97 wicked ROSE 【ハジマリの五線譜】
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人
狼
墓
少
霊
全
芙蓉に7人が投票した。
明之進に1人が投票した。
芙蓉は村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
現在の生存者は、オスカー、セレスト、明之進、ベネット、ロビン、イアン、クシャミの7名。
|
神父様…《美しき音楽》はいいよ でも、俺は…やっぱり ロビンはここの時代にいるのはまずいと思うし
小生意気なあいつの方が好きだな だから、連れて帰りたい
[それがあるべき《美しき結末》だと思うから。 と、言外につけたして。]
(0) 2013/10/02(Wed) 02時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/02(Wed) 02時頃
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……未来、でしたっけ……
[アスランの言葉に、肯定も否定もせず。 アルトの隣に座ったまま口にする。 もう、10年以上ここにいたのかと思うと 感慨もあるが、それもこの楽曲を 指揮するためかと、 体内で止まっていた砂時計が 動き始めたかのような気配を感じつつ。]
(1) 2013/10/02(Wed) 02時頃
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…… おれ 。何も出来なかった。
[横に座る誰かの存在を漸く認識出来る程、時計の音が聴こえた頃。 床から視線もあげずに、ぽつりと吐きだす様に呟いた]
(2) 2013/10/02(Wed) 02時頃
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[何も出来なかった、と少年は云うが。 否、本来指揮存在は、ある意味の役割を考えれば。 寧ろ何もすべきでないのかも知れない。
指揮存在の運命を、その身、魂に共有こそしたが。 少年はその運命が在るべき正しい価値観を、理解できていない。 自分の心が奏でる方向、価値基準にどうしても従う。
《美しい》音楽の奏でには、逆らうのかも知れないが。その生まれたばかりの矛盾]
(3) 2013/10/02(Wed) 02時頃
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独りじゃ、何にも止められなかったや。
[それでも、堪える物を抱えながら、少年は漸く表情を上げて。 喪失のショックに、多少酷い表情をしていたかも知れない]
(4) 2013/10/02(Wed) 02時頃
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つらいなら、今のうち、ですよ。
[ポツリとつぶやく。 指揮存在であるならば、これから先 もっと、いろいろ起こるのを知っている。 本来は指揮存在ではない。アルトが、 そのまま、指揮存在になる必要もなく。 まだ、アルトがアルトのうちならば、戻れるだろうと。
肯定でもなく、否定でもなく。 顔をあげたアルトを一度横目で見て。]
(5) 2013/10/02(Wed) 02時半頃
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ここ、20世紀始まったばっかりでしょ? 俺とロビンは21世紀始まって、ちょっと だから…100年は離れてるね
[まるまる1世紀。 長寿な人間であってもそこまで寿命はほぼ持たない。 ただし、《指揮者》はそこから外れた存在。]
そういえば、そこのアルトも《指揮者》って本当? その経緯を聞いてみたいなあ
《天使》が《指揮者》兼任って出来るの?
(6) 2013/10/02(Wed) 02時半頃
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[少し平坦気味な、青年の声に、緩く首を横に揺る]
……ううん。
[大丈夫、も嫌だ、も云わず、唯首を横に振るだけ。 辛い事を、否定は出来ない。道はもう選んだつもりでいる。 その所作だけで意志は伝わるだろうか]
(7) 2013/10/02(Wed) 02時半頃
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100年ほど、先ですか。
[知っている。未来の記憶に、 まだ、幼いロバートがいる。 彼が幼いうちに、 あの時も振り終わっていなくなったけれど。]
…………そうみたいですね。 その事情については 俺にもさっぱり……
[こんなこともあるんですねぇ、と のんきに笑って言う。]
(8) 2013/10/02(Wed) 02時半頃
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…………変な子だ。
[アルトの返事に、そうとだけつぶやいて 青年は寝台の淵に寄っかかる。
覚醒直後に立て続けの調律 それも、声だったから疲れて。 一つ大きなあくびをすると、 静かに*寝息を立て始めた。* これから、のために体力を温存するように。]
(9) 2013/10/02(Wed) 02時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/02(Wed) 02時半頃
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[《指揮者》。アスランの言葉に、反応して表情を向けた。 己以外には不可視らしい、鎖巻く左腕を抑えながら]
俺も、経緯なんて解らないよ。 気付いたら、俺の腕に、見えない鎖が巻き付いて。
――――罪科や、執念、だったりな……ううん、なんでもない。
[最期に、自嘲の様に呟いた言葉は、正しく、聞き返される前に自分で否定していた]
(10) 2013/10/02(Wed) 02時半頃
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アルトは神父様をささえるいい《指揮者》になるよ きっと、2人が《指揮者》なら…
長い孤独も耐えられる
[ふわっとほほ笑んで。]
(11) 2013/10/02(Wed) 02時半頃
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クシャミは、神父に毛布をかけた**
2013/10/02(Wed) 02時半頃
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[《指揮者》は《天使》と兼任できるか、ある意味素朴なアスランの疑問に瞳を瞬かせ]
……天使、て云うけど。
今更自分で思い返してみたら。 俺はどうみても、人間そのものなんだよな。
[詩は歌えるが、翼持つ生粋の天使達とは違う。苦笑を浮かべて]
音域天使《メロディ・レンジェル》が。て意味なら。 どうなんだろう… 俺、『アルト』を名乗る自身、失くして来てるかも
[特別な存在が、己ひとりである内は、力と矜持も信じられたが。 立て続けに、己の限界を直視して、ブルーの気分が入りだした自覚はある]
(12) 2013/10/02(Wed) 02時半頃
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[変な子、と普段なら手も上がる呟きに、寝台の淵に寄るその姿を唯見つめ。 少なからず消耗はある気がする。 あくびと共に、眠りに入る姿]
俺は空き部屋でも占領しようかな……。
[アスランはどうする?と。 問い掛けようとした時、ふわりと微笑みながら受ける彼の言葉に、少年もまた表情を緩める]
(13) 2013/10/02(Wed) 03時頃
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長い孤独、か…。 でも独りじゃないなら、まだ暇も紛れそうだ。
[青年に毛布を掛ける姿を後ろに、少年は足早く部屋を辞して]
(14) 2013/10/02(Wed) 03時頃
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[パタ、ン、と扉の閉じる音で、空気はひとり遮断されて。 緋色に光る罪の鎖と、虚空を見詰めながら、独り小さく呟いた]
(15) 2013/10/02(Wed) 03時頃
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……そう……原初から決めてたんだ……。
翼を失くし、罪の鎖に縛られても。 運命に定められた、弟の手から離れる事も。 喩え必要なら、このアルトの詩すら惜しくない。
自分の命すら本当に、あいつは……。
(16) 2013/10/02(Wed) 03時頃
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"前の俺"は。答えだけは最初に出してたんだっけ――…
[緋色の鎖には、夜色の羽。夜色の髪には、緋色の瞳が少年に煌いていた**]
(17) 2013/10/02(Wed) 03時頃
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[飲み込まされた違和感という不協和音が、より大きく、チェレスタの内部で反響する。 自身の中、膨れ上がる滅び。その真逆に、森は消えて、消えて、消えていく。
駒鳥の奏者と、星屑のような天使の声。 愛らしい幼さは、滅びの歌には本来なら似つかわしくなく。 しかしそれ故に、不協和音《ゴートリンゲン》は力を増す。]
(18) 2013/10/02(Wed) 04時半頃
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" "
[歌う。静かすぎる歌は、誰かにその音を読まれることも、誰かをその歌で呼ぶこともなく、広く風に、空気に、空に、倫敦中に、愚かしい歌を届ける**]
(19) 2013/10/02(Wed) 04時半頃
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ー 木漏れ日と葉擦れ音の優しい木陰 ー [これはいつの記憶だろうか?] [まだ、少年になりたての、変声期前の泣き声。 懸命にそれを殺そうとしてか微か。
運命の導きから、逃げてはいけない、と。 まだ見ぬ、貴方の幸せから、離れないでと。
そう、幸せになって欲しいのだ。 新たな家族の愛情の下で。 心からの祈り。]
(20) 2013/10/02(Wed) 07時半頃
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[ーーーー自分には誰も幸せにすることは できない、から。]
[時を移り、場所を移り。記憶を移り。 そんな、存在。]
(21) 2013/10/02(Wed) 07時半頃
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[その少年の噂を、耳にしたのはいつだったか。 ただ、幸せになって欲しかった。 それなのに。]
[安息日のミサで見かける。 真っ白な服を着た少年の姿で。 一つ、二つ言葉を交わす。 簡単な歌唱指導。歌うことに嬉しそうで。]
[踏み込んで聞けなかった。 彼の幸せを崩してしまいそうで。 いや、幸せであって欲しいという幻想だ。 心配させまいと、耐えているだけなのに ステンドグラス越しの光に 透ける髪を撫でるだけだった。]
(22) 2013/10/02(Wed) 07時半頃
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[時を移り、場所を移り。記憶を移り。]
[だから、静かに見守るしかないと。 すべきことがあるから、いるのだから。 誰かを幸せにするためにいるのではないから。 自分に言い聞かせる。]
[少年が青年になり、訪れる回数は減って。 それでも、時折現れる。 真っ白な姿に。簡単な歌唱指導をする。
清浄の体現のように澄んだ歌声。 噂が嘘に思えるほど清らかな。 そう、見せるためにどれほどの耐えが 必要かも考えつかず見ていた。 緩く伸ばした手は、ただ髪を撫でるだけだった。]
(23) 2013/10/02(Wed) 07時半頃
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[……訃報が届く。 人の死には何度も触れたはずだった。 この時間でも、他の時間でも。 多くの血族を目の前で死ぬのとて見た。
なのに、手を握り引かなかったことを後悔する。 ただ、会いたかっただけなのに。 それすらも、叶わなくなった後で 自らの手で彼を埋めながら 主を恨みながら主に祈った。]
[それなのに、彼は「Ombra mai fu」をという。 初めてあった時を彷彿とさせるような。]
(24) 2013/10/02(Wed) 07時半頃
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[指揮存在が一人だけを調律することは許されない。 偏りは調和を崩すから。
だから、これはきっと、 今の、唯の神父の感情でしかない、と 全てが過ぎればきっと忘れると。]
[それでも、あるはずがない再会に、 生まれ変わりでも、欠片でもなく そのままの、魂への再会に、嬉しかった。
アスランに酷いことをしている自覚はあっても。 魂自体は同じでも、自我が違う、のだ。]
(25) 2013/10/02(Wed) 08時頃
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[“僕の我儘で、君を孤独に巻き込んで…すまない“]
[ふと、思い出す、とても昔の記憶。 確かに、酷く長い時間だ。 それでも、その酷く長い時間の中で 一つの魂の、一つの自我に会えたことを……]
ーーー*忘れたく、ない*ーーー
(26) 2013/10/02(Wed) 08時頃
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― 道化師《アルレッキーノ》の記憶 ―
[在りし日の木陰 《作曲者》はそこに佇んでいた
木漏れ日は美しく それを透かした葉も美しかった
戦ぐ風は甘く優しく 舞う蝶も、囀る鳥も酔い痴れるほど
けれども、安らぎは停滞であり それは、時が止まっているのと同義だった
そして、何より――]
(27) 2013/10/02(Wed) 14時頃
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やあ、君か…難儀してるようだね
[訪なう《指揮者》に視線を移す 先ほどまでと違う、ふわりとしたほほ笑みで
かけた言葉通りに《指揮者》は窮地に陥っていた 《作曲者》は、それを《知って》いた 何しろ《総譜》から《見えている》のだから]
そうだ、君にこれを渡してなかった やっぱり、《指揮者》だもの…《指揮棒》は要る
[《作曲者》は枝を一本手折り、《指揮者》へ手渡した]
これは君が《調律》するためのものであり 君が《調律師》でもある証だ…使うといい…
[その木の名前は《ユグドラシル》ともいう]
(28) 2013/10/02(Wed) 14時半頃
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― 1900年初頭 倫敦・大聖堂 ―
[アルトが部屋を出て行くのを見届けて ほうっとため息をひとつ落とした]
…神父様も、まったく無茶をなさる
[眠る顔を眺める あれだけのことをしたのだから 消耗するのも当然だろう
自分が出来るのは《見える》こと それから、それをほんの少し手助けすること]
コンデンス、おいで…
[声をかければ白い鼠はちゃっかりと その枕元で丸まり、寝始める]
(29) 2013/10/02(Wed) 14時半頃
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[その寝顔は無防備で改めて見ると 記憶よりも、ずっと若く幼く見える
こちらが思っているよりも その身体の年齢は若いのかも知れない]
…時が来ればひとは変わる
[それは仕方のないことだし それでいいと思っているのだが 忘れられていくのは、やっぱり悲しかった]
(30) 2013/10/02(Wed) 15時頃
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[寝台のそばに椅子を置き 荷物の中から取り出したスコアを読み始め]
…因果というか
[デイバッグの中には声楽、ピアノの楽譜の他 アナリーゼ《楽曲分析》や指揮法の教材として それらも幾らか紛れていた]
これを教材とか、ひどい
[今の状況が状況だけに、笑うしかない どこかシニカルな笑みを浮かべて それをしまった]
(31) 2013/10/02(Wed) 15時頃
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そういえば、さっきの意趣返し…まだでしたね
[神父の顔を見て、ニヤリと笑う >>2:112お姫様抱っこをされた時のことを思い出した
額から髪を梳くように優しくなでる 幼子をなでるかのように愛おしげに優しく
そして、耳元で吐息混じりに囁いた]
(32) 2013/10/02(Wed) 16時頃
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" "
[声《ヴォイス》に込めた想いは《祈り》]
…よし、成功、成功
[何かを成し遂げたような気がして 気が抜けたのか、猛烈な眠気に襲われて 突っ伏すようにそのまま眠りに就いた]
[*スコアの題名は《"Die Unvollendete"》*]
(33) 2013/10/02(Wed) 16時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2013/10/02(Wed) 19時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/10/02(Wed) 19時頃
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『ねえ、駒鳥さん。道の囀る駒鳥さん。 私ね、正直者だと思うかしら?それともお馬鹿さん?』
[遠い昔の最初の『アルト』。夜の色した天使は訊いた]
(34) 2013/10/02(Wed) 20時頃
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『気持ちに従えと貴方はいう。 だけど少し恐いと私は思う』
[駒鳥は笑う、少女は軽く祈って見せる]
『種は冬を耐え切れるかしら? 春に蕾は生きているかしら?』
[握り締めた両手は胸の前。種を駒鳥に突かれない様に]
『恋は打算じゃないと謳われる。 けれど皆は花占いが大好きなのよね』
[最期に肩を竦めて、芝居がかったセリフをやめた]
(35) 2013/10/02(Wed) 20時頃
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『あの人は、視線を動かすのが上手なの。 最重要なポイントは、きっと瞳の奪い方ね』
[そして、冬の土に種は植えるの?笑いながら駒鳥を向いて]
『だけどもちろん、この気持ちに歯止めは不要。 打算的で正直な恋の詩が、今の私のお気に入り。 天使の執念は、凄まじいなんて噂もあるの』
(36) 2013/10/02(Wed) 20時頃
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『私と云う魂の旋律が残り続ける限り。 きっと……ね? 駒鳥さん』
[最期に、囁きと嗾けの駒鳥と、笑顔で謳いながら。 遥か昔、天使と呼ばれた『アルト』の少女は、坂道を駆け落ちた。 まるで譜面の様に、そう記されたのを読んだ*]
(37) 2013/10/02(Wed) 20時頃
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[閉ざされる森。 共に消え去る、音色は……――]
―――……ぁ 、
[彼が内包していた《己》の記憶。 それらも同時に、消えて]
[また、世界に溶けて行く]
(38) 2013/10/02(Wed) 20時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2013/10/02(Wed) 20時半頃
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― 大聖堂 祭壇 ―
[体力の休息、微かな楽曲の休符パート。 客室か、何処かで同じく休息を迎えた後、少年は礼拝堂に訪れた。
服は、元々少年が纏っていた黒衣。 借後、青年から借りた寝巻きは、少し不恰好な畳で丁寧に部屋へ戻された。
まだ誰の姿も視えない。元いる教会の《大衆》も目覚める気配が無い。 鳴り響く鐘の音は高く、静かなゴートリンゲンの歌も空に流れる]
(39) 2013/10/02(Wed) 20時半頃
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[礼拝堂、祭壇に聳えるパイプオルガンの長椅子に腰を掛けて。 本来向くべき鍵盤の方には背を向け、茨に覆われた天井を見上げだした]
教会の、聖歌賛美歌、かぁ。
正直、硬い格式の礼讃詩が多いから、少し苦手だけど。 あの似非神父、神父らしく古典謳ってたけ。
[うん、胡散臭い、と僅かな期間でテンプレートと化した結論をひとりで勝手に愉しみながら。 すぅ、と呼吸の音が微弱に反響する音色に、聴き入る]
(40) 2013/10/02(Wed) 20時半頃
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Schlafe, mein Liebster, geniebe der Ruh, Wache nach diesem vor aller Gedeihen Labe die Brust, Empfinde die Lust, Wo wir unser Herz erfreuen
――眠り憩うが良い、愛しき御子よ ――やがてそなたは覚醒め、そして天の栄光を享受せよ ――其の心、清々しいまでに、やがてそなたは覚醒めよう ――それこそ至福、我らは歓喜に打ち震えた
[祭壇の天井包むアルトは、珍しくも現代の言葉。 神に捧げしオラトリオ、静かに震わす、聖讃詩の旋律。 聖堂の為に作られたと思われる様な、聖典の楽曲を、その音律を追いかけなぞる様に。
謳うテンポは、微睡む様なラルゴ調に変えて*]
(41) 2013/10/02(Wed) 20時半頃
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― 記憶の破片 ―
[それでも解き放たれた《音》達に、 じわり、じわりと何かが形を成して行く]
[ﺳﻮﻳﻮﺭﺍﻧﻮ]
[皆は私をそう呼んだ。 籠の中、不自由なく暮らす私の記憶]
[それは確かに私の名称だったけれど、 私の名前ではなかった。 滅多に呼ばれることの無い私の名前。 今ではもう呼ぶ者も居なくなった私の名前]
(42) 2013/10/02(Wed) 21時半頃
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[ ―――― ]
[鼓膜を擽る心地よいﺗﻴﻨﻮ ﺭﻭ]
[彼の持っていた記憶が。音が]
ああ、そうか……
私は……
――――。
[りぃん]
[白金を涼やかに奏でながら、あてどなくとも歩み出そうと]
(43) 2013/10/02(Wed) 21時半頃
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[六羽の天使は姿を取り戻し、 少しずつ記憶も取り戻して行く。 魂無きその器は、未だ空虚ではあるけれど]
私は、そう。私には目的があったはず。
嗚呼……駄目だ。まだ足りない。
[何かに浮かされるように呟いて。 その口調は、先程までのそれとは明らかに違っていた。 いやきっとおそらくは、こちらが正しいのだろう]
私は、何をすべきだったのか……――
[もっと《私》を手に入れなければいけない。 世界に溶けてしまった自分を手に入れなければいけない。 世界を手に入れなければいけない……*]
(44) 2013/10/02(Wed) 21時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2013/10/02(Wed) 21時半頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/02(Wed) 21時半頃
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──死にゆく森で滅びを謳え──
(45) 2013/10/02(Wed) 21時半頃
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["イディオ"と名づけたチェレスタの手を取り、 災厄となった駒鳥は鍵盤を叩く。
一音一音、違和感を込めて。 調子も拍子も自由に。
小柄で幼い奏者と楽人《シンフォニア》。 成熟しきらない手足から紡ぐ音色が、森そのものへ死を振りまいていく。]
" さあ、君も。 "
[ほんの少し前、名を呼ばれて様子を変えたことなど、無かったことのように鳥は微笑む。 >>2:375逃げ遅れた天使にも、死《音楽》は平等に響き渡るべきだ。]
(46) 2013/10/02(Wed) 21時半頃
|
|
『 羨ましい 』『 羨ましい 』
『 繋がり持つ者は羨ましい 』
[切望が嫉妬を奏でれば、鎖の絡みついた少年へ、 怒涛の音流が抱擁せんと流れ込み────]
(47) 2013/10/02(Wed) 21時半頃
|
|
[ ------・・・・ ]
[割って入った音が、あった。]
(48) 2013/10/02(Wed) 21時半頃
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|
[音色は響き、何処へも満ちる。 けれどしかし、されども。
同じ場所へ別の音が舞うには、少なくとも混ざり合う必要がある。
『テノール』が其処を吹き抜けて、 『アルト』へ届く音に混ざりこむ。
少年へ届いた滅びは、もはや別の音色と化していた。]
(49) 2013/10/02(Wed) 21時半頃
|
|
"ああ"
"イーシュ、 馬鹿なことをしたね。"
[嘆きの言葉は、言葉というよりは"歌詞"。 芝居がかった仕草で駒鳥が首を振ると、動作さえもが旋律に乗る。
正面から切望を受けた比翼の片割れの命は、 一筋の風でさえ散りそうなほどに、ぼろぼろに千切られていた。
傷ひとつ無い身体が、音もなく倒れ伏す。]
(50) 2013/10/02(Wed) 21時半頃
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|
"『アルト』 …… 逃げた、か。"
[視線を上げれば、其処に居たはずの天使は既になく。]
『 羨ましい 』『 羨ましい 』
『 命持つ者は羨ましい 』
『 妬ましい 』『 妬ましい 』
『 逃げ延びた者が妬ましい 』
[幾多の欲望たちが求めるは際限などなく。
羨み妬みを糧にして、音歌声(おと)はいや増して大きく、広く。]
(51) 2013/10/02(Wed) 22時頃
|
|
……聞かなければよかった
[見慣れた眼鏡姿。和服、あの頃と同じ。 「また、ジャポニズム、ですか?」ともたずねつ。
確かに楽曲は難局を迎えているが、 まだ、余裕はあり…… なのに、彼がそうというのは 途方もない譜面が待っている、 からに他ならない。]
これはまた……大層な《指揮棒》だ……
[手渡された一枝、若葉が一枚、ついたもの。 それを、受け取る《指揮者》の顔は 言葉とは裏腹に楽しげで。 難解な局面は同時に遣り甲斐も連れてくる。 それをわかっているから笑う。 《調律師》と、いう言葉を聞きながら……]
(52) 2013/10/02(Wed) 22時頃
|
|
『 羨ましい 』『 羨ましい 』
『 命持つ者は羨ましい 』
『 妬ましい 』『 妬ましい 』
『 逃げ延びた者が妬ましい 』
[増幅器《アンプ》は歌声を奏者の意のまま反響させ増幅する。 歌う。歌詞を紡ぐそれが"楽器"としての自身の幸せであるとばかり、恍惚にうっとりと目を細めながら。]
(53) 2013/10/02(Wed) 22時頃
|
|
"カレン、また、後でね。"
"今は、まだやることがあるから。"
"まだ、うるさいものが沢山残っているから。"
[眠る7へそう言って、倒れた比翼が一人のところへ近づいた。 仰向けの身体、その額へ、喉へ、順に翼が触れていく。]
"導いて。" "導いて。"
"命が持つ最深の業に焼かれた鳥よ。
"愛の犠牲になった罪人よ。"
[閉じてゆく森から、道を求むる。]
(54) 2013/10/02(Wed) 22時頃
|
|
"愛しい思いは何処へ向かうの?"
["ロバート好み"の、実に皮肉な話。
イーシュを思う心があれば、 イーシュが思う心があれば、
ゴートリンゲンの焼き印を通じ、そこに道は示される。]
(55) 2013/10/02(Wed) 22時頃
|
|
[倒れた片翼の男の身体には、ほんの少し視線を向けた。 悲しみだったのか、死のあっけなさへだったのか、憐憫か。 彼に助けられ、死を免れるアルトの、その瞬間も光ない目で見ていた。]
『 繋がり持つ者は羨ましい 』
[けれど、軋んだ絆のまま、楽器はまだ歌い続ける。]
(56) 2013/10/02(Wed) 22時半頃
|
|
ー それは、短い夢 ー [軽い足音。響く。小さな教会。磨かれた床に 素朴なステンドグラスから零れた陽光は 穏やかに、輝いて美しく。
小さな足音が止まる。あれは誰だろう? 見上げる、祭壇を、ステンドグラスを。 遠く聴こえるのはbwv248 第19曲 眠りたまえ、我が尊びまつる者、 安けき憩いを楽しみ
このテンポで歌われるを聞いた記憶は 俺にあっただろうか? 軽い足音に、人影、頭に、髪に触れる感触 擽ったくて小さく笑った。降る祈りの言葉にも]
(57) 2013/10/02(Wed) 22時半頃
|
|
[
ーーーーないはずの子供時代を思わせる記憶。
]
(58) 2013/10/02(Wed) 22時半頃
|
|
ーーーー???
ー 1900年初頭 大聖堂 ー [まず、最初に目に入ったのは、 白くてまぁるい物体。 ……アルレッキーノだとわかる。 その、すぐそばに、 少し伸びた黒髪が寝台に突っ伏している。 かけた記憶のない毛布と共に。
彼の下敷きになっているのは、 スコア……シューベルトだろうか?]
[身を起こして、自分にかかっていた 毛布を彼の肩にかけて、 その黒髪を梳くように撫でる。]
…………
(59) 2013/10/02(Wed) 22時半頃
|
|
[バックグラウンドは、 なかなか、壮大で、絶望的で 諸々負の感情に溢れた楽曲と]
…………それでも、夢見がいいのは このおかげ、かな?
[と、それよりも近く聴こえる テンポが微睡むに心地よいアリア。 それと……もう一度黒髪をわしゃわしゃと撫でる]
(60) 2013/10/02(Wed) 22時半頃
|
|
― 道化師《アルレッキーノ》の夢 ―
[幼い子どもが揺り籠で寝かしつけられている 寝かしつけるは年若いどこか儚い様子の女性
『ゆりかごの うたを カナリヤが うたうよ ねんねこねんねこ ねんねこよ』
高く澄んだ鈴を転がすような声が 子どもを眠りに誘う
女性は子どもの髪を梳くように 優しく、優しく撫でている]
(61) 2013/10/02(Wed) 23時頃
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[子どもは一瞬、目を覚まし 歳に似合わぬ物憂げな眼差しを彼女に向ける
『…どうしたの?』
[その問いに、子どもはさらに不安気に それから、自分を撫でてくれた 温かく優しい手をぎゅっと掴んだ]
『あらあら…』
[女性はふわりととほほ笑みながら もう片方の手で、頭を撫でる]
(62) 2013/10/02(Wed) 23時頃
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『大丈夫、どこにも行かないから』
[そういい聞かせながら 子どもの額に、キスをひとつ]
『さあ、目を閉じて…おやすみなさい』
[子どもは泣きそうな顔をするが それをぐっとこらえて、やがて目を閉じた]
(63) 2013/10/02(Wed) 23時頃
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[鈴を転がすような澄んだ歌声が 子守唄の続きを紡ぐ
『ゆりかごの 上に びわのみが ゆれるよ ねんねこねんねこ ねんねこよ』
シンプルで穏やかで優しい旋律
『ゆりかごの つなを 木ねずみが ゆするよ ねんねこねんねこ ねんねこよ』
漣のように、微風のように、甘くて]
(64) 2013/10/02(Wed) 23時頃
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[子どもはいつしか夢の中
『ゆりかごの ゆめに きいろい月が かかるよ ねんねこねんねこ ねんねこよ』
夢へ誘うのは母の手で それが優しければ優しいほど悲しかった 眠るのは嫌だったし 夢から目覚めるのはもっと嫌だった]
(65) 2013/10/02(Wed) 23時半頃
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[何故なら 子どもには《見えて》いたから
自分の黒髪を撫でる手が その持ち主ごと失われてしまうのが
子どもには《見えて》いたから
――《美しい音楽》には必要なものであることも*]
(66) 2013/10/02(Wed) 23時半頃
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ねえ……ロバート?
[消え行く森を見、滅びはじわりじわりと侵食を続けていた。 それが己の歌により齎された、奏者の願う世界ならば、楽器として喜ばしいものに思えた。 何かがちくりと軋むのは《調律》の甘さのせいに違いない。]
つぎは、なにをうたう?
[その問いかけすら、セレナーデのように。 歓喜にとろりととろけていた。]
(67) 2013/10/02(Wed) 23時半頃
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クシャミは、頭を撫でる手にい、少しもぞもぞしてる
2013/10/02(Wed) 23時半頃
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[撫でた先がもぞもぞと動く。 撫でた手は大人しくなって、 髪の流れを正すようにそっと撫でて。
歌詞もなく、旋律だけの子守唄を 小さくこぼしつつ。 楽章の合間、静かな時間を過ごす]
(68) 2013/10/02(Wed) 23時半頃
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"……あっち。"
[方角というよりは、座標。
隔てた其処への道筋を、潰れた喉から引きずり出された響きから聞き取る。 この比翼が調律師《チューナー》の方だったから、奏でられないのが残念だった。
翼を両目の上に被せて閉じさせれば、喉と額のしるしが赤黒く光る以外は、ただ眠っているような遺体の出来上がり。]
"行こうか、イディオ。" "次は第二楽章だよ。"
[>>67喜びに震える体鳴楽器へ、手を差し伸べた。]
(69) 2013/10/02(Wed) 23時半頃
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…神父…様? もう、大丈夫…ですか?
[まだ、夢の中にいるらしく そのまま、頭を撫でられている
それに気づくのは、もうしばらく後*]
(70) 2013/10/02(Wed) 23時半頃
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"終わりは此処にあり"
["イディオ"と手をそれぞれ重ね、指を絡ませ握る。]
"終わりは其処にあり"
[目を閉じ、額を寄せる。 道筋へ意識を研ぎ澄ませ、 南天《おわり》の鳥は北天《はじまり》を目指す。]
(71) 2013/10/02(Wed) 23時半頃
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[古典からロマン調へに移り近代詞、時に子守唄。 らら、と口ずさむ音律は、何れもが一律して、静かに包むラルゴ調。
本来の楽曲が備える作風は、全て眠る様な柔らかな調子に転換され。 アルトの声色でオルゴールを巻く様に。 祭壇の上から流れて来るのは、夜色の眠り詩。
元々の曲は崩している物の、こういう楽しみ方もひとつの乙。
微睡みを流しながら、少年は天窓を高く仰ぎ、罪の鎖を翳していた]
(72) 2013/10/03(Thu) 00時頃
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[零れる羽の色は、"彼"の黒色に酷く近く。 嘗て『アルト』の天使が堕ちた後、黒羽の片翼はどの様な道を奏でていたのだろう。 地下霊廟で眠っていた、古の聖遺体。 それを思うと、胸が軽くざわりと揺れた気がした]
…………イーシュは…… 少しでも、自分の気持ちに正直に成れてたのかな……。
[知る者は、恐らくもうこの世の何処にも居ないのだろうけれども。
二楽章が始まるまでの、僅かな幕間の空白に、眠り詩は静かに柔らかく響いていた]
(73) 2013/10/03(Thu) 00時頃
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" "
[音ならぬ音を響き合わせ、光がまたたく。 比翼から"借り受けた"片翼が、触れ合った手から"イディオ"の背へと宿り、 駒鳥の幼翼と共に羽ばたいて────── ]
(74) 2013/10/03(Thu) 00時頃
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[寝ぼけた視線で第一声がそれ。 ふっ、と小さく笑をこぼし 返事の代わりに、ぽん、ぽんと、 手が頭の上を優しくはねた。]
[そのまま、やはり歌詞なく歌う。 声楽の才はない、テノールとも、バスとも 言い切れぬ音域で、聴こえる速度と音階。 ……曲によっては音域が時折足りず途切れもして。]
(75) 2013/10/03(Thu) 00時頃
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── 倫敦/大聖堂上空 ──
[次の瞬間、二人の姿は大空にあった。]
(76) 2013/10/03(Thu) 00時頃
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――――……きた。
[姿《聴こえぬ》聖堂の大空に現れた音律に、少年は静かに眠り詩を終える]
(77) 2013/10/03(Thu) 00時頃
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ーーー…………
[その手が止まった。 視線は天井を、その先を見た。]
(78) 2013/10/03(Thu) 00時頃
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[とん、と。
爪先を、大聖堂の先端につく。]
"見てごらん、イディオ。"
"下にいるのが、僕らの観客だよ。"
[手を取り合った楽器の重みは感じない。 大気に浮くように存在できているのは、借り受けた翼の効果か、 歪ではあれど、奏者と楽人の繋がりができた故か。
眼下に広がる街並みを、そこに生きる命たちを見下ろして]
(79) 2013/10/03(Thu) 00時頃
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"なんて耳障りなんだろう。"
[感嘆込めて、呟いた。]
(80) 2013/10/03(Thu) 00時頃
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"始めよう、イディオ。"
"第二楽章を終える頃には、この街はきっと、静かな雨の音だけの美しい街になっているよ。"
[自然の音は美しい。 命の音は姦しい。
最期の音を全てかき鳴らしてしまえば、もう二度と騒音《ゴートリンゲン》は生まれないだろう、と。]
(81) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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[
切望と渇欲のCapriccio
第二楽章
]
(82) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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所詮、僕の声《ヴォイス》はひとりじゃ何もできない。
[ひら、と少年は軽い動きで長椅子の上、身を翻す。 同時に指先が摘むのは、鍵盤両端に並ぶ、多くのオルガンストップ]
(83) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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だけど、ひとつ違うのは……。
[高く聳える、このデカブツの扱いは知る訳が無い。 オマケに、歌はイケても鍵盤はてんでダメだ。が。 両手の指を確かめる様な手付きで鍵盤の上に滑らせ]
さっきの俺じゃなく。
(84) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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今の俺はもう、記憶を知ってる……。
[ひとつの呼吸と共に、鍵盤に向けて両手を振り上げて]
(85) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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[パイプオルガンの重厚な和声《ハーモニクス》を、聖堂中に鳴らした]
D 《A》――――――!! C F# C
[強く濃厚に鳴り響く、二度の不協和音《ゴートリンゲン》を美しい重音へと消化させる、神聖なセプテンノートは、天窓から空へと届くだろう。 火蓋を切る、奇想曲に絡みつく様に]
(86) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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[駒鳥の指差す方向を、ついと見る。]
あっち。 いっしょに、いくの?
[重ねられる手。自分の手と一つになるような感覚。 指を絡ませて、目を伏せる。そっと息を吸う。]
(87) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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『終わりは此処にあり』
[二人で声を重ねれば、それだけでもわずかな《増幅》。 意志をも重ねあわせるようにして、唇を動かす。]
『終わりは其処にあり』
[空へ。 空へ。 翼は羽ばたく。]
(88) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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[第二楽章の開始とともに パイプオルガンの音が歌うのを聞いた。
そこには、意思があり、旋律があり。]
[調和ではなく対位、 調和《ハーモニー》と違い それぞれの旋律が対等であり、独立したそれ。]
名乗る自信が薄らいだなんて …………やはり、《奏者》なんですね。
[そう、少しだけ視線を落としたあと 穏やかに笑って。]
(89) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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[>>86大聖堂そのものが、響き始める。]
(90) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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ーーー…………
[増幅された音に、青年は考える。 パイプオルガンはただ鍵盤を鳴らすだけでは 強弱も、ニュアンスもない死んだ楽器だ。
青年は寝台から床におりて。]
(91) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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[撫でる手とバリトンの歌声が止んだ 天上から、降り注ぐのは]
…ロビンとチェレスタ!
[それに絡みつくようなオルガンの音]
(92) 2013/10/03(Thu) 00時半頃
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神父様、聖堂に…
[寝台から離れ、椅子から立ち上がる]
(93) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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――大聖堂――
[がさ、と不慣れな羽ばたきで、空にいる。 下を見る。見て、そして、それに何を思うでもないままに、ただ見ている。]
[耳障りだ、と奏者が言うなら、そうなのだと認識して。 雨の音が心地よいのなら、そうなればいいと思って。]
(94) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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"おいで"
"おいで"
"飲み込んであげる。"
[音とは、流れだ。 流れこんでくるパイプオルガンの音量を、 チェレスタが増幅する欲望の旋律が圧し塗り広げてのし上げて。]
(95) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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"塗り替えよう。"
"塗り潰そう。"
"先ほどのようには、いかないよ?"
[混ざり合うならば変質するが。 飲み込んでしまえば、パイプオルガンが導く音量さえ、 大いなる不協和音の一節に変わる。]
(96) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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『 それが欲しい 』 『 あれが欲しい 』 『 これが欲しい 』 『 どれが欲しい 』 『 欲しい 』 『 欲しい 』
『 欲しい 』
『 欲しい 』
(97) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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ちゅちゅ!
[鼠は飛び起き、トタタンと床に着地して するすると椅子を立った青年の肩へ]
(98) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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…………そうだね、行こうか。
[戸口に向かいながら振り返る。 寝ていた姿が椅子から 立ち上がるのを確認して。
そのあとはまっすぐ パイプオルガンがある方へと。]
(99) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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[左手は複数の指で重ね合わせた重音の和声を、一定のリズムで組み替える。 右手は流石に単旋律で無ければ、重音にした瞬間、指が止まる]
音のタッチ、あいっかわらず難しすぎ……。 あの似非神父、オルガニストだっけ?よくこんなデカブツ弾けるよ。
[然し、音心を備えていても、稚拙な技巧で奏でられる程甘くは無い。 欲望の旋律を《増幅》するチェレスタの旋律が、天から降り注ぐ。
この場所は教会。 まるで黙示録の四騎士か終末のラッパが現れてくる様だと、呆れた溜息を零し]
(100) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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[多少、抗おうと幾つか足掻きはしたが、パイプオルガンの旋律は圧され]
…………だめ、もう限界ッ!
[ガタ、と長椅子を立ち上がる。 幾ら気を引くだけが目的とは云え、下手の横好き、手慰みに奏でても何の意味も無いと。 少し気を逸らせた表情で、祭壇に来るべき姿を、長椅子の横で待つ]
(101) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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[大聖堂が重音にふるえる。 その音を耳から取り入れれば、体がふるえるような心地さえした。]
っ……、ぁ。
[己の奏でる不協和音《ゴートリンゲン》に、和声《ハーモニクス》が混ざって、狂う。]
(102) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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[欲望の奔流が大聖堂へ。
上下からの音流のぶつかりが、大気を真っ二つに分かつ。]
" うるさい "
[表情は微笑みながらも、声は冷たい。 双方の音に巻き込まれ、パイプオルガンの周囲、 大聖堂の壁に罅が入っていく。]
"大きな、がらくた。"
"邪魔だよ。"
[倫敦の街へ降り注ごうとしていた音を、絞る。
標的を大聖堂そのものへ。]
(103) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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"隠れていないで、顔を見せなよ。"
[ねえ、と狂想の相方へ首を傾げて同意を求め]
"じゃないと一緒に謳えないだろ"
[滅びへ向かう、終わりを。]
(104) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/03(Thu) 01時頃
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アルトは《指揮者》を《調律師》を誤解してます
[例え同じ力を持ち得ていても 使い方を間違えば、それに飲まれてしまう]
(105) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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[ゴートリンゲンにそわせ、 不協和音を調和にととのえようと 鍵盤の上、滑っていたであろう指が止まる。 ちょうど、その時青年は扉を開いた。]
左レバーの上2、右3と、 足鍵盤で、底音をかえないと。
[ね?と、言うように首を傾げながら。]
それと……《調和》寄り添うだけで、と思いますか?
[ゴートリンゲンの音色が絞られる。 後3拍、2拍………… 青年は、先ほど述べた通りに 左手がストップを操作して。]
(106) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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って、コンデンスが…いってました
[と、慌ててそれをつけ足しておく
神父と共にパイプオルガンの所へ向かう途中 追及出来るほど、彼も余裕がないだろう
そんなことを思いつつ]
(107) 2013/10/03(Thu) 01時頃
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クシャミは、てんをじっと見つめて
2013/10/03(Thu) 01時頃
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[災いは空からやって来る。 終焉の訪れを高らかに告げる。
地上の人々は、音の波に揺れては大気を、 屈折率の変化し様々な姿を見せる空を見上げ、 おそれ逃げるものあり、 跪いて許しを請うものあり、 多くの混乱を招いていた。
彼らのような"大衆"には、見えない。 今抗いを示している大聖堂の姿は。]
(108) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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[丁度良い頃合。聖堂の壁に亀裂が走るのを認めた時、扉は開かれ待ち人は来たり]
え、まてよこのストップどんだけ数あると思って。 まって、無理無理無理、両手だけじゃ無く足まで気を配れなんて。
[首を傾げられても、と両手を振る様に否定しながら、既にその長椅子は、然るべき者の為に空けられて]
……その辺も、《指揮者》には覚えないと行けない事なのかよ。
[この場所、大聖堂その物に絞られる、ゴートリンゲン]
(109) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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" 不完全な 旋律。 "
" 僕らの糧になって? "
[>>101大聖堂の音を、圧し、音流のあぎとがまるで、獣のように喰らいつく。
先端から、大聖堂を飲み込むかのように。]
(110) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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それは《オルガニスト》のためのもの おどきなさい
アルトの楽器は声《ヴォイス》です アルトは声《ヴォイス》を使いなさい …私の声《ヴォイス》を楽器にして《調律》なさい
《指揮者》の導きで《奏で》を 《楽人》とは…コンサートマスターなのです
[神父に席を譲れと命じる]
(111) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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ーーー…………
[アスラン、怒りの旋律の時は アルレッキーノ……コンデンスは 人語を話せないって 言っていなかったけ?
そう思ったのは戸をくぐる前、 内容はうなづけるものだけれど。]
ああ、なんだ、名称知っていたんですね。 けれど、操作しないと、 強弱さえ変わらないんですよ
[開けられた長椅子に座り、 スータンの裾を後ろへ追いやって。]
…………教会音楽が主体じゃなければ ピアノで大丈夫ですよ。
(112) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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[こぼれた言葉に笑いながら口にして。
指はゴートリンゲンの旋律を使って フーガを奏で始める。 そのフーガは旋律が増えるごとに 短調から長調へと変化させながら、 飲み込んで行く。]
[もう、提示部は充分だ] [さぁ、展開しようじゃないか?]
(113) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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[不協和音は、膨らんでいく。 それは増幅器であるチェレスタの身体を、喉を、音色を通して、膨らんでいく。 大きく体積を増して、それをぶつけるように、大聖堂へと狙いを定め。]
[そして、和声《ハーモニクス》もまた、チェレストを介し膨れていく。 《音》は振動だ。振動は、触れれば、伝わる。]
(114) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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[続き掛けてきた姿。言葉調から…セシルの方か?だが]
…………え……?
[今、明らかに不思議な事を云われた気がした。 どういう事か、理解が追いつかない様子で困惑を浮かべる]
ちょ、ちょっとまて。 俺が、セシルの声《ヴォイス》を《調律》するの……?
[元々アリアの歌ばかりの少年には。 ましてや、《調律》を受ける側としていた身には経験が無く、方法に戸惑う]
(115) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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[然し、混乱する間にも、既に奏でるオルガンの旋律は、ゴートリンゲンを巻き込んだフーガとして、転調を為されている]
…………ッ。要は主導部持てって事だな?
くそ、ぶっつけだぞ。
[歌の導きで、声達を《指揮》していく存在。 要領を掴めない表情を浮かべながらも……今度は、声《アルト》だ]
(116) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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[不協和音に、和音の重なった、不自然なメロディが紡がれる。 音流は大聖堂を食らおうと大きく口を開ける>>110。それを奏でるのは自身。
けれど、それを展開し、迎え撃とうとする和声《ハーモニクス》を奏でるのも、自身。]
……ぁ、あ、
[音律に、乱れが生じる。]
(117) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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[鼠は肩で静かに天上を見つめている]
(118) 2013/10/03(Thu) 01時半頃
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――次の展開から切り込み。
[提示の途切れを、身体を取り巻く音律で感じる。 後四拍、そこで転換されゆくゴートリンゲンは旋律として先に展開]
音律の触れ幅に合わせた強弱。 似非神父の主旋は俺に任せて
[そして、展開が奏でられると、『アルト』の旋律がオルガンの主旋律に這う。 鍵盤が奏でる音色を、後ろから、時折声は異なる音色の軌跡を廻り、遁走する]
(119) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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" 不完全な 旋律。 " " 僕らの糧になって? " " 不、完全な旋、律。 " " 僕らの勝手になって? " " ふ、完全な 旋律。 " " 僕らの勝手に鳴って "
(120) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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" 不完全な 旋律。 " " 僕らの糧になって? " " 譜 完全な、旋律。 " " 僕らの歌テに なって? " " 譜、完全な 旋、律。 " " 僕らの 歌手になって "
(121) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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[《楽人》アルトの《調律》に合わせて 声《ヴォイス》を解放する
アルトはオルガンの主旋律を 始めはそれを追いかけて
そして、オルガンの和声《コード》から 天上から《見えた》ものをつかまえる]
(122) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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" 不完全な 旋律。 " " 僕らの糧になって? " " 譜 完全な、旋律。 " " 僕らの歌テに なって? " " 譜、完全な 旋、律。 " " 僕らの 歌手になって "
(123) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/03(Thu) 02時頃
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[鼠は鳴かず、言葉も話さない 音の中に身を委ね、その導かれる先を見守るだけ]
(124) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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" 風、完全な 旋、律。 " " 僕らの 風になって "
(125) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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|
[切望と渇欲は充分に掲示された。 だから、capriccio《きまぐれ》らしく、 音は風に乗り跳ねて、重なり、飛んで弾ける。]
[地上の人々は、 様々に変化する空が 恐ろしいだけではなく 時に美しく、時に穏やかに 時に晴れやかにもある空を見上げ 恐れ逃げる足が止まり、 許しを乞うのは馬鹿らしさも感じ ……混乱は混乱のまま、それが狂想曲。]
(126) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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[別たれる、セシルとの声《ヴォイス》の律調を受け取り。 展開しゆくオルガンの和声《コード》に、合図を示す様、片手をすっと挙げた]
《今度は更に"転調"を導入するぞ》
[振り回す様、新たな言葉も唐突に。 文字通り、気紛れを起こした様に、アルトの旋律は空に歌を帰す]
(127) 2013/10/03(Thu) 02時半頃
|
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" 目覚めて 風の声を聴いて "
" 君の歌を美しく鳴らして? "
[大聖堂を喰らう音圧のあぎとは、風に巻かれて。 柔らかな綿繭の様な暖かさで、空から狂想を提示する者へ投げ渡していた]
(128) 2013/10/03(Thu) 02時半頃
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|
……ちがう。
[ふるり、とゆるく首を振る。 違う。違う。ちがう。 自身が増幅する和声《ハーモニクス》を、拒絶するように聖堂から飛び退る。]
(129) 2013/10/03(Thu) 02時半頃
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" 怖《完全》な 旋律。 "
" 僕らの糧になれ! "
[奏者の求める歌をうたうべくが、楽器《チェレスタ》のあるべきと。 書き換わる旋律《ハーモニー》を、自身の力で、己の意志で、歌い変える。 完全に恐怖のみで塗り固めた音。不協和音を超え、怖恐和音となったコードを、ぶつけた。]
(130) 2013/10/03(Thu) 02時半頃
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[旋律の譜は、風に乗り、勝手気ままに旋律を奏でる。 時に激しく、時に優しく美しく鳴る――協想曲の音色**]
(131) 2013/10/03(Thu) 02時半頃
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" 目覚めて 風の声を聴いて " " 君の歌を美しく鳴らして? "
[アルトの声《ヴォイス》に合わせて 《聴こえる》ものを拾っていく
それが、アルトの願う《メロディ》なれど イディオの《メロディ》には、まだ寄り添わず]
(132) 2013/10/03(Thu) 02時半頃
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[上がる片手に狂想曲は協奏曲に姿を変えて。 音のつながりも滑らかに、 アルトの音域を底音とした 調和に展開される。
そこへ、重なるのは独立した旋律 恐怖和音で展開されるそれ。
足鍵を踏み替えながら、にぃと笑う。 暫くその、対位を聞かせてもらおうかと。
倫敦の大衆が混乱する中 パイプオルガンは、恐怖和音だけが 飛び出ることがないように。 旋律を*取り持って*]
(133) 2013/10/03(Thu) 02時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/03(Thu) 02時半頃
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" あなたの歌う 声を聴かせて "
" 風に耳を澄ませば 綺麗に響く "
[《聴こえる》音から《見える》もの それは、狂気で塗り替えられた《楽器》の意志 切望と喝欲による気まぐれで
アルトの願う《メロディ》は《楽器》の目覚め そして、世界を美しく輝かせること
《指揮者》と《楽人》の導きで *声《ヴォイス》に祈りを込めて歌う*]
(134) 2013/10/03(Thu) 02時半頃
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[拒絶。拒否。否定。 狂想曲を協奏曲へ書き換えるパイプオルガンの響きへ、真っ向対立せんとチェレスタは鳴り響く。 祈りの歌声を、絶望に染めてしまわんと。]
" ぼくらの、糧に、な レ!! "
[振り回される、《未調律》の歌声**]
(135) 2013/10/03(Thu) 03時頃
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−枯れてゆく森−
[森は、冬を越えられず。 遠くで立ち枯れの木の折れて倒れるような音。 住処を失って嘆く小鳥の羽ばたき、 小さな動物たちの逃げ惑うざわめき。
衝動のままに荒らぶる音が広がっていく中 それは短い瞬間のことなのだが意識の端で思う。
こんな最期のために、ずっと自分は生き続けていたのかと。 7から分かれて久しく、3は既に合一になる術すら思い出せなくなっていた。 あまりに長すぎる時間の中で、自分の存在意義を保ち続けるのは 酷く難しくて、何度も立ち止まり、覚えた不安は数知れず。
それは、こんな終わりのためだったのか、と]
[それでも、最期に鳥とまた逢えたのならそんなに悪くはない]
(136) 2013/10/03(Thu) 03時半頃
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[ほんとうに?]
(137) 2013/10/03(Thu) 03時半頃
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[───ほんとうは、 ]
(138) 2013/10/03(Thu) 03時半頃
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俺は、───
(139) 2013/10/03(Thu) 03時半頃
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[───それでも、森は死んで《失われて》しまった**]
(140) 2013/10/03(Thu) 03時半頃
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[ぽとり。]
(141) 2013/10/03(Thu) 03時半頃
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[荷物が、鞄から落ちるようなおとが聞こえた。 落ちた音は暫く動かず、起き上がるとまず小さく頭を振った。
紅葉のように小さくてふくよかな手で地面を押して立ち上がり あまりに低くなった視点から空を見上げる]
───うるさい。
[ぽつり、呟く声は子供の声。 オリーブ色の瞳で空を見上げながら、 人々が気にも留めない大聖堂から聞こえてくる音を 嫌がるように耳を塞いだ**]
−1900年代倫敦:大聖堂の裏路地−
(142) 2013/10/03(Thu) 04時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/10/03(Thu) 04時頃
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[チェレスタの音を、アルトの声を、 それに寄り添う声《ヴォイス》を 暫く聞いた後、遠のいたチェレスタの音、対立。 音のバランスに青年はストップを操作して。 パイプオルガンの音が、素朴で、優しく 伸びやかだけれど、けして大きくない音へかわる。]
[独奏に近い絶望の、 拒絶する子の 拒否する子の 否定する子の 言い分を静かに聞くように。]
" 糧になってもいいよ "
[染め上がりはせず、 音色はチェレスタの音を根底において 和音がそっと穏やかに笑うように響いた*]
(143) 2013/10/03(Thu) 10時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/03(Thu) 10時頃
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ちゅちゅっ!
[鼠は何かをいいたげに、ひと鳴きした]
(144) 2013/10/03(Thu) 11時頃
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[耳を澄ますせば微かに《聴こえる》幼い声
『───うるさい。』
水面に落ちるひと雫のように儚く響いた*]
(145) 2013/10/03(Thu) 11時半頃
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― 囀る鳥の記憶 ―
[それを見せてくれたのは誰だろう 一羽の小鳥が収まった 華奢な小さな鳥籠を持って来て
『ゼンマイを巻いてみる?』
そう聞かれて、恐々巻いた すると、小鳥は忙しなく羽をパタパタさせ クルクル回って囀り出す
『怖かった?』
その言葉で 初めて自分が怯えているのに気づいた 怯えの中に微かな嫌悪もあっただろうか]
(146) 2013/10/03(Thu) 14時半頃
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[コンデンスの声に青年は 笑って、一つ頷く。 曲の構成的にも、 チェレスタの音量的にも、 聴衆が今思う感覚的にも、
しばらくは 小さく、小さく、 ささやかな声も聞き逃さないように。]
[切に望むことと、望みを絶たれること。]
[二つの相反するを静かに包むように。 声にもそれを求めるように、静かに。*]
(147) 2013/10/03(Thu) 14時半頃
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[どうにか首を横に振り、違うと伝える
その理由は分からなかったし それを持って来たひとは そのつもりはなかったのだろうから
『無理はしなくていいよ』
そのひとは優しく頭を撫でて慰める それは父ではなかった
そばに小さな駒鳥もいた記憶
事故で両親を亡くして施設に入った後 その自分によくして誰かだったような]
(148) 2013/10/03(Thu) 14時半頃
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[小鳥の羽色は金糸雀を思わせる 明るいレモンイエロー
ゼンマイ仕掛けで鳴く自鳴琴《オルゴール》 シンギングバードと知ったのは
もっと大きくなっててから*]
(149) 2013/10/03(Thu) 14時半頃
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― 黄昏の金糸雀 ―
[いつからかは忘れたが 彼のひとが自分の元を訪なう時 必ずそれを携えていた
屋敷での暗黙の了解 黄昏を迎えて夜の帳が下りるまでのひと時 他の誰も部屋には近づかないことになっていた
彼のひとは、その小さな鳥籠の ゼンマイを巻ききる 鳥籠の中の小鳥は忙しなく囀る]
(150) 2013/10/03(Thu) 16時頃
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[小鳥の鳴き声が続いている間 彼のひとはその唇で自分のそれを塞ぎ 自分はそれに応えていく
そこにあるのは契約と義務 それから、ただの欲望
『さあ、次はお前の番だよ、私の金糸雀』
小鳥の囀りが途切れると 彼のひとは愉悦を浮かべて 自らを覆う服を脱ぐ
そして、寝台に自分を押し倒し 誂えさせた白い服を まさぐりながら剥いでいく]
(151) 2013/10/03(Thu) 16時半頃
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[自分の肌に所有の印を落とし 花弁を散らす行為を繰り返して
彼のひとは自分の囀りを楽しみながら 自分の中に欲望を出す
そこに何があるのか 飼い慣らされた自分には無意味なこと
ただ、分かっているのは やり直せないまでに 自分が汚れてしまっているということ]
(152) 2013/10/03(Thu) 16時半頃
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[紛い物の小鳥はただ囀り *鳥籠の中で汚れた欲望を歌い続けるだけ*]
(153) 2013/10/03(Thu) 16時半頃
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−大聖堂裏路地−
[小さい手で両耳を抑えたまま子供は歩く。 案の定石畳の角に引っかかって転び、手が両耳からはなれ また険しい顔をして耳を塞ぐ]
…うぅさい…。
[滑舌の悪い不満を零すと、口の中に土を感じてまた眉間に皺がよった。 立ち上がらないと移動も出来ないので立ち上がるが 服は土で既に薄く汚れていたし、膝には擦りむいたあとがある。 泣き喚けば近くの大人が助けてくれるかもしれないのに それでも子供は、ぱっと自分の耳を塞いで音のするほうへと歩き出す。 聖堂の中から聞こえる音にむかわず、外をぐるりと回る形で 空から降って来る音を探しに行く]
(154) 2013/10/03(Thu) 21時半頃
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[重なり合う幾つもの音。 世界に溶け、散らばっていた己を少しずつ取り戻す。 奏でられる狂想曲と協奏曲。 重なり合う音楽が、記憶を呼び起こす......]
(155) 2013/10/03(Thu) 21時半頃
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― 追想の追走曲 ―
[遙か古の時代。 “完璧な天使”となるべく育て《創》られた子供が居た。 始祖にして真祖。純潔にして高潔。 その名を、アンセトル・ヴィエルジュと言った]
[次第にその名は廃れ、天使《アンジュ》と呼ばれた]
[次第に天使を冠する者が増え、ﺳﻮﻳﻮﺭﺍﻧﻮ/ソプラノと呼ばれた]
[彼の者の歌声は天上の調べ。 囲う者達の思惑通り、一点の穢れも無い《天使》だった]
[組織を、世界を護り導いて行ける存在]
[――……だったはずなのだ。 あの、たった一つの過ちがあるまでは]
(156) 2013/10/03(Thu) 21時半頃
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そうだ、思い出した…… 私は初めて、本当の世界を見た…… そして、その世界を……
(157) 2013/10/03(Thu) 21時半頃
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なんて“醜い”のかと思ったんだ。
(158) 2013/10/03(Thu) 21時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/10/03(Thu) 21時半頃
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[響く、響く、狂想の協奏曲]
[不完全で]
[譜完全で]
[風完全で]
[怖完全で]
(159) 2013/10/03(Thu) 21時半頃
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[負完全な音色が響く]
(160) 2013/10/03(Thu) 21時半頃
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[奏でられる狂気の中。 その“囁き声”は直接頭に響くように]
私は、私が欲しい。 私を取り戻さなければならない。 そう、私はあの時思ったんだ。 こんな世界は、壊してしまわなければならないと。
[無垢な魂が触れるには、あまりに醜い物が多すぎた]
だから、私は手に入れよう。 そして世界を、今度こそ……
[思考が赤く、紅く塗り潰されていく]
(161) 2013/10/03(Thu) 21時半頃
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[ リ ィィイイイイ イイィィィン ]
[世界を劈くかのような高い、高い鈴の音色。 或いは、終焉への前奏曲を謳う声]
[大聖堂の上空に、その姿は在った。 六枚の純白に輝く翼を広げた、古の天使]
私も、共に滅びを歌おう。
[自らの肉体と、そして穢れを取り戻してしまった天使の姿]
(162) 2013/10/03(Thu) 21時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2013/10/03(Thu) 21時半頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/03(Thu) 21時半頃
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[またどこかから音がする。 小さく縮こまった子供は呻いたかと思えば その姿は大人の両手に納まるほど小さい黒犬になってしまった。 動物の耳のほうが張力が高いのは当然で 仔犬は石畳にへばりつくように前足で耳を押さえる。
人工的な音は只管に仔犬を苦しめ続ける。 獣の声ではない、人の声は仔犬の耳には煩いものにしかならない。 燐寸ほどの長さしかない短い尾は音に痛めつけられたことで しな垂れて、震えてすらいた]
(163) 2013/10/03(Thu) 21時半頃
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”みみ いたい”
[仔犬はか細く啼いた。 自然の音ではない音を、仔犬はどうしたら良いのかわからずにいた。 ただ、懐かしいような匂いはどこかからする。 犬にいま解っているのはそれだけで、そちらへと行ってみたいのだが 行こうとする方角から音が大きく聞こえるものだから 思考が三歳のそれには前足どころか後ろ足すら動かず]
(164) 2013/10/03(Thu) 22時頃
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[流れるアルトの底音、協奏曲の調和。 天の声を願う旋律は、祈りにも似た呼びかけ。
対位する、祈りに拒絶を顕す怖恐和音の独律。 力強いコードが、スフォルツァンドの衝撃を地面に穿つ。 絶望の慟哭を体現する、否定の歌声が強く響く。
《未調整》の絶望、力強い否定が祈りに圧されるのか? そこに気紛れに舞い降りる、底音の転移。
――おっと?そっちかよ。
伸びやかに優しい、甘く穏やかに微笑むパイプオルガン。 バッ、とあわせる様両掌を斜に広げ、祭壇を流れる音色、場の空気その物を制圧する様な、合図。 囁く様貞淑に、そして何より繊細に――『Piano-Sensibile』]
(165) 2013/10/03(Thu) 22時頃
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[相手の音待ち。然しもう1フレーズ差し込もうか?と唇を開いたその時]
[ リ ィィイイイイ イイィィィン ]
[まるで、囁きの様静かな滑り出しと云う聴衆の予想を裏切る様に。 世界に劈き響く、第四、第五の旋律。 紅い終焉の前葬へ、これまでの旋律全てを巻き込む様な、天使の鈴音。
存在は高く示される様に、純白の六翼を広げし、古の歌天使]
(166) 2013/10/03(Thu) 22時頃
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古のﺳﻮﻳﻮﺭﺍﻧﻮ―― 真祖ヴィエルジュ!?
[創世の時から幾千年を経て、現世に甦りし旧約の天使。 輝く翼は、太陽よりも煌く様な、光の真白だと云うのに]
……そう、か。 明之に対して感じてた、あの強烈な違和感。
今なら、全部わかる……。
[嗚呼、然し何故あの完全な美しき天使である彼が。 少年の知識には無い。 あの様な、醜さに触れた、負完全の穢れを帯びているのだろう]
(167) 2013/10/03(Thu) 22時半頃
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やだ! いやだ!
[拒絶は、次第に単調に。子供じみた、感情だけでの否定。 すでに《歌》と呼べるものでもなく、響きは弱い。]
[ リ ィィイイイイ イイィィィン ]
[しかし、その狂想曲すら塗り替えるような、高い鈴の音]
(168) 2013/10/03(Thu) 23時頃
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[羽根が ひらり と舞った]
(169) 2013/10/03(Thu) 23時頃
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[奏者の指揮も聞かず、ただ駄々をこねるように歌っていたチェレスタの音が、ひたと止まる。 圧倒される、負の響き。]
――――っ、
[ぞくり、と冷たいものが背を駆けた。]
(170) 2013/10/03(Thu) 23時頃
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[それは、何度か《聴いた》鈴の音色]
[チェレスタの子供らしい音に 微笑ましさを感じながら。 アルト達の声とも楽しく戯れつ 幼い絶望と……いうには、まだまだ淡いそれを。]
これは、なかなか、難儀な音になりそうですね。
[アルトの言葉に苦笑をこぼす。 そういえば、アルトは明乃を 苦手にしていましたねと、 違和感の言葉に一つ考えて。]
(171) 2013/10/03(Thu) 23時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/03(Thu) 23時頃
|
この音色は…明之?
[甲高い鈴の音が天上から 新たな幕開けのブザーのように
それまでの《音楽》を赤く塗り変える]
(172) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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ちゅちゅっ!
[鼠は騒がしく鳴く]
(173) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
|
|
── 大聖堂上空 ──
"何を……"
[送った旋律が、変質させられる。 理解のできない力が、理解のできない音へと変えていく。]
"だめ。"
"イディオ、"
[>>117乱れを感じ、鍵盤を押し込む。]
(174) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
|
|
ぅ くっ……!
[ばちり]
["音"に弾かれ、駒鳥の指に亀裂が走る。 頬に、足に、紅の線が引かれていく。
もとは無垢だった南天の鳥の身のままならば、ゴートリンゲンがこれほど響く中に居続けていれば、砕けてしまっていただろう。 ロバート・グウェンドリンが人間であったからこそ、今の彼は生きている。
けれど人間だからこそ、その身は脆かった。 捻れた音が、脅威になるほどに。]
(175) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
|
|
" ぼくらの 糧に ────── ! "
[だが引かない。 引く場所も理由もない。]
" 静かに させる するんだ…… "
[駒鳥自身も、調律の狂った壊れ物《がらくた》に過ぎない。 チェレスタを調律することもできず、共にがむしゃらに叫ぶだけ。]
(176) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/03(Thu) 23時半頃
|
チェレスタ、ロビン…大丈夫かな?
[甲高い《鈴》が奏でる《音楽》は 深い傷が齎した《絶望》を通奏低音にした 《破壊》を強く願う調べ
ロビンのものとパワーが桁違い 圧倒的な強制力があった]
(177) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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|
" うるさい、 "
[わからない。 どうしてなのか、何故なのか。]
"うるさい、"
[わからない。 この音律を受け入れようと聴こえる返答が、わからない。 ただ頭のなかのゴートリンゲンだけが明確に叫ぶのは、]
(178) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
|
|
[なにをもとめている?]
" 求め そう "
[なにがほしい?]
"僕は、求めている から"
[どうやったらそれは、手に入る?]
"だから、 だから僕は────── "
[ゴートリンゲンに犯されてなお、求めるもののために此処にいる ]
(179) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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|
"うるさい……っ "
[裂傷走る手で、左耳を塞ぐ。 うるさくてうるさくて、うるさくて
" きみのこえが、 きこえないんだ "]
(180) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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|
[ リ ィィイイイイ イイィィィン ]
(181) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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……何を言ってるのですか? ここまでの音の並び、 主題……そして、あらたな音……
このままなら、長く持たないのは 自明かと……
[それでも、奏者がおのが命をかけて 奏でたいというのなら 潰える森で、なも知らぬ青年の 滅びの旋律を聴くように、 今回も青年は結末を傍観する。 …………けれど、 彼、はそれに対してどう思うだろう? どのような旋律を描くだろう。]
(182) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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|
[きゅん、と、小さく啼く。 自分の啼く声が誰かに届いているなんて仔犬は知りもしないが]
”いたい”
[耳が痛い。さっきからそればかりだ。 けれど、仔犬なりに痛いのは耳だけではないのも感じていた。 なのに、説明するだけの語彙がない。
きゅ、と、また小さな啼き声だけが落ちる]
(183) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
|
|
”アスランは、どうしたいですか?”
[あえて、今どちらなのかを 青年は意識しないようにしていた。 だから、どちらとも、自分の中で決めぬまま そうとといかける。]
(184) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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|
[死神が奏でる、滅びと嘆きのテーゼを歌う様に。 この世の滅びを搔き鳴らす白き歌天使の声は、背中を伝う屍者の指先の様な圧迫感を伴う]
似非神父……。 抑えてていて。鳴らしてみるから。
[難儀な音になると苦笑する彼。 少年自身、降り注ぐ、滅びの二混声を巧く追いきれるか。 然し《楽人》とは、声の音律を導くコンサートマスター。 教えられた、その言葉を思い返し、ぐ、と胸を張り]
(185) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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[ 純白の鈴の音が、騒音を引き裂いた ]
(186) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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[それから、先ほど微かに聴こえた 微かな水滴の音を思わせる声の主>>142]
神父様…アルト… 外へ出られないか見てくる、いい?
[今にも消えそうな儚さに胸騒ぎがする]
(187) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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" 貴方は、共に滅びを歌おう "
" 私は 、共に喜びを歌おう "
[白き後光を一身に纏う、天使の訪れに弾けた、柔らかな風を集め直し。 細やかで繊細な、風の漣を、改めて紡ぎ直す]
" 僕らの糧に、喜びを歌おう "
" 私も、共に祈りを歌おう "
[未だ残るゴートリンゲンの旋律を織り交ぜた《再現》を導き。 滅びの前葬曲を、喜びの前奏曲にも予感させる旋律を絡めて。 白く美しき天使に、そしてゴートリンゲンに巻かれた未調律の駒鳥とチェレスタに、届くだろうか]
(188) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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[再びあの声が《聴こえ》る
『いたい』
それは、《音楽》に苛まれたような悲痛な声]
(189) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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|
[《絶望》と《破壊》を根底に据えた旋律。 ロバートとチェレスタを案じて、外の様子を気にしているセシル…?]
――――。
[旋律を歌う傍らで、行け、と手振る様に、右手で空間を凪いだ。 オルガンを支え、結末を相変わらず傍観する青年はどうだろう。 彼に視線を送る時、じ、と少年の瞳に、質量の厚味が出た]
(190) 2013/10/04(Fri) 00時頃
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|
[耳を抑えたまま、仔犬は啼く。 小さい目から落ちる、小さい水]
”ぐうぇん”
[獣になっても、新しい何かになっても 唯一の縁となっている音]
”どこ”
[ぽろぽろと落ちて、小さな毛玉のようだった]
”いたい”
(191) 2013/10/04(Fri) 00時頃
|
|
[アルトの言葉に了解と頷く。 暫、ゴートリンゲン側の旋律を 聞くためにオルガンの音量を抑えていた ストップを幾つか操作して。
まだ、《世界》が壊れる気配はない。 だから、それぞれの《奏者》が思うままに、 望むままに《調律》する。
高くなる鈴のような絶望に、 打ち消す祈りと思いの和音を合わせて。]
……《奏者》の、望むままに。
[ >>187にも、そうと告げる。 それぞれの旋律が動き出す 直前の緊張感を肌で感じて、 パイプオルガンの鍵盤を強く押した。]
(192) 2013/10/04(Fri) 00時頃
|
|
ぁ……
[>>162眼前に現れた、美しくも神々しい天使の姿に、 未熟な羽を震わす雛は息を呑む。 身を隠したくなるほど、その翼は麗しくも静謐な輝きを湛えていた。
周囲でちかり ちかりと瞬いているのは、真なる天使に平伏す星星の讃歌が欠片。 "識る"者であれば間違いなく頭を垂れるだろう、それは絶対の高貴なる光輝。]
(193) 2013/10/04(Fri) 00時頃
|
|
[《指揮者》と《楽人》にその場を委ねて オルガンの部屋を後にする
耳を澄ませば、新たな声が《聴こえ》てきて それは、涙の湿り気がする《泣き声》だった
出口を求めて、聖堂内を駆け回り 声のする方向をつき止めると
それは路地裏へと続く扉だった]
(194) 2013/10/04(Fri) 00時頃
|
|
"は い。"
[頷いたのが精一杯。 演奏を聞かず歌い狂っていた"イディオ"さえ、音を止めていた。]
…… "イディオ" "続けよ"……
[誘いをかけようと、震えを押さえて呼びかけていた。 が。]
(195) 2013/10/04(Fri) 00時頃
|
|
[ >>191 よばれた、 きがして。]
(196) 2013/10/04(Fri) 00時頃
|
|
― 大聖堂・路地裏への出口 ―
茨が邪魔だ…
[扉は勝手口くらいの簡素な作り出会ったが 固く閉ざされている以上に 蹴破ろうにも、聖堂を覆う茨が妨げて出られない]
…ここはやはり、声《ヴォイス》を
[白い羽の天使の絶望にどこか引きずられそうに 表情が陰り、憂いを帯びていく]
(197) 2013/10/04(Fri) 00時頃
|
|
[いやだと拒絶する声]
可哀想に……
[うるさいと叫ぶ声]
可哀想に……
[いたいと啼く声]
可哀想に……
(198) 2013/10/04(Fri) 00時頃
|
|
[天使は嘆く。 世界はこんなにも、負の感情に満ちている。 こんな醜い世界は在ってはいけない。 世界はこんなに醜く在ってはいけない]
世界を、浄化しなければ。
[リィン] [リィン]
[響き渡るは福音《エヴァンジール》 世界を浄化する《滅ぼす》始まりの音]
(199) 2013/10/04(Fri) 00時頃
|
|
………… いま、……
[謳う"イディオ"と返すパイプオルガンの音量に慣れた耳だったから、それが一つ途切れた一瞬だけ、懐かしい声を聞いた気がして。]
"カレン、"
"きみなの?"
[その音間も、すぐさま不協和音が埋め尽くす。 自身の呟きさえかき消す轟音を受け、聖堂の先端に立っていた身体が、ぐらりと揺れた。]
(200) 2013/10/04(Fri) 00時頃
|
|
”どこ”
[少ない語彙で繰り返す。 歌にもなっていない、獣そのもののか細い啼き声が繰り返す。 いたい、どこ、いたい。 けれど繰り返されるからこその意志の強さ]
”ぐうぇん”
[例え痛くても、どこにいるかわからなくても]
(201) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
絶望に傷つき破壊を求める、扉よ…時間を進めなさい 行く手を阻む野茨は、それと共に滅ぶがいい
…その代償は私が背負いましょう
[声《ヴォイス》に込めるは《願い》 《破壊》と《滅び》を齎す《願い》を込めて
その声は、深淵を覗いたかのように昏い]
(202) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
…………
[ >>198 >>199に それまで、命が潰えるものがいようと 平然と、難解な展開ではむしろ楽しげに 調律をしていた青年の眉が寄った。]
(203) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
[最期に、思ったのだ。
『───本当は、今度こそ手を離さないって』
消える瞬間、3は遺した。 つよく、つよく]
(204) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
[『伝えたかったのに』]
(205) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
[扉は壊れ、その周りを覆う茨も僅かに枯れる そして、開いた先の路地裏
その片隅には声の主
黒くて小さな仔犬が痛みに呻き 孤独に傷つき嘆いていた 「ぐぇん」という名を口にして]
(206) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
[続けよう、の言葉は途切れて、行き先を見失う。]
カレン?
[六翼の天使に圧倒され、歌を一度止めたチェレスタが、駒鳥の言葉に問いを投げた。 声《音》は震えて、ひどく弱い問いかけになった。]
カレン……
[懐かしむように問いかける、奏者の声を聞く。 が、しかし、不協和音はそんな間隙を許さない。]
(207) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
クシャミは、ベネットを両手に抱えて、声を聴く
2013/10/04(Fri) 00時半頃
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……!
っづ、ぁ、『――ボクらの 糧、に』
[歌わなければ。 突き動かされるように、その喉が傷つこうとも、不協和音を紡ぎだす。 切れた喉。混じるノイズ。それ自体も不協和音《ゴートリンゲン》にしながら。]
(208) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
ちょっと、自分の趣味じゃねーからって 決めつけてんじゃねーぞ……
[譜面を書き換えかねない力を感じる。 それは、《奏者》には許されない領域。
高音は周波を増して、 大聖堂の硝子に引いが入るのを見て。 ストップをまた幾つか引き、音量を上げて行く 明乃の、……いや、真祖ヴィエルジュの その音を、取り囲み打ち消そうと、連符連ねて。 そこで始めてアルトの視線に気がついて。]
……あれは毒奏だ、やるぞ
(209) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
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|
グェン…ロバート・グウェンドリンを知ってるんですか? 彼を助けてください…
[両手に抱いた見知らぬ黒い犬は それに答えてくれただろうか?]
(210) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
[見知らぬ手に持ち上げられたことで耳を抑えていた前足が外れ 驚いてもがく後ろ足には黒に埋もれてはいるが紅黒い傷]
”やだ”
[もがく。 仔犬の前足では持ち上げた手を引っかくのがやっとだったが そのうちにもがくことを諦めたのか 持ち上げる手に前足を預けたまま小さく啼き声を繰り返す]
”どこ” ”ぐうぇん、どこ” ”いたい”
[啼くたびに、後ろ足と短い尾がゆらゆらと揺れる]
(211) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
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[天使は嘆き、世界に清浄なる鈴の音色を鳴らす。 響き渡るは天使福音《エヴァンジール》。滅びの浄化]
अअ एरुजु सोपुरानोनोतेन्शि 《嗚呼ヴィエルジュ 美しき鈴の光星》
[そこに重ねて、旋律から敢えて外れた独立の旋律。 遥かな古の言葉の、際立つアルトの音律は。 滅びの天使と鳴らん、福音の嘆きに、その存在を主張する]
(212) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
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|
हाजिमारिनोसेन्रित्सु उत्सुकुशिकिशिरोनोत्सुबासा 《旋律の始祖天 高貴なる白の翼》
इताइदोउशितानो 《何故天使は嘆く》
नाज़ेनाइतेइरुनो 《何故滅びを歌う》
दोउशितेसेकाइओहोरोबोसुनो 《白く壮麗な心を 何故醜き負に染めるのか》
[対位した、独立するアルトのアリアが天使に向かう。 歌の中に織り交ぜられた、明瞭な疑問の投げ掛け。 それは少年が、ソプラノの天使へ向ける言葉であり祈りの音色]
(213) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
…………アルト、 チェレスタの音、止められないか?
[真祖を相手に、軋みあげる チェレスタの音と彼の音響効果まで 自分が一手に引き受けるには難しく、 そう、今も軋みなる鍵盤楽曲に言及して。]
(214) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
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[すっかりしょぼくれた仔犬の耳は前足で抑えなくとも へたり込んで覇気がないものになっていた。 グウェンドリン、という名前に仔犬は漸く目を開けた]
”ろばー、と、しぁない” ”でも”
”ぐうぇん、しってぅ”
[オリーブ色を何度か瞬かせ、 抱き上げる手を濡らしながら、きゅう、と小さく鼻を鳴らす]
(215) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
…彼は今、聖堂の上で《楽器》と共に 私は、こちらに来てからの彼は知りません 何かご存知なら あなたは…彼を救うことが出来るかも知れません
[腕の中で観念したのか仔犬は大人しく しかし、その名前を呼ぶのはやめなかった
抱き上げた後、 後ろ脚の紅黒い傷に気づき顔を顰めた]
(216) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
[アルトの独唱を奏でた頃、少年は驚いて瞳を瞠っていた]
…………似非神…。
[何だ、漸く化けの皮を、と皮肉のひとつも言おうとしたが。 穏やかな面皮を脇に置いた、青年の口調。 瞳に宿る、それまで酷く薄く見えていた、その意志。 正当な《指揮存在》の存在を以ち、滅びの連音譜を掻き消す様に、オルガンの旋律はその音を段々と引き上げていく]
(217) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
[迷いは燻る。共に天使を冠する者としても。だが]
――うん。わかった。
[逡巡は刹那。アルトの旋律が齎す響きも高みを目指す準備。 応える、《楽人》の。そして共に《指揮存在》の約定を担う証。 左腕に誇る罪の鎖が、緋色の輝きと、鉄色の音色をシャラりと小さな装飾音を響かせる]
(218) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
|
では、まず…中でその手当てをしましょう あなたは、相当深い傷を負ってます
それを癒して、それから…彼を
[オリーブ色の目を瞬かせた仔犬を見つめ ふわりとほほ笑みながら、いい聞かせ、聖堂内に戻った]
(219) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
|
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/10/04(Fri) 01時頃
|
――大丈夫なの? 俺も一緒に。
[軋む鍵盤楽曲、光の天使を前に激しさを増す連符。 喉途切らせ、ゴートリンゲン漏らすチェレスタを見遣り]
ううん、やってみる。
[微かな戸惑い。だがそれが《指揮者》の提示する旋律なら従おう。 天使へ投げ掛けた独唱、抗い導く祈りを分解。 改めて、喉を傷つかせ、その身の限界を迎え掛けているチェレスタへと、奏でる旋律を再構築する]
(220) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
マスター、お願いします
[大聖堂に戻り、パイプオルガンの部屋へ向かい そばを歩く白い鼠に声をかけて]
今の私には癒しの声《ヴォイス》は使えませんので
(221) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
सेकाइहा मिनिकुइ 《醜き世界は必要ない》
सेकाइहा कानाशिइ 《悲嘆の溢れる世界ではいけない》
सेकाइनि हिकारि अरे 《だから私は奏でよう。浄化の詩《プリエール》を》
[古の旋律。 澄んだ歌声は一点の曇りもなく、 ただまっすぐに滅び《浄化》を歌う]
(222) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
……悲しい音を、鳴らさなくてもいいんだよ。
[慈愛の天使は、狂想を鳴らす楽器の前(>>208)へと降り立った]
大丈夫、私が世界を浄化する。 今度こそ、この世界を美しいものへ。 だからもう、苦しまなくていいんだよ。
[微笑んで手を伸ばす。 優しく撫でようと、慈悲の手を伸ばす]
(223) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
”やーっ!”
[中へ、告げられた声よりも 行きたい方向へいけないことのほうが仔犬には大問題だった。 一度は諦めた抵抗を、再びばりばりと引っかく事で試みる。 仔犬の爪なんで大した手傷も負わせられないだろうが]
”やぁ、だ” ”ぐうぇんのとこ、いく”
[獣はここで反旗を翻さなかったら後悔するとばかりに 何度も何度も啼いては抵抗を繰り返したが 蓄積されている体力が多いわけではない]
”だめ” ”やだ” ”そっち、いかない、やだ”
[きゅうきゅうと貧相な啼き声を繰り返しながら 結局は無駄な抵抗に終わって、ゆれる足と短い尾**]
(224) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/10/04(Fri) 01時頃
|
よし、了解…じゃあ、オルガンの部屋で あそこなら、色々落ち着くだろうしね
[鼠はそれに人語で答えた 《音楽》が目まぐるしく変わり 時空が落ち着かないせいか
アスランとセシルも落ち着かない 故に傍目からでは どちらかもう分からない混ざり具合になっていた]
(225) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
ー 紀元前の記憶 ー [響会機関《コンデンススコア》が捻れている。] [ゴートリンゲンと対比位置にいる集団。 音域天使によるゴートリンゲンの封印。 その封印を維持するため、 より良い音を奏でるため。 音域天使は人としての自由が 大きく制限されていた。]
[より良い音を。調べを、旋律を。]
…………君は、この楽曲を 本当に望んでいるのかい? それだけが、本当の世界かい?
[《テノール》が《アルト》が このままだと、響会機関によって その旋律を潰されるだろう。 束縛故に生じる旋律に耳をすませながら……*]
(226) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
[アルトの独奏は、それでもあの真祖に、 言葉を問い開ける。けれど。 かえる独奏にさらに眉を寄せる。]
…………罪を犯してまで イーシュが見せたかった意味さえ 考えもしねーで……
[小さな舌打ち。 ……世界は確かに負の感情や、 醜い姿、悲しい出来事、遣る瀬無い絶望 そう言ったものも溢れている。けれど。]
(227) 2013/10/04(Fri) 01時頃
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|
[鳴らさなくてもいい、と。 天使の慈悲の手が、伸びる。 喉は悲鳴をあげるのを止め、不協和音の代わりに、チェレスタははらり、涙を落とした。]
……じょう、か、
[拙い声が、天使の言葉をなぞる。 天使の声《チェレスタ》は天使の声《プリエール》へ]
(228) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
こらこら、君は…もう少し大人しくして 治るものも治らなくなるよ
[抵抗を見せる黒い仔犬へ白い鼠はお説教 仔犬はどう反応しただろうか?
反応出来ずとも、元々仔犬は抱き上げられて 鼠に何かを出来はしなかっただろう]
う…ん、会いたいのは分かるけど 一番近い特等席まで連れてくよ
…君にとっては悪い話でないはずだ もちろん、治れば解放してあげる
[鼠は少し偉そうに、エヘンと言わんばかりに]
(229) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
……むしろ、お前さんが飲み込まれるなよ?
[と、アルトの >>220に、くすりと笑ってから]
純粋な魂が洗脳される前に、頼むぞ。
[と。その声は真剣に落ちて 真祖の歌声を聴いても まだ、呼びかけを行ったその心根に チェレスタの命運を頼む。]
(230) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
[構築先は《再現部》からの展開。再び先程の静かなる協奏曲の続きを。 語り掛ける歌の始まりは、更に静かに、そして此方へと導いて]
――ッ " さあ静かな風に 身を揺蕩えて "
" 耳を澄ませて 風の眠り詩に "
" 寄り添い 身を寄せ合い 魂を安らかに "
[チェレスタへ向ける様、優しく歌い掛ける。 先んじる様に誘いを掛けた、慈しみと穏やかな愛溢れた天使の声と綱を引く様に。 やんわりと、その慈悲の手に、もうひとつの手を怖恐和音に喉を痛める音色の器へと並べる]
(231) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
── 南天の狂奏曲 ──
[その日の事は、決して忘れまい。]
[ひとりが終わった、その日。
"きみ"と出会えた喜びを。]
(232) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
── 南天の独唱曲 ──
[その日の事は、決して忘れられまい。]
[ふたりを裂かれた、その日。
"きみ"と別れた悲しみを。]
(233) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
── 南天の夜想曲 ──
[内側から受ける侵食は、酷い苦痛を伴った。 戯れて過ごした穏やかな時間へ戻りたくて、けれど何を紡いでも、端から壊れ、壊していく。 耳にするものさえねじ曲がるほど、身の内側で"罅"く不協和音たち。
少しでもその苦痛を和らげるには、誰かを引きずり込むしかない。]
" ──── "
[鳥は"囀り"を覚え、ますますその"声質"を歪めていく。 拗れ、歪み、けれど鳥は、自らの命を絶つ事だけは願わなかった。]
(234) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
"もう いちど"
[不協和音に囚われながら、願い続けた思い。 欲望を増幅させる音が相手だったから、それだけは狂いながらも手放さずにいられた求め。]
"きみに、"
[引き離された、あのけものを。
幸せをくれた彼に、 もうひと目でいい、 逢いたかった。]
(235) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
[求めながら死し、魂は巡り。 永きを経て、血脈の末に再び命を得て。]
" あいたかった "
[願いが叶うその時、鳥の心はもう、殆どが霞んでしまっていたけれど。
その心だけは、虚構の中のひとしずくの"ほんとう"*]
(236) 2013/10/04(Fri) 01時頃
|
|
[しばらくして、パイプオルガンの部屋に辿り着く 《指揮者》と《楽人》はチェレスタを救うため 《奏で》ていた]
では、マスター…お願いします くれぐれも、うっかり落としたりしないように
[念を入れて注意する それは一見したらセシルのようではあったが アスランにも見え、それこそ神のみぞ知る]
(237) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
[醜くあるから、美しくあろうとする。] [悲しみの分だけ、喜びは尊さを増し。]
[醜くなるほどの執着は、 強い拘りと意思となる。]
[痛いほどの悲嘆は、 思いの真檄さと純度を表し。]
[世界は世界自身で浄化される。 自分たちの手で。]
だから、その歌声をは……毒奏はさせない。
[浄化を願う祈りのアリアなら、 その願いもまた美しい旋律に慣れど。 浄化の詩を独奏はさえないよう、取り囲む音色]
(238) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
[――――マズい。侵食の旋律が早過ぎる。 天使の声《プリエール》に直ぐにも染まりつつあるチェレスタの意識。
純粋な魂は、余りにも純粋なだけに、洗脳が。 旋律の侵食は早く、余りに儚く旋律は巻かれる。
少年が手向ける旋律にも、染まりはするだろうか。 このままだと、浄化の天使福音《エヴァンジール》に。 誉れ高き世界救済詩《プリエール》を奏でる天使の歌声に全て乗っ取られかねない]
(239) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
नाकानाइदे 《痛みも、悲しみも》
वाताशिगाइरुयो 《全て私に預けてしまえばいい》
दाकारादाइजोउबु 《私に身を委ねて》
[浄化の天使は優しく歌う。 涙を零す悲しきチェレスタへと。 救済《エグゼキュシオン》を高らかに]
(240) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
[最悪の場合、もしゴートリンゲンに続いてその旋律の歌が。 天使が奏でる滅びの詩《プリエール》にまで利用されてしまうなら。
『アルト』の詩を――深き眠りをチェレスタへ唱還する手は存在する。
殺す事も無い、負の旋律にその身を破壊する事も無い。 だが、今の状況で、一度チェレスタを眠りの淵へ誘えば。 目覚めぬ深き眠りにどれ程の時を封印する事となるだろう。
そうならない為にも、どうか声に振り向けと、心で祈る]
(241) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
── 現在/大聖堂の上 ──
" い でぃお、"
[涙する雫が、光にも見えた。]
(242) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
[白い鼠はくるくると1人と1匹の回りを回る それは幾何学模様の軌跡
知る者が見れば、何かの文字と分かっただろう その文字は、道化師《アルレッキーノ》の力 その一部を解放するための、言葉]
(243) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
落胤 明之進は、メモを貼った。
2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
[白い鼠は強く光輝いて、こてんと眠り始めた]
(244) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
[澄んだ古の浄化旋律を歌う天使。 その遥かなる遠き音律の刻みに、少年は握る拳で、白き翼に強く視線を送る]
本当はそれだけじゃ、ないだろう。
イーシュが……。 お前を愛したあいつが見せようとした世界は。 きっとそれだけじゃ。
[少年の言葉は、天使には届かないのかも知れない。 光無き、悲しい醜い世界。 浄化の旋律で、全てを洗い流さずとも、光溢れる祈りの旋律は唯、世界の裏側にいるだけなのに]
(245) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
"なかないで"
[ゴートリンゲンは言う。 悲痛な叫びは、最高の協奏《ハーモニー》だと。]
"うたって"
[もう駒鳥は、うたえない。 うたおう、と言えない。 翼も身も、何より心に沢山の傷を負って。]
(246) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
[痛みは生きている証。] [悲しみは生きている証。] [誰からも奪えない。]
[だから……自分自身で奏でて。 そこにいる証だから。]
[チェレスタの侵食は早い 真祖の意識がそちらをむいたから、 パイプオルガンの音色をチェレスタの音域に合わせて]
(247) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
" さあ静かな風に 身を揺蕩えて "
[ नाकानाइदे 《痛みも、悲しみも》]
" 耳を澄ませて 風の眠り詩に "
[ वाताशिगाइरुयो 《全て私に預けてしまえばいい》]
" 寄り添い 身を寄せ合い 魂を安らかに "
[ दाकारादाइजोउबु 《私に身を委ねて》]
[楽人《チェレスタ》に向けられる、二律]
(248) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
まったく…君たち、マスターを何だと思ってるの?
確かにこの器《ボディ》は僕が丹念に作ったけど …だからって ほいほい能力ごそっと入れましょうとか 魂を詰め替え出来るエコボトルじゃないんだから
[アスランは口を開いてぶつくさ しかし、アスランとはどこか違う口調 そして、セシルとは明らかに違う口調
人語を話す時の白い鼠そのままだった]
(249) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
"うたって" "うたおう?"
[光輝く、涙の雫、駒鳥の切れ切れの囀り。 少年は被せる様、小さな囀りを寄り添い補う様に詩を繋げた]
"なかないで" "なみだをふいて"
[それはより強く、チェレスタの心に響く呼びかけにする為に。 そして、心も翼もやつれて、眠りの枝を捜す、駒鳥にも思わず差し伸べる手の様に]
"うたおう" "そしてほほえんで"
[そこに存在する、ゴートリンゲンのか弱き旋律すら柔らかく包み込んで]
(250) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
イアンは、背後で響いた声に、驚き意識をそらしかけた。
2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
[残る力で演奏を続けようと翼を震わせて、]
《 ────── ィイイィイイィィィィ 》
[空間が軋むような、 擦り合わされる硝子のような、
不快を催す気音が空気を劈いて。]
(251) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
まあ、これも長く持たないし さっさとやっちゃうよ
[アスランの姿をしたコンデンス 別名、人形使いの《アルレッキーノ》は 腕に抱いた仔犬の頭をなでて、頬ずりをした]
(252) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
[くちばしが、その名をかたどる。]
" ぼくは、"
[鳥は、天から墜ちた。**]
(253) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
……――――ッ?
[背後、気がつけば声、思わず驚きに、青年と共に振り返った。 違和感の強い口調。光り輝く幾何学文様の残滓と 機関に俗せし、道化師《アルレッキーノ》の力はまだ残されていたろうか]
(254) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
[ゴートリンゲンに侵食された、 グウェドリンの、細かな音を消さないように。 アルトの純朴な歌声を届けるように。 チェレスタが楽に音を響かせられるように。
左手でオルガンをコントロールする。 微か指先が背後の声で 動揺しないよう気を張りながら]
(255) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
|
ぅ、ぁ
[引き裂かれるような痛みが、ぎりぎりと響いた。 和声《ハーモニクス》。不協和音《ゴートリンゲン》。 背反が、チェレスタを切り裂いていく。]
ロビン――――っ、
[《奏者》に縋り、名を呼ぶ。 が、しかし、その駒鳥は、歌う《ユニゾン》力を、もう]
(256) 2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
イアンは、アルトに演奏中!という叱咤の眼差しを向けた。
2013/10/04(Fri) 01時半頃
オスカーは、イアンの眼差しを受け、再び詩を奏でる空へ、その旋律を優しく這わせたが…
2013/10/04(Fri) 01時半頃
|
[鳥は墜ちる。 彼が落ちれば、彼の力と、借り物の片翼でしか宙へ留まれない自分は。]
や、ぁ、
[墜ちる。 バランスの偏った片側だけの翼。借り物なれば尚の事、コントロールは失われ。]
[落下は、大聖堂の天辺の朽ちかけた十字に、スータンの端掛けて、不安定に止まった。]
(257) 2013/10/04(Fri) 02時頃
|
|
《闇は闇に光は光に、悲しみは悲しみに、喜びは喜びへ》
《因果は巡り時は過ぎ、あるべきものはあるべきところ》
《変わりしものは、変わりゆく様に》
《帰りしものは、帰るべき場所に》
《ここでそれを覆さん》
(258) 2013/10/04(Fri) 02時頃
|
|
[細やかな音は、やがて徐々に力を無くしていき、残る力で動く羽。 最期に駒鳥へと寄り添ったその旋律はやがて硝子を軋ませる翼の閃きと鳴り]
――――ッ!!
[最期に、空気を劈いたゴートリンゲンの音色は。 天で舞い散る花びらの様に解け堕ちて。
駒鳥は、空から力無く舞い降りるのを。 少年は、名前を叫びそうになるのを、ぐっと堪えていた]
(259) 2013/10/04(Fri) 02時頃
|
|
[アスランの抱いた仔犬は光に包まれる 仔犬は眠り、大人しくなる
次に目覚めることがあれば 傷は癒ているだろう
そうでない場合は、その姿を消すだろう*]
(260) 2013/10/04(Fri) 02時頃
|
クシャミは、ベネットを脱いだスータンに包んで、床に横たえた
2013/10/04(Fri) 02時頃
|
ああ、可哀想に……
世界がもっと美しければ
君も、落ちることは無かったのに。
[落つる哀れな駒鳥。 彼の囀りが、《私》の目的を思い出させてくれた。 それに報いる方法はただ一つ]
सेकाइनि होरोबि अरे 《世界に 光 あれ》
(261) 2013/10/04(Fri) 02時頃
|
|
ちゅー!
ちゅー!
[鼠はぴょこんと起き上がると 長く鋭く鳴いた
しばらくすれば、アスランも目覚めるはず]
(262) 2013/10/04(Fri) 02時頃
|
|
[駒鳥が舞い散ると共に、絆の翼が折れた音が流れた気が。 宙から零れ落ちたチェレスタの身。
堕ちて、朽ち掛けた十字で不安定に留められる。
スータンの耐久力に一抹処でない不安を覚えながらも。 如何するべきか決めあぐねながら、詩を尚も連ねる。 直接その手で、救出に行くにも、場所が悪すぎる]
(263) 2013/10/04(Fri) 02時頃
|
|
[軋んだ、一般的には 耳障りなそれ…………。
ロバートの最後の歌。
未来でロバートの叔父であった頃の青年が 幼い甥の最期に胸を痛めながらも 儚い調べの、脆い旋律の美しさを聴く。
今際の際、彼は切望し、切望し…… 奏でていた鍵盤楽器にも切望し。
硝子の花を思う、音色。]
(264) 2013/10/04(Fri) 02時頃
|
|
[ひとつ、ふたつ、雫が落ちる。 不協和音《ゴートリンゲン》の優しさに。 和声《ハーモニクス》の手招きに。
《音》は楽器《チェレスタ》の中を駆け巡り、感情を揺り動かす。]
(265) 2013/10/04(Fri) 02時頃
|
|
[ ―― 世界に 光《滅び》 あれ ―― ]
[堕ちる駒鳥に手向けられる様に授けられた。 物憂げな、救済《エグゼキュシオン》の祝福。
それが、前葬曲の終焉にして。 滅び《光》に包まれた、第終楽章の始まりとなるのだろうか]
(266) 2013/10/04(Fri) 02時頃
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