158 Anotherday for "wolves"
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[「何がなくなるのが怖い?」
「わたし」
「おともだちと家族がいなくなるのが」 「一番怖い。」 ]
(324) 2015/05/14(Thu) 12時頃
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[嘘ばっかり。]
(325) 2015/05/14(Thu) 12時頃
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[少女は私に誰かと問いましたが 私はそれに返すことなく笑ったまま>>*22 見張る、という言葉にはまた更に笑みを深くしたでしょうか>>*23]
そう、酷い話でしょう? 元から仲良くなるなんて無理だったの。 狼さんは狼さんと。 山羊さんは山羊さんと、仲良していくべきだったのよ。
だって山羊さんは、狼さんが食べるごはんなんだもの。
[そんな一節が彼女の絵本の中にあるかどうかは知れません>>*24 まるで当たり前のことを次げるように。 幼さ残す少女へは、『酷い話』を続けました。]
仲良く暮らすなんてふざけたお話は、 絵本のなかだけに、しておけばよかったのよ。
(*28) 2015/05/14(Thu) 12時頃
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[わたしが怖いの。
わたしのことを 愛してくれる人が いなくなること。
わたしの場所が なくなるのが 怖い。
わたしが 愛されなくなるのが いちばん怖い。 ]
(326) 2015/05/14(Thu) 12時頃
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[ふざけたお話?
そんなことない。]
[そう言いたいのに、言えない自分がいる。 だってオーレリアお姉ちゃんを殺したのは自分。 ぐちゃぐちゃにしちゃったのも自分。 ちょっとだけ食べちゃったのも自分。
そんな自分が みんな一緒に仲良く暮らせるよ なんて言えないことは
さすがの少女にもわかる。 だから、噤んだ口を固く結んだまま。]
…………。
(*29) 2015/05/14(Thu) 12時頃
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ああ、気にしなくていい。 マーゴのことは可愛いと思うがサイラスが居るだろう。
[ずばっと言ってしまったり。]
紛らわしいって……
[花畑に崩れ落ちた。
そんな妙な空気の中にも、メアリーへの違和感は残る。 昨日話した時もそう、空元気というか無理をしている? 少女たちに振り回される情けない姿の下で 冷えた灰の目だけは二組、動いていた。]
(327) 2015/05/14(Thu) 12時頃
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い、いいや。とりあえず早いが昼にしよう。
[ルパートのお弁当に期待したのは本音。 あとは空気も変わればと思ったのも本当だ。]
デザートも?すごいなあ。
[獣も食べ物の気配に嬉しそうに吠える。 差し出されたバスケットから肉が多そうなのを選んだり。 少女たち二人のやりとりは微笑ましいのだけど 時間は過ぎてゆく。]
(328) 2015/05/14(Thu) 12時頃
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仕返し? ふふ、大丈夫。
そんなことするような『人』も 一緒に食べてしまえばいいのよ。
[それは言葉で連ねるだけならばとても単純な話です。]
『過ち』は正さなくちゃならないのよね?
牙をなくした狼と、 ただ食事をしただけの狼と、
どっちが『過ち』なのかしら。
[続く言葉は一族の手で…だったでしょうか。 牙無き奴等に制裁を、なぁんて大義名分を掲げるのも面白いかもしれません。]
(*30) 2015/05/14(Thu) 12時頃
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―墓地―
[母親のもとへ向かうころには 息もあがって。
ゆっくりと墓石へと 歩み寄る。]
お母さん。花輪、作ったよ…。 ……っていっても、これマーゴのだけど。 あげるね、お母さんに。
[今日で何年だろ? ……えっと…わたしが5歳の時だったから……。]
7年?
[8年です。]
(329) 2015/05/14(Thu) 12時半頃
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―教会―
……首飾りがない。
[>>271小さな呟きは誰にも聞かれることなく消える。]
(330) 2015/05/14(Thu) 12時半頃
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[立ち上がって、辺りを見渡してみるけれども 宿で会った時には首にかけていた銀の薔薇細工が 見つかることはなく、オーレリアに触れた際に少し ついてしまった血を少し悩んだ後にズボンで拭った。]
……片付けなきゃ。
[そうは言っても、片付けかたがわからない。 とりあえず運べるようにすればいいのだろうか、 誰かよく知った人に訊いたほうがいいかもしれない。 思い浮かぶのは男よりもずっと年上の人達。
彼らは少しでも――話すことができたのだろうか。
短く息を吐いた。 この場所に長く留まっていると…息が詰まる、から。 一度、血のにおいの篭る教会から出て扉を閉ざした。]
(331) 2015/05/14(Thu) 12時半頃
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[遺体を入れることになるであろう布袋くらいは 先に用意できるだろうか。
どこにある? 墓地になら。 あるかもしれない。
そちらへ向かおうかと、ゆっくり歩き始める。**]
(332) 2015/05/14(Thu) 12時半頃
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───あなたは、私を止めないのね?
[例えそれが彼女の大切な友人であろうとも。 私は戸惑うこともせず食べて見せるでしょう。
知らない、と逃れようとする言葉にだけは>>*26 そっとそっと、微笑んで。]
いいえ、あなたは知っているの。 『知っている』のよ。
[止めなかったこと、それはすなわち肯定。 そう受け取った私は、黙った彼女の可愛らしい顔を思い出しながら くすくすと耳を擽るような音で、笑っていました。]
(*31) 2015/05/14(Thu) 12時半頃
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[間違いには気づかぬまま、少女は続ける。]
どうしよう。お母さん。 村に戻るのが怖い。 多分もう話題になってるよ。 ごめんね、お母さんのめいにちに こんなこと言って。
[戻りたくない、その思いと 自分だとバレてやしないかという不安 それを打ち消したい、確かめたいという思いと。
せめぎ合う葛藤に中々答えが出せぬまま。 うだうだと墓石の裏に腰かけるとバスケットから 絵本を取り出し、読み*始めた。*]
(333) 2015/05/14(Thu) 12時半頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2015/05/14(Thu) 12時半頃
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[少女たちは花の輪を、俺は摘んだだけだがそれを抱えて 空になったバスケットと共に村に戻る。 >>321またねと掛けてゆく妖精を見送ったら、 残りはエスコートをして無事に届ける仕事だ。]
(334) 2015/05/14(Thu) 12時半頃
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さあ、他のお二人はどうかしら?
私を止める? それとも止めない? 他に食べたい『山羊さんの仲間』でもいるかしら?
[艶やかな誘惑は、他の二人へと届くでしょう*]
(*32) 2015/05/14(Thu) 12時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/05/14(Thu) 13時頃
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[ドナルドの問いかけ>>315は唐突にも感じられた。 けれど彼のことだから何か意味があるのだろう、と 一度、二度瞬いた後、僅か考えるような間をおいて]
――――…隔世遺伝なら、 あることだろうと思うけど。
[提示された条件で導く答え。]
まわりをみても自分だけ、なら、きっと、僕でも、 おかしい、と思ってしまうかな。
[赤毛と言われて重なるのは目の前にいるドナルド。 その両親の髪色も例えと重なる。 昔祖父母が、かの家系は見事な銀糸ばかりと言ってはいなかったか。 触れぬように考えぬように、しまっていた記憶がのぞく。]
(335) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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─ 宿屋から ─
[押し殺したように、己の名を呼ぶ声>>276を聞いた。 それすら拒絶するように扉を閉めてきてしまった。
ああ、久しぶりに彼の名を呼んだなと思う。 頑なに呼ぶことをしてこなかった、かつての呼び名も。 どうしてだか、つい、口をついてしまった]
(……変わらない。)
[分かっていた。
変わっていようと変わっていない。 あの実直な瞳も、あの優しい心も。 それを傷つけ月日という名の埃を被せ続けてきたのは、 自分自身…そして彼自身か]
(336) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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[花屋へと向かう道すがら、囁かれる噂を聞いた。 告げられるオーレリアの名に、ああと悲痛な息を落とす。
村の人間から、彼女の雇い主であった男に向けられる、 遠慮がちな同情、お悔やみ、そして猜疑の視線。 場所は教会と、教えられるに礼を尽くしてまた立ち去る。 足を向けるは教会ではなく、花屋へと向け]
(337) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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─ 花屋 ─
クラリッサ。
[店番をしていたのは、昨夜会った娘だった>>243 迎えてくれた彼女の顔色が優れないように見え、 ふと気遣わしげにその顔を見直した。 さては今朝の噂のためであろうかと思いもするが]
話を聞いたかね──…
[どうやら、その為ではなかったよう。 族長が殺された話、オーレリアが殺された話。 伝えれば、彼女の顔はいっそう青褪めたか]
(338) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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大丈夫かい?
[オーレリアとは、彼女も親しくしてくれていたはずだ。 ならば無理はないと労わるように目を向けて。 座り込むようなら、少し、その傍に居るようだった]
……… 教会、だそうだよ。
[ぽつとその場所を告げる。 視線が交われば、男はゆっくり首を横に振った]
(339) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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いいや、私は行っていない。 行っても…、…もう、人が行ったあとだからね。 いや、それでも行った方がいいのかも知れないが…
[迷うように告げ、視線を宙に彷徨わせる。 優しい娘。最後は自分を見て、怯えていたとか]
…──── 怖くてね。
[飾らない響きをそのまま零し。 情けないような顔で、くしゃりと笑って目を向けた]
(340) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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起こってしまった事実が怖い。 人間の、怯えたような疑いのまなざしが怖い。 どうにも足が向かずに、こうしてここにいるわけだ。
……は。 この年になってもまだ、妻に助けを求めたいとは。
[命日だと、それを言い訳に来たのだと。 娘へと告げ、やれやれと額に皺じみた手を翳す]
(341) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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────、花を。
(342) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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いつものと、もうひとつ。
うん、もうひとつは束じゃなくていい… 二種類、くれないかな。
そうだな。そこの……ベコニアと、
[花の名前も、もう随分覚えた。 大半は彼女と彼女の母に教わってきたようなものだ。 八年間、こうして花屋に通う間に]
カルミアと…… そこの、カーネーションを。
[やがてカーネーションを小さな花束に。 他の花は束にはせず、共に貰って]
(343) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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[夢の中、まどろみで聞いたような会話。>>300 断片的な記憶であり、断片的な言葉でしたから 二人に間に何があったのかを全て知るなんて事はかないませんでしたが 二人の間に何かあったのだと僅か感じることは出来ました。
ふと、浮かんだのは。 溝が出来てしまった、二人の幼馴染み。 その亀裂を思い出して、少しの間唇を閉ざしていました。
私は、教会で倒れていたと聞きました。>>301 サイラスさんも、グレッグくんも。 それからルパートさんの名前を聞いて、そこで漸く ここが宿屋のどこか一室なのだろうと考えるまでに到りました。
思考は酷く重苦しく、鈍く。 まるで能が動くことを拒否しているような、そんな感覚でした。]
(344) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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……。二人にと思ってね。 まあ、教会で私が花を供えるわけにもいかないだろうから。
[人間たちの手前と、苦笑して。 ついと顔を上げる。 クラリッサの様子はどうだろう、少しは元気が出たろうか]
(345) 2015/05/14(Thu) 13時半頃
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あと、こんな時にすまないんだが──…
[ルパートの口調が少し変わった。 困ったように、ひどく言いにくそうに言葉を捜す。 纏う雰囲気は深刻なものではなく、 いつもの、子煩悩な父親そのままの顔と姿で]
メアリーが、その、…”大人”になったようで、
[若い女性に言うべきことじゃない。 けど、相談するならここだろうと決めてきたのだ。 ぼそぼそと後を続ける]
(346) 2015/05/14(Thu) 14時頃
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私とグレッグじゃ……、…良く分からなくてね。
[女性の生理にあまりに疎いと有りの侭を告白し。 すまないと頭を下げた]
母親も、姉もいないものだから。 すまないが、良かったら少し、見てやって欲しい。
(347) 2015/05/14(Thu) 14時頃
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[どうにも居心地悪く礼をする。 それでも言い切れば、肩の荷が下りたとばかり息をついた]
こんな時にすまないね。
[謝罪をもうひとつ繰り返し。 花を手に、花屋の扉に手を掛ける。 扉を開けば風が乗せるは、花の香りと仄かな血の*香りと*]
(348) 2015/05/14(Thu) 14時頃
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