145 来る年への道標
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……、……
[あまりにも、大きなことでした。 星とともに滅びると決めた人々の決意が、想いが 一体いかなるものであるのか、 とても想像しきることはできません。 なにせエフがしてきたことは、昔も、昔の真似事を選んだ今も 逃げだすための手伝いばかり。 哀れみの言葉をかけて、どうなる事でもありません。 あんなにも、音楽をきいて、突きつけられた心地がした理由が わかった気がしました。 あれには、きっと、これから失くす人が奏でたことによる 悲しみが、寂しさが、篭っていたのでしょう。]
……あなたは、どうするんですか。
[そう、つい口をついて出ました。 それから、質問を打ち消すように、首をふりました。]
(24) 2015/01/12(Mon) 01時半頃
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じゃあ、
[ぽつんと、言います。]
(25) 2015/01/12(Mon) 01時半頃
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……いつか。
[『いつかちゃんともう一度演奏を聞きに来て』と アイライトが言ったことに、頷くことにしたのです。 エフがもつ言葉のなかで、返せる言葉は、これだけでした。 エフの帰りたい場所は、 今現在にも、つながっている場所なのですから。]
今の、さっきのお誘いへの返事です。
……俺の故郷ではじめて宇宙に出た人が 宇宙には見渡しても神は居なかったと、言ったらしいんです。
あなたの出す音をきいていたら、 いや……この船に乗っていたらかな。 どうにも、そのへんに居るように思えて。 「いつか」の時には、 神様はいたぜと、自慢でもしようと思います。
(26) 2015/01/12(Mon) 02時頃
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[それから、もう一人のラウンジにいた客へ、視線を向けました。 彼女の行き先を訊ねます。]
……俺はブルー・ダイヤモンドで降りるけど そっちの人はどこまで?
なあ。違ったらすまないんだが きみ、星の案内ができるって話を、してなかったか。 ……いや、よく通る声だったから。 ラウンジに居た時、聞こえちまって。
もしよければ 残りの星の案内を頼みたいんだけど。
[終わる星のことでも、星先案内人の故郷のことでも、 構いませんでした。 エフはこの船旅の終わりまで、星の話が聞きたくなったのです。 それが、残りすこしの、時間でも。**]
(27) 2015/01/12(Mon) 02時頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/01/12(Mon) 02時頃
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