279 宇宙(そら)を往くサルバシオン
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/* ふふふ。おれも思った。>メモ */
(*4) 2020/08/28(Fri) 00時半頃
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おい、肉はもらっていいんだったな。
[満足したらしい同族>>*1に近寄ると、肉食昆虫のような顎で気の毒な技師の腹に噛みついた。 作業服ごと肉を噛み千切り、咀嚼する。 後から来るかもしれない臓物好きのために、内臓は傷つけないよう、一応気は使う。]
やはり喰いやすいな。この体にしてよかったよ。
[顎自体は宿主のものだが、口腔内の奥から青白い触手が伸びて、咥えきれなかった肉を口の中に押し込んだ。]
(*5) 2020/08/28(Fri) 00時半頃
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[腹が満たされると、血に塗れた大顎を触手で拭きながら。]
そうだな、ヘリンは肉づきもいいし、まあまあ柔らかそうだ。
[自分基準で"美味そう"な名前を挙げつつ、おまえはどうだ?とモナリザにも声を送る。]
(*6) 2020/08/28(Fri) 01時頃
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― 昨夜 ―
[男は白湯にワインと蜜を入れた飲み物を飲み終わると、ヘリンに礼を言って談話室を後にした。 途中、廊下で船を漕いでいる乗員>>1をさもありなんと横目にしたり、モナリザとすれ違った時に伝言>>32を受け取ったりしつつ自室に戻った。]
……願わくば、あなたの眠りが安らかでありますよう。
[ベッドに腰掛けて、祈るように呟く。そのまま少し俯いて目を閉じ、その後は朝までじっとしている。 トルドヴィンには横になって眠る習慣がない。壁に寄りかかってでも眠れるのだが、座れるところがあれば座って休む。 入眠は早く、眠りは浅い。 昼間宇宙クラゲがいるかもしれないと聞いたせいか、眠る時には引っ込めている触角は伸ばされたまま、時折僅かに揺れていた。*]
(33) 2020/08/28(Fri) 06時頃
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― 談話室 ―
[そして翌朝。 ミタシュの姿を探して談話室にやって来た男は、入り口でひっくり返った洗濯機>>20と向かい合っていた。重大発見を主張する表示>>19を見ながら、先に起こした方がよさそうだな、と思った。]
……おはよう、スプスプイ。 手助けが必要だろうか。
[男が放送>>#0>>#1>>#2>>#3を聞いたのは、そう問いかけた時だった。視線をモニターに移す。]
(34) 2020/08/28(Fri) 06時頃
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……犠牲者が出た、となると。 宇宙クラゲが船内に入り込んだことは確実か。
[犠牲者。宇宙クラゲ。投票。 ――追放。
それはつまり、自分達で追放する――ほぼ殺すようなものだろう――相手を選べ、という話だ。 僅かに触角が揺れるが、やはり表情に大きな変化はない。 故郷で女王の機嫌を損ねた同族を焼いた時も、トルドヴィンは眉ひとつ動かさなかった。
それでも追放という言葉を聞けば、思うところがあるのかほんの僅かに目を伏せて。]
宇宙クラゲの発見は我々に任せて、乗員は船の維持に努めると。 効率的な判断ではあるな。 最悪我々が全滅しても、船さえ動けば目的地には到着する。
[それは最早移民船ではなく棺桶だが。 船と乗員が無事なら、また人を運ぶことができる。 そういう判断なのだろう、と男は思っている。]
(35) 2020/08/28(Fri) 06時半頃
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[それから車輪を空回りさせている洗濯機に向き直る。 聞いてはみたものの自力で起き上がれないことは見て明らかだったので、屈み込んで洗濯機の下に手を入れて起こそうと試みた。 誰かが来て手伝うようならありがたく助力は受けるし、スプスプイ本人が嫌がる素振りを見せれば一旦手は離すだろう。 腕力の問題だけで言えば、トルドヴィン一人で洗濯機を起こすことは十分可能ではある。**]
(36) 2020/08/28(Fri) 06時半頃
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……冷凍ポッドだと。 そんなものに入れられたら、流石にまずい。 誰かに代わりに入ってもらうしかないな。
[忌々しげにそう呟いた。]
(*7) 2020/08/28(Fri) 06時半頃
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[介助が必要である、と返答>>53が返れば、頷いて作業を続行した。勢いあまって反対側に倒れたりしないよう、慎重にゆっくりと起こす。 その途中、翻訳機に表示された文字>>54>>55を見た。]
!
[文字の意味するところを認識して、驚いたように触角が跳ねた。]
(71) 2020/08/28(Fri) 19時頃
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……?????
[談話室の方から、困惑したような思念が飛んできた。]
(*8) 2020/08/28(Fri) 19時頃
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…………。
[男は、その情報をどう判断するべきか決めかねているようだった。文字から視線を動かさないまま、数秒の沈黙があった。]
……すまない、にわかには信じがたいのだが…… そう判断した根拠を聞いてもいいだろうか? 疑いたいわけではないが、これは我々全員の命がかかった問題だ。慎重に判断させて欲しい。
[トルドヴィンは、談話室のラジオを聞いたスプスプイが逃走を図った時、目まぐるしく切り替わる表示>>1:24を見逃した。 それを見ていたならまだしも、現時点ではあまりに唐突な情報だった。]
(72) 2020/08/28(Fri) 19時頃
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勿論、同行するのは構わない。 コータは……わたしは昨夜、廊下で寝ているのを見た>>33のが最後だな。
[単独行動が危険なことには同意しつつ、さてどこへ行ったものかと周囲を見回す。 談話室には、具合の悪そうなヘリン(それはそれで気がかりではあるが)>>45とワクラバ>>50、アーサーの姿>>67も見えたが、コータの姿はまだ確認できない。]
(73) 2020/08/28(Fri) 19時頃
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……探しに行くか。 他に同行者は必要か?
[直立姿勢に戻った洗濯機の中のスプスプイに向き直り、そう聞いた。*]
(74) 2020/08/28(Fri) 19時頃
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おい、どうする。 この洗剤、何故か知らんがおまえを宇宙クラゲだと主張しているぞ。
[直立姿勢に戻った洗濯機の中のスプスプイを見下ろして、疑惑のわるいクラゲにそう聞いた。]
(*10) 2020/08/28(Fri) 19時頃
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どうやらおまえに接触したいらしいから、連れて向かう。 努力はするが、あまり肩を持つのも不自然だろうからな……言い逃れはうまくやってくれ。
"スプスプイが嘘をついている"ことにできれば、後の処理も楽なんだが。そう上手くはいかんか。
(*12) 2020/08/28(Fri) 19時半頃
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なるほどな。 そういうのはおまえが適任そうだ。疑惑の渦中ではあるが。
[口が回る方が向いているだろう、と判断して任せることにした。適度に援護はするつもりだ。]
(*14) 2020/08/28(Fri) 19時半頃
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[スプスプイから提示された根拠>>77>>78を黙って目で追う。]
なるほど、天敵から身を守るために進化した、ということか。 ありがとう。ひとまず、納得はした。 ……分隊のことは、気の毒だったな。
[気分を害さずに回答してくれたことに礼を言いつつ、荒唐無稽な話ではないらしい、と。そう理解した。]
(83) 2020/08/28(Fri) 20時半頃
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[そうしているうちに、探そうとしていた相手が談話室にひょっこり顔を出した。]
手間が省けたな。君を探そうとしていたところだ。
[そう声をかけながら、それとなく洗濯機とコータの間に立った。]
…………君も、宇宙クラゲの特定ができると?
[コータがワクラバはクラゲではない>>79、と語るのを聞いて僅かに眉を顰める。 二人(片方は群体だが)を見比べて、男は困ったように眉を下げた。*]
(84) 2020/08/28(Fri) 20時半頃
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なるほど分隊とはな。面白い生態だ。
しかし、渡されたとして断るわけにもいかないか。厄介だな。
(*15) 2020/08/28(Fri) 20時半頃
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……そうか。
[スプスプイからのレスポンス>>100には、短く頷いた。 群体という在り方は、群れの中の一人として生きてきたトルドヴィンにとってそう理解できないものでもない。欠けることは好ましくはないが、群れの大部分が無事であれば問題はない。頭さえ生きていれば、問題はない。
コーヒーを口にするコータを見る。 特に、変わった様子はないように見える。 他の面々も同様だ。 もっと近しい誰かであれば、些細な変化に気付くものなのだろうか。
そんなことを思ううちに、談話室に人が集まってくる、――]
(108) 2020/08/28(Fri) 23時頃
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おい、
[ワクラバという男がコータを持ち上げるのを見て、普段より僅かに鋭い声を上げる。]
ワクラバ、だったか。 勝手に部屋を探ったのは褒められたことではないが、今はそんなことで揉めている場合ではないだろう。
[一歩だけ、二人の方へ近付く。 降ろさないならば、止めに入ることも辞さない姿勢だ。]
(110) 2020/08/28(Fri) 23時頃
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準備がいいな。 いつの間に用意したんだ? そんなもの。>>107
(*17) 2020/08/28(Fri) 23時頃
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[割って入るより先に、ワクラバがコータを解放した。>>114 声を上げたものの突っ伏しているヘリン>>113を一瞥しつつ、乱闘にならなかったことには安堵した。この状況でそんなことになれば、それこそ大混乱だろう。]
……。
[ワクラバの言葉>>118の意図は、男にはわからなかった。 ただ「しあわせ」という言葉に、僅かに眉を顰めただけだ。]
(120) 2020/08/28(Fri) 23時頃
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おやおや、賭けだったわけか。 隅まで調べられなくてよかったな。
……そいつ、妙に力が強いな。 おまえが暴れても全く腕がぶれた様子がない。 これはこれで、厄介そうだが……
(*21) 2020/08/28(Fri) 23時半頃
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ほう?>>*23 自分のことを語りたがらないところといい、見るからに怪しいが……今から仕立て上げるのは流石に難しいか。 おれとしては、この宿主より力が強そうな奴は排除しておきたいんだがな。 今は洗剤が先か。
(*24) 2020/08/28(Fri) 23時半頃
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……。
[マジだ。と、やや間の抜けた思念が返ってきた。>>*25]
そうすると、ワクラバか……かたくて不味そうだな……
(*26) 2020/08/28(Fri) 23時半頃
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[改めて全体へと開示された情報を見る。 それはコータが宇宙クラゲであると、名指ししている。>>133 そのコータは、自分で確かめた結果、クラゲではないと言った。>>80
相反する主張。それはつまり、どちらかが嘘をついているということ。
どちらかだな。>>135と言い捨ててその場を去るワクラバと、彼を追って漂っていくシルク>>137を少しだけ目で追って、考え込むように視線を落とした。*]
(140) 2020/08/29(Sat) 00時頃
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そうなのか……>>*31
[ミタシュの体がほぼ機械だと聞かされると、あからさまに落胆した。もしかしてこの船、まともな肉はヘリンと猫くらいしかいないのでは?]
(*34) 2020/08/29(Sat) 01時頃
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……。
[仕掛けの用意がある>>141、そう言って談話室を出るコータを視線だけで見送る。 トルドヴィンは機械類には明るくないが、彼の話もスプスプイ同様、ある程度の筋は通っているように思えた。
それでも、双方の主張が対立する以上、どちらかが嘘をついているということになる。 この状況で嘘をつくという行為は、クラゲ以外の全員にとって害でしかない。
どちらかが宇宙クラゲに寄生され、操られていると考えるのが妥当だ。]
(170) 2020/08/29(Sat) 10時頃
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[思考しながらも、少女が談話室に入ってきたのには気付いていた。>>164]
おはよう、ミタシュ。 モナリザから、君がわたしを探していると聞いたのだが……何か用だったか?
[思考を一度切り替えて。ミタシュと、突っ伏しているヘリンの近くに歩み寄る。二日酔いという概念は知らない。]
ヘリンは先程から調子が悪そうだが。 コーヒーの飲みすぎか?
[そう声をかけつつ、ミタシュの手から転がったキャンディに目を留めた。気になるのか、触角がそわそわと動く。*]
(171) 2020/08/29(Sat) 10時頃
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