82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―
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[大丈夫、とせめて一言言いたかったのだけど。 その一言分の息が吸えないほど痛くて、
肺に残っていた残りの空気を少しずつ吐き出しながら 震える左でて彼の服の端を掴んで せめて微笑もうとしたけれども――]
――――ぅ
[いつの間にかびっしり浮かんだ冷や汗が、額をつたって落ちるだけだった。]
(662) 2013/05/12(Sun) 23時頃
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[痛みで朦朧となる中、気がつけばベッドに寝ていた。 きっとジェームスが運んでくれたのだろう>>668
胸を掴んでいた手の上には彼の手も添えられ>>669 そのぬくもりにわずかだが痛みが和らぐように思えて。 合わせてくれた額は心地よかった。]
(672) 2013/05/12(Sun) 23時頃
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[しばらくそうして横になっていると 胸の痛みは徐々に治まった。
硬化、と単語が頭を過り手を動かして胸元をさすったが そこにある皮膚はいつもの自分の肌のまま。]
………………ああ、なるほど。
[けれどもその肌の下、脈打つ命の源は 先ほどまでとは違う動き方をしていた。
手を添えていたジェームスは気がついただろうか。 何も言わずに、そっとその手を握りこんで胸から離した。]
ん、大丈夫……収まった、よ。
(673) 2013/05/12(Sun) 23時頃
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[ああ、だめだったな、と。 ジェームスの表情を見たら>>677わかってしまった。
気にする事ではないのに。 自分自身が選んだことなのだから。 それにこれで、病気にかからずに済むのならば――]
ジェームス、おいで。
[色々考えたけれどかけれそうな言葉はなくて、 代わりに両腕を彼へと伸ばして誘う。
近くに彼の顔が来たら、 彼の頬を両手で包んで引き寄せる。]
(684) 2013/05/12(Sun) 23時半頃
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ね、今夜は一緒に寝ようか。 少し狭いけれど、大丈夫でしょ?
[ベッドに寝転がったままジェームスの髪に指を絡める。 二人とも立派な成人男性の体格ではあったものの ぴったりと寄り添えば十分寝ることはできそうだった。]
(685) 2013/05/12(Sun) 23時半頃
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[近づいて来たジェームスに抱きしめられる。>>688
その腕の中、彼の鼓動の音はしっかりと脈打っていて。 やはりこの薬は飲ませなくて良かった、と思った。
脈は打っているが規則正しくはなく、時折震えているようで。 いつか何かをきっかけに止まってしまうのかもしれなくて きっとこんな状態では、ライマーなど続けられないのだろうけど。
そんなことは気にならなかった。 側にいると彼が誓ってくれていたから。]
(695) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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じゃあ、寝る準備して寝てしまおうか。 俺も、いつもお前のそばがいいよ。
[もう一度抱きしめられて>>689 その温かさに、そして何も言わないジェームスの優しさに 涙が滲みそうになったので、彼の袖に顔をすりつけた。]
(699) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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