193 ―星崩祭の手紙―
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ミツボシは道案内 ピートに投票した。
エフは道案内 ピートに投票した。
ナユタは道案内 ピートに投票した。
ポーラは道案内 ピートに投票した。
ライジは道案内 ピートに投票した。
アマルテアは道案内 ピートに投票した。
ピートは機巧忍軍 ミツボシに投票した。
キカは道案内 ピートに投票した。
ピートは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
全ての人狼を退治した……。人狼に怯える日々は去ったのだ!
[ふわあ。と、空の端から泡立つような光が走る。
それは幾度も、幾度も、寄せては尽きぬ波の様に。昼も夜も変わらぬ波の様に。
この宇宙全てから。等しく同じい宙を飾る。
星崩祭の始まりだった。]
(#0) 2016/07/20(Wed) 02時頃
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[星崩祭の始まりに。
BARの外に建てた即席の舞台。 スポットライトは零れ落ちる満天の星空。 お祭りの間はオープンテラスを開くようです。
舞台の上、楽しそうに舞う彼女を見てお客たちは不思議に思うでしょうか。
黒のドレスに星形のイヤリングを揺らして。 いつもより軽やかに感じるステップも、いつもより柔らかな表情も気のせいではないでしょう。
揺れる彼女の中にある私の心も穏やかな気持ちになります。
まるで人のようだ、と誰かが呟きました。]
(0) dix73 2016/07/20(Wed) 03時半頃
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[魂、とは何でしょうか。 それは心、と同義であると私は考えました。
心、とは何でしょうか。 それは記憶、と同義であると私は考えました。
霊魂が気体のように肉体に込められていて、人が生命活動を停止したら空へと上るだとか、生まれ変わるだとか、そういうことに科学者としての性質か期待を持ったことはなく。
けれど、今は。 確かに彼女の中には、記憶の回路だけではない、21g相当の魂が宿っていることを感じます。]
(1) dix73 2016/07/20(Wed) 03時半頃
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[そして、彼女のチップの隣、ただあるだけの私のチップ。 彼女の行動には関与しないその中にも、確かに私の魂はありました。
空の向こう。 私の魂も、其処へ旅立つ準備を始めても良いのかもしれません。
きっとまたいつか、巡り巡ってまた会える。 そんな奇跡をガラにもなく信じてしまうくらいに、星空は美しくて。
そして何より、この数日の出来事は奇跡に溢れていましたから。]
(2) dix73 2016/07/20(Wed) 03時半頃
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「ピーッガガガッ…ヴーッ…ピピ…」
えっ…!?どうしたの?壊れちゃったの?
[耳元に寄せた機械から不穏な音が聞こえてくる。 その機械の見た目もかなり汚れていて、もしかしたら年季が入っているのかもしれない。 ワタシは不安そうにそれを眺め、語りかける]
お願い頑張って!もう少し、声を届けてほしいの! お父さんのじゃなくてもいい!他の星の声…もっと聞きたいから…!
[ワタシはそれが星の波が近づいているせいだとは勿論わからず、必死に彼を応援する。]
「ピピッ……Gehst du,……verhaltnen Tränen:……」
[応える筈のないその声に応えてくれたのか、その機械は、音を拾った。その声は]
(3) ymdhrk 2016/07/20(Wed) 23時半頃
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もしかして、この声は……ポーラさん…っ!?
[雑音に紛れても、物切れで途切れていても一瞬でわかった。だってワタシは歌を2回も聞いたんだもの。 まさか、拾ってくれるとは思わなくて、2回もカプセルが届いたという偶然、さらに歌を拾ったこの偶然にワタシは興奮のあまりその場を立ち上がり、お母さんとお父さんの所へ走ってゆく]
お母さん!お父さん!聞いて! この、この歌!ワタシにお手紙と素敵な歌を送ってくれたポーラさんの歌なの!すごいでしょう? とっても感動したわ!だって…そんな、また聞けるなんて…!
[お父さんとお母さんはビックリして何度も瞬きながらワタシを見ている。 然しワタシはそんな視線にも気付かず浮かれ気分で機械をまた耳元に寄せて新しい声を拾うのをまっている。すると、聞こえてきたのは]
(4) ymdhrk 2016/07/21(Thu) 00時頃
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「ピーガガッ流れ星は…見えるんだなぁ……手紙!??」
この人のところにも、星の波が見えているのかしら…あっ!手紙が届いたのね!羨ましいわ! どんな手紙なのかし……あ、あれ…?
[続いて途切れ途切れに聞こえた声は、ワタシの声にとても似ていて、そして話す内容はワタシが昨日送った手紙の内容と全く同じものだった]
えっ…?ワタシ? まさか…ワタシとそっくりな人がいるのかしら…? でも、コインは…や、やっぱり…ワタシの手紙が届いた星?
[はぁっ…と息を飲む。だってまさか、ワタシのお手紙の送り先の人の声が聞こえるなんて…こんな偶然が、2回も続くそんな奇跡本当に起こるのかしら?
暫くドキドキと高鳴る胸を抑えて、続きの声は聞こえないかと耳を澄ませば聞こえてきたのは若い女性2人の声。1人は幼くも聞こえた。]
(5) ymdhrk 2016/07/21(Thu) 00時頃
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「ガッガガッ……ねえ、……もしもだけど…………行けるのなら……みたい?…………うん!……」
どんなお話かしら、行けるのなら…もしかして、手紙の送り先に行きたい、とかそういう会話かしら。 ワタシもこの星以外の星が知りたいわ! 人がいっぱいいる星、機械で溢れる星、他にもどんな星があるのかしら!とっても気になるわ!
[その後に続く、少しの間が置かれた後の返事は拾う事はなく、ワタシは前向きな会話に捉えてしまった。 手紙をやり取りした人たちの星を頭に思い浮かべると、頭の中で様々な妄想が広がってゆく。 また雑音が続き、拾われた音は親子の会話]
「ヴーッ……パパ、あのね!……んー?………うちゅうひこうし………楽しい……ッて!?!?」
えっ!?どうしたのかしら!?転んだのかな…? 宇宙飛行士…もしかして宇宙を飛び回る仕事…? わぁ、素敵!いつかはワタシの星にも遊びに来てくれるのかしら…! そうしたら、ワタシも少しだけ宇宙の旅に連れていって欲しいわ!ふふっ
(6) ymdhrk 2016/07/21(Thu) 00時頃
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[まさか、その星が大きな悩みを、問題を抱えているなんて遠いワタシには知る由もなく、呑気に楽しい事を考えていた。 そしてまさか、この会話が手紙をやり取りしたあの親子だなんて。 続いて聞こえてきたのは少し幼い声。その声はワタシより年下のようだった]
「ほし、ほしぃ〜〜!…………パパンとママン……一緒………暮らしたかった……」
まさか、この子はファミリーがいないのかしら…そんな……っ! 「ほし」というのはお友達のお名前?独りぼっちじゃないのね、よかったわ…でも。
[目の前の機械をきゅ、と握りしめると浮かれた様子から一転、俯いて。テーブルの下でゆらゆら揺れる足も止まった。]
いつか、いつかワタシが宇宙を飛べるようになれたとしたら、アナタの星に行くわ。アナタのお友達になりたいの!
[届くはずのない声を、機械に向けてワタシは語りかける。 まだ続く彼の声が聞きたかったけれど、声は雑音と共に遠ざかってしまった]
(7) ymdhrk 2016/07/21(Thu) 00時頃
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「返事だ!……おい鳥!……………実家に帰る…」
まあ!もしかして、この人のいる星は鳥がお手紙を運ぶのかしら! ワタシの星と同じね!伝書鳥は間違えもあるけれどとっても可愛くてワタシは好きよ。 実家に帰る…ってことは親元を離れて暮らしているのね…ううん、ワタシには寂しくてできそうにないわ…
[落ち込んだ所に聞こえてきた勢いの良い青年の声にワタシは肩はびくり、と跳ねて続く言葉に耳を傾ける。もしかして、この星に近い環境の星があるのかもしれない。そう思うと本当のお父さんがもしかして、とかいろいろ考えてしまう。
その後も暫く機械から流れる声に耳を傾けるものの、ワタシが一番求めていた声は聞こえず。 わかりやすく肩を落としたワタシは星崩祭が始まり浮かれた街へ繰り出す前に準備をするため部屋へと向かった]
(8) ymdhrk 2016/07/21(Thu) 00時頃
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[ その日の、暗闇の朝は。 誰に起こされることも無く、迎えた。 自室の扉を、相も変わらず乱雑にノックして、 男の元へ、少女は歩み寄る。 ]
「手紙、来てるよ」
[ 何時もなら。 この空に紛れてしまいそうな黒のワンピース。 その裾を踊らせて、少女はカプセルを手渡した。 ふたつの、カプセル。 ふたつの、返事。 宙から届いた、誰かの声。 柄にも無く、 少女と揃いの黒のスーツを着た男は、 椅子に腰掛け、カプセルを開いた。 ]
(9) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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[ ひとつめ。 白い、シンプルな便箋。 黒のインクで綴られた手紙。 ]
[ 男の手紙を想起させるそれだが、 記号めいた筆跡と、 まるで彼女や少女の様な様子で意思を伝えてくる文面は、 男のものとは異なっていた。
そんな 彼 ―― ピート からの手紙。 直接頭に響くような文字列を、読み進める。
開拓調査。数え切れない星。 きっと、話せる故に発達した、動画やコンバーター。 ピーチシロップにミルクを注いだ、空の色。 手紙だけでは無い、何もかもが異なるものに、 眼鏡の奥の瞳が、物珍しげに瞬く。
同時に。 ]
(10) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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[ ―― 彼女のことも、思い出すから。 硝子体に入れられた、 見たことの無い、透明な花弁の花を認めれば、 ますます過ぎってしまう彼女の過去に、 眉を 下げ。 苦笑を浮かべ。 ]
(11) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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"これ、あいつに"
[ 片手で肩を叩いて、少女へと。 丁寧に硝子体を差し出す。 ]
「名前で呼んであげなよ。恥ずかしい?」
[ 茶化すような口調には、もうひとつ肩を叩いて抗議。 さて、少女の瞳の中。 星が輝いた気がしたが、きっとそれは真実だろう。 だってこんなにも、彼女に、似て。 嬉しそうな表情を 浮かべていたから。 ]
(12) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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「―― 母さん、喜ぶよ。絶対」 「娘の私が保証する」
[ 硝子体を抱く少女の 声 は。 真っ直ぐだ。 ]
(13) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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[ ふたつめ。 古いのだろうインクと、同じく、古そうな羊皮紙。 この星においては、 "こういうものがあった"という、 言い伝えで残っている特徴の 手紙。 ]
[ かわいらしく、まあるい、 しかし、バランスがとれずにいる小ぶりの文字列は、 途中で書き直したような跡がある。 キカ というらしい…彼?は、 彼の住む、星は。 男や少女の住む星とは反対に、白くて。 それでいて 星の見えないところは同じで。 ―― 今 家族のいない、ところは。 大きく異なって、いた。 ]
(14) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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[ 同封されているもの。 袋がふたつと、また別のものと。 もう一枚、チップ。 <らくらく惑星育成キット>
そんなタイトルとともに、 チップから映像として出てきた女性が、 育て方を説明しているのを、 少女とともに、聞いていた。
説明が終えるまで、 女性の声が途切れるまで。
見つけ出して と。 さようなら と。 そんな 思いを残した相手の星に思いを馳せて、 ただ 静かに。 ]
(15) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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「―― 父さん、水槽、帰りに買おう」 「ねえ、空、綺麗だよ。星が沢山」 「あの子の星、見つけられるかな」 「…ちょっとでも、見える?」
[ 男の隣に立つ、彼女に似て、強い少女。 こうして時折見せる、臆病なところは。 きっと、男に 似ている。 ]
(16) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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"買おう" "…写真も撮って、お前に送るさ" "あいつにも、どうにかして見せよう"
[ それから、きっと、もうひとつ。 少女の頭を柔く撫で、 あやすように、自身の思いを伝える男は、 ]
(17) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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"―― きっと、大丈夫だ"
[ ずっと見ていた彼女に、似たのだろう。 ]
(18) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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[ 地下の星。暗闇の星。 その全てを照らす大きな星の波は、 暗闇で住んでいるだけだった、 死者の魂を呼び寄せる――、らしい。 故に、この星の星崩祭は。 通り過ぎる大きな星の波の元で、死者と生者が会える日。 生者は歌の代わりに星すべてを飾り、彩り、 やって来る魂を迎える。
そう"伝わり"続けて、行い続けて、はて。 どれ程時が巡ったのだろう。 ]
(19) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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[ 何時か、男と少女とともに。 大きな星の波を見たがっていた彼女は。 一年前。 迎える立場では無くて、 やって来る立場と なってしまった。 ]
(20) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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[ 今日は、星崩祭。 たった一日 家族が、揃う日。 ]
(21) mayam 2016/07/21(Thu) 00時半頃
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『起きて。』
[また、声が聞こえた。]
(22) aki_nano 2016/07/21(Thu) 15時半頃
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[星崩祭。 翠のワタシにヒトが説明してくれた、おまつり。 初めての文流し、初めてのお祭り。 初めて、は、ココロを浮き上がらせた。
体力がない、らしい、ワタシ。 ヒトと初めて会ったころにはよくしていた欠伸が久しぶりに、でてしまった。]
(23) aki_nano 2016/07/21(Thu) 15時半頃
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[ヒトの話をしよう。
ヒトは調査という仕事をしていた。 ワタシがいた星に調査しにきたヒトは、ワタシを見つけた。 ワタシはちょうど繭の中に帰ろうとしていたところを、ヒトは引き留める。]
『こんにちは。 って、ああ。そもそも言葉通じてるのかな? ことば、わかる?』
[あの星に『言葉』を話す生き物はいなかった。 唐突な、音にひどく驚いたのを、よおく覚えている。]
(24) aki_nano 2016/07/21(Thu) 15時半頃
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[不思議な、音を出すヒト。 繭に帰るのも忘れて、じいと視線を注いでいれば、 腹の底より湧き上がるもの。 くあ と口を大きく開ける。 瞼を閉じれば、体液が少し、零れた。]
『眠いのっ……』
[再び、目に光を取り入れた時、ヒトの口は半開きだった。 それが面白くて、感情に身を任せ、笑うということを覚えた。]
(25) aki_nano 2016/07/21(Thu) 15時半頃
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[硬直を解いたヒトは、笑った。 硬化した体液を拾い上げ、光に翳し、眺めた。
引き留めた腕から解放されたワタシは、 繭の中に身をすべり込ませる。]
『引き留めてごめん。 おやすみ。また、来る。』
[繭が完全に覆われる前に、 影ができ、ヒトはそう告げた。]
(26) aki_nano 2016/07/21(Thu) 15時半頃
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[ヒトは約束通りやってきた。 それから、ヒトとたくさん過ごした。 世話をしてもらった。 ヒトの言葉を教えてもらった。 知識を授かった。 多くの感情をしった。 名前をつけてもらった。
そして、ワタシは増えた。 碧のワタシ。]
(27) aki_nano 2016/07/21(Thu) 15時半頃
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[ワタシが増えて、ヒトはまた口を半開きした。 光が差して、消える。 その繰り返しが60回行われてから、ヒトは問うた。]
『Rに、B。 一緒にきてくれないか? 今より、いい生活は絶対に保障する。』
[ワタシは、ワタシ達はヒトが好きだった。 ワタシと示し合せることなく、同時に頷いた。 そうして、今の部屋に連れてこられた。
いい生活、だったのだろう。元いた星より断然に。 ワタシはまた増えた。 翠のワタシ。]
(28) aki_nano 2016/07/21(Thu) 15時半頃
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[ヒトと同じ、ヒト達は、ヒトは、 ワタシ達に体液を流す─泣くという行為をしてほしいようだった。 硬化した涙は、ヒト曰く価値のあるもの。
だから、時々泣いた。 紅く、碧く、翠に、輝くそれを手に入れたヒト達は満足そうだった。]
(29) aki_nano 2016/07/21(Thu) 15時半頃
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[そのものを手にしただけでは足らなかった、らしい。 ワタシ達は泣く前に、目薬を差すことになった。 体液を硬化させるのを遅延させる効果。 赤と青と緑。 均等な量で混ぜて、透明な色を作りだしたいらしい、ヒト達。 その中にも、もちろんヒトも。
ヒトの話、終わり。]
(30) aki_nano 2016/07/21(Thu) 15時半頃
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[起きて、の声。 ワタシ、じゃない声に引き寄せられて、意識を浮上させる。 繭の殻を割った。]
『おはよう、R。 BもGも、私も、君を待ってたよ。
今日は星崩祭だから、一緒に楽しもう。』
[おはよう、世界。 おまつりを、楽しもう。 ワタシと同じ名前も持つという、おまつりを。]
(31) aki_nano 2016/07/21(Thu) 15時半頃
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[開け放たれた窓から吹き抜ける心地よい風が 僅かにカーテンを揺らす。 ベッドで目を醒ましたわたしの枕元、 ふたつの宇宙カプセルがそこに在った]
ありがとう、どこかの星のあなた。
[傍らで眠っている彼を起こさないように、 カプセルに手を伸ばした]
(32) かの 2016/07/21(Thu) 22時頃
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[ひとつめ。 中には紺色の便箋と小さな星形の何か。 それを開くと、 中からは聴いたことのない旋律が流れ出した]
〜〜〜♪
[鼻歌をうたうように、旋律に音を合わせれば 瞳を閉じて暫く聴き入った。
紺色の便箋の上に踊った黄色い文字は、 まるでわたしの星空だと思ったの]
(33) かの 2016/07/21(Thu) 22時頃
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あーあ、結局…お父さんは見つけられなかったな。 でも、とっても楽しいわ!これからお祭りもあるんだもの、楽しまなくちゃ……??
[気分を高めながら部屋に戻るとベッドの上に転がるカプセル達に並んで1つ、見たことがないカプセルがが混ざっているのをワタシは見つけた。 部屋の窓に目をやると窓は空いており、多分そこから入ってきたのだろう]
お手紙…?届かないはずじゃないのかしら。
[首をかしげながらワタシは新しいカプセルを抱えて机の上に乗せるとそれをゆっくりと眺める。 お母さんのいたずらかしら?なんて思いながらカプセルを開けると中にはやっぱり手紙。 文字はお母さんのものでも、お父さんのものでもなかった。 そして、手紙と共に入っている小さな小瓶が2つ。とても可愛い色をしている。]
…何かしら!ジュース?わあ、いい香り! 後でお母さんとお父さんと一緒に飲むわ!ありがとう!ふふっ
(34) ymdhrk 2016/07/21(Thu) 22時頃
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……まあ、アナタは踊り子さんなのね!踊りを見てみたいわ。 ……空の、向こう……他の星…?パパ……
[気になる単語を拾い上げながら読み進める内にワタシはこの送り主の女の子と似ている境遇なのでは、なんて。空の向こうとは、他の星のこと?その手紙を横に置くとワタシは早速お返事に取り掛かる]
(35) ymdhrk 2016/07/21(Thu) 22時頃
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[ふたつめ。 それは幾度も目にした、何度も受け取った。 三度目は必然、四度目は]
……運命?
[ゆるり、首を傾げる。 あなたはまだ眠りの中。 いいえ。きっと眠ったふりをしているのね。
慣れた手つきで蓋を開ける。 どうやら先日届いた差出人のない手紙は 彼からのもので間違いなかったようだ]
(36) かの 2016/07/21(Thu) 22時頃
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しあわせ。
[それが消える? 世界が終わるのは”もしも”の御噺ではなくて、 星が崩れるのはお祭りの比喩なんかじゃなくって。
くしゃり、手に持っていた手紙に皺がよった]
あなたの星が、終わりを迎える時は 必ず。 わたしはウタを、ココロを紡ぎましょう。
[わたしの胸の中に渦巻く感情は、 自分でも理解しがたいくらい、ぐちゃぐちゃで。
平穏を求めるように、 母親を求める幼子のように。 あなたに縋りついたの]
(37) かの 2016/07/21(Thu) 22時頃
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”ようこそ、宵闇の星 ポーラへ。 旅人のみなさま、星民のみなさま 本日は***年に一度の星崩祭でございます。 ご存知の皆様も、そうでない皆様も お立ち寄り頂きありがとうございます。
星崩祭を記念して ―――”
(38) かの 2016/07/21(Thu) 22時頃
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[街の中心に添えられた大型のモニタから 星先案内人の妙齢の女性が言葉を紡いでいる。
わたしはそれに見向きもせず、 あなたの掌をつよく、握りしめた]
Was soll mir armen Kinde Des Frühlings Pracht und Glanz? Denn wenn ich Blumen winde, Ist es zum Totenkranz.
[静かに、寂しげに声を紡ぐ。 近くの花屋に寄って、 青と赤の花を一輪ずつ手に取った。 青をあなたに、赤をわたしの髪に挿して]
(39) かの 2016/07/21(Thu) 22時頃
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[お手紙は全部、小さなポシェットのなかに詰め込んで。 ふぅわり、空の端から徐々に光が走れば、 旅人たちは、星に住むヒトビトは 感嘆の息を漏らすのだろう。
**回目の星崩祭がはじまる]
(40) かの 2016/07/21(Thu) 22時頃
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[計5曲。 彼女は溢れる星空の下踊りを踊り終えました。
いつもは客の疎らなBARも、今日はマスターの目論見通りに大繁盛。 鳴り響く拍手もいつもよりずっとたくさんで。
私は、もし目頭があるならばきっと熱くなっていたでしょう。 時を止めたはずの彼女は、確かに成長している。そのことが、たまらなく愛しくて、嬉しくて。 父親は、親というものは、そういうものなのです。 そう、地下の星に住む彼が言っていたように。
一度舞台を降りると彼女は暫しの自由時間を貰います。 空を見上げながら、くるくると踊る足取りで向かう先は…。]
(41) dix73 2016/07/21(Thu) 23時頃
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[そう、ここ数日行くのが日課となっているカプセルの受信機です。
どうやら2つ、彼女宛のお返事が来ている様子。
部屋まで我慢できなかったのか、近くの積まれたパイプに座ると彼女はお手紙を開きました。
まず、1つめの中には綺麗な青い光を帯びた球体が入っていました。 彼女は首を傾げます。 壊さないように、そうっと掌で包み、膝の上へ。
それを開くと中からは美しい歌声が響きます。 彼女と私は。 そしてその近くにいた街の人々も足を止めて歌声に聴き入りました。
歌声が終わると、誰かが、ほう、とため息を吐く音が聞こえて。
一瞬、誰もが息を飲み歌声だけが響いていた街は穏やかな賑わいに戻ります。]
(42) dix73 2016/07/21(Thu) 23時頃
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[歌に夢中だったのか、中の手紙にようやく気づくと、彼女はそれを読み始めました。
どうやら先の歌声は手紙の送り主のもののようで。 歌姫の歌に合わせて彼女が踊る。 そんな素敵な提案に彼女も嬉しそうに足を揺らしました。
私もそれを、観て、聴いてみたいと願います。
オルゴールを送った相手が歌姫であった偶然。 やはり星崩祭には、奇跡が起きるのかもしれません。]
(43) dix73 2016/07/21(Thu) 23時頃
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[ガラス玉を大事にカプセルにしまうと、もう1つのカプセルを開きます。
ぎゅうぎゅうに詰められていたのは羊皮紙。 私は実物を初めて見ました。 彼女も不思議そうに質感を確認しています。 そして、1枚のコイン。 銀に輝くそれは、高価なものに思えました。 少し歪に刻まれた模様は機械の技ではなさそうで温かみがあります。 それにたくさんの星の模様と踊り子の模様なんて、まるで今日の彼女のようではないですか。
手紙の最初にはミツボシのサインと同じ星形が添えられていて、彼女はそれをなぞります。]
(44) dix73 2016/07/21(Thu) 23時頃
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[手紙の送り主は彼女と同じくらいの年頃の女の子でしょうか。 明るく可愛らしい、愛されて育った子。 そんな印象を受けました。
クリスマスという女の子の星は、まるで物語の中のよう。 獣人、の文字に彼女は首を傾げます。 この星とは、まるで違う世界のような星々。 宇宙の広さに驚きながら、彼女は先を読み進めました。
クリスマスもまた、彼女と同じように父に焦がれていることがわかると、私の胸は(胸も心の臓も最早ありはしませんが)締め付けられる思いになります。
彼女はジッと何かを考えこむようにしながら手紙を読み終えて。 コインを空にかざしました。
キラキラ。 溢れ崩れる夜空を背景に、コインの中の星が瞬きます。
彼女は何かをお願いするように唇を動かして。
2つのカプセルを抱えてBARへと帰りました。]
(45) dix73 2016/07/21(Thu) 23時頃
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[4つめのカプセルを手に取る。5人が配属されたこの星で、ひとりで4つ目のカプセルを。]
(46) ameya 2016/07/21(Thu) 23時半頃
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[パチッ。と少し無理矢理カプセルの蓋を閉じる。 嬉しさのあまり少し、いやかなり長い手紙になってしまった。 ワタシは窓から目一杯手を伸ばしてカプセルを宇宙へ飛ばした。]
本当に、届くかしら…き、きっと届くわ!ううん、必ず届くはず!
[ワタシは星たちが流れ、飛び回り瞬く空に混じってゆくカプセルを見届けていた。 ワタシは暫くそのまま、きらきらと輝く空を眺めていた。その先の星に思いを馳せながら。]
「クリスマスー!降りてらっしゃい。ほら、いいから!」
もーなあに?せっかく星を見ていたのに…
(47) ymdhrk 2016/07/22(Fri) 00時頃
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[ワタシは軽く文句を垂れながら階段を下りてお母さんの元へ行くと]
えっ!?これは…なあに?もしかして
「カプセルよ。星崩祭が始まれば安定するから最後にお手紙が送れるの。だから、これで送りなさい。」
[ワタシの目に映るのはキラリ、と光る数々のカプセル。それはワタシが露店で買ったものとは違っていて。 お母さんとお父さんの手作りだった。普段両親が作って売っている星貝の装飾が取り付けられていて、カプセル自体はそれもなんと大きな星貝で出来ている。どれも形が違っていて、世界に一つだけのワタシだけのカプセル。]
お母さん…!お父さん…!! ありがとう!!ワタシ、今からすぐ書いてくるわ! 送りたい人がいっぱいいるの!! 本当にありがとう!2人とも、大好き!
(48) ymdhrk 2016/07/22(Fri) 00時頃
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[ずっと、頭から離れないことがある。 それはあの日、あの子を拾ったその日から、ずっと彼女に付き纏っていることだ。
あの子を内に収めていた飛来物が開いた時──私が触れた時、あの子は目を覚ました。 それは、あの子にとって望まない目覚めだったのではないか。 私が不用意に触らなければ、あの子はきっと目覚めなかった。 私が触らなければ。 私が触ってしまったから、不自然な覚醒をさせてしまったから。]
[あの子の目は、光を映さないのではないか。]
ステラ。
「なぁに、お姉ちゃん。」
……なんでもないよ。 行ってくるね。
[そう言って、彼女は微笑みを向けた。]
(49) hakutou 2016/07/22(Fri) 00時頃
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[純白の雪が舞っている。 正確に言うならば、それは外の世界に生き、そして死した生物たちの残滓であった。 今日のように気流の強い日には、気底に堆積していたそれらが舞い、このような物悲しくも美しい情景を創り出す。
水中にしか生を見出せない人間とは違い、この深い空気の底でも、生命たちは強く生き抜いている。 自らを変化させ、適応し、命を繋いで。]
……きた。
[それは、やはり彼女をめがけて落下してきた。 しかし、昨日と違うのは、その数。 3つに数を増やした落とし文は、静かに彼女の腕に収まった。 1つは、恐らく彼女自身が宙に放った、"願い"の返答。 すると、他の2つは?]
誰かの、流したお手紙、かな。
[しばしの逡巡。 私が受け取って良いものなのか。 けれど、湧き上がる好奇心と、"もしや"の念が、彼女の背を押した。]
(50) hakutou 2016/07/22(Fri) 00時頃
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[もしかしたら、あの子の故郷から届いたものがあるかもしれない。]
(51) hakutou 2016/07/22(Fri) 00時頃
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『あ、待って!』
[返信の手紙を読み終えてBARへと帰ろうとした彼女に、いつもの工員が声をかけます。
振り返ると、彼の手には銀色をした楕円形のカプセルがひとつ。 どうやら、手紙をたのしみに毎日ここへ来る彼女に1つとっておいてくれていた様子。
彼女はそれを受け取ります。 掌が触れた場所が光を放ち、首を傾げました。
あちこちぺたぺたと触りながら帰りますが、開け方がわかりません。 ですが、触るたびに光るそれが面白いのかしばらく楽しんだようです。
BARへと帰り着くと、マスターは大忙しで酒や食べ物を振るまっていました。 彼女は一度カプセルを置くと、それを手伝います。
お客の一人がそのカプセルに興味を示したのか、手に取りました。]
(52) dix73 2016/07/22(Fri) 01時頃
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『ミツボシちゃん、なんだいこれは。 文流しのカプセルかな? ハイカラな容れ物だねえ。』
[彼が物珍しそうにカプセルに触ります。 すると…。]
『わわっ、な、なんだあ?!』
[大きなぎょろりとした目玉が浮かび上がりました。 彼の大声に驚いた周りの客も注目します。
彼女も配膳の手を止めてそれをじっと見つめました。
目玉が離れ、映るのは一人の隊服を着た若い青年。 気さくそうな話し方に、明るい声音。
彼女が手を伸ばすと、彼の体をすり抜けます。 どうやら、ホログラムのようですね。]
(53) dix73 2016/07/22(Fri) 01時頃
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[彼もこの文流しでたくさんの文を流し、受け取りをしたようで。 あちこち渡り歩いているという話からしても、よく文明の発達した星の出なのでしょう。
彼の話した歌姫、の言葉に彼女はぴくりと反応を示しました。 そしてあのカプセルを取り出します。
中には歌姫の歌声がするガラス玉。 彼女は彼と、ガラス玉を交互に見ます。
マスターと、客たち、彼女。 皆で彼の話を聞き終わると、誰かが言いました。]
(54) dix73 2016/07/22(Fri) 01時頃
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『よし、このボウズにうちの祭りを見せてやろうじゃないか。 こんな若えのにひとりぼっちたあ、難儀な話さ。』
[そして、同封されていた記録装置を設置して舞台へ向けます。 ここは鉄クズの街。 機械の扱いなら誰でも何となくわかるのです。]
(55) dix73 2016/07/22(Fri) 01時頃
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[彼女は音響機器の近くに、あのガラス玉を置き、蓋を開きます。
それから、彼の物ほど上等ではありませんが、録画機器を舞台に向けて設置しました。
流れ始めるのは、歌姫の歌声。
彼女はその歌声に合わせて、踊り始めました。
それはまるで、誰かと踊るワルツのような。 見えない誰かがそこにいるような気がしてくる、そんなダンスでした。
体を後ろに大きく逸らしても、倒れることがないのは彼女の機械の体故にですが、ダンスのパートナーが支えているように見えるでしょう。
歌声が終わると、彼女も止まり、丁寧にお辞儀をしました。]
(56) dix73 2016/07/22(Fri) 01時頃
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[歓声と拍手。 何だか彼女と踊っていたような気にすらなっていた、とは客たちの感想。]
(57) dix73 2016/07/22(Fri) 01時頃
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[ 例えば、世界が明日終わるとして ]
(58) choro 2016/07/22(Fri) 07時頃
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[俺には何ができるだろう 彼女に あの子に なにをしてやれるだろう
“あの日”から何年も ずっとそんなことを考えてきて 結局、答えを出すことはできず。
……いや、俺にできることなんて何もなくて。 ただ思い残すことがないようにと 三人でいろんな思い出を作った。 どんなときも 思い出すのは きらきらの笑顔でありたい、と。
覚悟はできていた、はずだったのに。]
(59) choro 2016/07/22(Fri) 07時頃
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[朝が来る少し前、 日が昇るよりも先に 俺は目を覚ます。 隣には大きく口を開けて眠るシンと、 彼を挟むように反対側にすやすや寝息を立てるセト。 二人の寝顔は穏やかで、どこか幸せそうにも見えて 俺もつられるように、目を細めた。]
どんな夢を 見てるんだか。
[小さな声でそう呟けば、 むにゃむにゃと寝言を言う息子に静かに手を伸ばし、その柔らかな髪を撫で 隣で眠る愛する妻の額に、触れるだけの口付けを。 こんなこと、普段は絶対にしないから きっと彼女が目を覚ましていたら「どうしたの?」と目を丸くするだろう。
なんだか恥ずかしくなってきた俺は ガシガシと自身の頭を掻いて 二人に気づかれぬよう、そっとベッドから抜け出した。]
(60) choro 2016/07/22(Fri) 07時頃
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………あれ、
[ちらり。 窓の外に見えたもの。 見覚えのあるそれらを視界に捉え 無意識のうちに外へ出た。 拾い上げたそれらは、 やはり以前に手にしたものと同じで。]
Paula……だったか。
[たしか、そんな名だったはず。 掌サイズの、淡い光を放つそれを開けば 以前と同じ美しい歌声が漏れ出した。]
(61) choro 2016/07/22(Fri) 07時頃
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[朝日を待つ空の下、優しく歌うその声の主は
『ココロが壊れてしまっているからなのかな。』
そう、手紙に書いていたけれど 俺にはそうは思えなかった。 だって、こんなにも、心に響くんだ。
こんな風に歌う“機械”を、俺は知らない。]
(62) choro 2016/07/22(Fri) 07時頃
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[ポーラの歌声を聴きながら 飛ばした手はもう一つのカプセルへ。 無機質で透明なそれに入っていたのは やはり、見覚えのある綺麗な黒い文字。]
……へぇ、奥さんと娘がいたのか。
[自分と同じように家族を持つ彼に どことなく親近感を覚え頬を緩める。 言葉のない世界。けれど想いは伝わるようで。 Fという彼は、どんな想いを伝えるのだろう。 そして俺は、なにを伝えるべきだろう。
最後まで読み進めれば、 もう一枚、別の何かが同封されていることに気がついて]
(63) choro 2016/07/22(Fri) 07時頃
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……“俺はきっと、幸せだろう”……か。
[それは写真だった。 仏頂面の男と、瞳の大きな少女の写真。 父と娘…なのだろう。 たしかに、笑みこそ浮かんではいないものの 彼の表情は穏やかにも見える。 隣に立つ少女をじっと見つめながら、俺は]
いいなあ、
[そう、小さく漏らした。 シンも、十年も経てば彼女くらいにはなるだろうか。 学校に行って、友達も増えて、好きな子ができて、 『パパ』と呼ばれなくなる日がきて……]
(64) choro 2016/07/22(Fri) 07時頃
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……ッ、
[シンにも、そんな未来があったはずなのに。
わかってる。わかっているんだ。 そんなことを思ったって、運命は変えられやしない。 受け入れたはずなのに、 この頬を 濡らすのは────]
(65) choro 2016/07/22(Fri) 07時頃
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[眠らない街。 地上には満天の星空のようにきらきらと明かりが灯り 星の見えない暗い空には 遠くに赤い星だけが一つ、明るく輝いている。
カプセルから流れる歌姫の声に紛れ 涙の音が、静かに溶けていった。
もうすぐ日が昇り、 朝が やってくる。]
(66) choro 2016/07/22(Fri) 07時頃
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[お返事の録画カプセルが空へ吸い込まれていくのを皆で見送ると、またBARへ戻り賑やかに街の人々は騒ぎます。 きっと、お祭りの間は夜通し楽しむのでしょう。
彼女はというと、少し寄り道をして。 ジャンク屋でなにかを数個購入していました。
そうして。 ピートの送ってくれた返信用とは別に録画していた機器>>56を持って、部屋に戻ります。
部屋の隅の端末を取り出すと、小さなディスクにそれを焼いていきます。 ホログラムは出ませんけれど、専用の掌サイズ程の再生機で映像が見られるものです。 音も一応鳴るようです。 先ほど購入していたのはその再生機のようですね。]
(67) dix73 2016/07/22(Fri) 09時半頃
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[普段はあまり開かない窓を開けると、祭の賑わいがよく聞こえます。
彼女は2つのガラス球を閉じました。 眠るわけではないようです。
ジッと、この数日の出来事を反芻しているのでしょう。
星崩祭が終わるまでに、たくさんの人にありがとうを言わなければなりませんね。
お手紙をくれた人たちに。 送ったお手紙に返事をしてくれた人たちに。
彼女は引き出しにしまった貰った手紙たちを机にひとつひとつ取り出して。 紺色の紙を広げると、黄色のペンを手に取りました。]
(68) dix73 2016/07/22(Fri) 09時半頃
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[煌びやかな舞台の上、スポットライト浴びて。 わたしは所々に花があしらわれた真白いドレスに身を包み、 暖かい光の中微笑んだ。
ピアノを奏でるのは、あなたの指先。 星のオルゴールから流れ出た旋律を、 正確に鍵盤に乗せる。 わたしは、小さく息を吸った]
When you wish upon a star Make no difference who you are Anything your heart desires Will come to you
[頭に浮かんだ歌詞をそのまま、 ピアノの旋律に乗せる。 わたしに植え付けられたもうこの星に存在しない 言語とは全く別のもの。 けれども、それに気付くヒトはひとりだっていない。 それはとっても寂しいことなのかな]
(69) かの 2016/07/22(Fri) 15時頃
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( おほしさま、わたしの大好きなあなた )
[きっとそれはとてもサミシイこと。 けれど、それでいいの。 わたしはわたしの大切なひとにだけ、 分かって貰えれば]
If your heart is in your dream No request is too extreme When you wish upon a star As dreamers do
[本当のお父さんを探しているあなたの 母星を出て知らない星を調査しているあなたの もうすぐ終わる星に住んでいるあなたの 沈んだ星に住んでいる外をしらないあなたの 星を育てているあなたの 星のオルゴールを贈ってくれた、きっと今この時同じ時間に踊っているかもしれないあなたの 名前も知らない、どこか遠い星に住んでいるあなたの]
(70) かの 2016/07/22(Fri) 15時頃
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( あなたの小さな願いが どうか叶いますように )
[願いを叶えてくれるお星さま。 ならばあなたの願いは、一体誰が叶えてくれるのかしら]
Fate is kind She brings to those who love The sweet fulfillment of Their secret longing
[遠い遠いあの日。 父に願われて歌を紡ぐ機械になったわたしは、 だれかに願われるまで歌を紡ぐのをやめないのだろう]
(71) かの 2016/07/22(Fri) 15時頃
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( だからわたしは、コエを紡ぐ。 あなたの願いがまだこのココロに遺っているから )
[閉じていた瞳を開く。 星のない屋内でも、僅かに瞬くわたしの髪を、瞳を。 星のようだと誰かが言った]
Like a bolt out of the blue Fate steps in and sees you through When you wish upon a star Your dream comes true
[ピアノの旋律が鳴り止んだステージで、 わたしはドレスの両端を摘まみ、一礼した]
(72) かの 2016/07/22(Fri) 15時頃
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( 大好きなお星さま。 わたしはあなたになりたい )
[拍手が鳴り響く中、舞台の幕が下りていく。 ピアノの前で同じように一礼するあなたを見た わたしの表情は、 きっととてもしあわせそうなものだった]
(73) かの 2016/07/22(Fri) 15時頃
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[彼女はまず、最初に返事をくれた彼に手紙を書き始めます。
二度も彼の元へ届いた彼女の手紙。 その偶然、奇跡に感謝しながら。
彼女が身体を揺らすと、カランとお腹でキャンディーが鳴りました。]
(74) dix73 2016/07/22(Fri) 21時半頃
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[ホーム、彼女の部屋。 初めに開かれたのは、彼女宛の返信であった。 入っていたのは便箋と、木の実と乾酪が詰められた袋。 終わりかけた夕方のような深く濃い青。 そんな便箋に綴るのは、最も強く目に残る色。 柔らかに紙上を転がっていくその文字は、色恋に笑い泣く若い女性を思わせる。 きつく唇を引き結び、彼女はその文字を追い始めた。]
[ミツボシという名の、恐らく女性は、彼女の望みを叶える恩寵とはならなかった。 添えられた絵図は多少の類似点はあれど、違うということだけは確実だった。 けれど、見ず知らず、この先出逢うこともないだろう人間の勝手な願いに、時間を割いてくれたことを想い、彼女は呟いていた。]
ありがとう、ございます。
[さて残るは、2つ。]
(75) hakutou 2016/07/22(Fri) 21時半頃
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[***年に一度の楽しい日々がもうすぐ閉じる。 終わればまたいつもの日常が戻ってくる。 あなたと一緒に、あなたに縋って過ごす日々が。
そんな日常が幸せだと、思い出した]
だいすきよ、マグナ。
[先程まで暫く頬杖をつきながら 幸せそうに微笑んで書いていた手紙が書き終わり、 あなたの肩にもたれかかる。 掌を重ねて、指を絡めた]
(76) かの 2016/07/22(Fri) 22時頃
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[掌サイズの淡青色をした、僅かに光を放つガラス玉。 あなたがそれを開いた時、 ”星に願いを”のオルゴールに乗せて、わたしの声が鳴った。 その詩は、わたしが星崩祭のステージの上で歌ったもの。
中には、小さく折りたたまれた便箋]
(77) かの 2016/07/22(Fri) 22時頃
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― 調査船島:湖底遺跡調査部 ―
……腹へったなー。
[行列の出来る人気店の朝粥セットは、健全な心と身体を持つ若人の腹を満たすにはお上品過ぎたらしい。 まだ昼時まで暫くあるにも関わらず、胃が空腹を訴え掛けてくる]
「おーい、R0-MBαちゃんから御指名だよー」
[へらりと笑いながら掛けられた声に、 数日前に湖底で拾ったカプセルに付いた泥や藻を落としていた手を止め、渋面を向けてやる]
なぁーにが『御指名』だよ。 たまにはオマエが行けよなー。
[文句を言いつつも、「くっそ腹へってんのに」とぼやきながら潜水服に袖を通す。 可愛いけれど困った性能のR0-MBαはまた、湖底で立ち往生しているのだろう]
(78) noir 2016/07/22(Fri) 22時頃
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― バーガーショップ ―
おばちゃーん!いつものやつね!
[馴染みの店へ入るなり、開いているカウンターに腰掛ける。 いつもの行動、いつもの光景。一つだけ違うのは]
――っと、やっぱ今日はミックスフライなしで!
[注文を少し減らしたこと]
「なんだ胃袋那由他坊が、一丁前にダイエットかい?」
ちっげぇよ。せっかく美味いもん食って付いた肉落とすとか、料理に失礼じゃねーか。 それに俺の胃袋と夢と情熱は無限大――って、ちがうちがう。
[脇腹の肉を数センチほど抓みながら眉を寄せるも、「そうじゃなかった」と手を顔の前で振る]
もうちょいで星崩祭だろ? ちょっと美味いもん食う資金を残しとかなきゃなってさ。
(79) noir 2016/07/22(Fri) 22時頃
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なーオバチャン、宇宙鼠って食ったことある?美味い??
[頬張ったナユタセット(フライ抜き)の三個目のバーガーを水で飲み下し、ふと思い出した事を訊ねてみる]
「――はぁ!?ねずみィ!!?」
[パティを取り落としそうになった店主が素っ頓狂な声を上げるのを目の端に、こくんと頷く]
そう、ねずみ。宇宙鼠。
「バカ言うんじゃないよ。ねずみったらアンタ、御貴族様のペットじゃないか。 食べるどころか、庶民じゃまず目にする機会も無いよ」
……あー。だよなー。
[一度は水に沈んだだろう星に、陸の動物の数は減っている。 船上の畜産施設で増やせる家畜はたくさん居るけれど、鼠といえば稀に貿易船に紛れてやってくるだけの希少種だ]
(80) noir 2016/07/22(Fri) 22時頃
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「何でまた」
[怪訝な表情で以って「食欲魔人にしても突飛な事を」と言外に訊ねる店主に、曖昧に笑う]
や、文流しで知り合った子がさ、 宇宙鼠のジャーキーは美味いって。
……いつか食べてみたいよなぁ。
[最後のバーガーを噛み締めるよう飲み込んでからしみじみと呟いていると、「仕方無い」と独りごちた店主がことりとカウンターに何かを置いた]
「宇宙鼠じゃなくて悪いけどね。 うちの店で星崩祭に合わせて出す新作、毒見してっとくれ」
(81) noir 2016/07/22(Fri) 22時頃
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[星空に消えていく光を見送った。 一昨日と同じように、昨日と同じように、今日も同じように。 それも今日でおしまい。
次に同じ光を見送るのは***年後。 その時に、わたしたちはこの星にいるのかな]
(82) かの 2016/07/22(Fri) 22時頃
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Dein war und bleib' ich, Dein bin und bleib' ich Schon vielmal sang ich's, Noch vielmal sing ich's:
[ふたつの光は混じり合うことなく、寄り添って。 いつかあなたがいなくなるまで、 いつかわたしが要らなくなるまで。 わたしはずっと音を紡いでいく。 そう在るようにと願ってくれた誰かの為に。 わたしがわたしで在るために。
それでは、次の星崩祭に。 またお会いしましょう]
(83) かの 2016/07/22(Fri) 22時頃
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― 調査船島:中央通り ―
[宇宙プランクトンの移動が始まって数日。 うちの星にも彼等の波は近付いてきているらしく、いつ星崩祭が始まってもおかしくない状況らしい]
[今夜か、明日か。 残念ながら星の軌道を観測出来る程の技術が確立されていないから、飽くまで予想との事だけれど]
うわー、賑やかだなぁ。
[通りは、気の早い出店や、それを目当てに集まった陽気な人々。 文流しのカプセルを抱えた人々で溢れ返っている]
[俺も御多分に洩れず、今朝方買ったカプセルを抱えている]
(84) noir 2016/07/22(Fri) 22時頃
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[そういえば、と彼女はひとつ思いつきます。 彼からの手紙には、うまいものはあるのかな>>2:-114とありました。
彼女はおいしいと店のお客が言っているものを手紙には書きましたが、実物を送ってはいませんでした。
湖の星に宇宙鼠は、いるのでしょうか。チーズを作る原料になる宇宙ヤギや宇宙牛はいるのでしょうか。
賑わうBARの店内にそっと戻ると、いくつかジップされた宇宙鼠のジャーキーと、チーズをカプセルに入れました。 ナユタが気に入ってくれたら、良いですね。]
(85) dix73 2016/07/22(Fri) 22時半頃
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[崩れてしまった手紙は、大事に袋に詰めて引き出しにしまいます。
机の上には中身の入ったカプセルが3つ。
彼女はまた手紙を書き始めます。]
(86) dix73 2016/07/22(Fri) 23時頃
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[肩にかけるのは小さなポシェット。 中には、すてきな贈り物たち。 最後にひとつ、お守りコインを忍ばせて、 君はお祭りへと向かったのだ。
私には見れない世界。 私には作れない世界。 どんな世界なのだろう? きっと、君が教えてくれる。 白い天井で覆われた宇宙は、 この瞬間だけその向こう側を君たちに見せ、 君たちに暗闇という刺激を与える。 しろばかりに覆われたこの空間は、 君たちに刺激を与えない。]
(87) hitoyo_ 2016/07/22(Fri) 23時頃
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[たとえば、 踊り子と歌姫が 生命体たちを魅了していたとしたら?
たとえば、 幸せそうに寄り添い歩く 家族の姿があるとしたら?
たとえば、 零れ落ちるかがやきを 掬い上げられるとしたら?
たとえば、 眸からこぼれ落ちた眸が、 瞳に映ることがあるのなら?
たとえば、 終わりゆくはずの星を 掬い上げることができたとしたら?]
(88) hitoyo_ 2016/07/22(Fri) 23時頃
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[全ての願いは、 カミサマ の元へと、 唄声に乗せられて、鳥の羽ばたきに乗せられて、 届けられることはあるのだろうか?]
(89) hitoyo_ 2016/07/22(Fri) 23時頃
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[ガサガサと音を立て、草を掻き分けワタシはようやく広い草原へとたどり着く。 最後に手紙を送るなら広く見渡せるところが良いとカプセル達を抱えて先程ワタシは部屋を飛び出していた。 見渡しの良い草原で、周りにはちらほらとしか人はいない。ワタシは抱えていたカプセル達を勢いよく空へと飛ばす]
……それっ!!頑張ってね! みんなの所へいってらっしゃい!
[ふわぁっと飛び立つカプセル達。七色に光るそれはまるで宇宙をたゆたう星たちのようで。 ワタシはいつものように彼等に手を振って見送りそのまま芝生に転がって宇宙を眺めた。 ゆらゆらと小さくなってゆくカプセル達はいつの間にか星に混ざり溶け込み流されていった。]
(90) ymdhrk 2016/07/22(Fri) 23時頃
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[否、其れは……………
君はまた、両腕にカプセルを抱えて、 還ってくるのだ。 その眸の輝きは、依然失われてはいない。]
ねえ、 星。 どうやら僕は、間に合わなかったみたい。 ………新しい友だちが、できたんだ。
[君は、私に友を紹介する。 それは、私には認識できない友だちのこと。 君が指し示す其処は、 ただの真っ白な床の上にしか見えない。]
(91) hitoyo_ 2016/07/22(Fri) 23時頃
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[……──── ねぇ、あなたは、
だぁれ?]
(92) hitoyo_ 2016/07/22(Fri) 23時頃
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んん…ワタシの目的は達成出来ていないけれど、とってもとっても楽しい毎日だったわ。 初めてのことばかりで、お手紙を送ることが目的になってしまって…ふふ。
また、みんなに会えるかしら、お話ができる日は来るのかしら…あぁ、次の星崩祭はいつ? ワタシが生きている間にあるのかな、本当のお父さんが生きている間に…あるの、かな。
[1つ1つ、この数日間の沢山の思い出を振り返りながら流れ星に願いを込めてゆく。
すると、近くの草むらでガサガサと音が鳴り、1つの大きな人影が出てきた。 そのシルエットには大きな耳も、尻尾も、翼も生えていない。そう、それは、人間のシルエット。その影はゆっくりと私の方へ向き直りゆっくりと向かってくる。 そして私に向かって1つのコインの様なものを差し出して―――]
「クリスマス……帰って、きたよ。」
(93) ymdhrk 2016/07/22(Fri) 23時頃
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── 星崩祭の、すこし前──
「「 シン、たんじょうびおめでとう!! 」」
[パァンッ!と弾けるクラッカー。 色とりどりの光がキラキラと降り注ぎ シンの瞳も輝きを増す。 テーブルに並べられたご馳走は セトが腕によりをかけて作ったもの。 甘く漂う良い香りの正体は きっと、湖の彼から贈られた 緑や黒の果実だろう]
(94) choro 2016/07/22(Fri) 23時半頃
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[残るは2つ。 彼女は送っていない、恐らくはどこか遠くの誰かから、偶然流されてきたであろう、もの。
1つは小さく、細やかな装飾が施された硝石の円筒。 また1つはどこか異国の懐かしさを感じさせるもの。]
[1つ、硝石の円筒に入っていたのは、擦り硝子のような便箋だった。 綴られる文字は拙く、書き手の幼さを伝えてくる。 内容も同じく。 子供らしいその文章はとても無邪気で 、遠く文を運んできた硝石のように、透き通っていた。]
パパとママ、か……
[彼女自身に例えるならば、それは院長である、妙齢の女性がママなのだろうか。 では、パパは? 一瞬浮かんだ守衛の顔を、全力で頭を振って消す。 いや違う、さすがにそれはない。
さておき、親など知らない、知りもしない彼女には、その硝石は眩しかった。]
(95) hakutou 2016/07/22(Fri) 23時半頃
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ほら、パパとママからプレゼント。 元気に育ってくれて、ありがとう。
[シンが持つには少し大きい包みを手渡し、 小さな頭をぐしゃぐしゃと撫で回す。 「やめてよー」と困ったように笑う彼には きっと、俺たちの表情は見えていない。]
シン、開けてみて。
[セトがなにかを堪えるように唇を震わせるのを シンに感じ取られないように、そう促して。 元気な返事が聞こえると、 包みはあっという間に解かれてしまう。 中から出てきたのは シンが欲しがっていたいま流行りの空飛ぶ電動スケートと]
(96) choro 2016/07/22(Fri) 23時半頃
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[子供を育てるのは、何よりも時間、だと思う。 神様になど祈らなくとも、それはいずれ叶うだろうと。 彼女はそっと、手紙を置いた。
それが、手紙の主にはもう残されてはいないのかもしれない、など。 彼女は、露も知らないことであった。]
(97) hakutou 2016/07/22(Fri) 23時半頃
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[それから、三冊の絵本。
一つ目はとある星の機械の踊り子のおはなし。 絵本を開けば、ホログラムで映し出される踊り子が くるくると愛らしく踊る姿が見られるだろう。
二つ目は星を旅する少年のおはなし。 ひとりぼっちの冒険。 ちょっぴり寂しいけれど、 初めてみる世界にドキドキワクワクする、 そんな たのしい物語。
三つ目は、水の中に住む人魚のおはなし。 仲睦まじい姉妹の優しくてあたたかいストーリー。 描かれる青は、透き通るように美しい。
どの絵本も、この星にはない架空の物語。 けれど、広い宇宙のなか どこかにいるかもしれない、そんな人たちのおはなし。]
(98) choro 2016/07/22(Fri) 23時半頃
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[文流しで宇宙の広さを知った君は きっと、喜んでくれるはず。
……ほら、笑顔がみえる。]
(99) choro 2016/07/22(Fri) 23時半頃
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[ひとつめ。 溢れる水、黒い紙に白い文字。 探しびとを求める手紙。 ……描かれる図形。歪な図形は、 数式で対照的な図形のみを描くこの星に於いては メジャーではないが、 何処か見覚えがなくはないもののようだ。 そう、其れは古い文献に記述されていたような。 けれども、君の記憶の中から 思い出されることはなかった。]
さがしびと、かぁ………
[見つけられますように、祈りは天に。]
(100) hitoyo_ 2016/07/22(Fri) 23時半頃
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[ふたつめ。 硝子玉、中を開けば音が奏でられるのだ。 聞き慣れない言葉、けれども流れる音は、 白いこの空間を魅了する。 君は、机に頬杖をつき、眸を閉じて。 見えない友人とともに曲に聞き入っていた。
共に添えられている便箋を開いて。 文字を追えば、自らの届けた文の返事とわかる。]
カミサマ、カミサマがいなかったら、 僕らは何に祈ればいいんだろう?
[ぽつり。 祈りが届かないのならば、自らの手で叶えるだけ? 届けられた聲は、君の目元を歪ませる。]
(101) hitoyo_ 2016/07/22(Fri) 23時半頃
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[今日も宙の向こうへと、銀色のカプセルを放つ。それからまるで、当たり前の様に、この星に零れ落ちた声を探して、青の草原に軽駆を走らせる。
この星の水に。地に。決して自分たちの躰とは共存できない毒があると知ってから、乳桃色の空は鉄のプラントが代わりとなった。
こんなに外の風に頬を撫でられるのは、どれくらいぶりだろうか。…こんなにも、他人の言葉をかけがえないものとして、拾い集めようとしたのは。
卓の上、星の種が球体を形造るほど育った水槽の横に、今日もとりどりなカプセルが並ぶ。]
(102) ameya 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[1つ。 最後に残されたそれを開くと、ごく薄く、酸の匂いが、した。 滑らかな紙は少し厚く、しなやかな弾力と張りを彼女の手に伝えてくる。 お世辞にも丁寧とは言い難いその文字を、彼女は少し眉根を寄せながら、辿り始めた。]
(103) hakutou 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[そこにしたためられた内容は、強い痛みを伴うものだった。 最期の文、そう書き残す送り手は、全て覚悟の上、なのだろうか。]
……ごめんなさい。
[嗚呼、これは、私などが受け取って良いものではなかったのだ。 助けを求めていた。 受け取ったのが私でなければ、この送り手は、あるいは救いの手を得られたかもしれない。]
ごめん、なさい。 私には、助けられない。
[すぐ近くの小さな手すら、掬い上げてやれない私には。 キカというらしい送り主の手は、どうしようもなく遠い存在に思えた。]
(104) hakutou 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[カタリと、音を立ててチップが落ちる。 机の上で1回だけ跳ねたそれは、薄暗い部屋に小さな光源を与え、女性の姿で話し始める。
らくらく惑星育成キット。 幾億もかかる星の一生を、たった4日で見せてくれると、事細かに説明するその声は、膜が張ったように、くぐもって聞こえた。]
(105) hakutou 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[5つのカプセルを抱えて、彼女は送信機へ向かいます。
お手紙を送れるのは、きっとこれが最後。
少し寂しい気もしますが、カプセルたちを見送れば彼女は前を向いて歩き出しました。
何故か、BARとは逆方向に。
一体どこへ行くつもりでしょうか。]
(106) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[辿り着いたのは小さな墓地。
十字に括られたパイプが疎らに立ち並んでいます。
彼女はそのうちのひとつの前にしゃがみ込みました。
そう、彼女の父親の。 私の。 魂の抜けた肉体が眠るお墓です。]
(107) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[彼女の唇が動きます。]
(パ パ)
(ここに いるの?)
[いいえ。
私はそこにはいません。]
(108) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[私は、私は]
『私はここにいるよ。』
[その音は。声は。
ミツボシの、声帯のない唇から確かに響きました。
彼女は、辺りを見回して、喉を押さえます。
ぱくぱくと、口を動かす彼女の口からは再び音は出ませんでした。
けれど、彼女は、心を、胸を押さえます。
そう、私は]
(109) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[パパは
確かにそばにいてくれたの。]
(ありがとう、パパ。
大好きよ。)
[私は唇を動かした。
一度失った私の肉体は目の前のお墓の中に。 パパの肉体と一緒にある。
だけど、私はここにいる。 私の魂は、この機械の体の中にある。
そして、ずっとパパと一緒にあった。]
(110) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[『泣かないで、ミツボシ。 パパは空の向こうに行くだけだから。』
それがパパの最後の言葉。 それがまた、今、胸に鳴り響く。
涙の流れないガラス球から、一粒なにかが溢れ落ちると、
再び聞こえることはなかった。]
(111) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[だけどね、私、寂しくないわ。
私は星空を見上げる。
いつかきっと、巡り巡ってまた会える。]
(112) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[遠くないうちにきっと会える、あなたとあなたの娘。 湖の上で暮らす自然豊かな星の、あなた。 空気に溺れた星に住む、妹と暮らす、あなた。 藍色の星で歌う、たいせつなひとと暮らすあなた。 獣人たちと暮らし、お父さんを待つ、あなた。 星を飛び回る、明るいあなた。 どこかまだ知らない星の、あなた。
空の向こうの、あなた。]
(113) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
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[あなたにあえる、その日まで。
私はここで踊りを踊って、待っている。]
(114) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
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― 調査船島:港湾 ―
[空へ、宙へ昇り、小さくなり、消えて行く無数のカプセル]
[行く先はそれぞれ別の、どこかの誰かのところ。 行く先々で、きっと誰かの小さな幸せになる為の、小さな心の旅人たち]
[何処か幻想的な光景をぼんやりと眺めていると、 背後から、わぁ……っと、歓声が沸いた]
――……う、わぁ。
[振り仰ぎ、「すげぇ」と口元だけで呟く]
(115) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[青と紫と少しの紅が入り混じる宵闇色の空。 まだぼんやりと白く並んだ二つの月と、微かに光る小さな星々]
[いつもの光景、いつもの、どこまでも続くかのような水平線。 その水平線の端から、ぶわりと光が沸き立ち、空を翔る]
……金色の滝みたいだ。
[星が崩れゆく波のように見えるから、星崩祭。 金の波は、金の滝は、空と水面を翔け、泳ぎ。縦横無尽に視界を染め上げてゆく]
[まるで、奇跡のような光景だった]
(116) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[肩に置いた機械仕掛けの小鳥に見えるよう、小さな頭を宙へ向けてやる。 愛らしい声で「ぴゅいっ」と鳴いた小鳥の無機質な瞳にも、この光景が映れば良いと思った]
(117) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[前夜祭として行われる文流し。 実際には星崩祭が終わるまで、宇宙カプセルの遣り取りは可能らしい。 返信用のカプセルの内蔵されていない、やや小振りなカプセルを売る店が幾つか見える]
[他の船や島の事までは分からないけれど、調査船島の売り場では島特有の文化という事でか潜水艦型のカプセルを良く見掛けた。 やはりここでも潜水艦型が人気なのか既に品薄のようだった]
オネーサン、そのカプセルちょうだい。 あーっと、もうちょい大きい……そうそれ。
[残っていたカプセルの中から、男の両手にやっと収まるか収まらないか程度の大きさのカプセルを幾つか。 デフォルメされた花弁の多い花を模ったカプセルを――妙に少女趣味に見えてどうかと思いながら――購入した]
(118) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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うーん、さっすがに小さい
……な、これは。これは無理だ。
[もう一通を送ろうと桃色お花畑なカプセルを開いてはみたものの、容量に対し、如何せん中身が多過ぎた。 四苦八苦しているうち、手元で紙袋ががさりと音を立てる]
――ああ、これがあったっけ。
[手に提げたままだった袋を持ち上げ、少し重いそれを取り出す]
(119) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[湖底で無人探査機『R0-MBα』が引っ掛かって――もとい、発見したのは、大量のカプセルだった。 何年前のものだろう、昔むかしで始まる御伽噺の時代のものかもしれない、カプセルの山。 中身が入った物から空の物まで、まだ調査しきれてはいないけれど、祭り明けはきっと残業の日々が待っていることだろう]
[最初にR0-MBαが見つけたカプセルは、同じ時代の物だろうという事だった。 一見して空のカプセルは、資料的価値は低いだろうと発見者である俺に押し付け――もとい、調査部から俺が譲り受けた。 調査班に渡す前にと思い泥と汚れを落としていたのに、無駄骨を折った気分だ]
(120) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[ともあれ汚れを落としたお陰で、調査班に比べれば文化史の素人同然の俺にも一つ分かった事がある。 現代の潜水艦型のカプセルと湖底から引き揚げたカプセルは良く似ていると思ったけれど、これは全くの別物だ。 螺子の細部に至るまで緻密に組み上げられたカプセルは、現代の形だけを似せたものを遥かに超えた技術を以って作られたもの]
[そして何より、そもそも模している乗り物が、違う。 一見すると良く似た形をしているけれど、 ずんぐりとした舟のようなボディには、潜水艦には無い羽のようなパーツと噴射孔のようなパーツが付属されている]
(121) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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うーーーーん…… まぁ、これでいっか。うちの星の物なのは間違いなさそうだし。
[時代はかなり違うけれど、それは些事だろう]
(122) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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― 墓碑 ―
[ 写真と、小瓶に詰まった星の飴と、透明な花と。 それから、多くの手紙を土産に。 暗闇、地下の星で、たった一日。 星の波に照らされたある墓碑前で、 男と少女は並んで祈る。 ]
(123) mayam 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[ "話したい"ことが、沢山あった。 少女がよく似た彼女に触れて、 その場所から、声なるものを伝えて。
ころころ変わる彼女の表情を見て、 外の世界の話を、してみたかった。 ]
(124) mayam 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[ 君の声は、此処にあるのだろうか。 ]
.
(125) mayam 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[ 半ば 縋るように、 朝聞こえた 彼女の声を手繰るように、 墓碑に触れて、男は伝える。
今まで興味のあまりなかった、外の世界。 暗闇ばかりでは無い空。 自分たち以外の家族の存在。 そもそも地上ではない星。 それら全てを、冷たい石に。 その向こうにいてほしい、彼女に。 ]
(126) mayam 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[ 「悲しい顔しないの」と。 そう、何時もよりゆっくりと、 腕に触れた少女が伝えてきたのは、 どれほど経ってからだったか。 一方的に伝えたところで返事が無いのは当然で、 伝えたいことを全て彼女へと伝えれば、 大人しく、手を離した。
今度は少女が触れる番。 瞳を伏せ、暫しじっと動きを止めた後、 やがて男へと振り返る。 ]
(127) mayam 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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「父さん」 「もう大丈夫?」
[ 迷ったように問いかける少女は。 外見も仕草も、彼女と男に、よく似ていた。 空の向こうへ行った彼女が遺した、 男にとっての、生きる理由。 ]
(128) mayam 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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『ねえ、エフ。そんな悲しそうな顔をしないで?』
『私は空の向こうへ行くの。もっと広い星へ』 『だから、お願い。貴方もきっと、そう思って』 『死んじゃうなんて―― 思わないで?』
『…寂しいなんて言われたら、私、きっと泣いてしまうの』
(129) mayam 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[ ―― 問いかける少女の 向こうに、 彼女が見えた、気がした。 男の瞳に一瞬だけ映った彼女は、 穏やかに笑んで、
そうして 消えた。 ]
(130) mayam 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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『―― ありがとう』
[ 少女の手を取り 墓碑を背にした。 去り際 ふわり 頭に響いた声は。 間違えようも無く、愛した彼女のものだった。 ]
(131) mayam 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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[映像が途絶え、暗がりが戻ってくる。 彼女は、動かなかった。 否、動けなかった。 誰かを救いたい、など、彼女は考えたこともなかった。 考えることを、無意識のうちに避けていたのかもしれない。 現実としてその手に取れば、気付いてしまう。 自分が、いかに何もできないのか、を。]
「お姉ちゃん?」
[声がした。 振り返ると、あの子はそこにいた。]
(132) hakutou 2016/07/23(Sat) 00時半頃
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ステラ? どうしたの?
「なんとなく、お姉ちゃんの側に行かなきゃって、思って。」
[どうしてこう、この子は鋭いのだろう。 1番来てほしくなかった──来てほしかった、時に限って。
自分の首元を掴む、縋るように。 そして、彼女は腕を下ろした。]
あのね、ステラ。
(133) hakutou 2016/07/23(Sat) 01時頃
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|
[そして、抱え上げたそれは……最後の光籠。]
外に、行きたい?
「うん!」
[あの子の言葉には、曇りがない。 余計なものが見えないから、要らぬものばかりを見据えて、淀んでしまった彼女とは違って。 だからこそ、彼女を突き刺す刃となった。]
あんただけなら、外に行けるかもしれない。 行ってみる?
[彼女は、努めて明るく、そう告げた。]
(134) hakutou 2016/07/23(Sat) 01時頃
|
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「お姉ちゃんは?」
[返ってきたのは、真っ直ぐな疑問だった。]
私は、行けない。 これは小さいから、あんたしか入れないのよ。 でも、あんたなら大丈夫だって。 私がいなくても……
「お姉ちゃん。」
[あの子の声が、彼女の言葉を遮った。]
「わたしのこと、嫌い?」
(135) hakutou 2016/07/23(Sat) 01時頃
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どうして……大好きに決まってるじゃない……!
[気付けば、叫んでいた。]
大好きよ、昔から、今も、ずっと! だから、あんただけでも外に行ければ……
[きっと、私などの元にいるよりずっと。]
あんたが、幸せになれるでしょ?
[もっと早くに、こうするべきだったのだ。 手離したくない、などと、私が考えるようになってしまう前に。]
だから、ね。
[籠を手に、差し出す彼女の腕は、みっともなく震えていた。]
(136) hakutou 2016/07/23(Sat) 01時頃
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「行かない。」
[あの子は、首を振った。]
どうして……
「だって、わたしはお姉ちゃんと一緒にいたいから。」
[彼女も、首を振った。]
そんな、だって、外に行ってみたいんでしょ……?
「うん。 だけど、お姉ちゃんが一緒じゃなきゃやだ。 お姉ちゃんと一緒にいるのが、わたし、1番幸せだもん。」
ステラ……
[妹の名を呼ぶその声は、もはや音にならなかった。]
(137) hakutou 2016/07/23(Sat) 01時頃
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「だって、わたしは。」
[ステラは、確かに彼女を見つめて、笑った。]
「お姉ちゃんの妹だから。」
(138) hakutou 2016/07/23(Sat) 01時頃
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[泣き崩れる彼女の頭上、遥か宙の彼方で
幾百もの波と共に 星が、崩れた。]
(139) hakutou 2016/07/23(Sat) 01時頃
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── 星崩祭 ──
「 はやく! 」
[シンに手を引かれながら、やってきたのは街の広場。 祭の会場であるそこはたくさんの人で溢れていて 皆一様に空を見上げている。 はぐれぬように、離さぬように 右手には幼い息子の手を 左手には優しい妻の手を ぎゅっと握り、人の海の中へ。
空は、ビルの明かりに遮られ まだ、真っ暗なまま。]
(140) choro 2016/07/23(Sat) 01時頃
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おいで、シン。 もうすぐおほしさまが見られる。 みんなでお願い事をするんだ。 シンもお願いしてごらん。 きっとおほしさまが、聞いてくれる。
[手近なところへ腰を下ろし、シンを膝の上に。 あと少しで、祈りの時間。 「どのおねがいにしよう!」と悩み始めた彼を撫で 隣に座るセトと視線を合わせ、笑いあった。
“その時”まで、あと 三、二、一……]
(141) choro 2016/07/23(Sat) 01時頃
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[水槽の横には、送ったものよりひとまわり小さい返信用の銀の楕円が幾つかと。装飾物に似た淡青色の硝子球、そして此れは、船だろうか?今まで見たものより一際大きな、乗り物を模したカプセルが新しく並んでいた。
両手で掲げるほどの大きさのそれを頭の上へ持ち上げると、底面から、横から、しげしげと見遣っては空を滑らせた。こういう模型モノが好きなのは、男子であるなら星に関わらず、だろうか。暫し戯れたあと、カプセルの本来の用途、中を開こうと開口面を探して弄りまわして、偶然に開いた中から、零れ落ちそうな中身を慌てて抱えた。]
おっと…!
[袋いっぱいに詰められた、干し物らしいそれに目を丸くする。魚に抱かれた手紙をコンバーターにいつものようにかけると、自分とそう年頃の変わることのなさそうな、男子の声が流れだした。]
(142) ameya 2016/07/23(Sat) 01時頃
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………すごい
[頭上に広がるのは 星が崩れ、溶け出すような光の海。 ビルの明かりは一斉に消えたというのに 星の光は優しく地上を照らし出す。 それは、いままで見たどんな景色よりも美しい]
………
[ぎゅう、と 膝の上の宝物を、強く抱きしめて。 肩に寄りかかってきた彼女に頬を摺り寄せた。
きっとこれは、 最初で最期の星崩祭。 もう二度と、見ることは叶わない。]
(143) choro 2016/07/23(Sat) 01時頃
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[星によって滅びゆく自分たちが 星に願いを託すなど、 なんと滑稽な話だろう。
それでも人は願いを託す。 空に輝く無数の星に 空へ飛ばす手紙の流星に 腕の中の、小さな“星”に]
( 愛する人が、笑顔である世界を )
[どうか、どうか────…]
(144) choro 2016/07/23(Sat) 01時頃
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[ “朝日”を意味する俺の名と “夕日 ”を意味する彼女の名。
夕と朝、二つの間にあるのは夜の星。
先の見えない暗闇のなか、 俺たちに光をくれたその子に
── xing ──
遠い空の果てで、 “ 星 ”の意味を持つらしいその名をつけた。]
(145) choro 2016/07/23(Sat) 01時頃
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[足を床につけ、ヒトとワタシ達に近づく。 その間、ヒトは身に着けていた鞄に手を突っ込む。]
『お祭りの前に、これを。』
[碧と翠のワタシに渡された見知らぬもの。 三つ目はないのかと、ヒトに訝しげな視線で訴えると、 ヒトは肩が竦めて曖昧な表情を作った。]
(146) aki_nano 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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|
[渡された透明なカプセル。 銀色に金色が施されたものをワタシ達は開く。]
『ああ、Bの持ってる方から見た方がいい。』
[助言を受けて、ワタシ達は覗き込む。 4行目まで、目を通せばそれは何であるかは解る。 碧のワタシの肩を揺らして、喜びを伝えた。]
(147) aki_nano 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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|
手紙、ちゃんと届いてた!
[届いてた、届いてたと反響する糸の意思。 ワタシ達の声が届いてことが嬉しく、笑い声が部屋に響いた。 ワタシの手は手紙に伸びる。 次の文章が早く、読みたかった。 最後まで読み終え、満足げにワタシ達は笑う。 赤青緑の鶴が、透明な鶴に変わったことも、なんだか嬉しかった。]
(148) aki_nano 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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[次は、翠のワタシの番。 カプセルを開いて、ワタシ達に見えるように手紙を開く、番。]
きりん?
[知らない単語がでてきたので、ヒトにじいと視線を注ぐ。 後で、きりんの折り紙を作るという言質をとってから、 その後の文章に目を落とす。 ワタシ達は、らいじの言葉に、しんの言葉に返事をしながら読み進める。 全て読み終わった後、新しいカプセルをヒトにねだる。]
(149) aki_nano 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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[殻を割る、という行為を、 ヒト達は意味を持って捉える、らしい。
復活、という意味でも。]
(150) aki_nano 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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[ヒトとワタシ達は、おまつりが行われる部屋まで歩く。 舞う蝶と銀色のカプセルを携えて。 ワタシはワタシ達に手を引かれ、ヒトの背中を見ていた。 たくさんのヒト達がいる部屋は、薄暗いけども、 今までに見たことないほど色に溢れていた。 中心に据えられたもの。 様々な色を当てて、光る楕円形に加工されたそれはワタシ達のものだった。]
『綺麗だろ?』
[ヒトはそう言って、笑った。]
(151) aki_nano 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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[淡青色の硝子の、淡い光を放つカプセルは、壊れないようそっと手に持ち開いた。
同時に流れ出す詩は、数日前にこの星に届いた時から何度も何度も再生した声色と同じで、誤ってカプセルを開いたかと目を丸くする。
しかし手に持つそれは確かに自分の星のものではないそれで、くしゃりとまるめられた便箋には署名はなかった。]
(152) ameya 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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[宇宙プランクトンの大移動。 宇宙を駆ける星の様は、 君の興味をまた奪い去る。]
また、 何処かで。
[君は、宇宙に七つの色に輝く 手のひらの大きさのカプセルを放つ。]
(153) hitoyo_ 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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[君は、外へと駆け出してゆくのだ。 それは外の星を求めるかのように。 私には見向きもしない。 白い箱はただ、そんな君の背中を嘲笑う。 君の微かな反抗は、白い箱も承知の上だ。]
星、 僕は、この可哀想な星を、 この白い世界を、呪うよ。
[君がこの白い箱の中に閉じ込められて、 どれだけの月日が経ったのだろう? 白 は、緊張を神聖な場所を与える。]
(154) hitoyo_ 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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[遠くの星が大きく輝いた気がする、と。 君は呟いていた。 それは、既視感のあるもの。 君の願いは、君の叫びは、君の聲は、 無情な神に、握り潰された。
宇宙が閉じられると共に、 君の世界も鎖される。]
(155) hitoyo_ 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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………………………La Belle Terre、
[其れが、私の名。 君がくれた最期の言葉。]
(156) hitoyo_ 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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[私は、芯の奥から震えた。 耐えきれなくなった私は、霧散する。 さよなら、私の大好きな君。 さよなら、私の大切な親。]
( さよなら、君の白い世界。 )
[終幕せしは、私と君の物語。]
(157) hitoyo_ 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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[この空には たくさんの星があって たくさんのひとがいて その数だけ 想いがある。
優しい彼女の探し人は見つかっただろうか 声を持たぬ彼は、家族に想いを伝えられただろうか 星を生む彼は、名前をつけてあげられただろうか 折り紙のあの子たちはハナを見られただろうか シンがこっそり手紙を送った相手は、読んでくれただろうか 俺たちを覚えていてくれると言った彼女は、 まだ、歌っているだろうか]
(158) choro 2016/07/23(Sat) 01時半頃
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[星崩祭は今日で終わり。 もう、俺たちの想いが届くことはないだろうけれど 崩れゆくこの星から、 君たちの幸せを、願っているよ。]
(159) choro 2016/07/23(Sat) 02時頃
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“ シン ”
パパは、お前が生まれてくれて ほんとうに ほんとうに しあわせだった。
(160) choro 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[ それから きっと。 男の家には、星を抱いた水槽と、写真が増えた。 贈り物として増えたものは、 動画再生機に、ディスクに、 この暗闇の星でも淡く光る植物。 ]
(161) mayam 2016/07/23(Sat) 02時頃
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|
[ 星に住まう民の想いが届いたのか 小惑星は宇宙プランクトンの波に飲まれ その速度を緩めます。
けれど、軌道がそれることはなく たしかに まっすぐと 彼らの星へ。 それは数日後か、数ヶ月後か、 数年後かもしれません。
広い宇宙に片隅に浮かぶ小さな星が崩れる様は 誰の目にもとまらないかもしれません。 けれども、おそらくきっと、 “ 星 ”の最期は美しいのでしょう。]
(162) choro 2016/07/23(Sat) 02時頃
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|
[その昔、宙にはいくつもの種族が暮らしていたという。 文化も見た目も違うその種族は覇権を求め、常に醜い争いを続けていた。 数え切れない数の命が喪われ、遂に怒り狂った神は粛清を決意した。 大波を起こし悪しき世界ごと滅ぼそうとしたのだ。 我らが星にもその波は迫り、絶望に打ちひしがれる民より、1人の娘が立った。 神よ、愚かなる我々に、どうか、今一度のお慈悲を。 我々は必ずや、今度こそ正しき道を歩んで見せます。 神は応えた。 ならば見せてみよ。 その誓い、違えたならば、2度はない。 途端、宙を覆う波は消え去った。 命を救われた民は、その娘を巫女と崇め、慎み深く暮らし始めた。 民が道を踏み外そうとした時には、神は宙に波を起こし、その者たちを戒めるのだという。]
[そんな、お伽話。 この星が沈むより以前の神話。 その原理が解明されて久しい現在でさえ、畏怖の念を思い起こさせるほどに。 それは、圧倒的な光景だった。]
(163) hakutou 2016/07/23(Sat) 02時頃
|
|
[ もしかしたら。いつか。
機械仕掛けの踊り子を写した一枚が。 "海"で祈る彼を写した一枚が。 水の中の星々を写した一枚が。 崩れる星を写した一枚が。 散った星の残る空を写した、一枚が。 そうでなくても。 彼女が望んだ外の世界が写る一枚が。 男と少女の部屋にある日が、来るのかもしれない。 ]
(164) mayam 2016/07/23(Sat) 02時頃
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|
[ 世界が終わる、最期の時 どこか遠く、歌が聞こえた気がした。 ]
(165) choro 2016/07/23(Sat) 02時頃
|
|
「本当に行くんだね。」
はい。 もう、独り立ちには遅いくらいですけど。
[寂しくなるねぇ。 そう言って、院長の女はため息を吐いた。
やりたいことがある。 彼女がそう告げたのは、ほんの数週間前のことだった。 世紀の祭りが終わり、誰もがその余韻に浸っていた頃。 彼女は突然、ホームを出ることを決めた。]
そんなに遠くじゃないですから。 仕事もあるし、時間ができたら寄りますよ。
[妹を抱き抱え、微笑む彼女の瞳は、真っ直ぐと前を見つめていた。]
(166) hakutou 2016/07/23(Sat) 02時頃
|
|
[本当に小さな、一間だけの家。 彼女と妹の、新たな生活の場。 少しだけ場所をドーム中央に寄せて、彼女たちは居を構えた。]
[窓脇に置かれたのは、小さな硝石の器。 内包された花は、星の光を浴びる度、ちらりちらりと瞬く。]
[食卓の中央には、光籠と同じ材料で編まれた四角い容器。 至極大切に包み込まれたその中身は、3日目となる、夜空の欠片。 立派な惑星に育ったそれは、ただ静かに崩壊の時を待っている。]
[そして、部屋の隅に置かれた棚の上。 あの祭りの間に届いた全ての手紙とカプセルは、そこに、収められていた。]
(167) hakutou 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[狭い玄関から、彼女は部屋を振り返る。]
ステラ。
「なぁに、お姉ちゃん。」
……なんでもないよ。 行ってくるね。
[そう言って、彼女はにっこりと、万感の思いを込めて笑った。]
(168) hakutou 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[ステラ。
私の妹。]
(169) hakutou 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[ 男は今日も、声の代わりに思いを残す。 ] [ 何時かまた出会う、空の向こうの彼女のために。 ]
(170) mayam 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[返信用の銀色のカプセルは、跳ねるような声音が聴こえてきそうな、黄金糖のような女子と、そして今しがた、入れ替わりに文を書き終えた、水面のような歌姫からのもので、初日に祈った、可愛いコに届きますように、という願いは叶えられたようだ。
長い時間を掛けて、不慣れな文字を綴って返事を書き終えると、体感、もう夜が明けたくらいか。もっともこの星の空はいつも明るい。
何もかもが柔らかい色合いの空、草、花、苔、甘い香りのするような空気。 それはこの星に辿り着いた探索者たちの肺を少しずつ侵して、今こうして地に立っているのはひとり。
軽い咳はもう習慣のようになっていた。]
(171) ameya 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[魚型のカプセルを、人魚の溜息のようなカプセルを、宇宙へ放つと、その指先の向こう、銀に100の階調を持たせたような、地から宇宙へ泡立つような、宙を覆い尽くすプランクトンが、全て星の移動する。
背筋が粟立つような光景に立ち尽くしながら、西の果ての星でひとりそれを見上げる。
不思議と寂寞は感じなかった。
いつまでも見飽きる事のない波の崩れのなか、また青い草むらに、ひとつ、また宇宙に放ったカプセルが戻って来ているのを見つけ、プラントに戻ること無くその場で開いた。]
(172) ameya 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[そこに広がったのは、星降る舞台。星が波打ち崩れるような宇宙に下に広がるステージ。景気のいい声が重なって自分の名を呼ぶ。
澄んだ、もう聴き慣れた歌姫の声に合わせて舞う踊り子の姿。まるで自分の為だけに繰り広げられているかのようなステージに、瞬きも惜しいとばかりに見入る。
また再び、どこかしら自慢気な声に重なって、踊り子がこちらに近づくと、唇の動きだけで自分の名を呼び映像は終わった。
そうだ。こんなにも届く声が大事だと思えたのは、xxx年に一度の祭りを西の果てでひとりで送ることになりながら、隔絶に打ちひしがれずに済んだのは、あの波が。淡桃色の空の向こうに天鵞絨の様に広がる宇宙から、遠くて近い声を連れてくれたから。
それはまだ読まずにいる踊り子の手紙と同じ思いで。]
(173) ameya 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[隊服のホルスターに納められている信号砲を抜くと、一発、宇宙へと放った(奇しくも、水槽の中の惑星が破裂すると同時に。)。
宇宙の、すべての誰かへ、届けとばかりに。母星へ帰れるかわからなくとも、この先に進めるかはわからなくとも、自分は此処にいるのだと。
そしてこの先に進む星の全てに、手紙をくれた、そしてまだ出会っていない、誰かがいるのだと。]
(174) ameya 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[カラン。
BARの扉が開き、 私は舞台の上から扉の先を見る。
入ってくるあなたを見て、小さく微笑んだ。
そして私は今夜も踊る。 あなたと逢えた、奇跡に感謝して。]
(175) dix73 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[青と紫と少しの紅が入り混じる宵闇色の空。 崩れる星のような波が寄せては返しを繰り返すうち、それはいつしか闇色に変わって]
きれーだなぁ。
[よじよじと肩口から移動した機械仕掛けの鳥が鎖骨から脚を踏み外したのをキャッチして、胸の辺りでぽんぽんと撫でてやる]
……ん?
[宙を見上げていると、宇宙プランクトンの波に打ち上げられるようにしてカプセルが手元へと流れ着く]
[開いて見れば、遠い星の踊り子の少女らしい丸い文字の手紙。 それに見覚えの無い、勢いのある筆圧の手紙。 そしてそれぞれに、素敵な贈り物]
(176) noir 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[ミツボシのカプセルから香る食べ物の気配に気を取られつつも「ここを押してね」と書かれた小さな機械を、書かれたまま素直にぽちりと押して]
――うわっ。
[音が鳴るなんて思っていなかったから慌てて消そうとしたけれど、ボタンに伸ばした手は、目的を果たす事は無かった。 凛と澄んだ歌声と、その歌声に抱かれるように伸びやかに踊る少女の姿。 突然鳴り響いた音楽に何事かと目を丸くしていた近くに居る者達も、いつしか耳を、目を奪われていた]
(177) noir 2016/07/23(Sat) 02時頃
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[宵闇の中ではぼんやりと光るだけの小さな星々も、闇の中にあれば、光り輝く星崩の様にも負けない光を放つ。 あの星々の何処かに、彼等は居るのだろうか。それとも、肉眼では見えないほど遠い星に?]
[ピートがくれたコンパスを空に掲げてみようと取り出し――しまい直した]
分からないままの方が浪漫があるってもんだよな。
……よおっし鳥! うっかりお星様に見とれて何も食べてないとかナユタの名が泣くよな!
よおおっし!食うぞー!!
[空腹と機械仕掛けの小鳥を抱え、届いたカプセルを手に、視界の端には消え行く星崩の波を捉えたまま。 ――勢い良く、屋台へと突撃するのでした]
(178) noir 2016/07/23(Sat) 02時頃
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Du lieblicher Stern, Wie nickst du mir zu In fröhlicher Ruh! O liebliches Sternlein, O wär ich wie du!
[わたしの歌は今日も、 わたしの名を冠したこの星に響き渡る]
(179) かの 2016/07/23(Sat) 02時頃
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