279 宇宙(そら)を往くサルバシオン
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……ソラ!
[やがて談話室に彼(?)がやって来たの見れば、 その背後(があれば)から忍び寄って、脇腹(らしきところ)をつつきながら声をかける。]
ごめんなさい。
[つつきながら謝罪する。 冗談ではなくなってしまった冗談に。 自信なさげなソランジュ(>>26)に、あなたじゃない。 と言えなかったことに。]
でも、ほら… 宇宙クラゲだってとりついた自信はあると思うのよ。
だから、ほら… 否定できないソラ(>>0:224)は、ソラってこと。
どうかしら?ダメ? *
(49) 2020/08/25(Tue) 21時頃
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[ それから、どれくらいの時が過ぎただろうか。 艇内放送>>37が頭上から降り注ぐのに気づいて、ハッと顔を上げた。 日常で耳にした声が、非日常を語る。単語ふたつが生んだ曖昧な不安は、より具体的な形として空のコーヒーカップの中を満たした。]
…… よし 、
[ 不安は増したが、反対に揺れる心も落ち着いた気がする。 曖昧だから不安なのだ。知らないから、怖ろしいのだ。 もしかしたら、知ってしまっても震えてしまうかもしれないけれど、それはやってみなくちゃ分からない。]
どこに、 いる か、 な。
[ 頭に浮かんだのは、コーヒーについて詳しかった声>>0:207>>0:217。 さすがにまだ高いところへ用件はないかもしれないが>>14、モナリザなら己より注意すべき相手について詳しいかもしれない。
会いに行こう。会いに行って、教えてもらおう。 重力と空のカップを残したまま、部屋を後にする。]
(50) 2020/08/25(Tue) 21時頃
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― 自室→廊下 ―
[ 自室を出たはいいが、モナリザがいる場所に見当がついている訳ではない。 談話室なら誰かしらいるだろうかと、いつも通りゆっくりと通路を進む。]
……?
[ 途中、何やら音が気がして振り返ると小さな影>>43が少し後ろで重りに鼻先を押し当てていた。]
ねこ …… さ、ん。 あぶな い、 よ。
[ 睨めっこ勝負の片割れの。とは、言わなかったけれど、背中の斑模様が同じだ。 このままでは前足を踏んでしまわないかと、上空から気遣わしげに声をかけた。]
(51) 2020/08/25(Tue) 21時頃
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― 艇内放送より少し前・個室 ―
[部屋に戻った男は口直しとばかりに"man-ju"の残りを齧っていた。机の上に、切り分けるのに使った小さなナイフが置いてある。 母星での主食は花の蜜であり、固形物は滅多に食べないため、少しずつ舐めるようにもそもそと齧る。甘い。慣れない食感ではあるが、好きな味だ。 地球で言うところの昆虫、とりわけ蜂に近い生態を持つトルドヴィンにとって、食事は「咀嚼する」ものではなく「舐める」ものだ。 だから食事の際に大きく口を開けることはない。 それは威嚇を意味する行為だ。
長い時間をかけてようやく"man-ju"を完食した男は、丸窓に切り取られた漆黒の向こうに目を向けた。何億光年の彼方を漂うであろう、『母』を乗せた小さなポッドを探すように。
スプスプイが見たさよならの表情は>>17、あの時の『母』の顔と似ていたのだろうか。そんなことを、思う。]
(52) 2020/08/25(Tue) 22時頃
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『母』よ。わたしはあなたを喪った。 それは死を意味することだと、思っていた。
[トルドヴィンの星は、ただ一人の女王が頂点に君臨する社会だ。 全ての命は女王の意志の元に生まれ、定められた役割のためだけに生きて、死ぬ。 女王すらも、種が恙なく続いていくための役割に過ぎない。 だから、ふさわしくないと判断された女王は排除される。 今頃は別の個体が新女王となって統治しているのだろう。
しかし、トルドヴィンは『母』についた。 トルドヴィンだけではない。女王を守ろうと戦って、或いはその後を追って死んだ何千もの同胞達は皆、同じ女王――『母』から生まれた兄弟だ。 トルドヴィンも当然『母』の後を追うつもりでいたし、女王が捕縛されるぎりぎりまでそばにいた。この身を盾に、あるいは手向けに。彼女のために死ぬことこそが生まれた意味だと思っていた。
それなのに、]
(53) 2020/08/25(Tue) 22時頃
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「――さようなら、いとしいわがこのさいごのひとり。 これよりさき、わらわとともにゆくことはゆるさぬ。 おまえはけっしてしんではならぬ。 もはやわらわにとって、おまえのみがいきたあかし。 おまえだけはどうか、わらわをおぼえていておくれ」
[それは『母』から聞いた最期の言葉で、女王から下された最後の『命令』だった。 だから、トルドヴィンはこの船に乗っている。 その命令だけが、どうにかこの命をつないでいる。]
(54) 2020/08/25(Tue) 22時頃
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[特にすることもなく寝台に腰を下ろすと、あまり上等ではないシーツがふくらはぎの棘に引っかかった。やれやれと屈んで絡まった繊維を外していると、ふと昼間足元にすり寄ってきた獣の声がよぎった。
「吾輩のところでは、いつでも助手を募集しておるぞ?」>>0:72
助手なるものがどんな仕事なのか、ものを焼いてばかりいたトルドヴィンにはあまりイメージできないし、アーサーの言葉が本心なのか冗談なのかすら、冗談を真に受けがちな男にはよくわからないが。乗ってみるのも悪くないのかもしれない。 別に、彼の毛並みが最愛の『母』の襟巻に似ているからとか、尊大な口調がどことなく女王を思い出させるとか、そういったことは関係ない。かもしれない。]
(55) 2020/08/25(Tue) 22時頃
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ここには、生きる意味を持っている者が、多いな。
[よいことだと思う。 猫の科学者も、洗濯機ではないスプスプイも。 きっと他の者達も。 それぞれに、為したいことがあるのだろう。]
わたしは、あなたを喪ってなお生きる意味を、未だ見つけられない。
[誰に聞かれることもない呟きがひとつ、部屋に落ちた。**]
(56) 2020/08/25(Tue) 22時頃
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[不意に、背後に気配を感じた。 振り返る間すらなく、首筋の外殻の隙間から何かが這入り込んでくる、ぞわりとしたおぞましい感覚が襲う。]
……――!?
[反射的に、トルドヴィンの顎が大きく裂ける。 地球人で言うところの耳の辺りまでがば、と裂けた顔の内部から、隠れていた一対の大顎が飛び出す。"Vespa"という物騒な呼称の由縁たるそれは非常に強力で、相手の肉体を噛み千切ることも容易だ。
――しかし、今回の相手には分が悪い。 何せ相手は宇宙クラゲ、体内に這入り込み神経を侵す寄生生物だ。 急所とも言える首筋から侵入された時点で、為す術はない。 それでも、トルドヴィンは机の上のナイフを掴んだ。]
(*5) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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[自分の命が惜しいと思ったことはなかった。 ここに女王はいないが、この船の乗客は皆、目的を持ってここに集っている。 意味も意義も見つけられない自分が標的となったのは、好都合だ。]
『母』よ、命令に背くことをお赦しください――
[祈るように呟いて、トルドヴィンは自らの首にナイフを突き立てた。]
(*6) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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[――がり、という鈍い音が、一度だけ響いた。]
(*7) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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[躊躇なく叩き込まれた一撃は、首を斬り落とすのに十分だっただろう。 例え戦闘用でない小さなナイフでも、女王の側近、近衛兵として生まれたトルドヴィンの膂力ならば、それを為すことはできたはずだった。]
…………。
[からん、と音を立ててナイフが落ちた。]
(*8) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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[その刃先が致命的な位置に届く前に、宇宙クラゲの触手はトルドヴィンの脳に到達した。 どれほど強靭な精神も、守り続けた忠誠も、神経を侵す彼等から逃れることはできない。
開いた大顎が何度か断末魔のように痙攣して、やがてぴくりとも動かなくなる。]
(*9) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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……。
…………。
[男はゆっくりと首を動かして、壁に固定された身繕い用の鏡を見た。]
(*10) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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[立ち上がってゆっくりと歩き、鏡の前に立つ。 出しっぱなしになっていた大顎を慎重に収納する。もう一度出す。収納する。
次いで両手の指を動かしてみる。 頑丈そうな外骨格の連なりが滑らかに動く。
そうして新しい体の動かし方を一通り確認して、トルドヴィンだったものはひとつ頷いた。]
(*11) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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[生存に必要なのは、強靭で頑丈な鎧である。
この宇宙クラゲの一個体は、そう考えていた。 だからこの男にとりついた。 女王を守る盾、あるいは剣として生まれたトルドヴィンの肉体は、鎧としても武器としても申し分ない。きっと狩りもスムーズに行えることだろう。]
(*12) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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[しかし、この傷はまずい。 喉元の外殻に残ってしまった傷を指で撫でる。 一切の躊躇なく振るわれたナイフは、恐るべき力で外殻を深く抉り、刃こぼれして使い物にならなくなっていた。 脳に到達するのがあと少し遅れていたら、首ごと斬り落とされていたかもしれない。
つくづく、自分の命を顧みない種類の生き物は厄介だ。
あちこち顔を傾けて、傷がどの角度からも見えにくい位置にあることを確認して、男はようやく鏡の前から離れた。 齟齬が出ないように記憶の方も一通り確認しておかなければならない。 後はそう、他に乗り込んでいる同族が2体いるはずだ。 全部で3体。まあ、船を乗っ取るには十分な数だろう。
うまく寄生できたか?と声を送ろうとしたところで、艇内放送>>37が聞こえてきた。 その内容に対しての、>>*4だった。]
(*13) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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[ 鼻先が当たったのは誰かの足ではなく 鈍く光るローラー付きの重りだったようだ>>51
はてこれは? きょとんとした顔で遥か上空を眺めれば… ]
おぉ、さっきの幽霊ではないか。
[ 開口一番は今だ続く勘違いでしたとさ 地上から50p程上空にあるその朧気な身体を興味深げに眺めた ]
(57) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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おっとすまないね、吾輩はアーサー。 アクシデントでこの姿になってしまったが ネコでは無いのだ
[ 言いつつ廊下に置かれていた1m程の花瓶の台座の上にひょいと飛び乗った。 …うん、少しは話しやすくなっただろう
(ネコとしては)生後数日にしては上手く使いこなしているものだと自画自賛しつつ ]
…お前さんは 生まれた時からその姿なのかね?
[ 猫の目からは、機械の身体を持つ彼らとはまた違った意味で生物としての存在が希薄にさえも映った
朧な様をまん丸の瞳でじーっと見つめながら尋ねた 気になる事をすぐ確かめたくなるのは研究者としての性だろう*]
(58) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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――自室――
[自室、というものがヒューマノイドに必要なのかは判断しかねたが、そうであっても等しくこの船の乗員には個室が与えられていた。 決して豪奢な船ではないが、移民のプライバシーについては考えられた、長期移動に向いたよい船だ。
モナリザに与えられた部屋は、しかして乗り込んだその日から何かが大きく変わったわけではなく、バッテリー充電のためのスタンドが置かれた程度だった。 そこに乗り上げ、スリープモードに入るのが、このヒューマノイドにおける"就寝"だ。]
(59) 2020/08/25(Tue) 22時半頃
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[だが、機械におけるスリープモードとは、就寝ではなく待機である。]
(*14) 2020/08/25(Tue) 23時頃
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[メモリは起動している。回路も動いている。 "脳"が作動していると言えた。]
(*15) 2020/08/25(Tue) 23時頃
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[そうあるように作られたプログラムというのは、ある種の本能であり、機械にとっては避けられない行為だ。
ヒューマノイドは宇宙クラゲのことを知らなかった。 ヒューマノイドは宇宙クラゲのことを知ろうとした。
ヒューマノイドは、宇宙クラゲを探し、カメラ・アイで捉え、接触し、情報を得ようとしてしまった。 一般的な寄生生物であれば、機械に対し寄生を選ばない。 そこに生存における利点がない。構成物に有機物が少なく、エネルギーも糖や脂肪ではなく、栄養素を得ることも難しい。
しかし、"脳"を得ることが目的の宇宙クラゲにおいて、これほど適した寄生先はなかった。]
(*16) 2020/08/25(Tue) 23時頃
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[ 鼻先の鈍い黒に気づいたか、小さな影>>57は顔を上げる。 後頭部の濃い色の代わりに、顔の半分と胸元を覆う白が見えた。]
ゆう 、れい …… ? …… ああ、 ゴースト のこと、 か。
[ 聞き慣れない単語に首を傾げるも、暫く静止した後、該当する単語に思い至る。 その間に猫ではないアーサーは、傍らにあった花瓶の台座に飛び乗ってくれた。 顎が首に食い込む事態は免れそうだ。感謝の意を示す。
色味の少ない無機質な通路。 ドライフラワーの明るい色に毛並みの艶やかな姿が並んで、より鮮明に見える気がした。]
(60) 2020/08/25(Tue) 23時頃
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― 談話室 ―
[艇内放送から暫くして、触角男も談話室に姿を現した。テーブルに置かれた"man-ju"の紙袋>>40をちらりと見る。]
ヘリン女史は、随分と慕われていたようだな。 君がもらったものなのだろう? 好きなだけ食べればよかろうに。
[餞別が多いということはそういうことなのだろう。 考え込む仕草>>41をそのまま食欲と戦っていると判断して、不思議そうに首を傾げた。ダイエットという概念はこの男にはない。]
(61) 2020/08/25(Tue) 23時頃
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[生存に必要なのは頑強な鎧かもしれないが、『死なない』ことは無限の生と同義だ。 その上、無防備にも宇宙クラゲを迎え入れるような姿勢を見せたヒューマノイドに寄生するのは、百利あって一害もない。]
(*17) 2020/08/25(Tue) 23時頃
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ねこ ではない 、あー さ あ。 ありが とう。 おぼえ、まし た。
ぼく は、 しるく。 うまれた ときから、 こうだった …… かは、 よく おぼえて ないけ ど、 ゆうれい じゃ、 ないん だ、よ。
でも、 たぶ ん、そう。 さいしょ から、 こうだし、 あとで こうなっ た。
[ 幼い頃のことはあまりよく覚えていないし、生まれ故郷の小惑星には何かを記録する文化は存在しなかった。 心も、在り方も、すべてが朧で。それを皆受け入れていた。 こうして外に出て、たくさんのことを知る。それを魅力的に思う同胞が、どれだけいるのか分からない。 丸い瞳にたどたどしくその旨を話し、]
あくしでん と 、だいじょ ぶ?
[ お返しとばかりに、その身体の状況を尋ねた。 どこかに行く予定があるのなら肩の上を案内するだろうし、特にないのなら通路の端に身を寄せるつもりだ。]*
(62) 2020/08/25(Tue) 23時頃
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[その時、モナリザはただおもむろに腕を伸ばしただけであった。 宇宙クラゲという存在を知覚することが出来るのならばどういったものだろうか、触れることは叶うだろうか、と、思考の果てに腕を持ち上げた。
それが、迎え入れるかたちになったとも、知らずに。]
(*18) 2020/08/25(Tue) 23時頃
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! 知覚異常。メモリにノイズ。 修復・デフラグを開始します。
[望むとおりに、感知は可能であった。 だが、宇宙クラゲは意識に滑り込み、一体化し、隠れるものだ。
"異常"はすぐに"正常"にかわる。 宇宙クラゲがいることそのものが正常になるからだ。]
(*19) 2020/08/25(Tue) 23時頃
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……修復・正常化を完了。
あっけなさすぎる。
[通知ボイスは、同類に向けての言葉に書き換わる*]
(*20) 2020/08/25(Tue) 23時頃
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