169 きみがおとなになるまえに
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きみは自らの正体を知った。さあ、村人なら敵である人狼を退治しよう。人狼なら……狡猾に振る舞って人間たちを確実に仕留めていくのだ。
どうやらこの中には、村人が13人、人狼が1人いるようだ。
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逃げろ。逃げろ!おまえらだけでも逃げろ。
(0) 2015/09/15(Tue) 00時頃
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──キネーン:シアター──
[小さな小さな演者は、”こども”然とした歩き方で、 観客の待ちわびるステージへと舞い降りた。
世界で一番かわいい、みんなの女の子。 天使のように愛くるしい、みんなの理想の女の子。
今日も、演じ切るために。 幕が上がる。]
(1) 2015/09/15(Tue) 00時頃
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──キネーン:シアター──
[ブザーが鳴った。
午後のステージが始まる。
シアターの外へと、微かに漏れるのは、幼くも凛と響く声。]
(#0) 2015/09/15(Tue) 00時頃
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──驚いて 悲しくて 泣きたいなら 思い出しましょう、 *
(2) 2015/09/15(Tue) 00時頃
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[オーレリアがレオナルドの袖を引く>>0:248。 目的を目の前にして、おあずけは大人でも辛い。それが子供なら、尚更だ。]
じゃあ、入ろうか。
[ぽんとゾーイの背中を叩き、喫茶店の扉をくぐる。 席を見渡し空いている四人がけの席の椅子の一つにコートを掛けた。]
レモネードでいいんだな?
[財布を手に、最終確認。 自分は、熱いコーヒーにでもしよう。**]
(3) 2015/09/15(Tue) 00時頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/09/15(Tue) 00時頃
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[ かるく袖を引っ張れば、先生も来てくれるでしょうか。 予想していた通り、席はすぐ見つかって。 それぞれ、ひとつのテーブルを囲みます。
先程の光景は、もう遠くへ。 オーレリアの興味は、注文をし終えた>>3、 ジェフという、快活そうな、おとなへと。
――何せ。 オーレリアの知る"おとな"は、数が少ないです。 先生と、それから、ゆきと共にいる、藤乃という人。 直ぐ思い浮かぶのは、 静かに見える、このふたりくらいで。
だから、レモンスカッシュをくださいと、 そう言い終えれば、直ぐ。 ]
(4) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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ジェフ、…さん、みたいな。 元気なおとなのひと、見るの、はじめて。
[ 小さな、でも、きっと届くだろう大きさで。 目の前にいるおとなを、 物珍しげに、じいと見つめました。
大きな椅子に余る身体も、脚も、揺らすことはなく。 ただ、視線を向けて。
本当に珍しいのは、まだこどものオーレリアだと。 そんな自覚は、まるでなく** ]
(5) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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やはり、その子、ですよね。
[クラリッサ・トウシューズ。 愛嬌をモチーフにしながら、麗しき乙女。 どう、みても。わかりやすい可憐な「偶像」。
自分も噂に聞いているだけだが、やはり、一部には憧れの象徴なのだろう。 戸惑いの色をほんのりと見せながらも、返ってきた反応はとても素直で。>>0:235。 "養殖ならよくできたこどもだ"と、一人で納得する。 警戒されがちに上から注がれる視線もあったし、それを問う気は別になかったので、そう、とただ小さく相槌を打ち微笑む。]
(6) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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―――…。 よくできた子だこと。
[「あきらめたので、大丈夫」とは。 次いででたその言葉には少しだけ目を丸くする。
その気持は、自分も先程味わったばかりだったか。 原稿が採用されなくとも、チケットが買えなくとも、 我慢をすれば、もんだいない、だいじょうぶ。そういった。気持。
物事に対する執着心が浅くなったのはいつからだったか。 年を重ねるたびに、大きくなっている感覚もあるが。
この子は、今の状態で、そういう「我慢」の気持すらも、 持ち合わせているのだろうか。
褒めとも、嘲りとも、どちらともつかない思いを小さく吐き、 またゆったりとした動きで立ち上がった。]
(7) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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アタシの気を悪うさせたのはここの人達ですから。 おかまいなく。
[漸く視線は元の高さ。 見えれば、先程まで刺されていた視線は無くなって。 きちんとした挨拶を交わせるだろうか。 ここのひと、といって、もう一方から刺さる、 ロビーの制服男の怪訝そうな顔がこちらをみているのには気づいている。
それでも構わず、立ち話を続ける。]
いい、子ですね。 ですけど、小さいわがままが許されるのは、 「こども」の時だけでなくて?
[めざとく、地獄耳な女は聞き逃さなかった。 我慢するまえに漏れた本音>>0:236。 きっと、ショーをみたくて、ここにきたであろう事実。 そんな子を甘やかして、つれてきた大人が目の前にいる事実。]
(8) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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[せっかくきたのだから、そうケチることもないだろう。 そんな気持ちでいたが、さすがに、目をつけられているときに、 壁のポスターを剥がす気にはなれなくて。]
ポスターだけなら。きっと もっと、安い紙きれでできておりますけど。 新聞社などにいけば、雑誌にビラが挟まっていますよ。
[そういって、彼らが話す視線の先にある、 貼り紙の数々に自分も目をむける。
クラリッサを始めとして、薄桃、薄い金の髪。 様々なこどもが、くるりとした目をこちらにむけて、 愛されるようにと、目を向けただろうものが数枚。
単純に見れば、かわいらしい。 穿った目でみれば、どれも、媚びている。 そんなヘイトはここでは絶対に吐けないから、ただ、含んだ笑いだけをみせて、挨拶もそこそこに去ろうとした。]
(9) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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[だが、一点。]
………。 ――――?
[目が、ひとつのこどものポスターを捉えた。
笑いも、媚びも、どれよりもずっと「作っている」ようにみえる。 何故だろう、なぜだろうか。
ただ、一瞬みただけではそれはわからない。
でも。その、紅を基調としたたった1枚が。 なんとなく、心を掴んで。]
(10) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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……。…いや、
[口は無意識に、「まさか」、と呟き、笑みを消そうとしていた。
だが、いつの話を思い出そうとしているのだ。 30年も前であって。誰とも知らずに、消えた「あの子」が。
「まさか」こんな形で、唐突に会えると思考が行き着くわけもなく。
でも、それでも、と。 心臓が早鐘を、打った気がして。
追い打ちをたてるように、先の話していた白髪の男の目が、 同じポスターに目をむけて、何か呟いているのが聞こえたから。>>0:249]
(11) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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……。 この子、を、ご存知で?
[紅を、指さしながら。 できるだけ、変わらぬ口調で、ゆったりと尋ねる。 口は、巧く笑えていただろうか。 しょうしょう、身体が固くはなっていたかも、しれない。]**
(12) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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[ こどもだって、なにも知らないわけじゃない。] .
(13) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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[ ぱちん、と音のしそうなまばたきを返事の代わりに、 囁きへの返事には、それ以上追求をしない。 それがたとえ、ひとつ壁の先に感じても。
明日は明日の風が吹くし、 おとなにはおとなの"領域"がある。 そのことを、肌で感じるくらいなら、]
(14) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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なあに?
[ 名を呼ばれた>>0:252ら、返事をする。 とても、当たり前のこと。 その声の、意図が何であったとしても。
くるんと大きな瞳を学者から移して、 ただの"こども"は、無邪気に笑う。]
(15) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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── 喫茶『アドウィナ』 ──
ちがう!レモンスカッシュ!
[ ぎゃん、と吠えるように、 また足元から声を張り上げる。
言ってから、ああ、レモネード、 それもよかったかもしれない、なんて、 こどもはいつの時代も、気まぐれである。
とはいえ、もう、とっくに気持ちは、 レモン・スカッシュを飲む気分になっていたものだから、 少女は、オーダーにだって口を挟む。]
はちみつ、おおめでおねがい
[ 澄ました顔で付け足せば、またひらり。 男のコートのかかった席へと、一直線。*]
(16) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2015/09/15(Tue) 00時半頃
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[分かってる、というユウガオの声は、子どもが意地になって言う、その声音でなく。>>253 きっと、本当に全てを承知の上なのだろうと読み取れる。 そこから滲み出るのは、やっぱりどこまでも大人の色で、藤乃には、それが苦く感じられる。 それを表情に滲ませぬよう、続くユウガオの言葉に耳を傾けて。>>254]
──ああ。
[軽く、納得した声を上げる。
"こども"と"こども"の出会い。 それは、この世界においては、随分と希少な機会だろう。 ユウガオとゆき──2人の"こども"が、舞台の外でこうして顔を合わせることがあるということも、きっとかなりの幸運に分類されることなのだろうから。 "いいこと"の内容を自分なりに推測しながら、返す言葉に少しだけ、迷う。 「きっとまた会えるよ」という言葉は、あまりに気休めめいていて、使う気にならず。]
(17) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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それは、確かに。 良い言葉を、もらったね。
[結局そんな言葉に留めて、少しばかり温んでしまったレモネードの容器をからりと揺らす。 そこでふと、頭に過った質問をユウガオに向けてみる。]
……ところで、ユウガオ。 君はこれから、何処へ?
ちなみに、俺たちの方は、 行き先も決めずにぶらついているだけなんだけど、ね。
それでも良ければ、一緒に、散歩でも如何?
[そんな風に言ってみたのは、ユウガオの言う"いいこと"に感化されたか。 言った後、ゆきと繋いだ手を、彼からの同意を得るように僅かに揺らしてみる。
"こども"と"こども"。 2人の小さな、幸運な交流を、少しでも長くしてやりたい気まぐれの気持ちで**]
(18) 2015/09/15(Tue) 00時半頃
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さっきの子、
[ 少し前に、彼女と話していたこどもを思い出す。 そういえば、劇場以外でこんなにこどもと会うなんて、とても珍しいことだ。 だから、少し気になった] どこから、きたんだろう。
(19) 2015/09/15(Tue) 01時頃
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[ 自分の周りで見かけるのは、ショーで一緒だった子たち、そして、時折頼まれる礼拝で讃美歌を歌う際に見かける、プラチナブロンドの少女だけだった。 オーレリア、と。いつも横にいる、学者のような、少し、神経質そうな、”先生”に呼ばれていた彼女は、聖女だと聞いた。讃美歌を歌う為に壇上にあがる際に、おいのりをする姿を見かける。 目の前にいるユウガオだって、今、まさにショーをしているクラリッサだって、昔から自分に良くしてくれるマリオだって、みんなみんな、こどもが唯一集められるショーのキャストだった。 だから、それ以外のこども、というのは、とてもとても不思議に感じた。 今日は、何かが起こるんだろうか。 >>18藤乃がユウガオを誘うのを聞いて、どう?と、一緒に首を傾げながら、…は街を見渡した。いつもより少し、人が多く感じる]
(20) 2015/09/15(Tue) 01時頃
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今日は、街が賑やかだね。 お祭りみたい。 [ 少し遠く、多分、劇場の方から、…の一番好きな曲が聞こえた。 クラリッサ、今日も踊っているの?歌っているの? 今日は誰と歌っているんだろう。 ぐっとこみ上げる気持ちを抑える事もなく、…は静かに歌いだした] 『 パセリ、セージ、ローズマリーにタイム、 そこに住むある人によろしく言って、 彼はかつての恋人だったから 』
[ 気楽な鼻歌のような、それでいて子守唄のような、ふわりと軽い歌声を、唇に乗せた。 なぜかとても、歌いたい気分だった**]
(21) 2015/09/15(Tue) 01時頃
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どちらのこたえでも。 目的は果たせたから、もう必要ない。 おまえが僕の劇場で働きたい、って言うんなら続けるよ?
買う、といえば幾分も聞こえが悪いな。 その通りだよ、マリオ。
[このための金を稼ぐために経営していたに過ぎない。だからもういらない。 それなりに、愛着も、人気もあったが。 そうやってむくれる姿>>209は見た目相応で可愛いのに、なんて言いはしないが]
ははっ、自棄なんかじゃねぇよ。 色々足りない頭で考えたんだって 相変わらずつっめたいなあ、マリオは。
もー、お前までそんなこと言う? 恋は盲目っていうしね。 なに、これから惚れさせればいい話だろう。
(22) 2015/09/15(Tue) 01時頃
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……、
[大袈裟な動作を加えながら軽い口調で語る。 小さく問われたことばに、息を詰まらせた。
浮かべていた笑みを消し、その瞳を覗き込む]
ねぇ、マリオ。 マリオはさ、僕がそう思ってるって、思ってたの?
[感情を押し殺したこえで、呟いた]
(23) 2015/09/15(Tue) 01時頃
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[ピーターパン手術、その日はおとなの監視が緩まるらしい
その情報をどこからか仕入れ、ここから逃げよう、と計画を企てたのは誰だったか、もう覚えていない。 けれど、自分が手術を受けさせられる日も、いつだれが受けるのかも、こどもには決して知らされることはない。 当日になってやっと分かるのだ。 誰かを犠牲に、おとなになろうと。
それは、本当にしょうもない喧嘩だった。そのせいで部屋に帰るのが気まずくって。 誰かの手術が始まった。 マリオを呼びに部屋に戻ったがそこに彼はいなかった。 自分と同じように違う部屋にでも行っているのだろうと決めつけて。 急かされるまま、身一つで逃げ出した。
その日、手術を受けたのがマリオだとは知らずに ]
(24) 2015/09/15(Tue) 01時頃
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[言い訳するつもりはない。 見捨てたことに変わりはない。 知らなかった、知ろうとしなかった。 それは、罪だ。 だからこのことを話すつもり無い。
謝るのは許してくれと言っているようなものだ。 責めるような言葉とはうらはらなその瞳に映る色に、なんとこえを紡げばいいのだろう。
それでも、何か言わなければ、と。 口を開こうとしたその時、汽笛の音が鳴り響いた。 目的地ではない。いや、そもそも目的地などない]
(25) 2015/09/15(Tue) 01時頃
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降りんの?用事あった? まあ、そうだな。マリオにも考える時間が必要だろう、とか言いやがったからな。 おまえの言うとおりだ。
[いつも通りの、その表情に安心する。 多少なりとも、あの話を持ちかければギスギスしてしまうかと不安だったから]
……責めて、どうしようもないくらい詰ってくれたほうが気は楽になるんだがな。 それじゃあ、駄目だよな。 ゆっくり、ゆっくり時間を掛けてでいいなら。 おまえの言葉に甘えていいなら。 話せなかった事、離れていた時間の事。僕も聞きたい。
……だな。別れる前の土産話としてでも、
[真意の測れないそれには、おどけたように返した]
(26) 2015/09/15(Tue) 01時頃
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