263 ― 地球からの手紙 ―
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この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
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夜風に乗って、遠くから声がとどきます。昨夜は幽かに。今夜は響き。きっと明日は……
(0) 2019/04/16(Tue) 12時半頃
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[あるいは太陽 あるいは日輪 あるいは……
神とも友人とも呼ばれる「それ」を見上げる世界に 手紙を、言葉を、想いを。 誰にでも届ける存在があった]
(1) 2019/04/16(Tue) 13時頃
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け とうー とぅ 。
[すこしおおきくて すこしふしぎな うちうすていしょんの どこかに けとうーとぅは います。]
(2) 2019/04/16(Tue) 21時半頃
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―水底の館―
やあ、それにしてもいい日和だ。
[書物から顔を上げて、窓の外へ視線を向けた。 上空から差し込む”太陽”の輝きを受けて、水の揺らぎが煌めいている。
眼鏡をずらして、レンズ越しではない眩さをしばし楽しんだ] 天気もいいし。今日も、少し皆の顔を見てこようか。
[水の者たちが暮らす、ささやかな領地。 散歩を兼ねて、領民達と語らうのが、日々の楽しみである。
扉を開けて、柔らかな水の中へ身を躍らせた**]
(3) 2019/04/16(Tue) 22時頃
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[けとうーとぅは もじのおべんきょうを していて よく なまえを かくのだけど なにかどこか まちがうときも あって もじをかくのは むずかしなって おもています。]
もじ むずかしな?
[けとーとぅのまちのひとは はっぱに もじをかいて だねかにわたす ふしぎなしゆうかんがあって おへんじくねば りっぱな おとなて みとめらねます。 でもまだけとうーとぅは なまえくらいしかかけなくて やっぱりもじは むずかしなって おもています。]
(4) 2019/04/16(Tue) 22時頃
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ふーさんって天才! だってわたしがお手紙を書けるのよ こんな素晴らしいことってあるかしら
[少女はにこにこと微笑みながら便箋と「ましん」を抱きしめるのです。これがあれば誰にだってお手紙が書ける。そんな夢のような「ましん」がこの手の中にあるのですから、微笑まずにはいられません。天才発明家の「ふーさん」にはいつだって感謝なのです。
……まあ、その。ふーさんの発明品はいつもどこか失敗作ってことも、もちろん知っているんですけどね。でもまだ、その失敗に、少女が気づくことはないのでした。]*
(5) 2019/04/16(Tue) 22時頃
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[もじをかくのは おてまみ ていうそうです。 けとーとーぅは いつかおてまみかいてみたいなて おもています。]
お て ま る
[つちに えだで かきました。 ちょっと かたちがちがう きがします。]**
(6) 2019/04/16(Tue) 22時頃
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はわわ……っ!
[ボクは今日も姉さまの使いっ走りです。 逆らったら怖いからボクは逆らいません。 本当はちょっぴり面倒くさいなって思ったけど。 そんな事言ったら3日はおやつ抜きになっちゃいます。 それはいけません。 ボクの楽しみな時間が減っちゃいます。]
(7) 2019/04/16(Tue) 22時頃
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[だからボクはぱたぱたと小走り。 向かう先は市場です。 ついでだから何かボクもお買い物しようかな。 色とりどりのキャンディ。 さっくり甘いクッキー。 香りのいい紅茶に綺麗な瓶入のジャム。 後は何を買おう。 可愛い文房具なんかもいいかも。 お使いは面倒くさいけどちょっと楽しくなってくる。 ボクは少しだけ弾んだ足取りで市場を駆け抜ける**]
(8) 2019/04/16(Tue) 22時頃
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[私はここにいる。 しかし、どこから来たのか、その答えを持ち合わせていない。
ここでは太陽が見えない時間帯を“夜”というのだけど、 その、夜に、人通りの絶えた道で立ち尽くしていたのがそもそもの始まりで、 それ以前にどこで何をしていたのか、 まったく記憶にうかべることができなかった]
(9) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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それじゃあ、お疲れ様。 皆、良い休日を。
[イワノフは乗組員ひとりひとりの顔を見回し、笑顔で告げた。 宇宙船ノアは数日前“地球”へ帰還した。そして、到着後の任務を終え、乗組員たちはそれぞれ休暇を得る。
艇長はどうされるんですか? と技師に問われ、そこでイワノフは首を傾げた。]
俺は、どうしようかなぁ。
[正直、何も考えていなかった。]
(10) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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[家は一応あるけれども、妻は何年も前に亡くなって。 掃除だけは入って貰ってるが、あの家に帰っても帰還したと言う気持ちには到底なれない。
それでも船からぽいと放り出され。
帰るか、となれば、思い出すのは自宅だけなのだ。]
(11) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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ただいま。
[迎える言葉は何も無い。 綺麗に綺麗に片付いた自宅は、ホテルと何も変わらない。 帰還した気持ちには、やはり、到底なれない。
何とはなしに妻の部屋に向かう。 この部屋は、彼女が生きていた頃のそのままにしてある。 埃を払うぐらいしか、掃除もされていない。
編み掛けのレースがいまだ机の上にある。 イワノフと同じ人型だった彼女は、機械に頼らず、己の手で何かを作り上げるのをとても好んだ。]
(12) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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そうだ。
[休暇中に、自分も何か“手”で作り上げてみよう。
機械に頼った方が早いと言うイワノフに、分かってないわねぇと笑った妻。彼女の言う“手でやる大切さ”が少し分かるかもしれない。
が。この歳になって何をやればいいのだろう。
暫く妻の部屋の中に立ち尽くし、悩み――思いついた。]
(13) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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世の中に神は何千何種いるとはいえまー私にとって一番の神っつーのはやっぱりカドなわけですね。四角の角。 あの硬い形がね、イイわけですよ。 どこにでも滑り込めるこの水体(にくたいと発音する)はもちろん自慢ですし誇るべきものではあるんですけどね、カドさんにはまた別の魅力があるわけで。 あの、どこにも行けないカタチ、……イイでしょう? そこでしか存在できないカタチ、……たまらないでしょう? でもカドさんについてもっともっとよく考えると、……誰にでも理解できるでしょう? カドというかたち。私が冒頭でお伝えしたように、四角のカド。 一本の線と一本の線が交差するとできるカド。 あなたも容易く想像できるはず。 それって、カドさんはどこにでも存在できるってことに非常に近いと思いません?
かくいう私の水体をご覧なさいな。 私を説明するなら、あなたはなんて形容します? ぶよぶよ?ぷるぷる?あなたのイメージしたものが、他者に正確に伝えられるならばよいのですが。 難しいでしょうね、きっと。
私はどこにいるんでしょうね?あーあ、カドさんはいいなあ。
(14) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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[森の奥に住む少女の仲間たち。 お魚を釣ったり木の実を採ったりして過ごす彼女たちは、ぴん、と伸ばした耳をふるわせて、たくさんの音を拾います。
文字がいらないちいさな世界。 だけどそこに「文字」があるのは知っています。 集落にはいくつかの「紙の束」がありました。どこから来たのかわからない「本」というそれに綴られたたくさんの物語。それがとてもおもしろく、住む人たちは自然に文字を読むことを覚えました。
だけど、書く必要性が、「書くという発想」すら、無かったのです。そもそも少女たちの獣の掌は、何かを扱うのには不向きな形をしていました。だから、少女たちは文字を書くことができなかったのです。]
(15) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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[そんななかで一風変わった「発明」ばかりしてすごしているのが「ふーさん」でした。ふーさんは時々、少女たちの知らない場所へと出かけていきます。そしてそこに住む種族の操る、さまざまな「道具」や「知識」を手に入れて、戻ってくるのです。]
ねえふーさん、 次はどんな道具を作るの?
[少女が問えば、ふーさんは真面目な顔で答えたのでしょう それは、想いを「文字」にする道具なのだ、と。そんな魔法のような道具が作れるものかと、大人たちはきっと、笑ったのでしょう。
ええ、きっとそれは「魔法」だったのでしょうね。]
(16) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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[机の引き出しから、妻が使っていた便箋一式を取り出す。 手紙ぐらいならば不器用な自分でも書けるだろう。
万年筆のインクはすっかり乾いていた。これは新しいのを買ってこなければならない。 妻の好きだったブルーブラックのインクにしよう。
誰に手紙を出すと言う問題はまず忘れ。
イワノフはインクを買いに、外出する事にした。**]
(17) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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[ふーさんの掌は、少女たちのそれとは少し違いました。 肉球がなくて、毛もなくて、細い骨のような5本指。
だけど少女たちにとって 「ふーさん」は「ふーさん」でしたから。
そんなこと、関係なかったのです。]
(18) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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[えっと。それでね。
本当に、その「ましん」が完成したときには、大人も子どもも皆が喜びました。でもその「ましん」は、完成を一番に楽しみにしていた少女の元へ。
少女が言葉を話せば、「ましん」に差し込まれた魔法の紙に、そのまま「文字」が現れます。 そうして最初に少女がふーさんへ宛てたお手紙は、
“ ありがとう ” でした。]**
(19) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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[科学の発展は留まることを知らずとも、 恋煩いの特効薬は未だ見つかっていない。]
(20) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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艇長 イワノフは、メモを貼った。
2019/04/16(Tue) 22時半頃
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[手がかりとなりえたのは、服のポケットの中に入っていた携帯端末。 そのメモ機能の中に書かれていた住所だった。 あらかじめその住所についての情報がインプットされていたかのように、 私は辿り着くことができた。紙に書かれた住所に。
そうして建物のチャイムを鳴らせば、 人が出てきて、待っていた、と言われ、 やがて身なりを整えさせられた。何の説明もなしにだ。
なんだこれは? 私にいったい何をさせたいと言うのか。 ともあれ一通り着替え終えたところで、 自分についての記憶がない、と言えば、 「なんだって!?」と言われ驚いた顔をされた]
(21) 2019/04/16(Tue) 22時半頃
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[すぐに私を迎え入れた人はどこかに連絡をした。 だが繋がらなかった。どういうことだこれは。 私は起こるべきか悲しむべきなのかもわからず真顔でいた。 途方に暮れた顔のその人をよそに、だ。
そんなことがあって以来、私はその人のもとに厄介になっている。 私が誰でどこから来たのか、途方もない謎を抱えながら**]
(22) 2019/04/16(Tue) 23時頃
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え?アプリで?
[問い掛けに友人は当然の如く頷いた。 向かい合う少年はその反応に表情を変える 以前から想っていた女子と上手くいったのはめでたい だが、それはあまりにもロマンが無い気がする。 今の時代の若者ときたら、などと 高校生の身分で浮かべるべきではないのだろうが。]
(23) 2019/04/16(Tue) 23時頃
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いや、なんていうかこう…… 顔を合わせなくても通話くらいしたのかとばかり
[なんて言えば、当人のみならず皆に笑われて 年寄り臭いと言われる始末。
確かにそうなのかもしれない。 自分が出来ないことをあっさりこなした友人に、 ────嫉妬しているのかもしれない。
しかめっ面で手元のタンブラーに視線を移し、 色鮮やかな中身をストローで啜る。 生クリームの多い流行りの飲み物の味が 薄まって感じたのは、果たして残り少ないせいなのか。]
(24) 2019/04/16(Tue) 23時頃
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迷い人 ヘザーは、メモを貼った。
2019/04/16(Tue) 23時頃
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[はっきり言っていじめられたことなんてないし 昔から友達はそれなりにいるほうだ。 適度に目立たず、ある程度恵まれる 平均的みたいな人生を十数年送ってきた。 少年はそのように自認している。
だが最近は特に、友人達と一緒にいると 自分にズレを感じることが多くあった。 夜間ベッドの上で端末を弄れば アプリにはずらっと並ぶ名前たち。 送らずともあちらから送られてくるメッセージ。
それなのに、誰にも相談は出来ないのだ。]
(25) 2019/04/16(Tue) 23時頃
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[例えば、自分を知らない誰かが相手なら ────打ち明けられるだろうか? 或いは、劣等感を覚えずに接することくらいは。
と思うと目がいくのはやはり手の中の端末であり 年寄り臭いと言われた少年も、 やはり現代の若者に違いはなかった。]*
(26) 2019/04/16(Tue) 23時半頃
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ふむ。それで? このたいぷにゃいたーとかいうものの前に座ればいいのか。
[現代の猫ともなれば、人語を話すのものもいる。]
(27) 2019/04/17(Wed) 18時半頃
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[吾輩はその中でも知能が高いとされる猫の一匹であった。 所謂エリート猫というやつである。 漢字検定もクリアしている猫は稀だ。吾輩のささやかな自慢である。
従来、猫はペンを持つことが敵わないため、猫から人間へのコミュニケーションは音声のみだった。 そこでこの度新製品が開発され、そのモニターになって欲しいと依頼された。
報酬は高級カツオの猫缶1ヶ月分である。 吾輩は即答でその仕事を請け負った。 本業の片手間でもできるモニター業務でこの報酬。破格である。]
(28) 2019/04/17(Wed) 18時半頃
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そうか、この丸い所を押せば文字になるのだな。 ね、こ、…み、け、…ま、ぐ、ろ。 ……若干バランスが取りづらいな。
む、ここの漢字が違うのだが……? ほう、ここをこうして。尻尾で。なるほど考えたものだ。
[たいぷにゃいたー、とかいう装置は、猫向けに作られた箱だ。 その前に後ろ足で座り、2本の前足と尻尾を使って操作する。 入力すれば大抵の言語は人工知能とやらで自動変換されるが、意に沿わない変換が起こることもある。そこは尻尾でちょちょいと修正できる、といった代物だ。 人間の手による装置ながら、猫のことがよく考えられていると感心した。]
(29) 2019/04/17(Wed) 18時半頃
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記録に保存、通信、印刷。これで一通り捜査の指導は終わったか。 気に入った、吾輩の事務所に届けておいてくれ。 明日から業務に入ろう。
さて、モニターというのは、具体的に何を書けばいいのだね?**
(30) 2019/04/17(Wed) 18時半頃
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[───────つまるところ、 なにを申し上げたいかと言いますと……
じつはわたし、ことばというものがわかるのです。
なんて伝えるあいても伝える声もないもので 誰にどう自慢すべきか、いつも頭を悩ませます。
だってここは泉の底。 いしのそつうにことばだなんて奇っ怪なものを もちいたりはしないばしょなのです。]
(31) 2019/04/17(Wed) 19時頃
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[散歩のような視察のような外出から戻ると、頼んでおいた品々が届いていた。 書籍、菓子、それに文房具。
色とりどりの海藻が漉き込まれた便箋を手に取る。 陸の友人達には珍しがってもらえる紙だ]
そうだね、今日は手紙でも書いてみようか。
[愛用の机に向かって、ペンを手に取った*]
(32) 2019/04/17(Wed) 20時頃
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[ボクは市場を駆けてカフェへとやってきました。 姉さまのお使いです。 カフェのマスターに預かったお手紙。 それと手作りのクッキーを渡しました。 姉さまはマスターに恋をしているのです。 なら自分で渡せばいいのにって思うんだけど。 それを言ったら女心が分からない。 だから男ってダメなのよって怒られちゃいました。]
マスター、お手紙って嬉しいですか? ボク貰ったことなくて。
あげる? 相手がいないもん……。
[なんて話ながらお返事を待ちます。 マスターが姉さまに恋してるのかは分からない。 でも律儀に毎回ちゃんとお返事を返してるのはすごいな。 こういうのがモテる男の秘訣なのかもしれないです。]
(33) 2019/04/17(Wed) 20時頃
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え? 不思議ポストですか? それって誰にでもお手紙書けちゃうんだ!?
はわー……ボクのお手紙も誰かに届いちゃうのかな。
[ボクは想像してドキドキしてたら。 マスターが優しく頭を撫でてくれました。 姉さまに知られたら怒られちゃうかな。
マスターからお返事を受け取ります。 ボクはそれを受け取って。 またパタパタを市場を駆けていきました。 姉さまにお返事を私たら手紙を書いてみよう。 どんなお手紙を書こうかな?*]
(34) 2019/04/17(Wed) 20時頃
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[ボクは手紙を書きました。 書いたそれらを持って秘密のポストへと向かいます。 古びた小さなポストがぽつんと立っていました。 誰も見向きもしないような小さなそれ。 ボクはドキドキしながらそれに手紙を投函しました**]
(35) 2019/04/17(Wed) 20時半頃
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[それからしばらく少女は「ましん」で遊んでおりました。自分の言葉がそのまま「文字」になるのが、どうにも面白くて面白くて!
いつも失敗ばかりのふーさんですが、 今はまだ、どうやら不具合はないようです。
最初はふーさんに、次はだいすきなママとパパに。 そうして最後には仲間のみんなに書きました。 みんなはじめてのお手紙に喜んでくれて、 にこにこしてもらえるのがうれしくて。
そして少女は思ったのです。 「みたこともない誰かに、お手紙を書きたいな」]
(36) 2019/04/17(Wed) 20時半頃
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[ふーさんは魔法を使えましたから。 きっとその願いは叶えてもらえるのでしょう。 それがどうやって届くのかはわかりませんが 文字になった想いはそのまま、誰かの元へ。
誰に書こうかな。何を書こうかな。 あなたはだあれって聞けばいいのかな。 少女はしばらく「ましん」の前で うんうんと唸っていたかもしれません。]*
(37) 2019/04/17(Wed) 20時半頃
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[店員と相談して選んだのは、深い深い青いインク。傾けるときらきら光る。ごく小さなラメが入っているんですよと説明を受けた。
黒と見間違うような青いインクと光るラメは、見慣れた宇宙を思い起こさせた。]
(38) 2019/04/17(Wed) 21時頃
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[帰り道。 近所に住む同年代の男に声をかけられた。奥さんと一緒にいる。男の妻は半機械化の女性で、もう何十年も同じ姿をしている。機械の交換さえすれば、人間と比べ物にならないぐらい長生きするらしい。
近所の男はイワノフと同じ人間だ。 皺だらけになった男は、お帰りだったのですねと笑いかけた。]
ええ、つい先日。 あぁ――これですか。
[イワノフの手の紙袋に気付いたらしい。軽く持ち上げ、男に見せる。]
(39) 2019/04/17(Wed) 21時頃
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万年筆のインクですよ。 手紙を書こうと思いまして。
[男は「はぁ」と曖昧な声を漏らした。 通信が必要なら機械でやれば楽ですよ、と添える。 確かに男の言う通りだ。 イワノフは頷きつつも、返す。]
“手”でやってみたいんですよ。
[それではと帽子を外して一礼し、夫婦から離れた。]
(40) 2019/04/17(Wed) 21時頃
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[歩きながら考えた。手紙を出す相手だ。 子どもたちや古い友人。顔を思い出せる相手はなんだか照れくさい。
帰宅して、夫婦共有の住所録を取り出した。
イワノフや、妻の交友関係。 随分古いものだし、仕事で立ち寄った先で連絡先を交換しただけの人もいる。妻の交友関係となれば、まったく分からない相手もいる。 こちらを覚えていないかもしれないし、同じ場所に住んでないかもしれない。
が、宛先不明で戻ってくるなら、それはそれだ。]
(41) 2019/04/17(Wed) 21時半頃
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[妻の遺したレターセットを取り出す。 試しにメモに書いてみたが、万年筆の具合は良好。 何を書こう、と、悩みながら、便箋を見詰めた。]
(42) 2019/04/17(Wed) 21時半頃
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超心理学会 ヒイラギがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(超心理学会 ヒイラギは村を出ました)
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[「顔も知らない誰かとお喋り」
そんな謳い文句のサイトやアプリは沢山あって 人気なのは大体お決まりの形式だ。 電脳世界に自分のアバターを作り上げて 顔を突き合わせ、五感を通じ合わせるようなもの。
昔は何やら不格好な機械を頭につけて 視界だけを切り替えていたらしいとは聞いた。 それ、機械がうっかり外れたら冷めそう なんて笑ったのはいつのものだったか。]
(43) 2019/04/17(Wed) 21時半頃
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[今の少年には友人達との記憶を辿るより、 大切かはともかく優先的な事柄がある。
アバターでも表情が見えると気まずいな それに時代遅れでも簡単なやつでいい 音声もちょっと、気が引ける。
うんうんと唸り思考は巡り、 無数に広がる選択肢から一つを選び取る決断を 幾度かのスワイプとタップの末成し遂げた。]
(44) 2019/04/17(Wed) 21時半頃
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[ダウンロードした者同士なら 匿名でメールのやり取りが出来るアプリ。 映像どころか送信されるのはシンプルに文字のみ、 製作者はリアルタイムのやり取りすら排除し、 時間を置いて届く仕様という拘りっぷり。
そのお陰か人気が無いようで、 数少ないレビューは数年前、おまけに機能への不満。
不安はあるが、高揚もしていた。 円満な人間関係を築いてきた少年は、 画面の向こうに友人を求めたことは無かったから。 それはもう、何を送るか考える為机に向かって 買ってそのままだったメモ帳を取り出すくらいには。
知らない誰かと出会うまで、もうすぐ
……だった筈が、しかし]
(45) 2019/04/17(Wed) 21時半頃
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いやいや、…… こんなこと他人にいきなり言えないだろ
[椅子の背もたれに体重を掛け、天井を仰ぐ 前髪をくしゃくしゃに掻き回した。
綺麗に縁取られたメモの一枚は、 その白紙部分だけを汚してしまっていた。 書き殴って、塗り潰して、また書いて 結局どれも打つことは出来ないまま経つ時間。
削れていく睡眠時間に焦った学生たる少年が 重たい瞼を上げながら作成したメールには 聞いてもらいたいことは書かれていない。]
(46) 2019/04/17(Wed) 21時半頃
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[きっとそのほうが届いた人も困らない なんて自分を納得させつつ欠伸を噛み殺し、 そして無駄になってしまったメモを 小さく畳んで机の奥へ隠すように突っ込む。 よく考えれば無意味な筈の、咄嗟の行動だった。
もっと浅い時間であれば、彼が夢うつつでなければ 母親に見つからないよう細かく破られ ゴミ箱の中へ落ちる運命だったのだろうが。
部屋の主が再びベッドに戻り、布団に潜り込めば 明かりは落ちて、働いた端末の画面も今は暗闇へと。
その古代の遺物のようなアプリケーションは既に機能していない もうずっと前に管理を放棄されたものである。
瞼を下ろし寝息を立てる彼には知る由もない事実。]*
(47) 2019/04/17(Wed) 21時半頃
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私が「あ、私だ」と気づいたのは、板にぶつかったときでした。 思わず「あイタッ!」と声が出たんですね。 もちろんこのわがまま水体(ボディと発音する)に声帯はありませんので、私たちの、なんというんでしょうねえ、テレパシーともちょっとちがうんですけど、叫ぶ器官のようなものでそのように口走りまして。 おや私には外界に反応して反射的に叫ぶ機能があるのだと、はじめて思い知ったんです。 もちろん痛くありませんでした。ええ。痛覚はありません。 その時一緒に行動していた種族がですね、まあ痛みに過敏な方々でして。彼らの口癖がうつっていたというわけです。 あの旅は非常に酷なものでした……詰められたのが円柱の密閉物だったからよかったようなものです。四角形だったら解釈違いで太るところでした。
(48) 2019/04/18(Thu) 00時頃
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私がコミュニケーションを試みたなあと思ったのはだからそういうきっかけです。 そのためにさまざまな方々の肉体をお借りしたものです……だってこの水体には以下略。ただですね、穏便に行こうとすると、意識のない方の肉体を借りることが多いのですが、どうしても動きは不可思議になって、ワアゾンビと恐れられ焼却されたことも幾度あります。 私、水体(コレと発音する)なもので、コツをつかめば元通りなわけですが。 迫害されてばかりじゃありませんよ。信頼できそうな人にはですね、この水体を一度お見せしたり、あるいはその人の肉体をちょこっとばかりお借りしたりして理解を得て、交流のひとときを楽しんだものです。 たまに飲まれたりもしましたけど。おいしいんでしょうか。
(49) 2019/04/18(Thu) 00時頃
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