172 ― 恋文 ―
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きみは自らの正体を知った。さあ、村人なら敵である人狼を退治しよう。人狼なら……狡猾に振る舞って人間たちを確実に仕留めていくのだ。
どうやらこの中には、村人が9人、人狼が1人いるようだ。
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やっぱさ、銃を持った善人がいないとさ。
ちょっと出かけてくる!プリン食べちゃダメだよ!
(0) 2015/10/20(Tue) 07時頃
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[本日のおすすめ:富有柿のピューレを使ったケーキ 紅茶はオリジナルブレンド]
(1) 2015/10/20(Tue) 07時頃
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[2dの吊り:ゾーイ[[who]]
襲撃:ハルカ[[who]]]
(#0) 2015/10/20(Tue) 07時半頃
[2dの吊りふりなおし:ヒナコ[[who]]]
(#1) 2015/10/20(Tue) 07時半頃
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━━ ある日、ある時。 ━━
[今日も来てしまった。
本当ならば、部活でへろへろに疲れている心と体を、家に帰って休ませなきゃいけない。それは分かっている。明日だって、明後日だって集中稽古があるのだ。
でも、この『ラブ・レター』に来て、コーヒーを一杯飲むだけで、心がリセット出来る。
私の台本みたいに、くしゃくしゃになった頭の中を、ゆっくり広げてくれるような。そんな空間。]
マスター。今日は……、
[コアントローコーヒーをあれ以来飲んでいない。]
(2) 2015/10/20(Tue) 08時半頃
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[お酒の入ったコーヒーだと知ってしまえば、何となく頼むのは憚られて。
でも、もう一度飲みたくて。
自分の知らない世界を、もう少し見てみたい。同じ景色ばかり見ていては、同じ思考にしかならない。
『愛』を探す旅はまだ終わっていないのだ。
もとい、まだ『愛してる』というセリフがよく分からなくて、四苦八苦している。
だから、今日はいつもと違う事をしてみたい。そうすれば、いつもと違う景色が見られるかもしれないから。]
今日は……、コアントローコーヒーをお願いします。
[嫌な顔一つ見せずに、マスターは笑顔で作ってくれた。]
(3) 2015/10/20(Tue) 08時半頃
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[テーブルに、オレンジのフレーバーのコーヒーとホットドックと、……折り畳まれた一枚の、何かの切れ端>>0:46]
……ん?これは?
[と、頭に?を浮かべながらマスターに尋ねてみれば、「手紙だよ」と一声告げてカウンターへ戻った。
私は、折り畳まれた紙を開いて、書かれた内容に目を通した。 それは、正しく手紙だった。知らない人からの。ちょっとドキドキしたけれど、ボールペンで書かれたその文字に、不思議と親近感を覚えた。
文通したいと書かれている。
その文章を読んで、運命を感じた。]
(4) 2015/10/20(Tue) 09時頃
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[冷めない内に、オレンジフレーバーのコーヒーを一口。 やっぱり、美味しい。美味し過ぎる。 そもそも美味しいコーヒーに、オレンジリキュールなんてオシャレなスパイスが効いているのだ。美味くないわけがない。]
……ほぅ……。
[思わず、幸せそうな声がもれる。
よし、とスクール鞄の中を覗けば]
(なんで可愛らしい便箋の一つも入ってないの、私。)
[仕方なくルーズリーフを取り出して書き始めた。]
(5) 2015/10/20(Tue) 09時頃
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(流石に一通目から『愛』の事は聞けないよ……)
[うんうん唸りながら書いた"お返事"。 果たして、この手紙の差出人は私と文通を続けてくれるだろうか。 お返事はくれるだろうか。
期待と不安で、今までにないドキドキを胸に感じていた。
オレンジの爽やかな香りが鼻をくすぐった。]
(6) 2015/10/20(Tue) 09時頃
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こ、こんにちは!
[控えめでも挨拶をして入れるようになったのは進歩だ。 メッセージを貼らせてもらってから、はや一週間。そんなにすぐ誰かからお返事が来ることなんてないだろうと、わかっているけどこのじりじりした思いは己の小さな身体にとどめておけず。
学校が早く終わって、かつ塾も部活も休みの今日は、友達の誘いも断って、まっすぐ飛んできてしまった。
まずは掲示板のチェック。 あ、あった。わたしの花柄のカード…の、横に。]
え、え、えぇぇ…!?
[思わず両手で口元を押さえ、わーわーと息交じりの悲鳴を上げる。]
マ、マスターさん!これ、これ、いいですか!?
[マスターさんの許可がもらえたら、わたしのカードと一緒に、その横にあったカウンターに置いてあるのと同じメモ用紙をはがした。
それから、大事に大事に両手に抱えて、いつもと同じ席へ。]
(7) 2015/10/20(Tue) 11時頃
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[こんな素敵なメッセージに、どうお返事したらいいものか。これは難問だ、と頭をひねっていたら。]
あ、すみません…!注文、ですねっ
[お水とおしぼりを持ってきてくれたマスターさんに、慌ててなにを注文するか考える。 壁に掛けられた小さな黒板に書かれたおすすめは、ケーキと紅茶。>>1珈琲じゃないんだ!と喜び勇んで]
今日のおすすめを、お願いします!
[と照れくさそうに笑いながら告げた。]
(8) 2015/10/20(Tue) 11時半頃
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[マスターさんがカウンターへ戻っていったら、私はカバンの中からレターセットを取り出した。 真っ白な便箋の、右下に青い小花の花束がプリントされたもの。小さく"forget me not"と記されているけど、その意味を深くは考えず。 一番のお気に入りを持ってきたのだった。
やがて、ケーキと紅茶が運ばれてきたら。 マスターさんがニコニコしながら三通の手紙を添えてくれてるのに気がついた。]
え!?え、あのっ これ…
[驚きながらも自分を指差せば、マスターさんはやっぱりニコニコしながら頷いて。
わたしは頬が熱くなるのを感じながら、きゃあきゃあはしゃいでいた。]
(9) 2015/10/20(Tue) 11時半頃
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-病室-
じゃーん、みてくださいちかちゃん。 わたし、ちかちゃんにもおてがみをかきました。
[昼下がりの病室。 ベッドの上に女性、その脇に小さな女の子。 比較的大きな、しかし折れそうな手から、小さな、すこしぷにぷにした手に封筒が渡される。
女の子が目をキラキラさせて受け取って、それからおてがみ、きた?と聞きます。]
うん。びっくりしました……。ほら、これと、これと……なかみちゃだめですよ。それに、"まほうつかいさん"からもあたらしいえはがきがきてます。
(10) 2015/10/20(Tue) 14時頃
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[いいなぁ、と少女がこぼす様子を見て、ベッドの上の彼女は困ったような笑みを浮かべる]
ちかちゃんにはわたしからおてがみあげたでしょ、それに……
[それに。 ちかちゃんはくらすのおともだちからおてがみがくるじゃないですか。]
………。
[飲み込んだ言葉には気付かなかったか、そっか!お返事書くね!と言われ、また笑みを浮かべる。]
はい、たのしみにしてるね。 あ、おへんじだけどきょうはもってきてはだめですよ。
(11) 2015/10/20(Tue) 14時頃
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まってるのも、たのしいものですから
(12) 2015/10/20(Tue) 14時頃
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— 恋して今夜も眠れnight! —
-- つぎはー、ラジオネーム「恋を知らないジュリエット」ちゃんからの投稿です〜。 ペンネームって書いてあるけど、ラジオだからそう紹介させてもらうね♡ --
(13) 2015/10/20(Tue) 21時頃
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「恋子ちゃん、こんばんは! 初めて投稿させてもらいます。
私、初恋がまだなんです。 恋人って、焦って探すものじゃないって思うんですが、最近思うんです。
『愛』ってなんだろう?って。
恋子ちゃんは、愛ってどんなものだと思いますか? そして、お願いがあります。 どなたか、私と文通しませんか? 『愛』ってどんなものか、教えて下さる方、一緒に考えてくれる方、少しで良いので、お話ししませんか?
もし、私と文通して下さる方がいらっしゃれば、『ラブ・レター』のマスターまでに、お願いします。
元気な恋子ちゃんに、いつも元気をわけてもらってます!ありがとうございます!」
(14) 2015/10/20(Tue) 21時頃
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-- 愛って、家族に対する愛とか〜、友だちに対する愛とか〜、いろいろあるけど! 「恋を知らないジュリエット」ちゃんに答えるとするならばー……
恋子的には、『恋』はこっちむいて!! で、『愛』は抱きしめさせて!!って感じかなあ? みんなはどう思いますかあ?
「恋を知らないジュリエット」ちゃん、お便りありがとうございました♡ --
(15) 2015/10/20(Tue) 21時頃
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[マスターは、にこにこしながらハルカ……「恋するジュリエット」にコアントローコーヒーを差し出しました。]
(16) 2015/10/20(Tue) 21時頃
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— 喫茶店「ラブ・レター」 —
マスター、ここだけの話だ。 僕にはなりたいものがあった。
(17) 2015/10/20(Tue) 21時半頃
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だが、いきなり自分を変えようと言うのは難しいね。 いやちょっと後悔しているんだよ。 一人称は「わたし」か「あたし」かどちらかに決めておくべきだったし、筆跡ももう少しやわらかいものにすればよかったんだ。 あれは完璧ではなかった。そう。
そういうミスをする程度には実は僕はぬけているんだが、「ぬけているところがあってかわいい」と言われることには心外というか、意地を張りたい気持ちがある。 だからこの失敗は、僕とマスターだけの内緒にしておいてほしい。
(18) 2015/10/20(Tue) 21時半頃
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――山奥のアトリエ――
[今日の天気は、爽やかな秋晴れです。 ラジオから流れる天気予報では、まるで夏のように暑くなったとのこと。 山の上のアトリエは、さすがに冷え込みますが それでも、その暖かさは体感できています]
[恋して今夜も眠れNight]
[少女の甘酸っぱい投稿が、彼の胸を擽ります。 恋、とは、何でしょうか]
[彼は新しい画用紙をイーゼルに乗せると 絵具を出しながら思案します]
(19) 2015/10/20(Tue) 22時頃
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[人目を避けるように、山奥のアトリエに構えていては 恋をする事は難しいでしょう]
[恋をしたとしても、彼にはそれを伝える事は、出来ませんが]
(20) 2015/10/20(Tue) 22時頃
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[それは不運な事故でした。 頭を損傷する程の大事故に、彼は遭いました]
[すんでのところで、彼は生き延びました。 それは奇跡と呼べました。 しかし、後遺症が残りました]
[脳の一部分を激しく損傷した事による、運動性失語症。 それが彼の状態を表す言葉となります]
[時間を掛ければ、文字を読む事は出来ます。 内容も理解できます。 聞いた言葉も分かります]
[しかし、書くことも、喋ることも、出来ないのです。 単語と文法の繋がりが壊れ、他人が理解出来る言葉が紡げないのです。 脳の傷は、このような不思議な状況を作り出します]
(21) 2015/10/20(Tue) 22時頃
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[彼に残されたのは、描くことでした]
[幸いにして、絵描きに必要な目は無事でした。 手も、ほんの僅かの麻痺で済みました。 リハビリのおかげで、現在は不自由なく動きます]
[彼は 絵を描きます。 文字のない絵本を描きます]
(22) 2015/10/20(Tue) 22時頃
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[数日後。 「ラブ・レター」に、一通の絵葉書が届くのです。 宛先と差出人はシールに印字された絵葉書が]
(23) 2015/10/20(Tue) 22時頃
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―ラブ・レター―
マスター、珈琲を。 …いや、今日はブラックで。
[いつもの席に座って出るのは灰色の溜息。 相変わらず男の人生を揺らすような出来事は何も起こらない毎日だが、営業成績が芳しくない。]
この店が、文房具屋なら、マスターに営業するんだけどな。
[男が売っているのは文房具。 それも、このメールやメッセージアプリ全盛期のご時世では売れ行きも下降しているレターセットだった。 女児向けのキャラクターものでもない、シンプルな大人向けのラインは、近頃売り場も狭くなりつつある大型書店の文房具コーナーなどには新規で入れて貰い難い。]
(24) 2015/10/20(Tue) 22時頃
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うーん……でもここ、絵は置いてあるんだよな。値札つきで。
[どんな経緯で置かれるようになったのか男には知る由もないが。 そして絵心のない男にはその絵の価値もよくわからないが。 珈琲を飲みながらふと視界に入れるその色は、不思議と男の気持ちを落ち着かせてくれるものだったから。]
マスター、ちょっと。
[サンプルで持ち歩いていた藤色のレターセット、便箋にさらっと短く言葉を添えて。]
あの絵の作者さんに、言付けてください。
[長らく鞄に仕舞われていた藤色に「仕事」をして貰おうと。]
(25) 2015/10/20(Tue) 22時頃
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