35 星降る海岸に纏わるエトセトラ
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ふふ、団十郎も苦労しているねぇ。
[すごい図面を前に頭を抱える団十郎を想像して。くすくすと小さく笑う。 自分の脅かしに相手が身震いしたのを見ると、真顔のまま頷いて見せるのだが]
ぺーたの、昔?
[記憶を巡る、奇妙な体験話に、真顔のまま目を瞬かせる]
(82) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2011/08/17(Wed) 00時頃
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――神楽邸・縁側――
[昨日抜け出したことを咎められて。 今日はちゃんと家にいなさい。と叱られている。 朝顔が遊びに行きたいなら、抜け出す気は満々なのだけれど。
言い付かった仕事は、赤紫蘇干し。 土用干しを終えて梅干しの、漬け込みに使った赤い紫蘇の葉を、梅酢を絞って、破れていないきれいな大きい葉は広げて、縁先の笊で乾かしていく。 きれいな形にならない塊も、乾かしてくだいた「ゆかり」にすれば、立派なふりかけになる。
うまく破かずに大きな葉を広げられると嬉しくて。 遊び半分。 近くでは明之進が不思議な曲を吹いていて。 それに朝顔がいれば。 楽しい時間ではあるのだけれど。
考えることが多すぎて、今日はあまり捗らないのだった。]
(83) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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[地主の屋敷は村の外縁部にある。 そこからは村の中心部などよりも、神楽邸のほうが距離は近い。 少しだけ遠回りして、神楽邸のほうへ足を進めた。]
―神楽邸の庭(こっそり?)―
[神楽邸の塀の穴へ到達したのは、 笛の調べが止んだ後。
スイカを置き、勝手知ったる抜け穴から上半身だけを突っ込むと、小さな紙包みを懐から取り出す。
その紙包みを、傍の低木の枝へ 派手な色の組み紐で括りつけた。]
(84) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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[大人になったなら、便利さや豊かさに、心を奪われて 未来の方が良かったとか、思うかもしれないけれど
子供の私には、どんな便利な生活より、豊かな人生より 心の温もりが、大事なの もしも許されるのならば、ずっとこの温もりの中にいたい
それを、決まりが許さないと言うのなら 何か、許される方法を考えよう
そう思いながら、眠った夜]
―― そして現在 神楽邸 ――
(85) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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[『記憶』を『手繰ろう』とすると、何かに『邪魔』をされて。 連なる言葉に、相槌を打とうとするがぎこちなく]
そうだな、きっと歳だよ。僕もこのところ、とんと物忘れが激しくてね。
[そう言って笑い話にすり替えるも、視線がどうも定まらない]
そうさ、次呑む時は、思い出話を肴にしよう。きっと朧が、いろいろ話してくれる。
[団十郎の「手伝えることがあるなら何でも」という、常と変らぬ頼もしい言葉に、ほっと安堵したように息をほどいて。ありがとう、と呟いて、立ち去る背を見送った]
(86) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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―― 縁側 ――
[夕ちゃんが、お手伝いをさせられている 私もやると、少し手伝ったけれど やればやるほど、無残な紫蘇の葉が出来あがって 葉っぱが可哀想になって、やめてしまった
すぐ隣では、明様が、少し昔の流行歌を吹いている あれ、少し昔のこの時代に、こんな曲があったんだっけ?]
明様…――――?
その歌は、なんと言う歌? 私、聞いた事があるのだけれど
[耐えられなくて、聞いてみた この時代の歌ならば、それで良いのだけれど]
(87) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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―海岸― [ザバザバーっとふんどし一丁で泳ぐ姿が海岸に見える]
よっと。 ずいぶん涼んだし、これくらいにしておくかなー。
[海から上がると、置いておいた上着を羽織る。 この熱気なら、そのうち濡れた体も乾くだろう]
おっ、なんだい団十郎。 どっか出かけてたのか?
ああ、志乃のボロ傘の事か。 早く直して届けてやんなよ。
あれがないって言い訳して、働けない。 なんて言い出しそうだからな。
(88) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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―海岸― [その後軽く雑談してて、色々団十郎から聞かされただろうか]
んー、ないない。ただ人手が足りな過ぎて呼ばれただけだろ。 俺は、遊ぶのと畑仕事で忙しいから、遠慮しとくぜ。
さーて、どこに遊びに行くかな。 [別れ際に一平太の事も聞かれただろうか。]
あ? 既に酔ってるのかい。 それとももうジジィになっちまったか。くっくっく。
[悪態ついた後に駆け抜けて逃げていった]
(89) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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勝丸は、全力で駆けているうちに、鳩渓堂の傍まで来ていた。
2011/08/17(Wed) 00時頃
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―鳩渓堂―
おっと、いけねえ。 見つからないうちに、逃げなきゃな。
[とは言ったものの、空き地に誰かいないか見に行ってからだ。 遊び相手が居るほうが楽しい]
そっかー、志乃は今いねえしなあ。
[空き地には、いつも志乃の質問に答えている連中がいたが 指定席にいる主の姿は見えず]
(90) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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[紙包みの中身は、 兄のようにも想うひとへ宛てての手紙。
習い事などで色々と生活が忙しくなって後には、明之進には、 これまで何度となく、こうして手紙を送ってきた、 と、記憶している。
この庭木のこの枝に結ぶ、 それも、二人の決めごと。]
(91) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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─ 神楽邸・縁側 ─
……え?
[朝顔の問いかけに、手を止める。思わず上がった声は、呆けたもの。>>87]
今まで、この曲を聴かせた事、ありましたっけ?
[誰かがいた時に奏でた事は、今まではなかったはず。 風に乗った調べを聴いたのか、とも思うのだけれど。 それなら、何故、曲名を聞いてくるのかという疑問も生じる]
……曲名は、忘れてしまったのだけれど。 私が、『以前にいた場所』で。 一時期、流行っていたものですよ。
[とはいえ、今の疑問が思い違いであったなら、不用意な答えはできぬから。 慎重に、言葉を選びながら、こう返した]
(92) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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[しばらくその場に立ち尽くした後、黙りこんだまま書斎へ戻る。本棚の中、古びた一冊を取りだして]
……、
[何度も読み返したその手記の、目当ての頁はすぐわかる。 紙の上に並ぶは舶来文字。その並びは、手元に多くある学術書と同じ阿蘭陀語ではなく。この国には未だほとんど知られる余地無い英吉利語]
あった。記憶を、手繰る者。
[記憶操作を、ふとした拍子に自力で外してしまう人間が、ごく稀に存在すると]
まさか、団十郎が……?
[ただの物忘れと、思えないこともない。 けれど。あの装置が、働いたようにしか思えないのだ]
これは、少し、困ったな。
[手記を閉じて文机に置くと、天井仰いでため息*ついた*]
(93) 2011/08/17(Wed) 00時頃
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発明家 源蔵は、メモを貼った。
2011/08/17(Wed) 00時半頃
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少し昔、流行った歌だと記憶してます その頃私は、更に子供だったから あまり覚えていないし、聞いたことがあるくらいだけど
[何処かで聞いたのか、と言うから 私は、そう答えた]
以前いた場所…――――
明様・・・?
[慎重な態度を、感じ取ったけれど 夕ちゃんは事情を知っているし 他の人は、少なくとも姿が見えていなかったから]
明様、貴方…――――
(94) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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ん?もしかして…
[先ほどの団十郎との会話を思い出していた]
まさか、まさかだよな。 一平太も、あっちから来たやつ。 なーんて事はないよな、うん。
[通信はオンになっていた。 これが本当なのか、嘘なのか、なんでもいいから話して貰いたい、そういう気持ちがあった]
(*4) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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…――――?
勝君? ぺーたが、どうしたって?
[響いてきた声に、ちょっとびっくりしてしまって]
ぺーた、私達の時代からきたの?
(*5) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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[そっと、傍に歩み寄って 誰にも聞かれないように、耳元で]
貴方は、何処から来たのですか?
私と、同じ場所ですか?
[こちらにいる未来人の情報など、貰っていない 通信が繋がる相手すら、つい最近まで知らなかった]
(95) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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[庭木の影に居た頃、もしも縁側に人影があったとしても そのひとらの話声は耳に届かない。]
[手紙の文面は。]
『明之進さん。
お身体の調子は如何ですか。 とっても暑い日が続いてますから、くれぐれもご自愛下さいませ、ね。
もうすぐ、お祭りの日ね。 楽しみだわ。 あの、祭りの折りには、明之進さんも一緒に屋台を巡って欲しいです。
お祭りの日は海岸に星が降る日でもありますね。 星が降るのみたことはないけれど、一つ二つでなく たくさん降るなら、さぞや壮観な光景でしょうね。 もし、自分がそんな光景に遭遇したら、 御先祖様よりも、流れ星に願をかけると叶うという伝承が真っ先に頭に浮かんで、必死になって願いごとを唱えてしまいそう。
(96) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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まだ、ちゃんとはわかんねー。 でも、団十郎と話してて、記憶に綻びが出てるみたいなんだ。
その記憶の中で一平太がいない…らしい。 酒呑み団十郎の与太話だといいような、ほんとならほんとで…
[一平太が未来から来ていた。 だったら何故、反応しないのか。 あいつの端末は、故障しているのか?
一平太をライバル視している事もあり、さまざまな感情と疑問が浮かぶ]
はあー、考えがまとまらねえ。
[いつものような気もする]
(*6) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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まあ、こっちで反応出来ないみたいだから 俺でもいいけれど、先に会ったら朝も一平太に話してみてくれないか。
[どう、何を話すのか。それは浮かばない。 ただ同胞なのか、どうか。 ...はそれを知りたくなっていた]
俺たちの他にも、やっぱり居たんだな。 こっちに来てるやつ。
でも、また餓鬼。 大人は居ないのかねえ。
[大人なら、こういう時の対処をきちんと出来るはず。 そういう思いこみからの言葉が出てしまう]
(*7) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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[朝顔の返答は、ごく自然なもの。>>94 考えすぎか、とも思うのだが]
そう、ここに来る以前に、ね。
[もう一度、繰り返す。 関わりなき者であれば、それは『都』での事、と受け止めて流すだろうと。 そう、思っていたのだけれど]
…………。
[耳元に落ちた、小声の問い。>>95 浮かんだのは、困ったような笑みだった]
ここで……そうですよ、と言ったら。 ……あさは、どうしますか?
[一呼吸分、間をあけて。小声で向けるのは、問い返し]
(97) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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『流れ星に。願いを叶えてもらうとしたら。 明之進さんなら、どんな願いをかけますか。
わたしの願いは、決まっています。 「明之進さんの身体が丈夫になりますように。」 これ、よ。
なんだか妙なことを書いてしまったかしら。 ごめんなさい。
そうそう、星降る海岸で思い出したけれど、 仁右衛門さんが、明之進さんにまで例の見張りを頼んだそうね。 悪い人ではないのでしょうけれど、困ったものね……。
日向』
(98) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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…――――
それ、多分、違うんじゃないかな
[なんとなく、そう思っただけなのだけれど]
記憶操作は、自力で解くのは難しいよ そういう、特異体質な人もいるかもしれないけれど それなら、ぺーたはここの者でないと話すはずでしょう? 記憶を思い出す事が難しい、とかさ そういう表現には、ならないよ
(*8) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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ん、わかった、聞いてみるね
あ、後ね 明様、わかる? うちの、御主人様ね?
明様、もしかしたら、未来の人かもよ?
[まだ、相手の反応が返っていないから、わからないけれど]
(*9) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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[文のあとには、露草の押し花が添えられている。]
[抜け穴から道へと戻ると、 スイカを片手に、神楽邸を後にした。**]
(99) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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ああ…、それならそれでいいんだ。 違うなら、違うでいいんだ。
(表現か、難しい事言うな。 けれど、あさっぽいと言えば、あさっぽいか)
よっし、ありがと! くよくよしてねえで、ちっと体動かしてくらあ。
(*10) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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っとっとっと。 な、なんだって。
[走ろうとした時に、驚きの事実がぽぽぽぽーん]
(*11) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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そうですよ、と言ったなら そうだなぁ・・・安心します
なんだか、星降る場所を見に行くと言う人が多くて どうしたらいいか、わからなくなってて 明様なら大人だし、色々詳しいんじゃないかなぁって
[私は、何かをするつもりなんてないんだ ただ、不安なだけなんだ 私も、通信機の先の相手も]
私、事情があって、相談相手がなかなかいなくって
(100) 2011/08/17(Wed) 00時半頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2011/08/17(Wed) 01時頃
子守り 日向は、メモを貼った。
2011/08/17(Wed) 01時頃
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ん、くよくよしちゃ、だめよ 勝君は、元気な方が似合うもの
[そう言った後]
ん? 明様が、未来の人かもって
(*12) 2011/08/17(Wed) 01時頃
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……安心、できますか。
[返された言葉に、小さく息を吐く。>>100 疑問はどうやら、正解であったか、と。 吐息に乗るのは、そんな想い]
確かに、皆さん興味を持たれていて。 ……私も、これはよくないのでは、と思っていたのですよ。 何事もなく、穏やかに『その時』は廻るべき、と。 ずっと、そう思っていますしね。
[やはり、仁右衛門の頼み事は『彼ら』を困らせていたのか、と。 そんな事を考えて]
……まあ、確かに相談などし難い事ではありますよねぇ……。
(101) 2011/08/17(Wed) 01時頃
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ええ、安心、出来ます 私、誰かに危害を加えるつもり、ないし 出来る事なら、誰にも、何もしたくないの
ありのままの世界に、ありのまま在りたいの
[正確には、私自身 このままずっと、ここにありたいとも思っているのだけれど]
ねぇ、明様 明様は、元居た場所に、帰りたい?
[そう、問うてみるのは、自分の心の在り方を 他と、比べてみたいと思う、好奇心なのだけれど]
相談、出来ないでしょ 私子供だし、難しい事よくわからなくて
(102) 2011/08/17(Wed) 01時頃
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