158 Anotherday for "wolves"
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[>>357マーゴットからネックレスを受け取って、 これまた初めての任務にどきんとした。緊張で。]
髪の毛を、上げていてもらえるか。 引っかかったら怖いし。
しかし綺麗な細工だな、これ。 小さい花……薔薇かなあ。
[こんなもの、簡単にあげるような物だろうか。 細工といえばドナルドがこういう仕事だから 作ってもらったかねだったりしていれば 少女でも手に入る、だろう……か?]
(400) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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[>>359一人減った帰路、獣はふざけることもなく歩く。 マーゴットの手を握る強さが行きよりも強いのは 多分気のせいではなかった。
村の人が増えるにつれて視線はいつもよりもずっと鋭く それでいて獣の様子が一番おかしかった。 そして噂は届く、まだ消えない血の臭いと共に。]
いや、俺こそ。
[なんと言えばいいのだろう、強く握られた手。 同じ強さで返したら壊してしまいそうで、 でもそのままにはしておけなくて。]
(401) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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何かあったら、なくても。 俺じゃなくて兄さんを呼べ。 俺よりは耳がいいし足も早い。いいな?
[マーゴットにはサイラスがいるのはわかっている、 それでも思わずそんなことを言ってしまった。 家に入るまで見送ってから、花は抱えたまま歩く。 途中噂はより濃い内容になって耳に入る。]
ドナルド、どこに居るか知らないか。
[途中でそんな風に声をかけたりして目的の姿を探す。]
(402) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/05/14(Thu) 19時半頃
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―3歳の記憶―
[呼び方のはなし。
父の名前はルパート。 母の名前はキャサリン。 兄の名前はグレッグ。
それは知ってる。 でもお父さんはお父さん。 お母さんはお母さん。 お兄ちゃんはお兄ちゃん。
少女にとってそれが名前だった。]
(403) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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― → 診療所 ―
……はん。 このままいけば、 いつか刺されそうで怖いねえ
…… はやく、なんとかしないと。 共存とか、そういう問題でもなくなりそうだよ。
[ちらちら。
ひとの、尖った刃のような。
狗のものとはまた違う、 一本一本はなまくらでも 団結する、強固な暴力。
笑いに隠れ呑気に聞こえど、 たしかな焦燥を のびやかな声に潜ませ。 自然と、向かう足は早くなるが。さて。]
(404) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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[ふたりのうち、
もし、寄りたい場所や、 声を掛けたい人
もしくはかかる声があったならば。 ついてくか、待つくらいかはしたかもしれないが。
そうでなければ、 じきに診療所の方へと辿り着くだろう。 *]
(405) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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[だから兄の使う言葉を疑問に思った。 ただその頃は、兄がことばを言い間違えてるという 根拠のない確信があった。]
おにいちゃん おかしいんだ。 おとうさんのこと 「おじさん」 だって。
[キャハハと愛らしく笑う、今よりも幼い少女は 叔父という言葉を知らなかった。 その時説明されたような気もするけれど 幼い少女に理解はできず。]
(406) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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「おじさん」って言ったら よそのひと みたい。
だからやだ。
[ときっぱり跳ねつけて 困り顔の父や母や兄にのしかかるように抱き付いて]
だってうちは よにんかぞく だもんねっ!
[そんな思い出話。]
(407) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/14(Thu) 19時半頃
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『過ち』……。 悪いこと。 でも…、友達は、食べちゃいけない…もん。 [「どっちが過ち」か、なんて。 そんなことはわからないけど。
少女はその先の考えを 遮断した。答えを知るのが 怖い気がして。]
(*42) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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止めないよ……。 怒られても、しらないもんね。
お姉さんの言ってること 意味わかんない。
[わたしを馬鹿にしようとして わざと難しい言い回しをするんだ。 と、少し不機嫌そうに不満じみた声で。]
(*43) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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[“お姉さん”の声に呼応するように聞こえる男の声。 幸か不幸か自分に話しかけられたことはないから あまり聞かぬふりをするけれど。
男はオンチョウというのが誰のことかわかっているようで>>*34 ここでもおとなの仲間はずれのような気がして面白くなかった。
何が『味方』なもんか。
ラディスラヴァの口ぶりに頭の中で そう否定して。]
(*44) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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お父さんまで難しい話する……。
[『力持つ者』の話。 それが何なのか 力とは何なのか 見当もつかない。
けれど。]
わたしかくれんぼ上手だから。 大丈夫だよ。
[と父には嬉しそうに その無垢な弾む声で 返事をした。]
(*45) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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[不利益を被ると思しき考えは共有する意識にのせず。 それはいいこで在り続けた癖か本質か。]
犠牲を払わねば得られぬものもある。 寧ろ、犠牲を恐れた故に失うことの方が、怖いよ。
[可哀想と称される娘を思う。 より失えぬものの為に見捨てる。 力をつける為の糧があるにこしたことはない。]
『邪魔』を消して、 耐えることを強いられぬ『楽園』でも作るかい?
[手助けするという『味方』>>*36に軽い調子で言葉を向ける。]
(*46) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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[諦めにも似た音色>>*38が 彼には思うところがあるのだろうと感じさせた。]
――……。
[お前たちが生き延びる道、と彼は言う。 私たちではなく、お前たち、と。 自身を含まぬかのような物言いにピクと片眉がはねた。]
我が子が愛しいならその子の傍に居て その子が大人になるまで守っておいでよ。 何処の馬の骨とも知れぬ者に任せたくはないだろう?
[軽口染みたものを年上の彼へ投げ]
(*47) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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[力を持つ者の話>>*39>>*40>>*41には]
御伽噺や伝承にそんな話があったような気がするけど 人を食らう人狼を見抜く術持つ者、か。
この村に、いなければいいね。 もし居たら、厄介だ。 族長と同じかそれ以上に『邪魔』になるかもね。
――…ん、用心するよ。
[普段と変わらぬ柔らかな口調で。]
(*48) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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[結局一番使えたのは獣の鼻だった。 たったと軽く歩く先に幼馴染の姿を発見する。]
ドナルド。 ちょっと聞きたいことがあるんだ。
[早足で駆け寄って、そのまま耳打ち。]
(408) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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[結局、猫に答えた言葉は 触り程度に治った
『やりたい、出来る、止められない そうなった時に…しねえ方が不自然だろ?』
どれだけきつく禁じても いけないのだと諭しても それを分かっていたとても
敢えて滅びの道を選ぶ者はいる それだけのこと
脳裏に浮かぶは月の夜 金色の海原に佇む、紅い頭巾のひとの影**]
(409) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/05/14(Thu) 20時頃
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― わたしの家の 玄関先で ―
[別れ際、何かあったら…なくても。 喚べと言ってくれたジョス>>402に眉が下がる。
だって、そんなことを言われたら 今すぐ呼んでしまいそうだったから。]
うん。そうする。……いいのかな。
[ おにいさん、よろしくね。と告げながら 獣をふわりと抱きしめて ぽん、ぽん。
サイラスにだけのぽんぽんを、ちょっとだけ。]
(410) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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[獣の毛並みから顔を上げ、上の方にあるジョスを仰ぎ見る。 ほんとうに、優しい村。やさしいひとたち。
――わたしが居た街も、そうだった。]
ネックレスのこと、ありがとう。
[なにごともなければ良いってお願いは したって無駄だと 身を以て知っているから 祈ることはしない。
別離の挨拶のかわりに もういちど感謝を。*]
(411) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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―今朝のこと―
[病気ではないと父は言うけれど>>179 じゃあなんだって 一体全体おしっこの出てくるところから 血が出るのかと少女は問うた。
すると父は 「大人になった」 そういう表現で初潮を言い表した。 そこで少女は]
わたし、おとなになったの!? もうおとなの仲間入りなのね!
[とはしゃいだという。]
(412) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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[グレッグが落とした言葉>>229>>230を受け止めるのは耳の筈なのに、何故かそれは口の中で苦みとして感じてしまう。
── 人間に殺される。 ──
嗚呼きっと、そうなるだろう。 大事なもの…人だったり、己の命だったり、それぞれ違うだろうけど、その為に牙を剥き命を奪う衝動をサイラス自身が知っているから。 その言葉はすぐに理解出来てしまう]
(413) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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[「おとなの仲間入り」なんて 全然違うじゃない……。
ツン、と口をとがらせる。 昨日からこのかた、うまくいかないことばかり。]
お兄さん、聞こえる? …あなたは誰? わたしの頭の中に住んでる悪魔なの?
[と女よりは幾分か柔らかな声色の持ち主に語り掛けてみることにした。]
(*49) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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[知っている子かもしれないから教会へ行くと言ったグレッグを呼び止め、ついこちらの不安をこぼし>>231。 足を止めさせたグレッグから返るのは>>248>>249。]
──、だよなぁ。 悪ぃ、グレッグ。 足止めして。
[少し、グレッグから歯の奥に物が挟まった物言いを感じたが、上辺だけで返してこない真摯さだけで、今は充分だった。
その後続く小さな呟きに返して、男は教会へ向かうグレッグを見送った]
(414) 2015/05/14(Thu) 20時頃
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─ そうして家へと ─
[これからどうすべきなのか考えながら、半ば癖で男は口許を隠すように両の手を組んでいた。
祈りながら、これからのことを考え。
祈ってもそれは、きっと届かないことを、どこかで理解していた。
だから、己がすべきことは──。]
どうした、先生? 今日のアンタは、珍しい姿ばかりだ。
[祈るふりで考えている間に、ルパートが宿を出たり、ラディスラヴァが目を覚ましたりしたのだが、宿の一階の静けさの中にいた男には無関係なことだった。
そんな時、現れたスティーブンからついて来いと、彼にしては強い語気で言われ>>381、一瞬目をまたたかせ、けれどその珍しさに頷くしかなかった。
スティーブンの背について向かう道は、どう考えても帰路と呼べる道のりで]
(415) 2015/05/14(Thu) 20時半頃
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──なぁ、先生。 この先はどう考えても、俺の家だが──……
[スティーブンが目指していたのは、正確にはマーゴの家なのだが、当然男はそれを知らず、ただ首を傾げて彼の背についていく。
やがて。
己の家の前で泣くマーゴの姿を視界に捉えたら、きつく手のひらを握るスティーブンを追い越し、そうして彼女の元へと駆けていく]
(416) 2015/05/14(Thu) 20時半頃
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……マーゴ、
──、マーゴット。
[ どうした、 何があった、 何で泣いているんだ。
色んな言葉が口から出かけたが、それよりも先に彼女に寄り添い、己の腕の中に抱き込むほうが早かった。
半ば強引に己の胸に頭を引き寄せ、いつもは彼女に差し出す手を、マーゴの頭の後ろに添えた]
(417) 2015/05/14(Thu) 20時半頃
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[母の呼び名について、兄に告げる少女>>399は 眉をしかめて目は潤ませて 口はへの字に結んでいる。
兄への不満だけではない。 不安定な少女の理性と感情という天秤は ネジの外れたシーソーのように 大きく何度も傾いていた。
だが、それは果たして相手には伝わるのか。]
(418) 2015/05/14(Thu) 20時半頃
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[と思うと 兄が何か言ったか話の途中でも 構わず。]
あ! あのね、わたしね、今日ね、おとなになったんだよ! わたしもおとなの仲間入りになったんだって!
[と今朝のことを喜色満面に騒いだ。]
グレッグお兄ちゃん。 これで、わたしいつでもお兄ちゃんのお嫁さんになれるよ!
[と付け加えて。]
(419) 2015/05/14(Thu) 20時半頃
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[戸惑いのまま少女を抱き寄せた腕は、飲み込めぬ状況のせいか妙に強張っている。
それは触れた先であるマーゴに伝わったかもしれないが。 それでも男はゆっくりと、頭の後ろに添えた手で波打つ髪を撫で、もう片方の腕であやすように背をぽふぽふと。
それはそう、彼女が別れ際にくれる挨拶のような動きになっていた。 彼女が落ち着くまで、男はそうしているつもりだ。
そのうち、サイラス自身が覚えた戸惑いも落ち着くだろう]
(420) 2015/05/14(Thu) 20時半頃
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[悲しそうにも見えるアルカイドの微笑み>>391が まるでその考えを肯定するように――。
苦さが貌に滲む。]
[お茶の話するうち、 張り詰めた頬>>392が和らぐを感じて 僅かな安堵が吐息に混じる。]
ごろごろ、なんて、猫みたいだね。
[彼の言葉>>393から想像した姿が、ソファで寛ぐ猫と重なり、 そんなことを言いながら診療所へと歩みだし。]
(421) 2015/05/14(Thu) 20時半頃
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