263 ― 地球からの手紙 ―
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― 猫の事務所 ―
[紙袋を口に咥えて、しゅたっと窓枠へ参上。 机の上にそれを置くと、また入口の札を「在室中」に戻しておく。 猫の出入りには使わない扉。主に人間の客向けの案内である。
買ってきた封筒とシールを出し、ぴーっと口で開封する。 箱にセットしてある紙は4つに折ると封筒に入りそうだなと確認してから、再び箱へと向かった。]
……そういえば、正確な住所は聞いていないが…… まあ、小さなところと聞いているから、そこに送れば気付くだろう。きっと。
[本人が今もそこにいるとも限らない。 思い出の中に近況を語り掛けるような手紙なのだから、書くだけでも意義があるのかもしれないな。などと感慨を抱きつつ。 まずは小さな紙片に住所を印刷して、ぺたりと封筒に張りつけた。]
(2) 2019/04/19(Fri) 18時半頃
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[書き終えた手紙は薄い青の封筒に入れて、茶色の肉球柄シールを貼って封を施した。 蝋でシールするのもやや憧れがあったが、やっぱり熱そうなのでやめておく。
切手もネコ柄のものを店主に選んでもらったので、ちょいちょいと水入れにつけて貼りつける。]
これでよし、だな。
[出来上がったものを満足そうに眺めると、ヒゲをぴんっと伸ばして封筒を咥えた。 それだけを持ってまた窓へ。ポストはすぐ近所にあるから、不在の札をかけるまでもないだろう。]**
(3) 2019/04/19(Fri) 19時頃
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