196 水面に映る影より遠く
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[幼馴染と話してたことで歩みは遅く 結局、朝にコンビニに立ち寄るということは出来なかった。 花火の調達は補講が終わってからにしようと思う。
部室の油絵も明日にはほどよく乾くだろうか。 まだ重ねたい色があるから完成がいつになるかは 描き手である雛子にもわからない。
考え事をしながら歩いていると 真っ白でしなかやな猫の尻尾がゆらりと揺れた。]
あっ。
[昨日出会ったのと同じ子だろう。 碧い瞳もお高そうな首輪も見覚えがある。 道を横切ろうとするその猫と 視線を同じくすべく膝を折り、ちょんちょんと手招きする。]
(146) 2016/08/21(Sun) 19時頃
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[猫は好き。触れたいとも思う。 下手な鳴きまねで呼びかけたのもそれが動機。 でも今は託した言葉の行方が気になっていた。 手紙をくれた誰かに、自分の言葉が届いていればいい。]
――… ねぇ、 ここもあなたのお散歩コースなの?
[人に語り掛けるようにゆるく首を傾げて 手を伸ばすまま白い猫の反応を待つ。 少しずつ距離が縮まればふっと笑みを浮かべた。]
……撫でてもいい?
[確認の言葉を投げる。 行儀よく綺麗に座る白猫にそろと触れた。 首輪に括り付けられた紙>>21が指を掠める。]
(147) 2016/08/21(Sun) 19時頃
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[一瞬過るのは届かなかったのだという落胆。 自分の書いたものだと思い、回収しようと首輪から紙をほどく。 落ち込む様子に気付いたのか、白猫からの気づかわしげな視線。]
やさしいのね。
[小さく微笑み、白く艶やかな毛並みを撫でる。 白い猫の鼻先が示すように手にある紙へと触れた。]
…… ん ?
[微か首を傾げて、結びつけられていた紙を解く。 同じ紙のようだったから自分の字が見えるのだと思っていたのに 見え覚えのある誰かの文字が綴られている。 目を通すうち、表情は綻び小さな笑み声が唇よりこぼれた。]
あなたも同じ名前ね。
[誰かにヒナと呼ばれる白猫に語り掛け、また言葉を託す。]
(148) 2016/08/21(Sun) 19時頃
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[届くかどうかも分からないのに 届けてほしいというおもいをこめて 昨日と同じように言葉を白猫に預けた。]
……また、ね。
[囁くように白猫に声を向けて、ひらり手を振る。 ゆらりと尻尾を揺らしながら去りゆく猫を見送って、 遅刻せぬよう急ぎ足で教室に向かった。]
(149) 2016/08/21(Sun) 19時頃
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― 昨晩 ―
[流れてくるメッセージをわくわくしながら読む。 …やっぱり皆着付け出来ないっぽい? タンノはできないって言ってないけど、出来るって言わないならそういうことなのかなって。
あと、判明してないのは――]
“ヤタケは着付け出来たりする(・・?”
[お返事ナシは了解って取っていいってお姉ちゃんは言ってたから、きっとヤタケも花火行くんだろうなってあたしは思ってた。 当然浴衣も着るんだって思ってた。
ぽちぽちと打ったメッセージに、返信は来ただろうか。]**
(150) 2016/08/21(Sun) 19時頃
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じゃあ結構やばいな!? よし、しっかり捕まって!!
[自転車にまたがり、勢いよくこぎ始める。青春のひととき……
と言う甘い時間ではなくて、お互いの利害が一致してるだけだし。 と言うか遅刻しそうだし。時間は見る余裕無いけど。 鈴宮さんから誰かが転校する噂を聞けば>>141]
ああ、知ってる。神山から聞いたよ。
[ブーイングされても、神山の口は軽いからもう誰でも知ってるでしょ、って返して。 しかし次の言葉にはビックリして噴きだしてしまう]
ちょっ、え、それ、神山から!?
(151) 2016/08/21(Sun) 19時半頃
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[水面に落ちていた視線は、 優の口元に浮かべられた笑み>>136に気付くことは無かった。 ちゃぷん、と小さな水音が耳に届く。 視界の端から彼の影が消えた]
( 呆れられた? それとも、本当に優が )
[どんどん悪い方向に、 深い深い海の底に落ちるように、気分が沈んでいく。 それも、目の前に浮かんできた彼の顔を見て、 全部吹き飛んだ。 彼の太陽のような笑顔が眩しい>>138、 俺は、呆気にとられたような、間抜けな表情を浮かべた]
(152) 2016/08/21(Sun) 19時半頃
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ん、
[顔を覗き込まれた俺は小さく頷く。 ぐしゃり、泣きそうに表情を歪めた]
うん、そ だよな ゆたかは ここにいるもん な
[ふにゃり、口元を綻ばせて。 確かめるように彼の右手に自分のそれを伸ばして、触れた]
(153) 2016/08/21(Sun) 19時半頃
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いーんだよ、息継ぎできなくっても。 潜れさえすれば、掬ってやれるだろ。
[からかうように笑う彼の表情>>139に、 つられるように、同じように笑いながら。
君からは抱えきれないくらい沢山のものを貰っている。 いつか絶対、返すから。 その時まで、隣で笑っていられたらいいな *]
(154) 2016/08/21(Sun) 19時半頃
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― 教室 ―
[部活にも行ってないのに遅めの到着。 予鈴もまだで担任もまだだから間に合ったといえる。 扉をあけると、手をあげてひらり。]
おっはよー。
[今日も相変わらずご機嫌な声で朝の挨拶。 転校するクラスメイトがいるという噂は もうみんなの耳に届いているのでしょう。 微か聞こえた気がする“転校”という言葉に 物憂げな表情を一瞬よぎらせる。]
(155) 2016/08/21(Sun) 20時頃
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[男女で二人乗り何て、まさに青春の一ページ。 あはは、うふふ、って男の子の腰に手を回す女の子。 そんなイメージかもしれないけど。
実際今のあたし達は、例えるのならば戦場の如き雰囲気だ。 いかに遅刻しないか、で頭がいっぱいだし、時間という強敵に立ち向かう友なのだ…!]
そうだよー?
[『あーんの噂』に対するキリハラ。>>151 噴き出したというか、焦ってるというか。 …ん?]
…え、それってキリハラだったりするの…?
(156) 2016/08/21(Sun) 20時半頃
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[そんな言葉にキリハラはどう反応しただろうか。 それを気にせず、あたしの脳内で、勝手にピコピコ計算が始まる。
キリハラ…あーん…噂は昨日聞いた…つまり一昨日以前に起こった出来事が濃厚…。 一昨日ってキリハラ…確か、クミズと…!?]
えっえっ!? もしかしてキリハラとクミズだったり!?
[テンションがぐわって上がっては、彼の肩を掴んだ手に力が入る。 恋バナ?大好き!]*
(157) 2016/08/21(Sun) 20時半頃
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えっ……い、いや、その。
[墓穴を掘った。神山だったらそのままプールに沈めてやれば良いんだけど、鈴宮さんにそんなことは出来ない。 どう返して良いか焦って考えていると、鈴宮さんが僕にとっての爆弾を投下した>>157]
え、えっ!? な、なんで知ってるの!? てか痛い痛い! 肩そんな強く掴まないで!
[もう失言の嵐。僕はきっと政治家にはなれないだろう。 これは、後でちゃんと話すしかないだろうな。そして口止めをしよう]
今はとりあえず急ごう! 後で話すから!!
[この話にわくわくされてるのが背中から伝わってくる中、とにかく僕たちは遅刻を免れる為に急いで学校へと向かった]
(158) 2016/08/21(Sun) 20時半頃
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[さて、自転車と言う便利アイテムを使った登校のお陰か、体感でギリギリ間に合うくらいの時間に着いただろう。 自転車様様だ]
助かったよ、これで遅刻は免れる……はず。 単位がもらえなかったら進学もランクを落とさないといけないし……。
[目標は高ければ高い方が良い。本当はバイトの時間を勉強に充てるのが一番なんだけど、 まぁお小遣いの為……とも言う]
帰りはサドル直しときなよー。それじゃ僕先行くから。
[そう言い残して、あ。と振り返り]
31でアイスを交換したんだ。でも、まだ付き合ってないよ。 この話は他言無用で。ジュース奢るから、それで手を打ってください。
[それじゃ、と言い残して、僕は教室まで走って行った*]
(159) 2016/08/21(Sun) 20時半頃
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[見上げた顔は、今にも雨が降り出しそう>>153。 俺は眉を下げたまま笑って、 途切れ途切れに話す律に うん、うんって静かに相槌を打つ。 冷たい水の中触れた手は、温かかった。]
ばーか、 それじゃあ律の方が溺れそうじゃん。 いいから息継ぎ練習しろ。
掬うときは、ソフトにな!
[いつも通り笑う律に安堵して>>154 今朝の夢を思い出す。 けど、金魚すくいの金魚みたいに 俺は 逃げ出すことはないよ。]
(160) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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あ、せんせー呼んでる。 じゃああとでな!
[プールサイドから先生に名前を呼ばれ はーいと返事をするとそちらへ泳ぎだす。 けど、途中であることを思い出し振り返って]
律、明日の夜 明けとけよ。 みんなで祭行くから
[既に彰人が出欠を確認してくれていたとは知らず>>83]
(161) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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デート、してほしいだろ?
[昨日の冗談の続き>>1:308。 「なんてなー!」って笑いながら 今度こそ、神先生のもとへ。]*
(162) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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―教室―
おはよう……!
[息を切らしながら教室に飛び込み、時間を見てみると……]
あれ、まだ少し余裕だった? 良かった……。
[ホッと胸をなで下ろして席に座って、汗を適当に拭き始める。 樫木を見れば、花火と火も持ってきたぞ〜って言ってカバンから袋を取りだしてアピールも忘れない]
さーて……今日も頑張りますか。
[担任の点呼も受けて>>0、さあ、と言う時にふと転校の話を思い出して]
先生、誰か転校するって、本当ですか?
[担任の目が泳いだのが見えた>>3。ああ、やっぱり本当なんだな。 担任を困らせてしまっても仕方ない。僕はそれ以上追及するのをやめた。
(163) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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………───── ッ!
[私は、頭を鈍器で殴られた。 …………そんな気がしました。
我が儘な女でした、傲慢な女でした。 決して己を見せることはありませんでした。 自分の中に揺れる感情を認識しようともしませんでした。 失ってしまうことの辛さや切なさ。 二度と触れ合えぬ辛さを知っています。 あの、温かなぬくもりに触れたいと願えども 私の伸ばす掌は、どう頑張ったとて、 届くことはないのです。
それを、この想いを、]
(164) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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[ ねぇ、Ducky 西の魔女は、どうして死んだの? ]
(*1) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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[“ 寂しい ”と呼ぶのならば、 私は、ずっと寂しさを抱えていたのかもしれません。 誰かと触れ合うことで、失った時を恐れ 誰かと触れ合うことで、忘れられたことを恐れ 人との関わりを、無意識に避けてきた。
もしかしたら、そうだったのかもしれません。]
(165) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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[ ねぇ、Ducky 貴方は、いなくならないですよね? ]
(*2) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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[私の耳に届いたその囁きは、>>120 私を大きく揺さぶる結果となったのでした。
取り付けられた約束は、 まだ反故にすることは叶いますでしょうか? 昨夜の、女子の浴衣談議を思い出し。 他のみんなは、浴衣を着てくるらしく、 指名付きの着付けの有無の問いを>>120 ふと、思い出すことでしょう。 私は、浴衣も持っているし、着付けもできます。 何故なら、私は完璧な女だからです。 返信は、やっぱり送ってはいませんでしたけど、 もしも、誰かが助けを求めるようなら、 手を貸してあげてもよいでしょう。
そう、例えば……… 私の園に集合してくれるのであれば、 きっと。]
(166) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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[きっと、他のメンバーが集まってきていたことでしょう。 立ち去る彼の後ろ姿に、投げかけた言葉は、 どうやら届いたようでした。]
ええ、きっと。 楽しんで読むことができると思います。
[小さく手を振って。 さみしがりやの彼の、 周りの友人に囲まれるひとりぼっちではない姿。 それを見て、私は今度こそ。 読書に耽るのでした。*]**
(167) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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ふふふーん! あたしは何でも知ってるのです!
[なんで知ってるの、なんて言葉>>158にはそう返す。 …実際は、推理と、クミズがアイスって騒ぎながらキリハラの後をついてった事実>>0:283を組み合わせた結論なんだけど。
後で話してくれるらしいから、早く学校へつけって思いながら大人しく運ばれてた。]
(168) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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― →学校 ―
[まだ遅刻じゃないことを確認できたのなら、脳内では戦場を勝ち残ったあたし達のイメージが浮かんだだろう。
最も、あたし達は利害の一致で必死になってした二人乗りでも。 クラスメイト達が窓から見る分には、甘酸っぱい青春の一ページに見えたかもしれないけど。]
いえいえー!こちらこそどうもだよっ!
[キリハラ、頭いい大学でも受けるのかなって、お話>>159聞きながら思う。
と、そのまま去ろうとすれば、慌てるけど。 振り返った彼に安心。 約束はちゃんと守ってね!]
アイス…そーだったんだ。 りょーかい!秘密にします!
[敬礼のポーズをとって、走る姿を見送る。 やったー!ジュース貰えるっラッキー!]
(169) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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[って、あたしも急がなきゃ。
普段は使わない自転車置き場に急ぐ。 ガシャンって自転車を止めながら、]
(“まだ”付き合ってない、かあ…)
[さっきまであたしを運んでくれた男子の、言葉を思い出してはウシシって笑う。
他言する気は無いよ!無いけどお…。]
(クミズはどう思ってるんだろー)
[って恋バナ好きなあたしはドキドキなのでした。]*
(170) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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[神山をチラ見る。 噂好きな彼のことだから 転校するのが誰かわかっていたら それも噂にのせているはずだと思う。]
――…誰かな。 誰にしても、いなくなっちゃうのはさびしいよね。
[小さな声で独り言ちる。 家庭の事情というやつだろうか。 何か言えない理由があるのだろうか。 つらつらと考えるうち浮かない顔になっていて 出席をとりに来た担任>>0に心配をかけてしまった。]
(171) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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─回想、公園にて、優と─
なんだ、それ。 夢に出てきそう、怖い。
[手で、自分を抱く。 余談であるが、ろんりー千島は悪夢をその夜見る。>>24 腹筋むきむきの人魚と いいふとももをした魚人が手を取り合って踊る。 一曲踊り終えた彼らに追いかけられた恐怖は、計り知れない。
陸にあがらなければ、人魚姫は泡になることは、ない。 声を、泳ぎを、失った姫なら、知らないけど。 おまえはそんなことないだろ?]
(172) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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[ろんりーじゃなかった過去は、 大して面白い話ではない。>>25 視線のみで留め居てくれたことを、ありがたく思う。
こういうつまらない話は、 酒でも飲みながら、あの時はなんとかかんとか〜 と話すのが楽しいんだろう、たぶん。 その時に話してやるよ。 例え、ろんりー若菜が聞きたくなくても、話すからな!!]
(173) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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