35 星降る海岸に纏わるエトセトラ
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おみつに3人が投票した。
団十郎に1人が投票した。
朧に1人が投票した。
朝顔に5人が投票した。
朝顔は村人の手により処刑された。
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源蔵! 今日がお前の命日だ!
2011/08/18(Thu) 02時頃
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時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
源蔵が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、おみつ、日向、団十郎、一平太、朧、明之進、夕顔、勝丸の8名。
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―神社― [気がついたら深刻そうな顔になっていた。 伊綱にちょっと陽気な顔を見せてやることにする]
ま、かえれねーってなったら、博史みたいに独り立ちするのもいいしな! ししょーに着いていって都に行くのもいいな。 俺、商才もあるらしーからよ。
それから、それから…
[急に言葉が出て来なくなった。 なんだかくるしい**]
(0) 2011/08/18(Thu) 02時頃
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[静かに端末は動き始めていた。 ...が源蔵と会って後、彼を長に連れていってもらうように頼んだ命令をしっかりと実行していた。]
(*0) 2011/08/18(Thu) 02時頃
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――神社――
…?
[勝丸が懐から出した赤茄子を見つめる。 やはり、解らない。 解ってあげられないことが、悲しい。
帰れなくなったかもしれないという意味。 勝丸には自分と違って温かい家族が居るというのに。]
ふふ、上手だね…
[赤茄子でお手玉する様子に僅かに微笑む。 こっそり覗いていた真昼は勝丸と目が合うと、さっとまたその身体を飼い主の後ろに隠した。]
それが原因?
[解るように説明すると言う勝丸に頷く。]
(1) 2011/08/18(Thu) 02時頃
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餓鬼大将 勝丸は、メモを貼った。
2011/08/18(Thu) 02時頃
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―――…ええと… 本当はあっちゃいけないものをかっちんの失敗か事故かで、広めってしまったんだね。 それが取り返しがつかなくて。 だから、帰れない。
帰れないってかっちんは思ってる、と…
[勝丸の話をひとつひとつ確認しながら、帰れないと繰り返す目の前の少年に対して頭を過るのは、仁右衛門が唱えた罰当たりな夢物語。]
ねぇ、かっちん。 かっちんはもしかして――――
[そういえばあの時、勝丸は仁右衛門に困ることをされたと話していた。]
仁右衛門さんの言ってた未来人なの?
[そっと静かに問うてみる。]
(2) 2011/08/18(Thu) 02時頃
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……
[無理に陽気な声を出そうとする勝丸には緩々と首を振って。 苦しそうに言葉を詰まらせる様子に思わず身体を抱き寄せた。]
――――いいよ。そんな無理しなくても。
[穏やかに優しく、そう耳元で囁く。]
かっちんは、帰りたいんだよね。 帰りたいから、帰れなくなったって。 帰れなくなってしまったって、その失敗が悔しいんだ。 悔しくて怖くて辛くて… 如何したらいいのか、解らないんだよね―――…
[まるで自分のことのように話して目を閉じる。 最後に小さく"ドジ"と付け加えた。]
(3) 2011/08/18(Thu) 03時頃
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―回想―
[私の血の繋がった両親は、私が産まれて直ぐに亡くなったらしく。私は父母の顔すら知らない。 遠い親戚が引き取り育ててくれたが、彼らの興味は私ではなく、専ら父母の遺産に有るようだった。物ごころついた頃には其れを悟り、だから、できるだけ彼らを怒らせないように生きていくことに執心した。
何も無い、機械張りのだだっ広い部屋に独り閉じこもって。膝を抱えて過ごした夜は数え切れない。 窓は固く閉ざされて開かない。灰色のビルの隙間から僅かに覗くあの暗色は、きっと濁った大気の色だ。
ある日、親戚たちは家を留守にした。私はお腹が空いてしまい、がらんとした冷たい廊下を歩いていた。 そんな折、発見してしまったのだ。立ち入ることを禁じられていたガレージの扉が開いている。そしてその片隅にある、無機質な時航機を。 今でも、あのとき胸が「ざわり」としたのを覚えている。言いつけを破ることも恐れず、否、きっと恐れていたのだが其れを振りきって、私は駆けだしていた]
(4) 2011/08/18(Thu) 03時頃
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[迷いなく時航機に飛び乗った。 けれどこのとき、齢にしておよそ十。碌な教育も受けていなければ、機械の動かし方など分からない]
『動いて。……お願いだから、動いて!!』
[気づけば、泣き叫びながらボタンやレバーを叩いていた。この時初めて、私は今の生活が嫌でたまらなかったのだと分かった。 動かし方は分からなくても、これが何なのかは分かる。これに乗ればきっと、彼らの手の届かない所まで逃げ出せる。いや、そうでなくとも。此処ではないどこかに行ければ、それで、]
――――――――――がたん。
[祈りが通じたのか、神様の悪戯か。急に照明が明滅し、床全体が大きく振動した。 次の瞬間には気を失って、深い眠りについていた]
(5) 2011/08/18(Thu) 03時頃
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[目を覚ました時、聞こえたのは繰り返される機械音]
……………………?
[良く分からい様子のまま、外に出る]
――――――――…ひゃああっ!?
[海の浅瀬に落っこちた。油断していたものだから、思い切り頭から。全身ずぶぬれになり、へたり込む。口の中が塩辛い]
なにこれ…。
[そして5年前の祭りの夜に、見上げた光景。夜空には星が無数に輝く。月明かりを受けて揺らめく夜の海は、ゆらゆらと何処までも黒く広がっていた]
(6) 2011/08/18(Thu) 03時頃
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[とても綺麗だと思った。同時に、酷く怖くて心細くなった。 此処は何処だろう。誰か人は居るのだろうか。何も、分からない。もしもこの場所にずっと一人きりだったら、どうしよう]
―――――――――…ぐす。
[私は啜り泣きながら、海の浅瀬を歩き始めた。ずぶ濡れのまま、覚束ない足取りで。言いつけを破った罰があたったのだろうか。 そうしてどれほど彷徨っただろう。一人の青年……朧と鉢合わせたのだ]
………………!
[一眼見て、優しそうな人だと思った。こんな人が、例えば御兄さんなら、きっと楽しかったのだろうなと夢想した。 次の瞬間――…、『探したんだぞ』と言われて私は手を引かれていた]
(7) 2011/08/18(Thu) 03時頃
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[手から伝わる温もりに、酷く安堵したのを覚えている]
えっ。 …え、ええっ、あの!?
[事情が良く飲み込めていなかった私の様子は、一人で迷子になって怯えていた為だと思われたらしい。じきに源蔵や団十郎もやって来て、『見つかって良かった』と頭を撫でてくれた。
後で学んだことなのだが、私の乗って来た時航機からは電波が発信されており、この時代に溶け込めるように記憶の改変を行ってくれるらしい。それは大凡、私の意志に関係なく。
――――こうして私は良く分からぬままに、村の一員となった。 それは村の面々にとっては、きっとはた迷惑な押し掛けだっただろうが。私にとって、初めてできた「居場所」だったのだ**]
(8) 2011/08/18(Thu) 03時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/08/18(Thu) 03時半頃
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[カエリタイ――――
その気持ちはきっと自分も同じ。 勝丸とは帰る場所も環境も全く違っていても。
この村に来て、流れていく時を過ごして。
それでも想いがずっと溶けない。
とっくの昔に壊れて、もう戻せないこと。 気付いているのに。
耳も目も塞ぎたくなるような場所なのに。 思い出すだけで、こんなに。 辛いのに。
こんなに。苦しいのに。
傷ついたまま。忘れられなくて。]
(9) 2011/08/18(Thu) 06時頃
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[受け入れて欲しいと。 愛して欲しいと。 笑って欲しいと。
ずっと暗闇に手を差し伸べ続けて。]
(10) 2011/08/18(Thu) 06時半頃
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[解ってるんだ。
自分が過去に閉ざされていること。
現実から逃げて。 在りもしないものを信じていようと縋ることがどれだけ惨めなのかも。
そのせいで大事なものを見失って。 この村で差し伸べられた温もりも冷たい闇に消えていく。 痛みは抜け落ちて見えなくなっていく。
それでも、それだからこそ、せめてと思うのだ**]
(11) 2011/08/18(Thu) 06時半頃
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女中 おみつは、メモを貼った。
2011/08/18(Thu) 06時半頃
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―回想? 海沿いの道―
……すみません。先生。
なにかしら。 たぶんちょっと、疲れてしまったの…。
[申し訳なさがつのる中、 額に当てられた源蔵の手のひらの温度が心地よく感じられる。
[連れて行かれた松の木の陰で、 いささか情けない顔で、へたりこんだ。
隣の源蔵の手中の扇子で煽いでもらう、安らかな時間。 生徒の身を気遣う命令の言葉には一つ一つ頷いて。]
(12) 2011/08/18(Thu) 07時頃
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[それから。 昨日の質問は、との問いかけには。]
戻りながらお話してもよろしいですか。 あの。 もう歩けるくらいには、大丈夫ですから。
[源蔵を促す。
木陰を抜けて、二人で歩き始めてしばらくしてから、 麦わら帽子の影の、日向の唇が開かれた。]
(13) 2011/08/18(Thu) 07時頃
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あの騒ぎを起こした仁右衛門さんの話についてです。 質問は、こうです。
みらいじんとやらによって 村のひとたちの記憶操作がなされているというのは、ほんとうか。
それがほんとうなら、その記憶操作の目的とは何か。
同じく記憶操作の話がほんとうだと仮定して、 このまま これから先もずっと、記憶操作は行われ続けてゆくのか。
(14) 2011/08/18(Thu) 07時頃
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[まだ一寸ぼうっとする頭のなかをまとめる間を置いてのち、 胸の内の言葉を継ぎ足す。]
記憶って とうとい のでしょう、 犯されてはいけないものなのでしょう、先生? わたしの記憶は、わたしだけのもの。 先生の記憶は、先生だけのもの。 みんな、そう。 誰の記憶であれ、他者によって弄られるなどあってはならない そう思うのです。
(15) 2011/08/18(Thu) 07時頃
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…記憶の操作が事実あるなら。 それを説いて回って、知らしめた仁右衛門さんは、村の皆から感謝されてしかるべきなんです。 間違いが行われていることを隣人に教える、 それ、当たりまえですもの。
仁右衛門さんは、ただしい。
みらいじんは、わるい。
そうでしょう?
[青い小娘は、握り合わせた細い指へ力をこめた。]
(16) 2011/08/18(Thu) 07時半頃
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[そのとき前方から、どやどやと近付いてきた一団がある。]
あれ?
長老…? 顔役…?
[誰かの手で源蔵の肩へ張り付けられる、花型の肩章。 あれよという間に源蔵は実行委員に任命されて、一団によって連れていかれてしまった。]
(17) 2011/08/18(Thu) 07時半頃
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[小柄ながらも頼りになる源蔵が祭りの役員を任される そういう流れには、理解も及ぶけれど。]
…………先生。
[あとにとり残されたは、 心細そうな顔をした小娘ひとり。**]
(18) 2011/08/18(Thu) 07時半頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2011/08/18(Thu) 07時半頃
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――神楽邸・回想――
[大きな西瓜を、井戸に降ろして。 いや。放り込んで。]
わわっ。 もっと静かに降ろさないと、ぶつかっちゃうよ!
ふわ。 大丈夫。だったのかな。 冷えるの。楽しみだね。
[買いすぎた豆腐の処理に困ったり。 それはもう大騒ぎ。
買い物の間の、いろんな人と話したことを、朝顔が少しずつ話してくれて。]
(19) 2011/08/18(Thu) 14時頃
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[だから、二人だけの相談をするのは、もっと後でいいと思っていたのだ。
急な、改まった来客は、お祭りの差配をしている――。]
今年の燈火運びの役? ど、どうする? 朝ちゃん、行く?
あのさ。 そうすれば、朝ちゃんはお祭りが終わるまで外へ出られないけど。
[それは、朝顔の望み通りかもしれないけれど。]
でも。もし、困るなら。 あたし、代わりに行こうか? どうせ、奈須麿さんには、あたしたちの違いなんて、わかんないよ。
(20) 2011/08/18(Thu) 14時頃
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[朝顔はどんな顔をしたのか。 何と答えたのか。
それ以上話をする時間もなく、母が部屋に入ってきて。 てきぱきと準備を進められてしまって。
朝顔は行ってしまった。]
(21) 2011/08/18(Thu) 14時頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2011/08/18(Thu) 14時半頃
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[一年ぶりに、隣に誰も寝ていない朝。 もっと前には、ずっと一人で眠っていたのは、思い出したばかりなのに。]
一人って、こんな感じだっけ。 なんだか、涼しすぎるな。
……朝ちゃん、一人で寝れたかな。
[風がやけに冷たく感じるのは、まだ朝早いからだけだろうか。 満月の祭りを過ぎれば秋が近づいてくる。]
(22) 2011/08/18(Thu) 15時頃
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お祭りが終わったら、朝ちゃんは帰ってくるんだもの。 そして、もう一年。 ううん。もっと。 一緒にいられるんだもの。
ほんの少しくらい、がまんしよ。
……これで、いいんだよね。 いいのかなあ……。
[まだ言っていない。 もう一つの『提案』。
もっとちゃんと、相談したかった。 朝顔の気持ちを、確かめたかった。]
(23) 2011/08/18(Thu) 15時半頃
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どうしよ。 誰かに相談――。 明さまに、聞いてみる?
でも、ほかの未来人がいるかどうか、明さまは知らないんだっけ。 たぶん。いると思うんだよね。 だって――。
[思い出そうとすると引っかかる何か。 それは明らかにほかにもあるように感じるから。
朝顔と出会って変わってしまった記憶は思い出したけれど。 それ以外のことは、思い出さなくてもいいと考えていた。 朝顔がそうしたみたいに、きっと未来人は、悪意で記憶を変えたのではないと思えたし。
でも、朝顔と話せなくなってしまうと。 ほかの未来人、帰るつもりの未来人でなければ、相談できないこともあったのだ。 そう気づいた。]
(24) 2011/08/18(Thu) 15時半頃
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