191 The wonderful world -7 days of MORI-
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[ 『あら、どうかした?』って、振り返って、微笑んでも、 母は、どこか遠くを見据えた目をしていて、
ルイは、そういえば、母が台所に立つ姿なんて、 もうずうっと見ていないな、と気づく。
ひとつ気づいてしまえば、あとは簡単で、 そういえば、うちにお弁当箱なんてないし、
九歳のルイはたった数百円で弁当箱が買えることも、 たった数百円ぽっちが、うちにあるのかも分からなかった。
宵越の銭は持たぬ、なんて良いものじゃなく、 ほんとうに必要最低限のお金しかないことは、知ってた。]
(14) 2016/06/13(Mon) 15時半頃
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……なんでもない。
[ 静かに言った息子に母は笑って、 『おいで』と抱き寄せて、頭を撫でて、 また、窓の外を眺めていたけれど、
されるがまま、されながら、真似して見上げた空に、 UFOはおろか、カラスも、飛行機雲も、 なんにも、なかった。
次の日、何も持たず学校に行ったら、 お弁当は、ナントカ先生が分けてくれた。]
(15) 2016/06/13(Mon) 15時半頃
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[ 従順なこどもであった。
気が弱い、とか、おとなしい、とか。 そういった表現で追いつかないくらいには、 自己主張のないこどもだった。
たぶんそれは、両親の幸せがなにより、とか、 愛とか、思慕とか、そんなんじゃなくて、
自分の保護者たる彼らに、 自分には見えない世界があることを、 いつのまにか、知っていただけだった。]
(16) 2016/06/13(Mon) 15時半頃
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[ おんなじ屋根の下にいたって、隣にいたって、 腕の中に、抱きとめられていたって、 もう、自分の言葉なんか届かないのを、 なんとなく、悟っていたし、
そんな両親のことが、好き、では、なかった。たぶん。
きらいだったんだろうか。 そうかもしれないけど。 それほどの熱量があったかな。 不幸になれ、とか、痛い目見ろ、とか思うでもなく、 ……いろんなものが、どうでもよかった。
「お弁当つくって」って、たった一文を言うのも、 なんだか、もういいや、って思えるくらいには。]
(17) 2016/06/13(Mon) 15時半頃
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[ 冷めたこども、だったのか、 それとも、もう、ずっと前、そのころから、
”ああ、そういうものなんだ” ”こうなるって、決まってたんだ” ”これが、自分の運命なんだ”
どこか、納得さえしていたのは、 ……なにかに、片足、突っ込んでは、いたのか。
あるいは、本棚が空っぽになったあの日から、 ルイはとっくに、死んでいた。*]
(18) 2016/06/13(Mon) 15時半頃
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── 5th day:中央区 1前 ──
[ 今日も今日とて奪われた意識は、 (1.コロシアム 2.901 3.ドラッグオージョウ 4.警察署)前にて、 ふわり、と浮き上がるように、覚醒する。
これまでの数日間と、なんら変わらないはじまり。 ……自分の衣服や足元に、べとりと赤が付着している以外は。
おれは、受信したメールを見るよりも先に、 ぐるりとあたりを見回して、 そのとき、きみは傍に2(1.いた 2.いなかった)。*]
(19) 2016/06/13(Mon) 15時半頃
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[ 今日も、きみがいない。
おれは、そのことにひどく動揺して、 あわてて、きみの居場所を探った。
そりゃもう、北の方から漂ってくる、 奇妙な影ども>>#1になんか、気付かないくらい。*]
(20) 2016/06/13(Mon) 16時頃
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─ 5th day / 中央エリア ─
……ったく。 いい加減にこれにも慣れてきたな。
[ぱちりと目を覚ませば、スクランブル交差点の前。 着信音に携帯端末を開く。メール画面には新たな指令>>#0]
美術館……。モリ美術館、か……?
[呟いて、それから辺りを見渡した。 近くに小津の姿は2(1.あった 2.なかった)]
(21) 2016/06/13(Mon) 17時頃
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まーーーた、あいつはひとりでフラフラと。
[崩れかけたオールバックを、わしゃわしゃと掻き上げて。 まずは小津を探そうとするだろう。 空を見上げれば、 不気味なクラゲ型のノイズがふよふよと漂ってきていた>>#1]
……なんだよ。あれは。
[呟いてから。弾かれたように怒鳴は駆けだした。 合流を急がねばなるまい]
ひ弱だからなァ、アイツは……! 俺がいねえところでノイズと戦闘なんてしたら。 どうなるか分かったもんじゃねえ。
[喧騒の中を、怒鳴は走る。走る。走る**]
(22) 2016/06/13(Mon) 17時半頃
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―5th days:2付近―
[目が覚めると、そこは、[1.901 2.スクランブル交差点 3.モリ警察署 4.ドラッグオージョウ]の近くでした。
ぼんやりと起き上がった僕の手元には、昨日買った、ガーゼやら包帯やらが詰め込まれたビニール袋があって。 何だろう、と記憶を辿って――さっと、血の気が引くのが分かりました。
昨日、倒れていた彼は。 それから、彼らを助けようとしていた幼馴染みは、一体、どうなったのでしょう。
僕は、ビニール袋を持ち直し、慌てて周囲を見回して、幼馴染みの姿を探しました。
彼の姿は見当たりませんでしたが、僕がテレパシーを送れば、今日も文字通り飛んできたかも知れません。]
(23) 2016/06/13(Mon) 18時半頃
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[彼に聞きたい事は、いっぱいあったはずなのです。
北見さんたちの安否や、 それから、昨日、意識を失う前の違和感。
けれども、彼の出で立ちに、それらは全部かき消されて、 僕は弱々しく、情けない悲鳴を上げてしまいました。
だって、思いもしないじゃないですか。 幼なじみの衣服>>19が、派手に、赤黒く―まるで、血が飛び散ったように―汚れているだなんて。]
(24) 2016/06/13(Mon) 18時半頃
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ど、どうしたの……? その、血、だよね……? ……あ、あと、北見さんたちは……?
[幼馴染みは、どんな顔をしていたのでしょう。 けれども、その派手な赤とは不釣り合いな、“いつも通り”の表情だったなら、 震える声で、僕はそう尋ねたのです。
いつか、彼の後ろ姿に抱いた感想>>2:126を、今思い出したのは、何故なんでしょう。 何にせよ、それのように、一目散に逃げることも出来ず、 僕はただ、彼の言葉を待つしか無かったのです。*]
(25) 2016/06/13(Mon) 18時半頃
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童話作家 ネルは、メモを貼った。
2016/06/13(Mon) 18時半頃
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― 昨日 ―
…そうか。
[参加者の思想に、思考にとやかく言うつもりはない。死神が彼らをどうこうすべきではないと考えるから。 彼の言う正しさに文句を付けるつもりもないし、異論を唱えもしない。]
[ただ。 独り善がりだな、とは、思う。]
[沙音に声を掛けられれば、素直に従ってその場から離れよう。 今し方見た趣味の悪い光景を思い出して、疲労感を纏わせながら。*]
(@7) 2016/06/13(Mon) 19時頃
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[悪夢を見た。] [昨日の終わりに見た光景か、それとも今日のミッション――彼>>#1のネガティブに呼応したせいか。母親という記憶に無い存在を想起させられたせいか。]
……。
[兎にも角にも、ぼんやりと彼の岸公園のブランコに腰掛けて、端末を弄る。]
『いいね黒飴』 『糖分ほしい』
『愛は、わからないが』 『思いやりかなんかじゃないのか、これは』
[記憶は無いので100パーセント憶測である。
それから、遠くより響いてきた声に、]
…何をしているんだ、コンポーザー。
[溜め息をひとつ。*]
(@8) 2016/06/13(Mon) 19時頃
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ー モリ美術館 ー
[死神グループのメッセージ。 飴はレモンが良いな、とぼんやり思ったような。 母親については自分もよくわからず。 祖国の思い出を奪われたのだから]
…………
[本当に?]
(@9) 2016/06/13(Mon) 19時半頃
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………
[また、だ。また痛む。 幾多のゲームをこなした。徐々にこの、痛みのような、穴が開いていく感覚を覚える。
そのせいだろう。 誰かが接近してきていても、今は聞こえなかった]*
(@10) 2016/06/13(Mon) 19時半頃
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[ きみは思ったよりは近くにいて、 おれはきみからも呼んでくれたことに、 なんだか、とても、うれしい気がして、 だけど、きみは、なぜか泣き出しそうな声をしていて、
おれは、”すぐ行く”とだけ、きみに送って、 今日は、パタパタと走ってそこへ向かった。
なんせ、空にふよりふよりと浮くそれらは、 どう見ても、害のあるものだったから、 きみと合流する前に、時間を食うなんてまっぴらだ。]
(26) 2016/06/13(Mon) 19時半頃
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── 5th day:中央エリア・スクランブル交差点 ──
── わからない。
おれも、意識が途切れたから。
[ おれは、きみに、そう説明する。
別に、ニコニコしていたわけでもないけど、 悲痛な顔、とまではいかなかったかもしれない。
戸惑うきみ>>25に、落ち着いて、って、 静かに、言い聞かせるみたいに。]
(27) 2016/06/13(Mon) 19時半頃
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北見さんのパートナーのひと、血が出てて、 それに触ったから──、
でも、ミッションをこなしていけば、 また、会えるんじゃないかな。生きてたら。
[ これまでにも、そうやって三度会ったわけだしね。 って、四回目がないことを知ってるおれは、言う。]
……買い物頼んだのに、ごめんね、ネル。 次会ったら、渡してあげよう。
[ おれは、心にもないことを言いながら、
やっぱり、きみは優しいなあ、って、思って、 今日のミッションを確認しよう、って、静かに促した。*]
(28) 2016/06/13(Mon) 19時半頃
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─→ モリ駅 ─
ったく、小津の奴どこだよ……!
[街の喧騒の中、怒鳴は相棒の姿を探す。 キョロキョロと辺りを見回して。 ベンチに座る老婆と―――目が合った]
………ん。
[都会の人混みの中、老婆の姿は浮いて見えた。 慣れぬ場所に、疲れ果てたような表情。 困ったような雰囲気が全身から漂っている]
(29) 2016/06/13(Mon) 20時頃
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俺は今、小津を探さなきゃならんのだ 見て見ぬふり、見て見ぬふり、見て見ぬふり……。
[繰り返しぶつぶつと呟いて。 優先事項を考えろ。ミッションクリアが第一だ。 タイムリミットのカウントダウンは、 確実に手のひらの上で刻まれている]
見て見ぬふり、見て見ぬ……うがああああああ。
[頭をわしゃわしゃと掻き毟って。 まったく“エントリー料”とやらは。 怒鳴をとんでもないお人好しにしてしまった]
(30) 2016/06/13(Mon) 20時頃
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おい、婆さん! 何か困ったことでもあんのか!!
[老婆に話しかける、ヤクザの姿があった*]
(31) 2016/06/13(Mon) 20時頃
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「ひぃっ……!」
[>>31老婆は、その恐ろしい背格好と形相の男に話しかけられ、身を竦ませた。
縮こまりながら、でもおそるおそる口を開く。]
「あ、あ、あたしゃ都会に慣れとりませんので……見逃してください……。
息子のタカシにお弁当を届けたいだけで……。
でも、息子がどこの会社にいるか、さっぱり分からなくて……地図の見方もわかりゃしません……。
ご、後生ですから……それが終わるまでは、命だけは……ひぃぃっ!」
[弁当の入ったカバンを抱えながら、懸命に命乞いをするその様子は、
間違いなく周囲の人目を引くのではないだろうか。]
(#5) 2016/06/13(Mon) 20時半頃
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― 5th day/コロシアム前 ―
「こちらから入れる4番ホールは 現在、封鎖されていまーす」 「現在待機列での熱中症が多発しておりまーす、 皆さま各自日射予防や水分補給をお願いしまーす。」
[あれから、どうしたんだったか。 気がつけば、また繰り返しの場所に立っていた。]
…。
(32) 2016/06/13(Mon) 20時半頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2016/06/13(Mon) 20時半頃
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[それにしても]
『……どうして、なんだろうね』
[どうしていつも、僕らはここに立っているのだろう?
そんなことを思ったのは、先ほどすぐ傍をあの黒髪の彼が走り抜けていったのが見えたからかもしれない>>20 彼の方はというと、こちらに気づいた様子もなくどこかに駆けさってしまったけれど。
一昨日は小津で、今日はあの少年。 もしかしたら他の参加者たちは毎回別の場所で別々に気がついたりしているのだろうか?
正直、彼が自分から音流の傍を離れるとは思いがたかったし。]
(33) 2016/06/13(Mon) 20時半頃
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―中央エリア上空―
『おいしーよ!4個くらい貰ったから、あとであげるね。』 『愛とか思いやりとかって、難しいね。』
[考えたところで、母の愛情なんて わからないから、無駄なだけ。
がりり、と、黒飴を噛んで。 雑踏を、見下ろす。]
だーれーにーしーよーぉーかーなー
[気まぐれの指先が 向いた先は――]*
(@11) 2016/06/13(Mon) 20時半頃
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[そうしてふと顔を上げれば、 空を漂う、まるで雲のようなそれ。>>#1 よくよく目を凝らしてみれば、それがクラゲの形をした 無数のノイズだということに気がついただろうか?]
[端末を開いて、メールを確認する>>#0]
『虚ろを漂う……と、純朴なる愛。』
『愛。』
[大事なことなので二度ry 冗談はともかくとしても、明確に場所を指摘されているだけ今までよりはわかりやすいかもしれない。 さらによく見てみれば、あのクラゲの雲が漂ってきているのも どうやら北エリアの方角からのようだし。 ……制限時間が今までより長くなっているのが気になると言えば気になるけど。]
(34) 2016/06/13(Mon) 20時半頃
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― 5d:中央区/3前 ―
……。今日もミッションか
[何だかわからないけれど、気が重いだなんて言ったら怒られるだろうか 昨日、深刻な話をしてしまったから、尚更彼と顔を合わせる事が気が重い。何もないように、ラーメンを食べて それから新しいミッションが始まって 辺りを見回せば 1.ヴァニタスコロシアム 2.スクランブル交差点 3.901 4.モリ警察署 前だっただろう]
(35) 2016/06/13(Mon) 20時半頃
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『行ってみよう、ミームちゃん』
[そう言って、いつものように彼女の手を取れば、 そのまま地図に示された美術館へと向かおうとする。
途中、どこかに寄りたいと彼女から申し出があれば、 そちらに従おうとするだろうか。*]
(36) 2016/06/13(Mon) 20時半頃
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― 中央区/901前 ―
[流行り物を求めた女子高生や、良い大人が集まる場所 901前では雑踏や喧騒であふれていた。ここであの蹲っていた死神が居たならば、五月蝿いだなんて言ってノイズを出してきそうな勢いだった 人混みの中、ミッションのメールを確認すれば場所まで明確に表された内容>>#0]
美術館…。そういえば前盗もうとしてやめたっけ 純朴なる愛…。純朴?
[内容はいつもの如くあまり理解は出来なかったけれど、要は虚ろになっている者を見付けて愛を教えれば良いとの事らしい それは親愛なる恋人か、それとも家族の愛か。どちらかはわからなかったけれども]
愛、かぁ……
[生前そういうものとは無縁だったために、愛を届けろと言われてもさっぱりだった 今は相方と合流するのが一番なのだろうか、と考えながらも。言葉にならない伝達を届けてみようか]
(37) 2016/06/13(Mon) 20時半頃
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