人狼議事


268 オリュース・ロマンスは顔が良い

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【人】 黒い取引先 アリババ

[懸命に首を縦に振ったり、横に振ったり。>>5:+111
静かに取り乱している様子に肩を叩けば、ようやく少し落ち着いた様子にホッとしつつ。

彼は、作家を目指しているわけではないらしい。
逆にらしくないことをやったことに対する、羞恥だという。それを聞いてもおかしいとは思わずに。
何を書いていたか、余計に気になってくるけれど。]


 ……言えないのか。それは、残念だな。


[内容を訊けばそれ以上は教えてもらえず。
無意識に眉尻が下がった。>>5:+112
なんとなく、教えてもらえるような気がしてただけに。

デザートの用意をしに冷凍庫へ向かう彼から手を離して。
ふと、気づいて苦笑する。
数週間前の彼の気持ちがやっとわかった気がする、なんて言ったら怒られるだろうか。

爽やかな柑橘系の香りを運んでくるシャーベットを前に、椅子に腰かけたなら。]

(14) SUZU 2019/08/07(Wed) 02時頃

【人】 黒い取引先 アリババ

[請われたのは食事中の続き。>>5:+114
ふ、と小さく吹き出して左手でスプーンを取れば、右手をテーブルの上へ。]

 どうぞ。
 大丈夫、俺は左手で食べられるから。

[シャーベットをひとすくい。
また撫でるのだろうと思っていたら、握り締められてぼたっと掬いかけたシャーベットがグラスに落ちた。
思わず隣を振り向いて、]


 …………え、


[それが原稿の話だとわかって、息が止まる。]

(15) SUZU 2019/08/07(Wed) 02時頃

【人】 黒い取引先 アリババ

[こんな冗談なんて言う人じゃない。何より、握られた手が、小さく震えているのがわかってしまい。

右手を見つめたままはにかむ横顔に、心臓が速くなっていく。]

 そこまで言っておいて、内緒なのかい。

[それは意地が悪いぞ、と口元を曲げてしまったのは照れ隠しから。]

(16) SUZU 2019/08/07(Wed) 02時頃

【人】 黒い取引先 アリババ



[右手を裏返せば、彼の手を握り返して。
内容をそれ以上問わない代わりに、リクエストをひとつ。

今度こそ口に運んだシャーベットは、今の胸の内を表すような甘酸っぱい味がした。**]

(17) SUZU 2019/08/07(Wed) 02時頃

【人】 黒い取引先 アリババ

[言えない、と拒みながら震える手を握り返して。>>38
眼鏡越し染まる頬を覗きこんでリクエストすれば。

つれない答えに、口の中で溶けきったシャーベットを、ごくん、と飲みこんだ。
むむ、と眉を顰めたけれど。
こうしてはぐらかされるのも二回目となれば、今度は落ち着いて。]


 どうして、無理なんだい。


[重ねた問い。
頭を振る仕草を瞬きせず見つめていたら。
徐に右手を引き寄せられ。>>39

(70) SUZU 2019/08/07(Wed) 23時半頃

【人】 黒い取引先 アリババ

[囁くように口から零れた瞬間。
不意に響いた古時計の音に、びくっと肩が揺れ。]

 びっくりした……はは、情けないな。

[我に返れば、時計屋が時計に驚くとか滑稽すぎて。
気まずさや恥ずかしさから火照りだす顔で、苦笑した。*]

(71) SUZU 2019/08/07(Wed) 23時半頃

【人】 黒い取引先 アリババ


 願ってみるかい?
 星より叶えられることは限られるけどね。

[児童書を扱う、彼らしい言い回し。>>73
でもこれは夢でもお伽話でもないし、自分は魔法使いでもなんでもなく。紡ぐのはきっと情けない大人の、物語。]


 ………っ、 わ、

[形を変えて握り締め直された手を引かれれば、ぐら、と揺らぎ。抱きしめられて息を呑んだ。

急接近する真っ赤な顔に、こちらまで熱が移り。いつだって、その真っ直ぐで真剣な眼差しが心臓を軋ませ、身体を熱くする。
左手を持ち上げれば、染まった彼の頬にそっと手を添えよう。自分と同じその熱さに、現実だと実感しながら。]

(118) SUZU 2019/08/08(Thu) 22時半頃

【人】 黒い取引先 アリババ

[先に、と促されてシャワーを借りて。>>224
彼の服に袖を通せば、身体に纏ういつもと違う匂いに少しそわそわする。
何歳だと苦笑しつつ、髪を下ろしたまま部屋へ戻ったなら。
ソファに腰掛けたまま動かない姿があった。>>225

そっと足音を忍ばせて近づけば、顔を覗き込み。]

 ……寝てる。

[初めて見る寝顔は、無防備な分普段より幼く見えて。息を殺して数秒、じっと見つめてから。
そっと手を伸ばし、肩に触れる。]

 こんなところで寝ると、身体に堪えるよ。

[ゆっくり揺らしながら、もう若くないんだ、と笑いを含む声を掛けたなら。
睫毛が揺れて、薄ら瞼が上がり。]

(364) SUZU 2019/08/12(Mon) 22時半頃

【人】 黒い取引先 アリババ

[息を飲んだ。]


 ────…っ


[懐かしい呼び名。昔より低い声色で、紡がれて。
目を丸くして、彼を見入る。

緊張気味に、続きを待てば。]

 …………え、

[その呟きに、きょとんとして。>>-1108
眼鏡を外した顔に見上げられ、慌てて開きかけた口を閉じるのには成功したけれど、笑みを作り損ねた。
少し焦点のあってない彼にじっと見つめられてる間、息を止めて更にじっと待つこと数秒。]

(365) SUZU 2019/08/12(Mon) 22時半頃

【人】 黒い取引先 アリババ

[立ち上がる彼がふらつくのが見え。
咄嗟に手を伸ばした。>>226


 ……っと、あぶない。
 眼鏡外すと、どれくらい見えないんだい。


[視力は聞いてないけど、そのせいだと思って。
手を離せば眼鏡を掛け直す彼に、ぎこちなく笑い。

適当に時間を潰していようと、出て行く背中を見送ろうとして。]

 ああ、わかった。
 いってらっしゃい。

[寝室を教えてもらって手を振り。
背中が見えなくなったのを確認して、大きく息を吐きながらソファに座りこんだ。]

(366) SUZU 2019/08/12(Mon) 22時半頃

【人】 黒い取引先 アリババ

[ひとつだけしかない大きなベッドに、一瞬だけ目を瞠ったけれど。
さっきまでの会話を思い出せば、今更だな、と近付いてごろりと横になる。]

 ……この大きさなら、
 男二人でも問題なく寝れそうだな。

[しばらく天井を眺めてから。
ふと、窓を見ればここからでも星が見えた。
そよそよと入ってくる夜風が気持ちよくて、零れる欠伸。

時間を止めたような家の中、重くなる瞼を閉じれば微かに古時計の音がここまで響いてくるような心地がして。
くすりと笑いながら、思い出すのは朝食の話題。>>-1104

パンやスクランブルエッグと一緒にリクエストした、修理に来た時出してくれたあのお茶を。
彼が淹れる姿を思い描きながら、気づけばうとうとと微睡に落ちていた。*]

(367) SUZU 2019/08/12(Mon) 22時半頃

【人】 黒い取引先 アリババ

── あの日と同じ、青空の下で ──

[今や時計と並んで、キャンバスやランプも飾られている店内の奥。
作業台を占領しているのは、修理を請け負った時計ではなく。
マーケットで購入した、一枚の絵葉書に描かれているのはシムシムと洞窟前で唱える主人公。

物語をモチーフにした片面をひっくり返したなら、左手で持ったペンでサラサラと書きこんでいく。

何度かペンを止めて。
うーん、と考えたり照れたりしながら書き終れば、宛名を書き。
引き出しを開けたなら、二つの空の切手を取り出し。左上にぺたりと貼り付けよう。

丁度いいタイミングで郵便配達のウェーズリーがやってきて。小包の受け取りと入れ替わりに、その葉書の配達を依頼した。]

(370) SUZU 2019/08/12(Mon) 22時半頃

【人】 黒い取引先 アリババ


 ……さて、彼はどんな顔をするだろうね。

[数日後、坂の上の家に届くだろう絵葉書。
改めて面と向かって言うのは照れるから、なんてのを言い訳に初めて書いた、つたない恋文。
それを受け取った彼の反応を想像して。悪戯めいた顔で時計屋は笑う。

そしてまだ星が見えない、あの日のような青空を仰いで。
今日も涼しい店内の奥へと戻って行った。**]

(371) SUZU 2019/08/12(Mon) 22時半頃

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