35 星降る海岸に纏わるエトセトラ
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[仁右衛門が。おもむろにその白い塊を掴みあげた。
白いものはもちもちしており、 一見、白い餅が男の手にぶら下がってるようにも見えた が。
だがしかし。その餅が蠢いたのだ。]
え――
[よくよく見れば。
餅は、兎で。]
(138) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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[私塾まで、ゆっくりと歩き 強くなってきた日差しが、私の髪を焼くけれど 手は離したくならなくて、一緒に歩いた 辿り着いたそこでは、朧と志乃がお話をしていて 夕ちゃんは、知らない人がいるねと言う]
あれは ぺーたのあにうえ だよ 昨日、ぺーたがそう言ってたよ
[こっそり話をしてみたけれど 私も、彼の事は良く知らない でも、怖い人ではないって事は知っているから カッコいい人だと言う夕ちゃんに、頷いた]
うん、かっこいいね、木刀持ってるもの
[なんだか違う気がするが、気にしない]
(139) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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発明家 源蔵は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 01時半頃
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[その後、志乃せんせーとお話をしている夕ちゃんの隣 ただ、話を聞いていたけれど 仲が良い、と、夕ちゃんが言ってくれたから 私は嬉しくて、何度か頷いた]
仲良し、だよ
[本当に、仲良しなのなら良い 仲良く出来たら、一緒にいられたら、きっと…―――]
(140) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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―― そして現在 ――
そうだよ、遊びに来たんだよ
[志乃せんせーに、そう言うと 辺りを見回してみるけれど、あまり人はいないようで]
…――――
[手鞠、探してみようかな ここになら、あると思うんだよね]
(141) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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[あいつの飼い兎を人質、いや兎質にとってまた「頼めば」 おみつも力を貸すに違いない
だのなんだの、仁右衛門がこちらに向かってわめいている。]
え。 なに。よく…わからないけれど。
[掴まれている兎を、みる。]
じょ、冗談……、よね?
[どうなのだろう**]
(142) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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あ、手鞠、あった…――――
[転がっている、手鞠を見つけて ぱたぱたと走り寄り、拾って来る]
夕ちゃん、手鞠、あったよ さっきの歌で、あそぼ?
[てんてん、と毬をついてみせる]
あんたがどこさ
[二度毬をついて、どこさ、で高くつき、くるりと回る]
肥後さ
[おりて来た毬を一度ついて、もう一度高くついて、回る]
(143) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 02時頃
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肥後どこさ
[くるり、と朝顔が回る。
朝顔がそんなに積極的に鞠をついてみせるのは、とても久しぶりな気がして。 それまでの、噛み合っているような、いないような、会話のぎこちなさが洗い流されていくようで。
一緒に口ずさむ表情も、自然と緩むのだった。]
(144) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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ぬ、これは伊綱殿か―。 おはよう…。
[>>133久しく見た顔はどこかぎこちなく、緊張が此方にも伝染したようだった。]
久しく顔を見なかったようだが…。 体の方は、元気か?
[忙しいから顔を合わせられなかったと思っているか、思い込んでいるか。ともあれ、忙しいというなら、気にかかるのは体調のことだった。]
それとも何か、別の用件か?
[躊躇いが残っているなら、更に問いかけるだろう。]**
(145) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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肥後何処さ 熊本さ
[二度ついて、回る 一度ついて、回る]
熊本何処さ 仙波さ
[二度ついて、回る 一度ついて、回る]
仙波山には狸がおってさ
[6回ついて、一度背中を通して左手へ]
それを漁師が鉄砲で撃ってさ
[6回ついて、背中を通して右手へ]
(146) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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刺客 博史は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 02時頃
刺客 博史は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 02時頃
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煮てさ 焼いてさ 喰ってさ
[一度ついて回る 一度ついて回る 一度ついて回る]
それを木の葉でちょいとかーぶーせー
[6回ついて、最後は手鞠を両膝で押さえてお終い]
夕ちゃんも、やろ?
[はい、と差し出してみる 手鞠は好きだ、何故好きかには、色々理由はあるけれど 今しか出来ないような気がして、凄く好きだ]
(147) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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うん。
[手鞠を受け取って。 ぽん、と突きながら歌いだしたのは、幼い頃から慣れた歌だ。]
坊さん頭は 丸太町 つるっとすべって 竹屋町 水の流れは 夷川 二条で買うた 生薬を ただでやるのは 押小路 御池で出逢うた 姉三に 六銭もろうて 蛸買うて 錦で落として 四かられて 綾まったけど 仏仏と 高がしれてる 松どしたろ
[自分では、この村以外のことは憶えてはいないのだけれど、もとは都のほうの人だった母から最初に教わった。 村で聞くような歌とは、言葉も節もずいぶんと違う。 この村で育って、その歌のような言葉遣いは、ほとんどできないのだけれど。 でもとても、懐かしい歌だ。]
(148) 2011/08/13(Sat) 02時半頃
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夕ちゃん、上手ー
[ぱちぱちと、手を叩く 私より、きっと、何をしても上手で だから私は、夕ちゃんが凄いと思うし 自慢の双子、と言うと可笑しいけれど]
上手なぁ
[やはり、素直に関心してしまうのだけれど 私には、その歌の記憶がないのだから だから、一緒に歌う事は出来ないのだけれど]
(149) 2011/08/13(Sat) 02時半頃
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夕ちゃんは知っていて、私は知らない 当たり前の、事だけれど…――――
[最初は、こうするはずではなかったのに どうして、こうなってしまったのか これを知るには、一年前の事を思い出す必要がある]
(*10) 2011/08/13(Sat) 02時半頃
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じょ、上手かな。
[朝顔に褒められれば、素直に嬉しいのだ。]
でもさ、あの歌で、すぐちゃんと突ける朝ちゃんのほうが、すごいよ。
[そう言ってから気づく。 朝顔はもしかしたら、あの歌を前から知っていたのではないか。 でもそれなら、どうして自分は知らなかったのだろう……。**]
(150) 2011/08/13(Sat) 02時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 02時半頃
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――村の道――
みんなは一緒に何処かにお出掛け?
[内心其れ所では無いのだけれど一応聞いて。]
――――うん、身体のほうは大丈夫。 僕が残念なくらい健康なことは、ここに居るかっちんが良く知ってるよ。
なんか元気過ぎて、やたら扱き使われるんだよね。 神楽さんに僕の体力の半分くらい分けてあげられたら、多少は僕も、か弱くて大切にされる可愛い女性になれるのかもしれないけれどね。
なんでそう出来ないんだろ…
[博史が気使いの言葉を発すれば首を横に振って笑ってみせる。 近況を話す口振りは明るく、内容には冗談も交えた。]
ううん。本当の本当に用事なんてないよ。何にも。 三人で何してるのかなって思って見てただけ**
(151) 2011/08/13(Sat) 02時半頃
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うん、上手だよ?
[夕ちゃんが、嬉しそうな顔をしてくれた
私の知らない事を知っている夕ちゃん 私の知っている事を知らない夕ちゃん ずっと一緒にいたはずで、一日も顔を合せなかった日は無い
さて、何故だろう]
夕ちゃん…――――
本当に、お祭り、楽しみだね
[時間は、もうないかもしれない]
(152) 2011/08/13(Sat) 03時頃
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女中 おみつは、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 03時頃
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[ねぇ夕ちゃん、疑問に思った事はない? どうして、自分ばかり用事を頼まれるのか いつも一緒だったはずなのに、一緒だった気がしないとか そんな事は、ないかな? どうして私を、無口な子だと周りが想っているのかとか どうして、いつも一緒だと周りが言うのかとか 不思議には、想わないかな? どうして、だろうね]
ねぇ夕ちゃん…――――
私がいなくなったら、寂しい?
[ふと、我慢出来なくなって、問うてみる 夕ちゃんは、覚えているかしら あの日の事を、覚えているかしら 覚えているはずはないけれど、それでも 覚えていてほしいと思うのは、我儘かしら]
(153) 2011/08/13(Sat) 03時半頃
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…―――
[そういえば、イヤホンは何処においていたろうか 通信機は、まだ生きているのだろうか お家に帰ったら、確認しておこう もうすぐ、未来に帰るお祭りの日
帰る時は、未来から来た人達と合流しなければならない 道は、一度しか開かないのだから でも、誰が未来から来た人なのかは、聞いていない 通信は、しておかないといけないのだろうか]
…――――
[いや、出来るならしたくない 私がもし、帰りたくなくなった時に 私がいる事を知っている人がいたら、困るもの]
…――――
(*11) 2011/08/13(Sat) 03時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 08時頃
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――……え?
[思いもかけない問いかけ。
『私がいなくなったら、寂しい?』
寂しいとか、寂しくないとか。 考えたこともなかった。 だって――朝顔がいなくなるなんて、起こるはずのないことだから。]
朝ちゃん。 いなくなっちゃうの?
そんなこと、ないよね。 だから、寂しくもならないよ。
[ちぐはぐな答えだけれど。 とっさには、そんな風にしか、答えられなかったのだ。**]
(154) 2011/08/13(Sat) 08時半頃
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[おまえもこの兎が可愛いかろう、日向 ならばこちらに協力するのだぁ――!!
兎片手、仁王立ち。 その仁右衛門の滅茶苦茶な言と指をつきつけられる。
さらに何だか色々と説かれたものの、 じっくり把握していられる心境ではない。]
(155) 2011/08/13(Sat) 13時頃
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あばばばばば…
えぇと、えぇと、 うさぎさんがうさぎさんが、…ぴんち?!
お、お、落ちついて下さい、仁右衛門さん! うさぎさんを、はなして。ね? ね?
[宥めの意で手のひらを突き出し、声を張り上げるも。 相手はそんなの聞き入れやしない。]
(156) 2011/08/13(Sat) 13時頃
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………〜〜〜〜!!!!!
[日向の足先が仁右衛門へにじり寄る。 そして、日向は屈みこむと。]
(157) 2011/08/13(Sat) 13時頃
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[そのときふと、仁右衛門をみやる。
なんと彼は兎に頬ずりしていた。]
[口ではなんだかだ言っていたが もしかして 兎に触りたかっただけなのだろうか??]
[思った時には。 勢いのまま、始まっている指先の動作。
か っ く ん
仁右衛門の全身が緩む。 兎が逃げ出すには、絶好の機会だ。]
(158) 2011/08/13(Sat) 13時頃
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(訂正 >>157と>>158の間に ↓)
――――ぇぃっっっ!
[彼の膝裏を指でつつこうとした。]
(159) 2011/08/13(Sat) 13時頃
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[拘束を解かれ、傾く兎の身体。 そこを抱きとめようと試みた日向の腕を台替わりにして地へとび下り、 兎は跳ねて行った。]
[ こら まてぇぇぇい!!
すぐさま兎のあとを追いかけ、駆ける仁右衛門。 日向のことなど、すっかり忘れさられてしまったらしい。**]
(160) 2011/08/13(Sat) 13時半頃
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――――じゃあ、僕、行くね。
お使い、頼まれてるんだ。 こんな朝から、大変だよ。暑いし。うん。
[ぶつぶつ言いながら。後ろ手に少しずつ、後ずさり。 再度、微笑んで、女はその場から立ち去った。]
(161) 2011/08/13(Sat) 13時半頃
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…――――
そうだね、居なくなったりしないね だから、寂しくなる事も、ないよね ずっと、一緒よね
[きっと、二人のちぐはぐは 私が、全て話さないから起こる事なんだろうけれど でも、そういう決まりなんだもの 軽々には、話せないもの 今はまだ、そんな話、出来ないよね]
ごめん、夕ちゃん 気にしないで?
(162) 2011/08/13(Sat) 13時半頃
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[遠くから、まてぇぇぇ、と言う声が聞こえる なんだろう、鬼ごっこでもしているのだろうか]
…――――?
[そちらの方を、見てみると ぴょこんと跳ねる、まんまる兎 白の、大きなお饅頭みたいな兎]
あ、真昼ちゃんだ
[あんなに大きいのに、兎鍋にされていないなんて 真昼ちゃん以外、考えられない それを追いかける、仁右衛門先生 お祭りの事に詳しい、ちょっと怖い人]
ま、まさか、真昼ちゃんを食べる気かな…?
(163) 2011/08/13(Sat) 13時半頃
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[助けなくては、と思ったけれど ここからでは、少し遠いから]
真昼ちゃん、こっち、こっちだよー
[こちらに呼ぼうと、手を振った]
捕まったら、食べられちゃうよ
[本当は、そんな理由で追いかけているわけではないのだが そう思い込んでしまっているのだから、仕方ない]
(164) 2011/08/13(Sat) 14時頃
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[こちらの方に、駆けて来るまんまる兎 それを追いかけてくる、怖い先生 なんだか、先生の方は息が切れているみたい 大人は、体力がないなぁ
真昼ちゃんを抱きとめようと、膝を折って手を広げ おいでおいでと、手招きをして ぴょこんと跳ねた真昼ちゃんは、すっぽり腕の中に収まった]
よしよし、怖かったね、真昼ちゃん
[息も絶え絶えに追いついてきた、仁右衛門先生 思いっきり睨んでやったつもりだけれど 傍から見たら、じっと見ているのと変わるまい]
真昼ちゃん、いじめちゃだめ
(165) 2011/08/13(Sat) 14時頃
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