人狼議事


206 “ J ” the Phantom thief

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【人】 機巧忍軍 ミツボシ


                   [パチン]

[何かが弾ける音。突然の闇に、会場のみんなは驚くだろうか。いいや、 J がくると思っていた者ならばそんなことはないかもしれない。だから、迅速に、はやく、速く。

あの石ころを盗らないと───

阻むもののないそれに手を触れることは容易いだろう。お父様の愛を、たっぷり受ける石ころ達を手にする瞬間は、本当に虫唾が走る。思わず床に叩きつけたくなるほどに。
止める者がいなければ、私はそのままテラスへ向かおう。
月を跳ねるウサギのように。
夜にかける黒猫のように。

お父様の愛を、その手におさめて。]
   

(2) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 06時頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[こんな不誠実な騎士を、
 こんな歪な華を、

 こんな、愚かな小娘を、

 愛してくれる人なんて、いるはずないのに

 それでも、ただ1つ欲しいもののために
 数多を盗んで
 けれど、この心は満たされない
 ぽっかり空いた心の穴に
 決して埋まることのない食卓の椅子に

 いくら宝石を埋め込んで、積み上げたって ]

(3) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 06時頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


   [ きっとそれは、無意味なのだろう ]
   

(4) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 06時頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[伸ばした腕は、憎い石ころに届こうとしたというのに、細い指と制止の声が私をとらえる。まるで鋼鉄の鎖を巻きつけられたように、腕は動かない]

 ( どうして ───? )

[呟くよりも速く、私の口は塞がれる。
あのとき貴方が言ったように。私という存在は、貴方の手1つにあっけなく捕まってしまう。
正体を知りたくはないと言ったじゃないか。それならば、探すそぶりだけしてくれれば。私の姿なんて見ないでいてくれれば。よかったのではないか。

この身はすでに多くの砂利で汚れ、騎士であろうとする心も、とうの昔に地に落ちて。踏みにじられた果実の味だって知っているのに

どうしてそんな、甘い蜜のように囁くのだろう]
   

(11) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 09時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[自由な手で貴女の指先をすくい上げ。いつか王子様かしてくれたように、その指先へ口付けを落とす。自由になった口は弧を描き、瞳に薔薇を写す。こんな暗がりでも、凛とした貴方は、どこまでも美しく。その姿を見ているのが自分だけと思うと優越感さえ湧いてくる]

 言ったでしょう、貴方の手に収められるのなら
 とっても、幸せね…と

 あぁ。けれどごめんなさい
 貴方のお家で会う約束は、守れないでしょう

[それは、本当に残念。
伏せた目は、この暗がりでも貴女に見えてしまっただろうか。見えなければいいのだが、だって、この姫の前では。少しくらい騎士らしく強くありたいから。

例え、女が全て姫だと思われようと。私はそれを否定しよう。だって、全てが等しく姫ならば、私の彼女が同じだと言うことになる。
いいや、それは違う。断じて違う

私は、ただ城でお綺麗な世界を見ることはよしとしない。戦場だろうと、どこだろうと。自ら剣を取り、道を切り開いてみせるのだから]

(12) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 09時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[ふっ と短く息を吐き、彼女の頬へ手を伸ばす。
赤い石ころに触れることは叶わなかったけれど、赤い薔薇ならば、許してもらえるだろうか]

 もう、私達があうことはないでしょう
 私を捕らえるのは、
 貴女のその綺麗な手じゃないのでしょう?

 私が入るのは、冷たく暗い、監獄かしら

[くつり、くつり。笑みが漏れる]

 だって … ────
   

(13) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 09時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[零した言葉に含むのは、決して悲しみなんかじゃない。人が空気を吸うように。華の蕾が開くように。
当たり前の事を伝えるように口に出す。その口元には変わらず、細い月が浮かんでいるだろう]*

(14) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 09時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[どうして、貴女はそんな声で私を呼ぶのだろう。たった一度、いいや、彼女からすれば二度だろうか。それだけしか会ったことのない小娘に、どうしてそんなにも、穏やかな声音をかけるのだろう。

初めてだった。
名前を呼ばれることが、こんなにも嬉しいと思うのは。お父様でもお母様でもなく、貴女に呼ばれたのに。自分の名前が、とても大切なものに感じた。]


( あぁ、やめてよ。そんな声…… )


[未だ、欲しいものを手に入れていないというのに、幸せだと、思ってしまうではないか。その声音を、愛 だと思いたくなってしまうではないか。擦寄るその頬の温度を、もっとこの手で、感じていたくなってしまうではないか。
それは、いけない事だというのに。]

(32) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 21時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[強い人間になりたかった。
ただ一人でも立ち上がり、どんな世界も駆け抜ける事のできる、騎士のような人間になりたかった。
けれど、本当の私は、心は騎士でありたいくせに。未だに愛に執着して、一人で生きようとしない、弱い人間なのだろう]

 それが、事実だからよ

[誰もがわかりきった事だというのに、貴女は首を振る。何もしていないだなんて、それが本当ではない事くらい、貴女が1番よくわかっているはずなのに。" 預けただけ "だなんて、貴女のお父様が聞いたらきっと怒るだろう。
重ねられた手は、どこまでも優しくて。まるで私という存在そのものを包み込むような錯覚にすら陥る]

 貴女は、ひどい人ね。
 私を放っておけば、他に被害者が出るわよ?
   

(33) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 21時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[だって、たとえここで見逃されたとしても、私は" J "を止める事はない。貴女は、そんな犯罪者を野に放とうとしているのだ。ほんとうに、本当に。とってもひどい人。

          けれど、それよりも、 優しい人

貴女の白い指が、私の髪を通り抜ける。しゃらり、音がすれば、音源は私の髪から貴女の指へ移っていた。
月の光を受けるそれは、暗闇に慣れた目ではしっかりと視認できる。貴女がもっと、ただの金属でさえ高価なものに見えてしまう

開いた口から告げられるのは、薔薇の側へ行く赦しの言葉。温室育ちの薔薇の手から、それを取り返す事は容易かっただろうけど、そんな事できるはずもない]
   

(34) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 21時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


 ええ、それは『 姫 』の手元にある方が
 よほど美しくみえるわ

 いつかまた貴女のもとへ行きましょう

 あぁ、けれど困ったわ
 それを返してもらうだけでは、
 盗むという言葉はふさわしくない

 それでも、貴女が私に
 盗み出して欲しいならば───
   

(35) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 21時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[会場内が騒がしくなる。明かりがつくまでの時間もそう長くはないだろう]

 私を見つけてくれたのが、貴女でよかったわ
 私の姫に誓いましょう

 必ず、再び貴女の元へ帰ってくるわ

[私の肩に触れる彼女の手に、最後に一度だけ触れて。私は女王に背を向ける。会場の入り口のすぐ側へ。
突然消えたりはしない。戸を潜るのは電気がついてから。会場を見渡して、叶うならば最後に一度だけ薔薇を視界におさめて。そっと、けれど堂々と。
鳴り響くヴァイオリンに耳を傾けながら]

 今更弾くだなんて……少し遅いわ
 今度はもう少し、ゆっくり聞かせてね

[その曲をお父様が聞いていたのは、本当の事だもの。私とお父様の、小さな繋がり。

外はすっかり夜の帳に包まれて。煌びやかな会場とは一転。明かりが灯るはずもなく、私の髪のように黒く染まっていた]

(36) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 21時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ



[        Phantom thief J
        I dissolve in darkness      ]**

   

(37) ryusei_s 2017/01/11(Wed) 21時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[闇の中を駆けてたどり着いた家は、出た時のまま明かり1つ灯っていない。一人暮らしなのだから当然だ。家へ入り鍵をかける。ほっと一息つけば、ドレスのファスナーを下ろしおもむろに床へ青を広げる。]

 あー…つかれた

[落とす言葉は小さく、こぼすため息は深い。
      しかし、その口元に浮かぶのは三日月]

 ねぇ、お父様
 私見つけてしまったの

[自室へ戻ると、引き出しを開け、ベッドの下から木箱を取り出し。クローゼットの扉を開けて、石ころを掻き回す。
部屋が散らかろうとも気にせずに。赤々としたものを見つけては、机へ1つずつ並べていく。憎い憎い、その色を眺めて映り込む私の顔。
憎しみを抱いているなんて思えないほどに、緩んだ頬]

 あんな石ころなんかより
 もっともっと、素敵なものを
   

(83) ryusei_s 2017/01/12(Thu) 23時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[貴方たちへの気持ちさえも、薄れてしまうほどに。彼女の声は私の心をとらえてしまったみたい。
軽くなった髪へ指を通して、月の光を受ける赤を見つめる。迎えに来てと、彼女は言った。盗んでと彼女は言った。
それが何時になるかはわからないが。どんな石ころを盗んだ時よりも、私の心は踊っている。

あの赤を、あの陶器のような白い手を
再び取ることが叶うのならば]

( 貴女が手を伸ばしてくれるなら )


 私は、自由になれるのかしら


( 愛という檻から、解き放たれるのだろうか )

[机の宝石を横によけ。私は一枚の紙へ、文字を綴る]**

(84) ryusei_s 2017/01/12(Thu) 23時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[あのパーティーから幾日たっただろうか。
 深夜、とある屋敷に一枚の紙を届ける。

 シンプルな白い紙に、青い字が綴られた、予告状]

(112) ryusei_s 2017/01/13(Fri) 22時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

 Mr.ローズ

      今宵、あなたの花園から

     星と共に最も美しい薔薇を一輪
       お迎えにあがります

                    ─ J ─

(113) ryusei_s 2017/01/13(Fri) 22時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ


[くつり、くつり。
 零した笑みは、暗闇へ溶ける。]**
   

(114) ryusei_s 2017/01/13(Fri) 22時半頃

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