244 【R18】ミゼリコルディアの宴【魔女村】
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[アタシの目の前で泣き出すキミ。>>4 身体ばかりが成長しちゃって、 こんなところは全然、成長してないんだから。
だけどそれも──── きっとアタシのせい。 こんな隔離された森の中で2人っきりの生活。 今まで たいして変化を求めてこなかったとすれば 心が育たないのは、道理なのかしらね。 個人的な我儘を言えば いつまでも──── キミはキミのままで いてほしいけれど それだと ひとりで生きていけなくなるわ。 ]
(50) 2018/06/16(Sat) 12時半頃
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[ キミのコトまで 数々の罪には 含めたくないの
残されたキミが 幸せを享受すれば キミを拾い 育てた事は アタシの 唯一の善行となる
拾ってよかったんだって 思いたい ]
(51) 2018/06/16(Sat) 12時半頃
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……ま、まだ分かんないなら おいおい考えればいいわよ…おいおい、ね [" 人間世界でも キミが困らないように " 為すべきことは分かってるのに、 キミの涙を引っ込ませる事を優先して 結局、折れてしまう。 街に向かいながら繋いだ手>>11は あたたかい この温もりを知ってしまったからこそ アタシの心は蝕まれていく。
── 過度な自己防衛で 炭へ変えた屋敷や、村 その中には きっと 温もりを分かち合い 生きてきた家族や恋人 そんな人達も混ざっていたのだ、と。 ]
(52) 2018/06/16(Sat) 12時半頃
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[それでも街に着けば、少しづつ心は晴れていく。 ミルクや果物 重いものは" 彼 "に任せて。 チカラ持ちねー なんて揶揄いながら キミを見上げて、笑う。 ] そうね……次は…お洋服でも あら? [次に行く場所を尋ねられて>>13 んー、と辺りを見回していれば 近付いてくる少女。キミの顔見知りかしら。 ]
(53) 2018/06/16(Sat) 12時半頃
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[会話を聞けば、どうやらスカーフを貸したらしい ──── スカーフを貸すような状況、って何 " 女性には優しく運動 "の一環なんでしょうけど
この少女は、アタシとの関係まで聞いてくる。 真っ赤な顔して。>>14 キミの背に隠されたような形になったアタシ。 横から ひょっこり顔を出して 少女に声を掛ける─── にこやかに。 ]
あら、ラルフの知り合いかしら ウチの従者がお世話になってます [表情を崩さぬまま、今度はキミの顔を見上げて ]
(54) 2018/06/16(Sat) 12時半頃
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ちょうどよかったわ アタシは お洋服をみてくるから 此方の方と紅茶の香りでも楽しんでらっしゃいな
女物の服なんて 興味ないんでしょ? [別に、お揃いのドレスを断られたから─── ではない、けれど。
" じゃあ、あとでね "と手を振り ピンクのドレスをひらつかせながら 足早に立ち去ろうと。 ] *
(55) 2018/06/16(Sat) 12時半頃
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[キミは人間の世界で もっと深めていくべき そんな母親の様な気持ちと─────
デート中に他の女、しかもキミに好意をもっている 女に入り込まれたヤキモチ そんな恋人の様な気持ちと。
どっちの比重が大きいなんて考えないけど なんだか無性に腹が立った、だけ。 腹が立ったのならヤキモチ全開じゃないかって?
──────── しらない。 ]*
(56) 2018/06/16(Sat) 12時半頃
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[つかつか、キミから離れていけば アタシの名前を呼ぶものの 追ってくる気配はない でも追いかけてくるはず──── なんて 私は、歩みを速める。
──────── 。
ちょっと、歩みを緩めた。 気配なんて全く感じないまま ちらり、 先程までいた場所を さりげなく──── そう、とてもさりげなく 振り向いてみれば、誰もいなかった。
きょろきょろと慌てて周囲を窺っても それらしい人影は見当たらなくて。 ]
(107) 2018/06/16(Sat) 18時頃
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あら……本当に行っちゃった…………
もう! 女の子に や さ し く な い!! 買いたい服 ぜんぶ買ってやるから!!
[メラメラと、殺気立ったまま店に入れば 店員のおばさんがアタシの形相にただ怯えていた。 がくぶる、と。 ]
(108) 2018/06/16(Sat) 18時頃
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[どれぐらいの時間が経っただろう。 服を物色しているうちに、 次第に怒りも収まってきて 買ったのは一着だけ。
" 後で従者に持たせますので " と ひとまず店に保管してもらって キミを探す。
茶店を見つければ、窓の外から店内を窺うけれど キミの姿はなく──── 次の店へと。 ]*
(109) 2018/06/16(Sat) 18時頃
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[ ふと、キミの声が聞こえた気がした。 それも普段の声ではなくて、 悲鳴のような甲高い声。 ] ラルフ……! いるの!? [───── 声はどちらの方角からだったか。 悠長に歩いていた足は 地を蹴り、走り出す。
その先に キミの姿はあっただろうか。
キミにもし何かあったら──── 瞳の色は うっすらと紫へ帯びていった。 ]*
(110) 2018/06/16(Sat) 18時頃
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[どんなに 普段とかけ離れた甲高い声であっても アタシがキミの声を間違えるはず、ない。
聞こえた声を頼りに駆けだせば 街中から外れて。 ここは祈りの場だろうか ? この国に蔓延るナルチーゾの教え。 思い返せば、旅先でいつも悶着あったのは 神官か暴漢だったから アタシの印象はよくない。
そこで見た光景は────── 胸に布を巻いているとは言え 肌を晒され 後ろ手に縄をかけられ。 数人の男達によって 祈りの場の更に奥へ連れていかれるキミの姿。 ]
(158) 2018/06/16(Sat) 22時頃
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ラルフ……? ラルフなの!?!? [人違い──── であったなら、どんなにいいか。 大声で叫んでも キミの顔は此方を向かない。
刹那、アタシの胸の其の奥で 紫が溢れる。 身体を縛っていた鎖が解き放たれたような感覚。
─────そして悟る。 此れは、キミに施した刻印が消えた感覚 だと。 アタシとキミが結んだ 主従の契約 今となっては キミと歩んできた印。 ]
(159) 2018/06/16(Sat) 22時頃
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[周りの男達は アタシの声に反応して此方を見てるから キミにも届いている筈、なのに。
アタシを巻き込まないように────? 違う。きっとアタシがキミを巻き込んだんだ。 ───────── ゆるさない。 ]
(160) 2018/06/16(Sat) 22時頃
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[駆けていた足を一度止め、 ゆっくり キミと男達のいる場所へ歩み寄る。 そのまま 男のひとりに手のひらを向けた。
『 ガッ……!? グァァあつィ……!! 』
紫色をした炎に包まれた男は 断末魔の叫びをあげながら、床に転がった。
沸き上がる熱風で 揺れ靡くアタシの髪。 ──────アタシ自身、知らなかった。 飴色をした 自慢の髪。
怒りに身を任せると その髪の先までが紫になるなんてコト。 ]
(161) 2018/06/16(Sat) 22時頃
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その手を 離せ 其れは アタシだけのオモチャだ
(162) 2018/06/16(Sat) 22時頃
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[燃える紫炎とは うらはらに 男達に冷たい視線を浴びせながら 歩み寄る。
罪だと自覚しながら 殺める もしかしたら もうキミにすら──── いつもの笑顔を向けられないかもしれない。
男達が逃げ出そうとも 紫の炎は 地の果てまで追うだろう ]*
(163) 2018/06/16(Sat) 22時頃
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[逃げ出した男達を、紫炎が追いかける。 奥の方で悲鳴があがれば 建物に木霊して。 静寂の後で部屋に残されたのは 焦げた臭いだけ。
瞳と髪色は紫のままに つかつか、と地面に伏したままのキミの傍へ。 ] ………………。 [こんな酷い目にあって尚、 キミはアタシのオモチャでありたいのだろうか。 冷たい視線のまま 笑顔の君>>184を見る。
続くキミの言葉>>185に すぅ、と身体から紫は引いていき──── ぽろぽろ、涙を零すキミから目を伏せた。 ]
(189) 2018/06/17(Sun) 01時頃
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キミは……アタシが怖くないの? 今のアタシが 本当の姿 平気で人を殺してしまうような魔女よ、アタシは
これからだって… 今回みたいにキミへ危害が及ぶかもしれない
───────………それで、も ? [ 声を震わせ紡ぎながら 思い出すのは キミと過ごした日々。 朝は 優しく起こされて 昼は 揶揄いながらも色んなことを教えて 夜は キミの体温を感じながら眠りにつく
───── キミといないと駄目なのは とっくの昔に アタシの方だっていうのにね ]
(190) 2018/06/17(Sun) 01時頃
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[つつ──── と アタシの頬を流れる雫を袖で拭ってから、 君の方を向いて笑ってみせたけど。 次々に溢れてくる涙が 笑顔の邪魔をするの。 ] じゃあ……引っ越し、しないと駄目ね 刻印は一度しかつけられないの ………だから今度は 結界も無いトコに
[動けない君を抱きかかえて背中に背負う。 知ってた?実は キミよりチカラ持ちなの。
ひとまずは、今の家に帰って ───── ゆっくり眠りましょうか。 ]**
(191) 2018/06/17(Sun) 01時頃
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─ 回想:一番目の記憶 〜 Der erste Speicher ─
[一番古い記憶────
森の奥深くにある泉のそばで 母に魔術を教わる 幼い " 少年 " 実母であるかなんて 分からない 父親、という言葉すら 知らなければ ふたりで暮らしている事に 疑念の欠片もなく 買い出しは 母が 故に 少年が森から出ることは 皆無で 母もまた 外の世界をなにも語らない だからこそ 見識の狭さは日々の幸せを約束する
───── " 魔法 " 其れが 世界に於いて異質なモノであると 知らなかったのだから ]
(246) 2018/06/17(Sun) 19時半頃
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[或る日の事 ───── 泉のそばでひとり 果物をもぎ取っていると 草むらから現れたのは 同じ歳ぐらいの少年 母以外 誰とも話した事なんてなかったから 大きな幹に隠れながら 恐る恐る果物を差し出した
打ち解けたのは直ぐだった 彼は貴族の子供で 狩猟中に小鹿を追って 付き人とはぐれたらしい 貴族、というのにも理解は叶わなかったが はじめて聞く外の世界に 心は踊った 彼の方は、と云えば 森の中に住んでいる少年に興味が沸いたようで ランプに魔法で 紫の炎を灯せば とても驚いて すごいと褒めてくれた ]
(247) 2018/06/17(Sun) 19時半頃
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[また遊びに来てもいいかと聞かれたので 子供が かろうじて通れる抜け道を教えた " 森からは出てはいけない " と言われていたから 少年が抜け道を使って出る事は無かったけれど 彼は その抜け道を使って遊びに来るようになった 彼と会っている事は すべて母には内緒 怒られるに決まっているから 内緒にしていてね、と彼にも口外しない事を頼んだ 初めて出来た 友達 彼と過ごす時間は楽しかった
けれど日々は過ぎ───── 彼が成長して抜け道を通れなくなれば 会いに来る事は なくなった ]
(248) 2018/06/17(Sun) 19時半頃
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[少年が青年となった頃───── ひとりで買い出しも許されるようになれば 街で 懐かしい面影を持った男に出会う 矢張り あの日の" 彼 " だった 彼は懐かしそうに言った
" 今日はすぐ屋敷に戻らないといけないが 明日また この街で会えないか "
" ランプに灯された あの綺麗な紫の炎を また見たいんだ " 唯一の友達に もう一度会えた喜びに コクリコクリ、何度も頷いて 馬に跨り 足早に去る彼の姿に手を振った ]
(249) 2018/06/17(Sun) 19時半頃
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[翌日───── 約束した小さな広場には 椅子に腰掛ける彼の姿 他には誰の姿も見当たらない 静かすぎるぐらいに
彼は昨日の軽装とは違い 今日は甲冑姿 今は教会付の騎士団にいるらしくて 脱ぐ暇も惜しんで会いに来たと言われれば 嬉しすぎて 口元が緩んだ
思い出話で盛り上がった頃 彼が椅子の後ろから取り出してきたのはランプ " 誰も見てないから ここで見せて欲しい " 外で魔法を使う事の不安はあったけれど 確かに 広場には誰もいないし 断って 楽しい時間を台無しにしたくなかった ]
(250) 2018/06/17(Sun) 19時半頃
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[───── ぽぅ、と ランプに 紫の炎が灯された瞬間 彼が立ち上がり ランプを掲げたまま大声で叫ぶ
" ご覧になりましたか司祭様! これぞ、魔法使いである証!! "、と
それと同時に 建物や草陰から現れたのは 彼と同じ甲冑姿をした 多数の兵士 その後ろにはローブを纏った中年の男 ローブの男が号令を掛ければ 甲冑兵達は剣を抜き 近づいてくる
どういうことなのだろうか、と 慌てて彼を見上げれば 胸に鈍い痛みが走った ]
(251) 2018/06/17(Sun) 19時半頃
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[ランプを持っていた筈の 彼の手には剣が握られ 其の剣は 青年の胸に突き刺さっていた
朦朧とする意識 そこから先は よく覚えていない
" 約束通り 黙っててよかったよ " " これで 俺も出世できる "
そんな彼の言葉だけが 暗い意識の中で 鮮明にきこえた ]
(252) 2018/06/17(Sun) 19時半頃
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[目を覚ますと──── いつもの光景だった 森の奥 母と住まう小屋の中 いつものベッドで目が覚めた 夢だったのだろうか───── ? そんな疑念はすぐに消える
横にはベッドに覆いかぶさる 母の姿 眠っているのではなく─── 死んでいた
母が使う魔法は " 癒し " 全ての魔力を青年に使ったのだろう 身体は老婆のように しわしわになっていた
込み上げてきたのは 深い怒り 悲しみ 母の亡骸を抱きしめ 誓ったのは復讐 ]
(253) 2018/06/17(Sun) 19時半頃
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[けれど、枕元に置かれた水晶と 母の手紙
" この水晶を割って 記憶を捨てなさい 誰も恨んではいけません 愛する カルス 貴方に幸せが訪れる事を "
全てを忘れて──── ? 忘れたら 此の怒りも 憎しみも 身体の外に出ていってくれるのでしょうか
それでも青年は 母の遺言に逆らう事などできない ならば──── いっそ 別の人間《 魔女 》として 生きよう
母の着ていた服を引き継ぎ 母の名前を引き継ぐ──── " フローラ " と ]
(254) 2018/06/17(Sun) 19時半頃
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― そして、現在 〜Jetzt gerade ─
[記憶を封じていた水晶の魔力は 長年の歳月に因って 弱まり
髪の先まで魔力を巡らせたことで 完全に効力を失った
全ての記憶は" フローラ "の中に ]**
(255) 2018/06/17(Sun) 19時半頃
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[キミは、紫色の部屋に慣れ過ぎちゃったのかしら。 紫の瞳、紫の髪にも動じない姿───
裏切る人間もいれば、 最期まで信じてくれる人間もいる。 キミは──────? ] ………そっ、か
巫女入りの儀…… 出会った頃、そんなコト言ってたわね それ、後で詳しく聞かせて? [アタシが怖くないんだって。>>271
────── なら、アタシは。]
(293) 2018/06/17(Sun) 22時半頃
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………当たり前、よ あんな刻印が消えたぐらいで アタシから逃げられると思ったら
…………大間違いよ [とても大切な事に気付いていなかった。 アタシが思うキミの幸せと キミ自身が思う幸せ>>272は 全然違っていた事に。
" 魔女 "なんかと一緒に居れば不幸になる それがアタシの決めつけであったなら。
紫色をした炎───── このチカラが汚れて見えても キミに降りかかる困難を 焼き尽くしてみせよう アタシのオモチャは、アタシが守る。 ]
(294) 2018/06/17(Sun) 22時半頃
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[もしキミが刻印を消してくれなかったら─── 威嚇で紫炎を生み出すことは出来たけれど 止めは刺せなかった。
国中に手配書が回れば、 事態はもっと深刻だったでしょう。 旅とか引っ越しなんて冗談めいた言葉で無くてね。
一緒なら なんでも歓迎、 そんな笑みを浮かべる君を抱き上げて、背負う。]
ちょっとね……… 久々に魔力を放出したら 昔の事、色々思い出しちゃった
男の姿だった時の名前…教えてあげましょうか " カルス "っていうの
(295) 2018/06/17(Sun) 22時半頃
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あんまり背中でジタバタするなよ? ─────お姫さま
なんてね
(296) 2018/06/17(Sun) 22時半頃
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[少しばかり低く出した声は、 かろうじて男の声に聞こえるだろうか。
揶揄うのが楽しいんだから、仕方ない。 背中から伝わるキミの胸の高鳴りも感触も>>273 どういった感情がそうさせているのかは わからないけれど。
愛しい子、とは別の感情が アタシの中にもあるのは確からしい。 ]*
(297) 2018/06/17(Sun) 22時半頃
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[キミが、アタシの捨てた名を紡ぐ。>>339 その名で呼んだのは キミで3人目。
母と、初めての友達──── だと思ってた男と。 それも、もう50年近く昔の事だから 今、知っているのはキミだけかしらね
───── キミだけでいい。それで充分。 いつかまた、語る日も来るでしょう。 ]
(387) 2018/06/18(Mon) 23時頃
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………ふふ、お姫さまは否定しないのね [よいしょ、とキミを背負う。 それは、敵地から姫を救い出した騎士のように。 男のような低い声で揶揄えば ジタバタは しないらしい。>>340
ああ、本当に揶揄いがいのある────
愛しい子 ]
(388) 2018/06/18(Mon) 23時頃
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[家路に着く途中で聞いたのは " 巫女入りの儀 " について─────。 キミが逃げないと いけなくなったキッカケ。 ] あの教団……昔から無茶苦茶ね 引っ越し前に 潰しておこうかしら [部屋に入れば、迎えるのは 淡く揺らめく紫の光 キミをベッドに寝かせて。
───── おやすみのキスを 軽く唇に。
唇にだなんて 動けないのを良いことに、って? アタシだけのオモチャですもの──── 何が悪いのかしら。 ]
(389) 2018/06/18(Mon) 23時頃
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[一応、解毒剤──── それでも身体がちゃんと動くのは 明日の朝でしょうけど。
キミの部屋から離れ、居間の椅子に腰を掛ける。 声を掛けられれば 何処にいても聞こえる小さな家ですもの。 なにかあれば駆けつけるつもり。
おもむろに立ち上がると 衣装箪笥の中から 取り出したのは────
持っている衣装の中で 一番古く 今やボロボロになった、ワンピース
瞳を滲ませて、ぎゅっと抱きしめた。 ]**
(390) 2018/06/18(Mon) 23時頃
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