82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―
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―前夜・自宅にて―
[抱きしめた折に感じる鼓動は、やはりそれまでのものとは違っていて。 不規則で時折危うさを感じさせ、あぁ、これでは無理はさせられないな――と考えながらも。
表面上は変わらぬ様子の主に安堵し、そっとその髪を撫でた。 これで、彼が病に罹る率が下がるのならば。 もしその身に危険が及ぶことがあれば、自分一人だけでもこの身を盾に戦おう、と。]
(2) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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えぇ、すぐに仕度を整えます。
[トレイルの言葉>>1:699に頷き、自ら動きながら。 仕度を終え、主の元へと戻れば。
逞しい両手で、その身体を強く抱きしめるのだった。]
(3) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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―朝・寝室にて―
[軽い微睡みの中。 何かが、顔に触れた。>>11 何だろう……と、薄目を開ければ、すぐそこに主の顔があって。]
トレ、――ッ
[一瞬で顔が真っ赤になる。 状況を把握すれば、悲しみと喜びが同時にこみ上げてきて。 何よりも先に、主の身体を強く抱きしめた。]
(20) 2013/05/13(Mon) 00時半頃
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おはようございます、トレイル様。
[主より後に目が覚めるようではダメだな……と、内心ぼやきながらも。 同じベッドで意識してしまい、なかなか寝付けなかったのはご愛敬。
目が覚めて、愛おしい人がすぐそこにいるという喜びに。 そっと頬に手を添え、唇を重ね合わせた。]
(21) 2013/05/13(Mon) 00時半頃
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[唇を重ねながら。 主の手が、自らの身体を伝う。 その手が心臓の上へと触れれば、幾度となく感じた痛みも、薄れる気がして。
二人の鼓動を重ねるように、強く、その身体を抱いた。]
(38) 2013/05/13(Mon) 01時頃
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えぇ、すぐに食事の仕度を致します。 ……お願いされずとも、連れて行きますとも。
[甘えたいという主の言葉に、目を細め。 逞しい両手で、その身体を抱きかかえた。
これから先、唯一厳しく臨んでいた修練がなくなるとしたら。 果たして自分の接し方はどのようになるのやら……と、内心で苦笑いを浮かべながら。]
(39) 2013/05/13(Mon) 01時頃
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[トレイルを抱きかかえるのは、幸せでもあった。 もっと早くに想いを打ち明けていれば良かったのだろうか。 しかし、自分で自分を許せたかというと、また難しい問題な訳だが。
主の身体を優しく降ろした後、袖を引かれその問いを聞けば。]
それ、は――…、
[口にしながらも、自ら記憶を辿った。]
(54) 2013/05/13(Mon) 01時頃
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[そんな話を口にすれば、気恥ずかしさがこみ上げてきて。 首元まで赤らみながら、]
……食事の仕度をしてきます。
[そう言って、台所へ向かおうと、背を向けるのだった。**]
(56) 2013/05/13(Mon) 01時頃
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はい。わかりました。 食事を終えたら、村長殿のところに向かうとしましょうか。
[主の声>>86を背に受け、表情を綻ばせる。 オムレツと、貰った腸詰を焼いて、あとはフルーツとサラダを盛りつけ。 ケヴィンから貰ったパンに、紅茶をいれ、簡単な朝食を用意する。]
(96) 2013/05/13(Mon) 12時半頃
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[続く小さな呟き>>87は、微かに聞き取れた程度だったが。 本当にそう言ってもらえたのか、実感も沸かず。 そもそも、幸せにしてもらったのは自分の方だという思いが強い。
呟きに応えることなく、テーブルに皿を並べる。 ただ、その面はそれまで以上に穏やかなもので。 かつての武人然とした様子とは、大きくかけ離れていた――。]
(97) 2013/05/13(Mon) 12時半頃
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―自宅→村長宅―
[食事を終えれば、主の言うままに村長の家へと向かう。 誰かに出会えば渡そうと、ジャムを瓶につめたものをいくつか持ち。 適当に切り分けたパウンドケーキと共に籠に入れ、トレイルと共に家を出た。
途中まで主の歩く姿をじっと見守っていたが、やはり不安が拭えず。]
トレイル様……。
[数度、気遣わしげな声をかけた後。 籠の持ち手を手にかけ、主の身体を抱きかかえた。]
(98) 2013/05/13(Mon) 13時頃
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失礼します。 暫く、こうしていてください……。
[たとえ否と言われても、多少強引にその身体を抱えた。 たとえ誰かいたとしても、今の事態を考えればやむを得ないと。]
(99) 2013/05/13(Mon) 13時頃
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[主を抱きかかえて歩いていると、キリシマとトルドヴィンの姿が。]
おはようございます、キリシマ殿、トルドヴィン殿。
[見られても主を降ろすことはせず、そう声をかける。 様子を問われれば、トレイルが許すならば説明を行うつもりでいた。]
今度は、力仕事はトレイル様にかわって俺が手伝いに行きます。
[許しが出る迄は、それだけを伝えて。]
(104) 2013/05/13(Mon) 13時半頃
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そう、なのですか……。
[キリシマの言葉>>106に、なるほどとトルドヴィンの様子に納得する。]
俺は、薬の服用自体をしておりません。 病に罹るならば、それもまた受け入れるつもりでおります。
[自身の状況については、正直に伝えた。 と同時に、表情が翳る。]
……この分だと、副作用が起きている人がかなり多くいると考えるべきでしょうか……。
(113) 2013/05/13(Mon) 14時頃
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[サミュエルとドリベルの姿が見えれば>>110 軽く頭を下げる。]
おはようございます、サミュエル殿、ドリベル殿。
[説明は主の意向を待つのは、先の通り。 彼らの様子はどうなのだろう、と不安げに視線を向けた。]
(119) 2013/05/13(Mon) 14時頃
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[キリシマの言葉>>120に頷きながら。 その面に浮かぶのは、穏やかな笑み。]
えぇ。なればこそ、悔いの残らぬようにと。
[腕の中のトレイルを、しかと抱きかかえつつ。 続く言葉には、そういえば攻芸は薬の瓶を突き返していたな>>1:244、などと思い出していた。]
(121) 2013/05/13(Mon) 14時頃
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[主の身体を大事に抱えながらも。 その説明>>124を聞けば、小さく溜息を一つ。 そんな簡単なものではないということは、自分にはよくわかっているが。 主がそれを隠すならば、自らもそう振る舞うことにした。]
トルドヴィン殿と並べていただけるなら、むしろ過保護と言われるのも光栄かと。
[キリシマの言葉>>127に、そう笑いつつ。]
(131) 2013/05/13(Mon) 14時半頃
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[サミュエルの様子>>125を見れば、あぁ、彼は言葉を紡ぐことが出来ないのか……と理解をし。 病と薬が、この村に大きな影響を及ぼしていることに、心痛めるのだった。]
(132) 2013/05/13(Mon) 14時半頃
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[甘やかすとライマーはつけあがると言われれば>>135 自然と笑みが零れた。 自分が過保護にされていることや、そうなっていることを語るとは。 キリシマ殿はこんな面白い御仁だったのか、と内心思いながら。
師弟のやりとりや、主が皆と話をするのを見つめながら。 主の身体を、ずっと大事に抱きかかえていた。**]
(139) 2013/05/13(Mon) 15時頃
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[サミュエルが主の額を突くのを見れば、つられてつと笑みを零す。 彼らが歩き出すのとほぼ同時に、村長宅へと歩を向けた。 主をしかと抱いた腕は、既にかなりの疲労を覚えていたが。 それを表に出すこともなく、つとめて平静を装って歩くのだった。]
(155) 2013/05/13(Mon) 18時半頃
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―村長宅―
[村長の家につけば、手近な椅子にトレイルを座らせる。 サミュエルやドリベルとは多少前後したかもしれない。 副作用の説明については、主に任せはしたが。 錬金術師の片割れが病に倒れたと聞けば、表情を強張らせた。]
……薬を持ち込んだ当人が、病に倒れた、か……。
[薬の効能は、果たしてどうなのだろう。 もう一人が発症していないのは、効果があるのか、それとも……。
あれこれ考えながら、苦い表情で村長の家を後にした。 出る時は、再び、主の身体を大事に抱きながら――。]
(156) 2013/05/13(Mon) 18時半頃
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―村長宅を出て―
[主を大事に両手に抱えながら、歩を進む。 村長宅で暫し手を休めたとはいえ、やはり両手にかかる負担は大きく。 疲労をためながらも、それをひた隠しにして家路へとついた。
胸元に伝う指に気づけば、別のことを意識してしまいそうで、強く唇を噛みしめた。 が、問いを聞けば、躊躇いがちな表情が浮かぶ。]
(169) 2013/05/13(Mon) 19時頃
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―自宅―
[両手は疲れきってはいたが、主の前でそんな姿を見せる訳にもいかず。 ただ意地だけで家まで歩を進めた。 この為だけにでも、少し鍛え直す必要があるな、などと思いながら……。]
今、何か飲み物でも用意します。
[そう言ってトレイルを降ろした。]
(178) 2013/05/13(Mon) 20時半頃
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いえ、大丈夫です。 ちゃんと座って待っていてください。
[トレイルの言葉>>179にくすくすと笑いながら、今度は頬に口付けを。 そして、手早く席を立つ。
まずは汗だくになった衣服を脱ぎ、新しい衣服を身に纏い。 次いで台所へと向かい、グレープフルーツを搾ったものに冷たい水と蜂蜜をあわせたもの、そしてパウンドケーキを少し切り分けて用意し、主の元へと運ぶ。 自らも飲み物だけ用意して、隣に座れば息を吐いた。]
(181) 2013/05/13(Mon) 21時頃
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[出会った頃は、日々を暮らす為に必要な料理は出来ても、菓子作りになど殆ど興味すら無かった。 それが、いつからだろう。こうして日常的に作るようになったのは。 主が甘い物も好きとわかった後、採れた果物に少しずつ手を加えるようになっていた。]
そう、ですね……。 今は、少しでも薬が効くことを祈りましょう。
[自分のことに関しては、あえて何も言わず。 この身が死すことは、怖くはない。 ただ、愛おしい主を失うことだけが怖かった。]
(190) 2013/05/13(Mon) 21時半頃
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トレイル様……。
[胸元に触れる指に、やはり胸が苦しいのだろうか、と不安そうな表情を浮かべる。 が、控えめなノックが聞こえれば>>193、そちらへと視線を移した。]
大丈夫ですか?
[立ち上がる主に心配そうな声をかけながらも、自らも客人を確かめに向かった。]
(195) 2013/05/13(Mon) 21時半頃
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[チアキと攻芸の姿が見えれば、表情を綻ばせた。 話は主に任せ、二人の様子に変化がないかをつぶさに確認する。 トレイルの言葉>>210に頷きながらも、チアキに抱きつく主の姿を見れば、盛大に溜息をついた。]
トレイル様……。 おとなしくしててください、もう……。
[こんな時にまで……とは言えぬままにも。 言外に告げている。]
(212) 2013/05/13(Mon) 22時頃
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[攻芸から問いを受ければ>>217 トレイルの方に視線を向けつつ]
俺は、飲んでいない。
[主のことに関しては、どこまで説明するかは当人に任せるが。 この言葉だけで、トレイルは飲んだということは伝わるだろうか。]
卿らは、どうなのだ?
(219) 2013/05/13(Mon) 22時頃
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[攻芸の言葉>>223には、小さく頷くのみ。 トレイルへの視線には、自然と気遣わしげな色が混じる。]
そうか、チアキ殿も飲まなかったか……。
[攻芸は瓶を返していたが、チアキも飲んでいないとなれば、なるほどと頷いた。 それもまた、一つの選択ではある。 主への問い>>224には、じっと自分もトレイルの様子を見つめるのだった。]
(227) 2013/05/13(Mon) 22時頃
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[主の説明>>228を聞けば、小さく息を吐いた。 容態はそれほど楽観視もしていられないのだが。 当人が周囲に気取られたくないのなら、それにあわせようと。
続く視線には、苦笑いを浮かべつつ。 一度家の中へと入り、マーマレードとパウンドケーキを手に戻った。]
これを持って行くといい。
[主の攻勢が攻芸へと向かいそうだったので、チアキに向けて差し出した。]
(232) 2013/05/13(Mon) 22時半頃
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