279 宇宙(そら)を往くサルバシオン
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…行ってくるよ。
[ 今日に至るまでに何人もの命が失われた
皆の総意により宇宙クラゲを2人追放した。 コータの先輩を含め4人の命が宇宙クラゲによって奪われた。
立ち止まる事は、目を閉ざす事は、許されない そうして踵を返して小さな猫の影は談話室の方へ消えていった ]
(54) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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─ 談話室 ─
おはよう、ワクラバ。
[ 窓際に居たワクラバ>>34に声を掛けた 他の人が来たなら同じく挨拶をしただろう
そして皆が談話室に揃った後に口を開く ]
(55) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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今日を迎えたから皆分かっているかもしれないが… トルドヴィンはクラゲに寄生されておった。
残りは一匹だ
[ 皆の顔を見渡しながら 伝えるのは、そんな簡潔な事実だ ]
…そして、今晩襲われたのはシルクだろうな。 シルクの部屋には掃除ロボットが入って 綺麗に片付けられていた。
気になるならば、見てきたら良いだろう
[ 感情を殺した声で見たものを伝えた** ]
(56) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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― 昨夜、談話室 ―
[昨日のアーサーの意見も、沈黙を交えながら なるほど、と聞いていた。
ミタシュもアーサーも、 三人食べた時点で食べるのをやめ偽ればいい。 けれど提示されたデータ上そうはならないだろう。 と答えた。
モナリザは、 食べるのをやめるのは同じだが、 そのまま票操作をされるのがこわい。 データを鵜呑みにはしない。 と答えた。]
(57) 2020/09/03(Thu) 20時半頃
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[モナリザが言ったように、 それがヒューマノイドの、モナリザの特性ならば、 それはそうなのだろう。
だが、…。 もう少し、考えを纏めたい。
生き残れるのはどちらか一方だけ。(>>45) その言葉を聞いて特に長く視線を置いた。]
… そうだな。
[そうして、呟く。 これは昨日の談話室での一件だ。]*
(58) 2020/09/03(Thu) 20時半頃
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― 朝、談話室 ―
[やってきた猫の姿が見え、視線を置く。 挨拶に少しだけ目を細めた。
良かった、と思う。 彼が生きている事は素直に喜ばしい。 色々な意味で、だが。
他の誰かが来ても、視線を置く。 ―――…、 … 姿が、見えない。と思った。]
(59) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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[解っているかもしれない、と言われた。 確かにこの状況ではじまらないとなると、 そうなのだろうと思う。
トルドヴィンを思い出す。 瞑目は、出来るようにできていなかった。
が、
まだ、見えない姿がある。]
(60) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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[本当は、予想はついていたのだ。 この時点で。 姿が見えないのだから。 そうだとしか思えないだろう。
部屋を見に行かなくても、 ロボットの出入りを見なくても、
解る。解っていたはずだ。なのに、]
(61) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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[その言葉を聞いた時、(>>56) 少し大きめに、目を見開いた。]
… ……
………
[そうして、無言で談話室を出る。 いつもどおり、のそりとした動きで。
後について来る者がいても気にしないが、 恐らく返事は何一つ返さないだろう。 つまり、気にしない、ではなく気にできないという状況だった。]
(62) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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[機械音だ、機械音がする。
けれど、それよりも大きく、 呼吸音と心臓の音が聞こえた。
煩かった機械音よりも、 どうして、解っている、
みててと いっただろう、
逸っても身体の挙動はいつも通りだ。 のそりとしか動けない。もどかしい。]
(63) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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― シルクの部屋 ―
[辿り着き、扉を開けた。 そこには何もなかった。]
おい。 …いないのか。
[返事は当たり前のようにない。]
(64) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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あさにあつまるていあんをしたのは おまえだろう。
[返事は当たり前のように、ない。]
(65) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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―――、、
[ハァ、と大きく深呼吸をした。 シュー、というマスクの音が聞こえた。]
[フーッ フーッ フーッ]
[呼吸は、肩まで伝わる。 その後、大きく はぁあっ…、と息を吐いて、 ごくんと何かを呑みこむようにして、
漸く呼吸を落ち着けた。]
(66) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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…みれないところへ いって、 どうする。
[絞り出したのはその一言だ。]
どうする。
おれより、おまえが、 いきのこるべきだったろう。
[視線を下に向ける。 シルクと話すときは、いつも視線を上に向けていたのに。 この体躯で見上げるのは、シルクと話す時だけだった。]
(67) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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どうして、おまえまで、
――…
[だから、視線を上にあげた。 気体だったな、と思う。 ちょんとふれられた挨拶を思い出す。]
(68) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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[呼吸をもう一度、落ち着けた。 そうして、暫くは沈黙で過ごし、 少し時間が経った頃に、談話室へと戻るだろう。]*
(69) 2020/09/03(Thu) 21時頃
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─ 談話室 ─
[わたしが談話室に向かったのは、きっといつもより早かった。足取り早く、談話室へと向かう。
胸元には薄荷さんとMan-juの包み紙。 そして手にはシュガーキャンディ。 昨日お兄さんに約束した、色とりどりのキャンディを抱えて談話室へと向かう。]
おにい、さん?
[わたしはまだ、メッセージ>>#0を見ていない。 見るより早く、彼を探してここに来てしまった。
予感はある。ひどく不吉な予感が。 それでも顔が見られたなら、そして皆が無事なら不安は晴れてしまうはずだから。そんな儚い希望を抱いてわたしは談話室へと急いだ。
無情なメッセージを、予感、していたのに。]
(70) 2020/09/03(Thu) 22時頃
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… おにいさん、 どこ?
(71) 2020/09/03(Thu) 22時頃
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……………………… そん な、
[彼を探したわたしの目に、モニターと文字が映される。 ばら…、と。音を立てて色とりどりのキャンディが床に散らばった。わたしの目は、残酷なメッセージに釘付けになるばかり。
ポッドは見ていない、見れなかった。 わたしの神経は別のところに集中をしていたから。 気を散らしては、”彼”を死なせてしまうかもしれない。
そんな、ことも。 全ては無駄であったのだけれど。]
(72) 2020/09/03(Thu) 22時頃
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おにい、さん……っ!!!
[ああ。そうなんだろう。 彼はきっと、宇宙クラゲに寄生されていたんだろう。
こうして、人々が集まれているのがその証左。 分かっていた。 わたしが口にし損ねた、3つめの名前。>>4:77 それはお兄さんの名前じゃなかった。 消去法で、わたしは彼を疑っていたんだろう。それでも。
お兄さんに票は入れなかった。入れられなかった。 情、が。邪魔をしたのかも知れない。]
(73) 2020/09/03(Thu) 22時頃
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……─────、シルクさん。
[それから。どれくらい経っていたんだろう。 猫さんの声>>56に、ゆっくりとそちらに顔を向けた。
わたしの頬に涙の伝った跡はない。 ただ、声からは感情が抜け落ちてた。]
(74) 2020/09/03(Thu) 22時頃
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… シルク、さん。
[ああ。やっぱりわたしは、なにも出来なかった。]
(75) 2020/09/03(Thu) 22時頃
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[ワクラバさんが部屋を出ていく。>>62 わたしはそれを、どこか呆然とした面持ちで見送っていた。
ぼんやりと、椅子に座っている。 足元には転がったシュガーキャンディ、色とりどりの欠片は床に砕けて。]
……、…
[涙は流れてくれやしない。 わたしは、無言のまま手で顔を覆った。*]
(76) 2020/09/03(Thu) 22時頃
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[いったい、どれくらいだろうか。]
(77) 2020/09/03(Thu) 22時半頃
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[朝を迎えてヒューマノイドは、そう思考していた。 求めているものは、この船が無事に宇宙クラゲの恐怖から解き放たれ、穏やかに次の港に降りられる確率である。 それは、自身の生存確率にもつながる。
今日を乗り越えなければ、明日はない。 それは昨日と同じことに思えて、このヒューマノイド・モナリザにとっては、やや意味が異なっていた。]
(78) 2020/09/03(Thu) 22時半頃
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昨夜までは、まだ光があった。 だが今日を乗り越えねば……我らに明日はない。
分の悪い賭けになってしまったものだな。
(*0) 2020/09/03(Thu) 22時半頃
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[だが、立ち止まっていても仕方ない。 集まるというのが取り決めになっている。 脚部ホイールを回して、するすると廊下を進む。]
(79) 2020/09/03(Thu) 22時半頃
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――談話室――
[出ていくワクラバ氏とすれ違う。 何を、と一瞬ホイールを止めたが、用件は近日の捜索隊と同様だろう。 談話室に集い、誰が、と確かめる。
そこにいたのは、アーサー氏。ミタシュ嬢。 そして今出ていったワクラバ氏と、自分自身。 欠けているのは、]
シルク、様、ですか。
(80) 2020/09/03(Thu) 22時半頃
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― シルクの部屋→ ―
[行きがけにすれ違ったモナリザの方は見なかった。 視線を送る余裕もなかったためだ。
――― 暫くの時間の後、呼吸を落ち着ける。 機械音が、脳内へ戻ってきた。 昨日と変わらぬ自分の様子だ。
のそり、と動き出す。 談話室へと戻る足取りは、来た時よりものっそりとしていた。]*
(81) 2020/09/03(Thu) 23時頃
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[ ゆっくりとした動きでワクラバが談話室を出て行った>>62のを無言で見送った。追う事はしない、できない
...と、何か軽い物が床に転がり落ちる音>>72が聞こえ、振り向けばモニターを見つめる幼い少女がいた ]
…ミタシュ
[ 立ち尽くす彼女に何と声を掛けて良いのか分からなかった。我々は皆、失うものが多すぎた
床の上で砕けた色とりどりの宝石の色を瞳の中に移しこみながら続けた ]
(82) 2020/09/03(Thu) 23時頃
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