246 とある結社の手記:9
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……パティ。 これ、ちがう。 オレンジじゃない。
くさい……どぶみたい。
(*24) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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あれほど好きだった食事が、苦痛になった。 なにをたべても、感じるのは腐臭と苦みだけ。
村の合間から、なにかの囁きが聞こえてくる。 今日は誰をさらう。明日は誰を食べる。 そんな囁き声。
誰も信じなかった。 少なかった口数は、更に少なくなった。
(30) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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"気狂いフューラ" 心無い人から、いつしかそう呼ばれるようになった。 少なかった友達は、更に少なくなった。
傍にいてくれるのは、パティ。 そして花屋の娘、メアリーだけ。
『それはきっと、特別な魔法よ、フューラ。』
そう言って笑い飛ばす、そんな笑顔が明るい女の子だった。
(31) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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― オナカ スイタ ―
(*25) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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いつものように空腹にあえいで、 あてもなく村をさ迷っていた時。
『これは……旨い。上物だ。』
そんな声が聞こえた。 人の声か、悪魔の声か、もうよくわからない。 ただよってくる香りに鼻がひくひくと鳴った。 ふらふらと引き寄せられるように、その香りの後を追う。
(32) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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囁き声の数が増えた。 賑わう人々。飛び交う会話。 そこは、村の大きな宿屋だった。
宿屋の亭主ルパートとは顔なじみだった。 お腹が空いた。空いて、空いて、どうしようもない。 そう懇願すると、ルパートは"いつもの笑み"を浮かべて、 宿で出す肉料理を分けてくれた。
その肉からは悪臭も腐臭もしない。 大好きだった、あの頃の美味しい肉の香りだ。 いてもたってもいられず、手づかみで肉にかぶりついた。
(33) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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― オイシイ ―
(*26) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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お腹が鳴って、手がとまらなくなって、どんどん食べた。 勘弁してくれよ、なんて苦笑するルパートをよそに、 どんどん食べた。
これなら食べられる。いくらでも食べられる。 豚?牛?羊?それとも―もっと特別ななにか?
見てみるかい? 誘われるがまま、切り分けられる前のその肉塊を見た。
それは、メアリーだった。
大きな街に移ると、家族と一緒に村を去った、 彼女の上半身が、そこに在った。
あの明るい笑顔は、もう二度と見れない。
(34) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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― オイ……シ……イ ―
(*27) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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雑用などを手伝いながら、その対価として肉を貪った。 宿を拠点に、村を通り過ぎる様々は人々。 商人、学者、楽団、狩人、犯罪者、貴族、道楽者。
なにを食べ、なにをして過ごすと、どんな味になるのか。 見聞きし、試食した味の全てを舌に叩き込んだ。 ロイエには、その才があった。
魚に心を砕く魚屋は居ない。 口をきく肉袋。最初からそう思えばいい。 ルパートの言葉に救われた。 ルパートが目標になった。
(35) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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[フーバー家から誘いがくるのに、 それほど時間はかからなかった。 味覚の才ある幼い人狼。 そんな噂がたったらしい。
それと対抗するかのように、 ローザス家からも声が掛かった。
婦人に打たれた頬の痛み。注がれた眼差し。 (>>0:287)(>>1:71) その意味がわかった時には、もう遅かった。 フーバー家で待っていたものは、 暗部に携わる汚れ仕事の数々。
出荷用の女中たちを育成する。 それがロイエに約束された任務だった。 首輪に繋がられたフーバー家の人狼たち。 その中に、ロイエは加わった。]
(36) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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[そして運命的な、あの日。 屋敷に仕えるようになってから、数日後。 まだスカートで歩くこともおぼつかない頃。
フーバー家当主の娘。リンダ=フーバー。 そう紹介された少女は、まだ幼く、無垢で、 しかし、すっかり怯えきっていた。]
(37) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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……いたく、しないよ?
[2人っきりの時間が増えた。 少女は、遠慮がちに口をひらくようになった。 幼い口から語られるのは、怖いおばけのこと。 誰もそれを信じてはくれないこと。 そして、"お父様"からの激しい折檻のこと。]
(38) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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ねぇ……きこえてる?
おんなじだね。 わたしたち。
(*28) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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[自分たちにしか聞こえない声があるように、 リンダにしか視えない世界がある。
人間と人狼。
その境を飛び越えたロイエにとって、 その結論は、とても自然に思えた。
そしてリンダは、この世界と向こうの世界。 そのどちらにも、居場所がない。]
(39) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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……おとうさん。
このこね……とっても、オイシソウ。
(*29) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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……居場所になってさしあげます。 お嬢様。
[この世界にも、彼女の目に映る世界にも、 リンダの居場所がないというのなら、 もう自分がそうなるしかなかった。
まだ死ぬわけにはいかない。 リンダを包む世界、そのものに成るのだから。]
(40) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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【コルクボード】
霊能者より結社員各位へ
本日の処刑をもって3名の『人狼』を駆除完遂したことを報告いたします。 『人狼』3名
1.ワンダ 2.モンド・ロムニオ 3.ラルフ
証言者:『占い師』ピスティオ 『霊能者』*ロイエ・フューラ*
(41) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃
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─ 夜 ─
[本当はちょっと、軽率だったかなって思った。 何がって、みんなの”食事”に同行するなんてことが。
どう考えてもきっと血の匂いは臭いだろうし、正直こうしていても具合悪くならない自信はあまりない。ない、けど。 でもついて来てしまったのは、嬉しかったから。
ルパートに”同胞”と呼ばれて嬉しかった。 モンドをヒトのやり方で殺して、人”狼”になれたのが誇らしかった。その祝いの食事だ。だから。頑張ってみようと思った。
だってみんなが──、”仲間”が祝ってくれるというのだから。]
(*30) dia 2018/08/07(Tue) 01時頃
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[……最初は、仲間なんてどうだって良かった。
だって幾ら仲間と言っても、彼らは人狼。 占われれば、それでお終い。こんな狭い檻に閉じ込められれば、所詮逃げられやしない。逃げられないなら早晩死んでしまうだろう。
それならば。それまでの間、上手く協力した風を装い彼らを欺き人を欺き、まんまと生き延びて逃れればいい。そんなつもりだった。
占われても平気だから、なんて。 彼らのうちで唯一の人間であることは、優越感の元にしかなってなかった。>>1:*34]
(*31) dia 2018/08/07(Tue) 01時頃
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[けれど。マリオが死に、イヴォンが死に。 少しずつ、少しずつ”人”の楔は抜け落ちてゆき。 代わりに少しずつ、少しずつ彼らとの時が降り積もる。
ずっと、ピスティオは根無し草だった。 他に同じような人間など、どこにもいない。 少なくとも見たことはない。
両親には、この”声”は届かなかった。 占いと称して使った青い石、あれは正真正銘母の形見だ。 彼らは人狼の存在を知っていた。 知ってなお、自らの身すら守れない非力な”人間”だった。
今にして思えば。 母は本当の”占い師”だったのかも知れない。 無論、ただの思い込みだったのかも知れないし、違うかも知れない。どちらにせよ、とうの昔にルパートの肉になってしまった彼らに問うことなど出来はしないのだけれども。]
(*32) dia 2018/08/07(Tue) 01時頃
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[「置いていかれちまったのかい」、と。>>1:*40 聞いたのが、初めて「目の前で」聞いた人狼の声だった。
それまでも何度も耳にはしていたはずだけど。 人狼は人狼で、ただの人間の子どもに声が聞こえるだなんて思いもよらなかったはずだし、こっちもこっちでどうしていいか分からないから、彼らに話しかけるなんてこともなかった。
だからルパートの声は少しびっくりしたし、この村にそのまま居ついたのは結局のところ、彼ら人狼がここに居たから。という理由もかなり大きい。無論、ローザス夫妻の好意あってのことだったけど。]
(*33) dia 2018/08/07(Tue) 01時頃
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[どこにも半端な人間の”居場所”などなかった。 いいや。この村に居ついてからは、少しだけあった。
それはローザス家の下働きだったり、人狼らの手伝いだったり。 或いはラルフやノア、ユージンやマリオと釣りをしてみたり。ルパートの宿に出入りしてベッキーと他愛もない話をしてみたり、村のあちこちでちょっとした手伝いをしてみたり。
いつもいつも、愛想良く振る舞っていた。 いつもいつも、誰かの何かであるように。 浅くても一時でも、そこに”居場所”の出来るように。
…───いっとう身近に、 親のように想ってくれてる人の情には気が付かないまま。]
(*34) dia 2018/08/07(Tue) 01時頃
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へええ…… 便利なもんだなあ。
[足元を少し小柄な漆黒の獣がくるくると回る。>>*11 音を立てないその仕草に、素直に感嘆の声が零れた。 人の目には捉えにくい黒い毛並みは、つやつやとして触り心地が良さそうだ。]
うん、分かった。 なるべく足音を立てないように行くよ。 今更だけど…邪魔が入っても困るしね。
[人間なんて、もう随分と少なくなった。 モンドが居れば、耳聡く異変に気付いたのかも知れないけど。きっともう、そんな心配はないだろう。
ないとは思いながらも、慎重に歩く。 人間の足は、彼らのように静かには歩けないのだから。]
(*35) dia 2018/08/07(Tue) 01時頃
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[今宵はお祝い。 ただの中途半端な人間から、人”狼”になれたお祝い。
もう居場所を探す必要はない。 同胞はここに居るのだ。 そう思うと誇らしさと共に嬉しさがこみあげてきた。 だから。少し頑張って”食事”にも行く。
慎重に廊下を歩んで、パトリシアの部屋の扉をそうっと覗いた。 鍵はかけられてない。 あっさりと扉を開けば、中からは血の匂いがした。]
(*36) dia 2018/08/07(Tue) 01時頃
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…………っ…
[思わず眉間に皺が寄る。 手にしてきた布切れを、ぐいと鼻と口元に押し当てた。
息苦しくなるけど仕方ない。 この臭いよりは、ずっとマシだし。]
(42) dia 2018/08/07(Tue) 01時頃
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……”それ”
もう、平気なのかい? 起き上がったりは、しない?
[暗闇を見透かせない人の目には、倒れた”何か”に黒い獣の影が圧し掛かっている影ばかりがうっすら見える。 がつがつと、時折下になった影が揺れるのは恐らく自分の意思ではないだろう。ないだろうけど。一応、聞いた。
恐る恐る、といった響きはどうしても声に乗っただろう。]
(*37) dia 2018/08/07(Tue) 01時半頃
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(………… うわ。)
[人狼が人間を喰らう。 その姿を怖い、と思った。やっぱり怖い。 人狼を怖くないなんて、どこの馬鹿が言ったんだ。 こんなの怖いに決まってるだろう。怖くないやつなんて、どこか狂っているに違いない。
濃密な血の匂いが、口と鼻に押し当てている布越しにも容赦なく侵入して来る。どうしようもなく膝が震える。身体の震えを押さえようと、壁に寄り掛かった───いや、壁に背を押し付けた。
それでも震えが止まらない。匂いが。血の匂いが。 ごくりと、喉が鳴った。気持ちの悪い唾が口の中に沸いている。]
(43) dia 2018/08/07(Tue) 01時半頃
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……………、
[美味しそうだねとか、なにか。 言おうかと思ったけれども声が出ない。
いや実際に口を開く必要はないんだから、言おうと思えば言えたはずなんだけど。でも無理だった。 代わりに喉の多くからせり上がって来るものがある。
だめだ。だめだだめだだめだ。今はだめだ。
それを必死に飲み下そうとした。 余計に上がって来た。胃が痙攣する。 どうしようもない圧が、耳にじんと響いた。]
(*38) dia 2018/08/07(Tue) 01時半頃
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……ぐっ……、
[小さく音が鳴った。 大して内容物のない胃から、酸っぱいものが上がって来る。 喉に酸っぱい刺激を感じた。そうなると止まらなかった。]
ぅ……… 、…ぅぇっっ…
[布切れを必死に口元に押し当てる。 息を吸い込む。濃密で新鮮な血の匂い。 余計に、吐き気が込み上げてきた。]
(44) dia 2018/08/07(Tue) 01時半頃
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