]
(203) 2020/08/31(Mon) 23時頃
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[―― 男は、見ていた。 それぞれの話を聞きながら。
名前を出されたヘリン、トルドヴィン、 自分が刺したというコータ。
アーサーのコータへの問い。
無言のまま、眺めている。]*
(204) 2020/08/31(Mon) 23時頃
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俺はいつやられたのかな。そうだよな。やられたんだ。おれは。 なんで気づかなかったんだ。f*ck.
けど水道管は調べてるぜ。10円キズくらいしか見つからない、奇麗なもんだった。 延々100ページ、正弦波を眺めるの退屈なもんだけれどな。
アースビュー、したなあ。ああいうでかい惑星を作れたらな…。 放送も引き受けたし、コーヒーも淹れたさ。
けどそうだな。通気口は調べてないし、そこにクラゲがいたら心配なんだ。
俺は仕事、途中なのにな…。もう無理だ。 クラゲが探して、クラゲが見つかるわけねえと思うんだ。すまね。
[ 猫のせつない問いかけに、もどかしそうに頭をこつこつしながら訥々答えをかえす。]
(205) 2020/08/31(Mon) 23時頃
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そうだな。モナリザ。 それでいいんだ。それが船乗りなんだ。学校のお勉強なんざろくに覚えちゃいないが、それくらいは忘れない。
(206) 2020/08/31(Mon) 23時頃
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[ 猫の顔に悲しみを浮かべるアーサー>>198>>199が、お願いを聞き入れてくれていたモナリザ>>201が、普段は隠そうとしているのであろう哀惜を滲ませるヘリン>>203が、思い思いに言葉を紡ぐ。 他の皆もまた声をかけるようなら、耳を澄ませるように瞼を伏せた。]
…… きみ 、 は、
[ コータ>>202の返事はやはりどこかちぐはぐだった。 殺した事実を告げる口で、宇宙クラゲの殲滅を願う。 いつからの線引きは簡単だ。寄生される前と後。それなのに、境界線が見えない。]
わかっ た よ。 …… こー、 た。
[ だから、最後に一度だけ名前を呼んだ。 伏せた瞼を持ち上げて、赤い目や鮮やかな髪を見つめる。それで、おしまい。 昨日のように、「またあした」を告げることはない。]*
(207) 2020/08/31(Mon) 23時頃
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ん?スプスプイ? あいつ奇麗だよな。青くて、海みたいで…海薄荷だっけ。泳ぐスプスプイを眺めるのが好きそうな、ミタシュって子が言ってたな。
それでね、あの洗剤くんはほら、分隊を撒いてたじゃない? ぼくたちを見つけたら分隊は死ぬ…だったっけ。それじゃあ困るんだよね。せっかく暖かくて住み心地の良いお部屋を見つけたのに。
だからさ、美味しくなくてもよかったんだぁ。
あいつのくれたカケラ、けっきょく使わなかったな…。洗濯物けっこう溜めてたんだが。
(208) 2020/08/31(Mon) 23時頃
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いいなあ!そんな土地! ぼくらがこの船をゲットして、うまく港の人間をごまかしていたら、いつかそういうところが見つかるのかなあ。
(*48) 2020/08/31(Mon) 23時半頃
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コータは、スプスプイのかけらをつまみだして眺めると、また大切そうにポケットへ。
2020/08/31(Mon) 23時半頃
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[ これ以上境界線を見失わないよう、コータの形と内側を切り離すために視界を閉ざす。
寄り添う隣人>>201の声に耳を傾けた。 もうひとりの理由>>203を知ろうと耳を傾けた。
皆の声が落ち着くまで、耳を澄ませていた。]*
(209) 2020/08/31(Mon) 23時半頃
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そうそう、クラゲは乗っ取ったばかりの身体を動かすのが上手じゃないから、スポーツが苦手なひとが怪しいと思うよ。
広い場所つかって運動会してみたら、見分けられるんじゃないかなあ。
(210) 2020/08/31(Mon) 23時半頃
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[ コータの訥々とした答えに>>205悲し気に瞳を伏せた
コータと宇宙クラゲ。 二つの意志が溶けあったような返答は、もはや不可分であることを感じ取らせた ]
…吾輩にはやりたい事がある。 宇宙クラゲに対抗する薬を見つける。
寄生されてしまった者を元に戻せるような、何かを。
[ それは嘗て談話室で話した事>>0:71と似たようなもの。 しかし、より強く具体的な夢になっていた それは、たった今コータと話していて自身が強く願ったこと
まず小さな猫一匹が生き残ることは極めて難しい。 かつ生存しても薬ができる可能性は高くは無い
それでもコータの願い>>202を叶えたい そして小さな声で呟いた* ]
(211) 2020/08/31(Mon) 23時半頃
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そうそう。 ねこくんのお話は本当にわからない…。あれはもしかして、ぼくを驚かすハッタリだったの?
ワクラバくんも内緒があるみたいだったし、お部屋をほんとうに調べられたらなあ。
(212) 2020/08/31(Mon) 23時半頃
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コータは、アーサーのにおいをかぐように、鼻面を近づけた。ひっかかれるまえに離れたけれど。
2020/08/31(Mon) 23時半頃
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[コータ技師の言葉が、徐々に合理性を欠いていく。 それはクラゲが擬態を諦めたせいか、あるいはコータ本人の意識がまだ微かにあるのか、あるいはそれこそこちらを撹乱するための罠なのか。 思考をいずれかに振るための材料はない。都合のいい解釈は好ましくない。 ヒューマノイドにできるのは、感情に流されないことだけだ。]
コータ技師。 もし貴方が寄生されなければ、或いは宇宙クラゲらは、早々に見つかっていたかもしれません。 宇宙クラゲらはそれを見抜いて、貴方を選んだ可能性があります。
彼らの狡猾さを、身を持って伝えてくれました。 ありがとうございます。
[故に、これはAIが紡げる最大の弔いの言葉だ。]
(213) 2020/08/31(Mon) 23時半頃
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では。 時間も近くなりましたので、私は失礼いたします。
[モニターを操作して、コータの名を選択しなくてはならない。 これはヒューマノイドに課せられた、重要な仕事だ。]
朝が来たら、談話室へ。 シルク様のお言葉、記録しております*
(214) 2020/08/31(Mon) 23時半頃
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