158 Anotherday for "wolves"
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[楽になりたくて、あの気持ち――オーレリアを殺めた罪悪感――から 逃げたくて、マーゴにネックレスを渡したのに。]
[大好きだよって言ったのに。 自分の大事なものはもっと別にあって。]
多分、わたし マーゴを引き換えにしようとしたけど お父さんも守れなかった。
わたし、どこで間違えたのか…―― わかんないよ。
[支離滅裂な返事が 今のせいいっぱいだった。]
(*37) 2015/05/16(Sat) 02時頃
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ラディスお姉ちゃんも マーゴが憎かったの?
[そう、自分の大事なものと 誰かの大事なものは同じじゃないのだ。
自分の憎んでいるものもまた 誰かの憎んでるものとは違うのだろうな とぼんやり考えて。]
(*38) 2015/05/16(Sat) 02時頃
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[それから、少女はぽつぽつと伝えるだろう。
自分の考えた計画を。]
[教会にスティーブンを呼び出して 罪を背負わせるのだと。
大きな十字架を “背負わせて”
その罪をしょってもらうのだと。]
(*40) 2015/05/16(Sat) 02時頃
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[その計画とは別に 二人が一抹の不安を抱いて 例えばレオナルドに保険をかけたとしても 少女には与り知らぬところだろう。
知ったところで、父親を失った不安感から 強まった信頼感に変わりはない**]
(*43) 2015/05/16(Sat) 02時半頃
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[マーゴの身体に被さるように 悲しみを吐き出す。 布団の上が少し濡れているのは、少し前に 誰かも同じ様にしたからだろうか>>7]
マーゴ、わたし、ともだちも守れなかった。 ごめんなさい、痛い思いさせて。 マーゴ。 わたし、おとうさんも居なくなっちゃった。
……そっか、マーゴもずっと こんな気持ちだったのかなぁ?
[昨日の内緒のはなしを思い起こして そんなことを呟く。 言葉は ぽつりと 壁に吸い込まれて 消えた。]
(176) 2015/05/16(Sat) 02時半頃
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わたし、どうしたらいいのか。もう。
[マーゴはもう決して 何も教えてはくれない。 それはわかっているのだけど。]
(177) 2015/05/16(Sat) 02時半頃
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お兄ちゃんに 会いたい。
[どのくらいそうしていたか それだけ呟くと
もう、ひとりきりになってしまった 家族の顔を思い浮かべて。 共に別れを告げて、そっと、扉を*閉めた*]
(178) 2015/05/16(Sat) 02時半頃
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―→宿屋―
[兄に会ったらなんと言おう。 「マーゴは死んでたから遊べませんでした?」
死。 そんなものを こんなに味わうことに なろうとは。
昨日まで普通に遊んでいたのに。 マーゴと。 ジョスランさんと兄さんと。]
ジョスラン……さん。
[ふと、向こうの方から 細身の男と黒い犬が 歩いてくるのが見えた。]
(184) 2015/05/16(Sat) 09時頃
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[ジョスランはいつもしている黒い羽織をしていなかったが、さして気にならず。
こちらに気づいた彼はどんな態度をとっただろうか。
昨日まで自分を心配してくれていた ジョスランが よもや自分を一番疑ってるなど 知る由もなく]
こんにちは……。よかった。 ジョスランさんは生きてたのね。
[と、知人の生存確認に 小さく嘆息した。]
(185) 2015/05/16(Sat) 09時頃
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[父やマーゴの死を 道端で話す気にもなれず。
簡単に挨拶を済ませると、その場を離れようとした。 ジョスランが何か返せばしばらく足を止めただろう。]
(186) 2015/05/16(Sat) 09時頃
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―宿屋―
お兄ちゃーん……。 いるー?
[家に戻ると兄がいるか確かめて。 声が返ってくるのか。 サイラスがいれば、挨拶をして 兄の所在を尋ねるだろう**]
(187) 2015/05/16(Sat) 09時頃
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―回想・→宿屋―
[向き合うジョスランさんの表情は硬く、それでいて卒がない。 いかにも“おとな”という顔をしている。
そんなジョスランさんから聞く>>188名前に 少し顔を上げる。だって彼はマーゴの…]
サイラス…。 ……わかった、ありがとう。 [用といえばまずマーゴのことだろう。 あんなことがあったのだから。
それだけ告げると、「ジョスランさんも気を付けて」と 声を掛けてまた歩を進め
それから、はたと足を止め、振り返る。]
(232) 2015/05/16(Sat) 19時頃
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…ジョスランさん!
[覇気はないけど、それでいて 通った声で。 少し離れた相手にも 届くように。]
昨日…、投票……したんだよ、ね? 誰に入れたの…?
[スティーブン先生は口ぶりからして自らも 父に、ルパートに投票したのだろう。 じゃあ他の人は? 彼の票だけではないのだろう。 これだけ村人がいるのだから。
彼が口ごもるようならもう一度 次は声に力を入れて、同じ問いを掛けた*]
(233) 2015/05/16(Sat) 19時頃
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―宿屋―
[“いつも”の道をぼんやりと歩いて。 まとまらない考え。 これからのこと。 慣れた道、それでも目的地に着くことができた。
きっと帰ってきたのは、 サイラスがグレッグに 内に飼う悪魔を見せた時>>247]
…ただいま……。
(250) 2015/05/16(Sat) 21時頃
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あ、……。
[独りでいるサイラスを見ると 改めて、マーゴがもういないんだと実感した。
黒衣を纏ったサイラスもまた目が腫れていて。 わたしと何も変わってないような気がした。 二人の服の色だけが対照的で。 それが却って不気味だった。]
(251) 2015/05/16(Sat) 21時頃
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どうした、って……。 お父さんもマーゴも…… いないのに……。
平気でいられるわけないよ。
[サイラスが自分を疑ってるなんて 思いもせずに。 “少女が”そう告げることを 彼はどう思うだろうか。]
(260) 2015/05/16(Sat) 21時半頃
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―回想・→宿屋―
[ジョスランは言い終わるとそのまま背を向けて 歩き出す>>261 だから、呟くわたしの声はきっと届かなかったと思う。]
じゃあ…… ジョスランさんは? 兄さんが殺されても、そんなこと言えるのかな…。
[わたしに入れた。]
[村人の中には、わたしのことを殺したい人も いるんだ…――。 そう思うと背筋がきゅうっと冷えて。 誰かのぬくもりが欲しくなった。]
(272) 2015/05/16(Sat) 22時頃
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[サイラスって、こんなに大きかったんだ。 俯いたままでもサイラスの威圧感が伝わる。]
マーゴのうちに……。 遊びにいってた。
遊べなかったけど。
[問答無用に浴びせられる質問に その威圧感に 段々恐怖を感じながら。 きっと顔を見たら怖くて泣いてしまうから 俯いたまま]
(274) 2015/05/16(Sat) 22時頃
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拾ったの…。 でも…、その後にあんなことが起きて……。 怖かったから…。
[その先は言えなかった。 サイラスが口を開くのが早かったか。 兄がサイラスを引き離すように 地面に叩きつけたのが早かったのか。]
(275) 2015/05/16(Sat) 22時頃
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わたしが…。 わたしがマーゴにお花あげたから…。
死んじゃったのかな…。 殺され…ちゃったのかな。
[誰にあてるでもなく呟く。 今日はずっと、胸が高鳴りっぱなしで 気持ちは擦り減っていく一方。]
(277) 2015/05/16(Sat) 22時頃
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お父さん…、ごめんなさい。 わたしのせいで、お父さんが殺されちゃったん…だよね。 怒ってるよね…。
ごめんなさい。 お父さんの仇は打ちたいけど それが済んだら、わたしも…
死んだ方がいいのかな…。
[声なき声はだんだんとか細く震えて。 嗚咽に混じって 溶けた。]
(*47) 2015/05/16(Sat) 22時頃
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死にたくないけど…。 お父さんがもし すごく怒ってたら…… って思うと…。
[低くくぐもったような声のお姉さん。 いつもの声と違う。 高くもなければ 楽しそうでもない。
怒らせたのかな、そう思って 咄嗟に] ごめんなさい…。
[と謝った。]
(*49) 2015/05/16(Sat) 22時半頃
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[小さく呟くサイラスは 幼心にも痛々しくて 何も声を掛けられるでもなく。
力なく座り込む男>>279を見て また俯いた。]
[それから兄の声に 顔をあげて 心配そうに尋ねる兄に]
……うん。
[と返した。 兄の声>>281に その表情は歪んで 目頭が熱くなっていった。]
(282) 2015/05/16(Sat) 22時半頃
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[重たいふいんきを 破ったのは兄の言葉>>286>>287>>288]
ドナルドおじさん…?
[グレッグがドナルドに よくない感情を抱いてるのは 知ってる。 それだ何故かは知らないけれど。
ドナルドは自分にとって顔が怖いけれど まだ会話し(いじり)やすい印象だった。 だが、彼がどういう人間なのか なんて、そんなの知らなくて。]
でも…。 マーゴを殺したい人って いるの…?
[理由があるとするならそれは何なんだろう、と。]
(302) 2015/05/16(Sat) 23時半頃
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[でもその時何があったかなんて 結局想像することしかできない。
不確実な疑念や猜疑がまた 負の連鎖を繋いでいく。]
(303) 2015/05/16(Sat) 23時半頃
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[よろりと立ち上がると ぎこちない微笑みを向けて 一人きりのサイラスは家を後にした。
頼みごとをして勝手口の方へと 向かう兄を追いかけて その背に抱き付いた。]
…お兄ちゃん、ありがとう。 さっき…、怖かった。
[思い出して、声が震えだす。 緊張の糸が切れたように 泪がじんわりと浮かんで。]
(308) 2015/05/17(Sun) 00時頃
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[しばらくして やわらにその背から離れると]
ごめんなさい。 じゃ…。
[と言いつけ通り、酒場の方へ向かって コップを2つ出して、椅子に腰かけた。]
―→酒場―
(312) 2015/05/17(Sun) 00時半頃
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―→酒場―
[人がいない酒場にぽつりと腰かけて 落ち着かない所作で兄を待つ。
不安な気持ちを紛らわそうと足を ぷらぷらと交互に動かして ぼんやりと、明日のことを考えた。]
マーゴが殺されたってことは…。 明日も 続くんだよね…。
[お父さんは無駄死にだったのかという思い。 けれどそれを掻き消すような 先刻の記憶>>261 明日は 我が身。]
死にたく…ない。 助けて…。
[震えないように、縮こまって肩を抱いた**]
(332) 2015/05/17(Sun) 01時半頃
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お父さんは、わたしを守ろうと…。 そう、かな…。 うん、そうよね。お父さん、わたしの味方って 言ってくれたもんね…。
お兄ちゃんも…悲しむかな……。 ううん、きっと悲しんでくれるよね。
[だって、わたしのお兄ちゃんだもん。 声には出さないが少し誇らしげに。]
(*54) 2015/05/17(Sun) 01時半頃
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……、お姉さんの言うこと、やっぱり 難しくてよくわかんないわ。
でもありがとう。 そうよね、わたし、お兄ちゃんとけっこんして 家族にならないといけないもん。 本物の家族に。
だからこんなとこで死にたくない。
[迷って、前に進んだと思いきや後ろを振り返るような。 そんな自分だけれど。
少女にとってそんな『仲間』の声が頼もしかったし 『仲間』に応えたいという思いが芽生えた。]
(*56) 2015/05/17(Sun) 01時半頃
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