人狼議事


158 Anotherday for "wolves"

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【人】 徒弟 グレッグ

[一晩置かれた死肉から鮮やかな血が滴ることはなく、
口の周りを凝固しかけた同胞の血でべたべたにして。
手を伸ばして拭おうにも男の手はもう従妹には届かない。
そっと頬をなぞるように血にまみれた口元を指で追えば
幼い唇から零れ落ちるドナルドの赤黒い血が、
従妹のワンピースへと1滴の染みを作った。

死肉を齧るメアリーの姿は他の者からはどう映るだろう。
男は、その姿に瞳を細め―――…]

(182) chiz 2015/05/26(Tue) 21時半頃

【人】 徒弟 グレッグ

[やはり従妹には赤が一番似合う―――…と、
人狼の元在るべき姿が其れであるかように、
兄貴分であった幼馴染の死肉を租借し続ける
赤いワンピースを着た従妹の姿に、破顔して。]

 …ここ数日ろくに食べれてなかったからな…。
 次、またいつ食べれるかわかんないんだから、

 もっと、ゆっくり食べて大丈夫だよ。
 こんなとこまで、きっと誰も探しに来ない。
 それに―――…

[それが生きることへと、繋がるのだから。

憧れていた男の血肉が少女の生きる糧となる様子を、
大事にしていた従妹がその血肉を食べ尽くすまでの間、
変わらない少女の姿を、変わり果てた少女の姿を。
飽かずに、兄の貌で。傍でずっと眺めていた。*]

(183) chiz 2015/05/26(Tue) 21時半頃

ドナルドは、放浪の白狼伝説メアリーのその後に期待()

natuka 2015/05/26(Tue) 21時半頃


【人】 薬屋 サイラス

[そうして。
己の肉体が運ばれていく様に視線をやったことに気づいたらしい。
傍らのマーゴの仕種に苦笑し、彼女の目が本来の機能を取り戻していたのを、男はここでようやく確信した。
>>155腕の中にうずめ、こちらを見上げるマーゴに気づけば、ほんの少しだけ力のない笑みを]

 ……大丈夫だよ。
 不思議な感じだが、まぁ。
 お前さんのを見た時よりは、──よっぽどいい。

[笑みを作るよりも先に、頬に小さく口づけられ。
その感触に、ようやく微かに笑い返すことが出来た。
気を引こうとしたそれは、まさに成功というところで。

仕返しとばかりに、男もその白い頬にひとつ、キスを返した]

(184) hisetu 2015/05/26(Tue) 22時頃

【人】 薬屋 サイラス

 ん、どうした? マーゴ。

[返せば、ふと腕の中のマーゴが挙動不審になる>>156
白かった頬に赤みが差して、視線がちたぱたと忙しなく彷徨う。

ふと、男は自分の死ぬ前の行動に思い至る。
腕の中からマーゴが逃げ出したのは、それとほぼ同時]

 ああ、悪い、悪い。

 せっかく見えてんのに、こんなの晒してさ。

[腕から離れ、肩を強張らせて向けられる背中に苦笑を向けた。
そんな謝罪をしながらも、あんなふうに赤くなってしまう反応の微笑ましさを味わえた喜びなんか持ってしまうもので。

馬鹿につける薬と、死者につける薬はないな。
なんて、薬屋だからこそ理解出来る呆れと一緒に衣服を抱えた。

それを纏う前。
もういいぞなんて言いながら赤い顔を覗き込みたかったのは、内緒の話。*]

(185) hisetu 2015/05/26(Tue) 22時頃

【人】 手伝い クラリッサ

[不安を零す声を聞いたなら、また一つ。
ふるりと首を揺らして]

  何も。……何もなかったわ。

[不安を取り除くように、微笑う。

かつての同胞達が、居なくなってしまった今。
何かあるとしたならば、それは。
人狼族を怖れた人間の手によるものだろうかと。
そんな考えが頭を過ぎったけれど。
今は未だそのことは口には出さずに。

瞬く黒の瞳に、自身の瞳を重ねて、
彼の罪の告白に耳を傾ける。
彼が手を下した名を連ねれば、
震えそうになる手は彼の頬から肩へと下り、二の腕へと落ちて。
やがて、事のはじまりを知ったなら、
見つめていた瞳が、僅かに揺らぐ。]

(186) milkxxxx 2015/05/26(Tue) 22時半頃

【人】 手伝い クラリッサ

[言葉を紡ぐ彼の言葉に耳を傾ける中で、
二の腕へと落ちた手は、掌に重なって。
数多の同胞を手にかけた指先に触れ、その手を覆い、掬い上げる。

巻き込んだという彼を否定するように、首を振り]


  違う。違うの、ベネット。
  巻き込んだなんて、言わないで。


[再び重ねた瞳は、俄に滲んでいた。

平和を望む気持ちは確かにあった。
族長に渡した花は、教会と共にきっと形を無くしただろう。
先生に渡した花も、水が与えられないまま枯れてしまっただろう。

残った花は、貴方に託した物だけ。]

(187) milkxxxx 2015/05/26(Tue) 22時半頃

【人】 徒弟 グレッグ

[今はまだ傍にある、遠い場所にある、
近くに居る、これから遠い場所へ向かおうとする
従妹の血に塗れた姿に手を伸ばす。]


 ……メアリー、


[爪の切り揃えられた手は、もう届かない。]


 此処にはもう…、戻らない方がいい。


[噂の槍玉に上がり続けた少女を、
無事だった村人達が快く迎え入れてくれるとも思えない。
その命が続くのであれば従妹は村にはもう戻らず
知る者のいない遠くへ逃げた方がいいだろう。]

(188) chiz 2015/05/26(Tue) 23時頃

【人】 徒弟 グレッグ


 だから―――… 

 


 …………いってらっしゃい。


[数日前、花畑へ向かう従妹に告げた同じ言葉も。

もう何も届かない。

やがて川へと向かい歩いていくメアリーの背を
村から離れることのできない男は追う事はできず、

何もできない―――…
何もできなかった男が、
最後に従妹の為にしてあげられることは何かないか、
思い浮かんだのは、ひとつだけ。]

(189) chiz 2015/05/26(Tue) 23時頃

【人】 徒弟 グレッグ

 
 …メアリー、生きるんだ。
 ……ルパートの分も。

 ……俺の分も。…ずっと。


[口にするのは従妹を生へと縛り付ける言の葉。

それも届かぬままとなるか、
それとも呪詛となって彼女を蝕む言葉となるか。

遠く、独り、見えなくなっていく従妹の姿に
つい望んでしまうのは、いつかの話。
……いつか、また。
ゴミ箱に捨てられてしまった赤いルージュと
同じ色が似合う頃にその姿を見ることができれば。
成長した従妹といつかはまた再会することができればと。

叶うかもわからない願いは、裡へとしまいこんで。]

(190) chiz 2015/05/26(Tue) 23時頃

【人】 徒弟 グレッグ



 ……大丈夫だよ。


[この先、どれだけその手を赤に穢しても。
醜い姿に成り果てようと、心壊れてしまっても。
男とルパートが、
メアリーのことを大事に想う気持ちは変わらない。]

(191) chiz 2015/05/26(Tue) 23時頃

【人】 徒弟 グレッグ



 …だって、俺たちは…、


[呼び方を変えれなくても、「家族なんだから。」
>>2:427メアリーに伝えるはずだった言葉は、

最後まで彼女には届かず、

男の姿と共に風の中へと消えた。**]

(192) chiz 2015/05/26(Tue) 23時半頃

【人】 薬屋 サイラス

 ─ マーゴの手を繋いでから ─

[こちらの照れくささは、どうやら悟られたらしい。
ひとつだけ洩れた、堪えきれないといった笑い>>157にそんなことを思う。

訊ねたリクエストに応えるマーゴが、もう一度と握り返す手。
それに頷くのは、彼女の手があることへの確認と、リクエストへの応。

重い音を立てる扉を二人で開いて、外へと向かう。
生きていた時に感じた、村に生きる人狼としての暗い未来から解放されて見た景色は、暫く目にすることを避けるようにしていた夕暮れの色。

それを見ることを避けていたのは、もしかしたら血の色を思い出させる色が空に広がって、心が潰されるなんて錯覚しそうだったからかもしれない。

いや、上を見る余裕なんてのがなかっただけだろうけど]

 ああ、綺麗だな。
 あかい空は、──綺麗だったんだな。

[マーゴが上げる感嘆>>158に、男は静かに頷いた]

(193) hisetu 2015/05/26(Tue) 23時半頃

【人】 薬屋 サイラス

 嫌いとか言われたら、潰された筈の心臓が変に騒ぎそうだ。

[見上げていた空から、こちらを振り向いたマーゴが笑う>>159
それに眉を寄せて、少しばかりの不機嫌を滲ませて言って。
次に男が吐き出したのは、溜息]

 俺なんかより、お前さんのがうんと綺麗だぜ。
 惚れた欲目だけどな。

[腕を引き寄せた、黒い髪と黒い瞳の悪魔を装う少女に、溜息と同時にこぼしてやる。

夕焼けの空のおかげで、どうせ自分の頬なんて既に赤いだろうから。
だから素面で言ったように見えるだろうと、そう願って]

  夕焼けの光り浴びた黒髪だって、うんと綺麗だよ。

[空の赤を受けて艶めいた、波打つ髪と。
楽しげに笑う少女に、眩しそうに目を細めて]

(194) hisetu 2015/05/26(Tue) 23時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[手を握った少女がくるりと回れば、紳士としてはいささかぎこちない仕種で、そのターンをきちんとエスコートした。

騎士なんて村の人々の中で言われていた男には、そのぎこちなさこそが似合うだろう。
騎士の手なんてものは、姫の手を取り、ダンスの相手を務めるように出来てはいないのだから。

 そう出来ていない手でも。
 伸ばしたいと願ったから。

 だからきちんと握り。
    指を絡め。

楽しげな少女の声に誘われるまま、影を失った二人は歩いていくだろう。


 悪魔を装う少女の、楽しげな笑い声の赴くままに。]

(195) hisetu 2015/05/26(Tue) 23時半頃

【人】 長老の孫 マーゴ

  ねえ、エル。
  そのよく利くお鼻でメアリーを探せない?

[ ふわりふわりと揺れるたんぽぽの隙間
 傍らでくだをまく、黒い獣の首に
 できたばかりの花輪を通して鼻頭を撫でる。]

  ジョス、今日のお昼ごはんはなぁに?

[ バスケットに指先をひっかけて、中をのぞいて ]
  
  ねえねえ、これ。どうおもう?
  サイラスに似合うと思う?

[ ころり、黄色い絨毯に寝転がりながら見せたのは
 太陽に重ねてかざした蒲公英とマーガレットの胸飾り。
 降ってきたのは”オンナゴコロ”とズレた微妙な返事で

 ああ、やっぱり。
 お花摘みは女の子同士じゃなくっちゃつまらない。]

(196) kanko 2015/05/27(Wed) 00時頃

【人】 長老の孫 マーゴ

[  来たり給え、来たり給え、創造主なる精霊よ  ]

 Hostem repellas longius, (視えぬ敵を遠ざけて)
 Pacemque dones protinus;(いま安らぎを与え給う) 
 Ductore sic te praevio  (導き手なる汝がもて)
 Vitemus omne pessimum.(我らを邪悪から遠ざけ給え)

[ 黄色の蒲公英が咲き乱れる花畑は
 どれだけ季節が巡ろうとも枯れることなく。

 わたしは成長を止めた手のひらを翻しながら
 幾つ目とも知れぬ花飾りを編み続ける。

 うたが抜ける先は蒼穹。
 風が抜ける先は渓谷。

 今日は「おかあさん」のめいにちだから
 祈りを唄いながら わたしは待つ。
 赤いワンピースを翻して 疾風のように駆ける足音を。
 いつか、あの子の花のような笑顔を「見たい」と夢見て。*]

(197) kanko 2015/05/27(Wed) 00時頃

【人】 本屋 ベネット

[物語の狼に対してのクラリッサの言葉>>1:-159を思い出す。
優しい彼女に手を差し伸べて欲しいと仄かに願った己>>1:-177
けれど実際は叶わぬものと諦めていた。
守るべき大事なものの為に、己の為にそこまでする義理はない。
そう思えばこそ声に出して彼女に伝える事はしなかった。

彼女の微笑み>>186に不安は軽くなる。
たおやかな彼女を知るたび惹かれてゆくのを感じた。
惹かれながらも一生伝える事はないと思っていた。

もし、何かあったら。
守れなかった過去が歯止めを掛けていたのに、
それを彼女は少しずつ解いてゆく。]

何もなくて良かった。
キミに何かあったら後悔してもしきれない。

[見詰める彼女の眸の揺れを感じながら
頬から肩へ、滑るように落ちる手の動きに
微かくすぐったげな音で咽喉を震わす。]

(198) helmut 2015/05/27(Wed) 00時頃

【人】 本屋 ベネット

[指先に触れるクラリッサの繊手。
包み込むような動きにされるままあれど
彼女の応え>>187と眸に宿る水の気配に
僅かに困ったような表情を一瞬浮かべる。]


――…もう言わない。

優しいキミは孤独に森に彷徨う狼に、
自らの意思で手を差し伸べて呉れた。


[巻き込まぬ道もあったはずなのに、
結局巻き込んでしまったと思いながらも
童話のもしもになぞらえて
選んでくれたことへの感謝と喜びを滲ませる。

花は今も本屋で静かに咲いているだろう。
けれど今一番欲しい花が己の手にある。
包む彼女の手をそっと握るは壊れ物を扱うように。]

(199) helmut 2015/05/27(Wed) 00時頃

【人】 本屋 ベネット

[攫うという言葉通り、
クラリッサの背と膝裏に手を滑らせひょいと抱き上げて]


必要なものだけ持ってこの村を出よう。
仮令追っ手が来たとしても――…
何があろうとキミを守るから。

一緒に、旅をしよう。
遠い場所を、広い世界をみてみたい。


[常より明るい口調でそんな未来を語る。**]

(200) helmut 2015/05/27(Wed) 00時頃

【人】 徒弟 グレッグ

[――――…それから。
メアリーを見送った後村へと戻った男の姿は、
同じく村の中、"此方側"にいるであろう姿を探した。

……宿屋、
……裏手の小屋、
……大きな樹の下、

声は聴こえない、唄はここまで届かない。

幼い頃追いかけっこばかりしていた男が
かくれんぼの得意な幼馴染を探しだすのは
そう容易いことではなく。]

(201) chiz 2015/05/27(Wed) 01時頃

【人】 徒弟 グレッグ

[それでも男は村を仰ぎ、
新たな場所へと探しに向かう。
男の予想が正しければ、
今はもう隠さず露わになっているであろう赤い瞳を。]

 …ラーラ。

[かくれんぼが得意なことを知らなかった。
その瞳の色を隠す理由を知らなかった。
声を隠すその理由も知らなかった。
家に帰る彼女が、何時から独りだったのかも。

―――…何も。

今更、
知ろうとするには遅すぎているのだろうけれども。]

(202) chiz 2015/05/27(Wed) 01時頃

【人】 徒弟 グレッグ

[探すのを諦めていた男の姿は消えかけて、
けれども留まりまた新たな場所へと足を向ける。

幼い頃、共に遊んだ遠い記憶、
少年が無理に引っ張る手を振りほどかなかった
幼馴染のあの手は偽りではなかったと思うから。]

 …ラーラ。
 もしも見つけることができたなら――…

 …少しでいい、
 少しずつでいいから… 話をしよう。

[ずっと声を殺し裡の言葉を堪え続けてきた赤い瞳。
今は見つけられず、手の届かないその姿を
見つけることができたのなら。その時は――…]

(203) chiz 2015/05/27(Wed) 01時頃

【人】 徒弟 グレッグ

[そっと、手を差し伸べてみよう。
幼き日の、楽しかったと信じていたあの頃のように。

彼女もまた―――男にとって、
大事な存在の1人であることに、違いはないから。**]

(204) chiz 2015/05/27(Wed) 01時頃

【人】 手伝い クラリッサ

[私を優しいという貴方に。
浮かんだ笑みは少し自嘲の意味も含めて。]


  私も、狼の子よ?

  彷徨う貴方を探すためなら、
  森を駆けることだって出来るもの。


[流れる血は貴方と同じだと告げるように、小さく鳴いた。
赤い頭巾を被った少女は人の子。
狼の私は物語の主人公にはなれずとも、狼と共に森を往きましょう。

頬に触れる手は温かく、確かに血が通っている事を伝える。
それは誇り高き狼の血。

彼の優しさの奥に、気高きその血を見たのなら、
その血を守るため、自らの身を捧げましょう。]

(205) milkxxxx 2015/05/27(Wed) 01時頃

【人】 手伝い クラリッサ

[想いを口にしたなら、じわりと頬を持つ熱に俯いて。
不意に持ち上がる身体に]

  きゃっ……。

[小さく悲鳴を上げ、咄嗟に肩口に手を添える。
驚き、瞬いて彼を見つめたなら、
紡がれるのは未来の言葉。
ふわりと、自然、口元が綻んで笑みを作って]


  ――はい。
  貴方となら、どこまでも一緒に。

  私も、貴方を守るわ。


[今は一抹の不安を胸に隠して、彼との旅路を夢に見る。
彼との秘密を共有して、これからは二人で生きるのだと。
誓うように、彼の頬へと口付けた。**]  

(206) milkxxxx 2015/05/27(Wed) 01時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[声が聞こえたから、足元ではなく空を見た。

空は茜色に染まっていた。
鉄錆と、焦げ臭さと、寂しさに満ちた色。

――あの色に似ている、と、思った。

それがあの石の色だったのか
ルパートやレオと遊んだ日の夕方に見た空の色だったのか 
それとも魔女の瞳の色だったのか 判然としない。]

(207) sane 2015/05/27(Wed) 01時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[さく、さく、と草を踏み分け、歩いていく。
川辺に出るとふわりと風が舞った。
別の場所へと飛んでいく白い綿毛の数々に目を細める。
蒼い火を川に一つ落とし、流れていくのを見ていた。

別れを告げる。
かつて生まれ、育ち、そして死んだこの村のすべてに。
学者の家を一瞥し、宿屋の前で足を止める。
かつて動物たちやひとおおかみたちが
賑やかに過ごしたその場所は
今や死のにおいに満ち満ちていた。]

 …………。

[……また会えたら、とも思うし、
彼には彼を待つひとがいることも知っている。
だからその時だけは
三度目の「さようなら」も、何も、言わなかった。*]

(208) sane 2015/05/27(Wed) 01時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

― それから ―

 ――またせた。

[紫苑の花が揺れる道。
また姿を少し変えた青年の前に、その男は現れた。

星々が咲く夜空の中、
エンジェル・ブルーは少し沈んだ青色に見えただろうか。

彼の姉の姿が見えない事には、少し口を閉ざした。
代わりに、頭を一つ撫でようと手を伸ばす。
天に瞬く蒼い星を見つめ呟いた。]

 ……アルカイド、か。

[それがあの星の名だったように思う。
記憶は曖昧だが。]

(209) sane 2015/05/27(Wed) 01時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[彼から何か言われただろうか。
話もそこそこに、黄泉へ向かう旅へ一歩を踏み出す。

この旅路を照らすは燦然と照る太陽でも月でもなく
明々と輝く星明かり。
北天に煌めく七つの星の その一つ。

最早男は村の方を振り返らない。
振り返ればきっと、立ち止まってしまうから。 
あの苦しくも愛しい記憶が眠る場所に
囚われてしまうから。]

(210) sane 2015/05/27(Wed) 01時半頃

【人】 薬屋 サイラス

 ─ とある薬屋の帰還 ─

[村にいるひとおおかみ達が過ちを正すため、疑心にまみれて殺し合ったことを、薬屋を営む中年の男は知らない。

ただ、村へと帰る道の途中。
見知った常連の、ひとおおかみの娘の姿を見た気がした。
その連れは、薬を託したが許婚を死なせた本屋の誇り高き人狼な気がして、ダン・ラウシェンバーグはひとつ、重い溜息をこぼした。

どこか幸せそうに見えたのが、気のせいでなければいいと。

そんな願いを、村に続く道の中溶かしてゆく]

(211) hisetu 2015/05/27(Wed) 01時半頃

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