276 【素桃村7】四月と、春に焦がるる白い羽根
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え……
[わたしはぎゅっと目を瞑って、涙を止める。 まだ涙声かしら。でも、言わなくちゃいけないことができたの。 顔を上げて、首を伸ばして、今度はあなたの耳元。]
(98) 2020/03/31(Tue) 00時頃
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[ああ、せっかく止めたのに、また涙があふれそう。 わたし、壊れてしまったんだと思うの。
首を伸ばしたぶん、胸元から肩口近くに移動して、降ってくるあたたかい言葉のシャワーを受け止める。]
うん、うん……
[優しい言葉は、あとからあとから涙を湧かせるけれど、きゅっと重ねた手を握って、耐える。 だってわたしも、伝えたい。]
わたしも、すきです。 すき……こんなに、こんなにすき。
望さんがだいすき。 声を聞くだけでも、こんなにおかしくなっちゃうくらい……すき。
[ねえ、ぎゅっと抱きつきたいの。 指先を解こうとしてみるのは、叶うのかしら*]
(99) 2020/03/31(Tue) 00時頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/03/31(Tue) 00時頃
陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/03/31(Tue) 03時半頃
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[>>114布越しに触れ合っている間も、とくんとくんと鼓動は早い。 顔が熱いのは泣いているからだろうし、こんなに心乱されているからだと思うけれど。 でも、あなたの体温も熱いからだって思うのは、気のせいかしら。
恋ってこんなに、熱い。]
う……
[頭の中にはこうしてたくさん言葉が巡るのに、うまく動かないわたしの唇からはそれがぜんぜん出力されない。 代わりに望さんからはさらさらと欲しい言葉が降ってきて、ああこの人ってこんなことも言うのねって、嬉しくも恥ずかしくもある。 不器用すぎるわたしはそれを何度も何度も頷いて聞いた。 鼓動が早いのは、触れた耳元でも聞いている。]
(124) 2020/03/31(Tue) 10時頃
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わたしも、幸せです…… 夢を、見てるみたい。
[でも、幸せは伝えたい。 望さんのようになめらかに耳に届く言葉にはならなかったけど、沸き起こる本心を口にする。 わたしったら、こんなに口下手だったのね。]
(125) 2020/03/31(Tue) 10時頃
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[重なり合って繋がっていた手は嘘みたいにするりと解けて、まるでそうしているのが自然みたいに望さんの背に腰に回る。 望さんの手のひらの温度も、わたしの背側で感じ、て]
や、やだ、そんな……!
[わたしの香り。 そんな形容詞をつけての深呼吸はまたわたしの心をかき混ぜる。 昨日ちょっと気合を入れてみた、美容室のシャンプーはちゃんとわたしを彩ってくれているかしら。 それともすっかり、ケーキの匂いになってしまったかしら。
わたわたと慌てるこんなわたしも、あなたは嫌わないでくれるのかしら。]
(126) 2020/03/31(Tue) 10時頃
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きこえて、ます。 早い心臓の音、も。やさしい声も。
聞いているだけでうれしい。 それがわたしに向けられてて、舞い上がりそう。
望さんが加速していくなら、わたしは空に昇るみたい。 ふわふわして、幸せ――
[とろけたみたいな顔を隠せる気もしないまま、わたしは笑って。 そうして、望さんを受け止める。]
(127) 2020/03/31(Tue) 10時頃
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[ともあれどちらともなく、自然に立ち上がって。 わたしは改めて青々とした翼を見ながら、望さんについていく*]
(128) 2020/03/31(Tue) 10時頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/03/31(Tue) 10時半頃
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夢の中でも……
[>>139目を閉じても望さんの顔が浮かぶのだから、その言葉は真実に思う。 ベッドの中でも、きっと想ってしまうし。 でも。]
それは、ちょっと寂しいです。 目が覚めたとき、夢の中の望さんは夢だったってわかってしまうもの。
[つんと唇を尖らせて、わたしはどうしようもないわがままを言っている。 自覚はあっても、止められない。 だってもう夢まぼろしじゃ、がまんできない。]
(142) 2020/03/31(Tue) 20時半頃
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[指が絡み合って、繋がって。 あ、今、手を繋いでるって実感がやってきた。
恋をしたらやりたいことが、ひとつ実を結ぶ*]
(143) 2020/03/31(Tue) 20時半頃
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――部屋の中――
わぁ…… かわいい。
[スプリングカラーの調度品が並ぶ室内は、まるでわたしのためにあるのかしらと思うほど、好ましい雰囲気。 誰にも見られない空間になったことの安堵に加えて、部屋の雰囲気が緊張をほぐしてくれる。 ふたりきり、の緊張が襲ってくるまでは、まだ少し。
大きな窓から差し込む光、見下ろす景色。 気づけばそちらに視線が釘付け。 泣いた烏が笑っていると言うなら言ってほしい。 ソファを促されるまで、ぼうっと立ち尽くしてしまった。]
(147) 2020/03/31(Tue) 20時半頃
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ベッ……ドが、ひとつだけ。
[やわらかいソファに座って、衝撃の事実を復唱する。 たしかに、自室のようなイメージだったせいで違和感を抱かなかったけれど、ひとつだけしかない。 それはつまりどちらかがソファ……なんていう話ではなく。 ふたりでひとつ、という意味なんだと、数秒遅れて理解する。
寄り添って、触れ合う距離で、体温を重ねて。 頭の中によぎる景色に、わたしの顔は耳の先までぽぽぽぽ、と音がしそうなくらいに赤くなって]
あ、あの……つめたいお茶をください……
[クールダウンを、求めたのです*]
(148) 2020/03/31(Tue) 20時半頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/03/31(Tue) 20時半頃
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眠っても、起きても……
[>>158それはなんて魅惑的な響き。 眠るときに頬に触れながら眠って、目が覚めたら見つめ合う。]
うん、きっと、そうね。 それだけずっといたら、夢でも本物の望さんに会えそうです。
わたしも、望さんの夢に出てくる?
[そうしたらふたり、毎朝夢の報告会をしたい。 こうして、したいことは少しずつ増えていく。]
(165) 2020/03/31(Tue) 22時頃
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[ソファに座ってからはどうにか熱を冷まそうと両頬に手を当てていた。 ああ、なんてはしたない! からからとグラスを鳴らす氷の音が冷たくて、それでようやく冷静になれる気持ち。 お茶を冷やす氷がぱちぱちひび割れる、日常めいた気配に火照りが引いていく。]
わ……! おい…………しそう。
[小皿の上のわらび餅。 思わず歓声を上げかけて、卑しい子と思われないかしらと一度噤んだけれど、おいしそうなものはおいしそう。 思う存分ケーキを食べたけれど、すっきりしたわらび餅は別腹……でもいいわよねって、お腹に聞いてみる。 オッケーよ。]
(166) 2020/03/31(Tue) 22時頃
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待ってなんて…… わたしこそ、お手伝いもしなくてごめんなさい。
って、ち、かくないですか。
[ううん、触れ合っていたいのは、ほんと。 本当だけど、こんな吐息も聞こえそうな距離なんて。 わたしのどきどきが伝わってしまわないか心配になりながら、意識を逸らそうとお盆に向く。]
(167) 2020/03/31(Tue) 22時頃
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いただき、ます。
[手を合わせちゃった。 食べちゃう、もん。 和菓子切りでつい、とわらび餅を小さく切り分けて、ぱくり。 黒蜜の甘さにきなこの香りがまず先に。 それから、わらび餅自身の涼やかな甘みが追いかけてくる。]
……ふふ、おいし。
[こんなにどきどきしてる時だって、わらび餅は変わらずおいしい。]
(168) 2020/03/31(Tue) 22時頃
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……ねえ、望さん。聞いてもいいですか。 どうして、わたしを選んでくれたんです?
[ふたりきりの、今だから聞けること。 深呼吸ひとつ、ふたつ、答えを待つ*]
(169) 2020/03/31(Tue) 22時頃
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いいなぁ。 夢の中のわたしは、夢の中の望さんにも会えるんですね。
[>>184それは僅かなやきもちのような響きを伴って呟かれる音。 けれど、それはお互い様。 夢の中の望さんに、夢の中のわたしは会える。 ほんのちょっぴりの嫉妬は、くふふ、とふくふくした笑いに変わる。]
……でも、わたしそんなに食いしん坊なわけじゃないですからね!
[ぴ、と人差し指立てて抗議するけれど、今のところそれを否定する要素は、出会ってからこの方見せられていない。 うう、ほんとよ、ほんとなのに。]
(189) 2020/03/31(Tue) 23時頃
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料理は……練習、します。 一緒に、も素敵ですけど。 わたしが作ったもの、食べてもらいたいですし。
望さんは普段から、お料理されるんですか。
[そうしたら望さんの作るお料理も……って、これでは食いしん坊をまた否定できない!]
その、教えてもらったり、とか。
[いやしさ回避にひねり出したのは、先生と生徒の関係。]
(190) 2020/03/31(Tue) 23時頃
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は、はい。
[>>186冷たいお茶で口を潤して、愛しい人の内心を聞いてみれば、ただでさえ触れ合うほどだった距離に、視線までついてきた。]
恋したあとも……? ええと、わたしの、笑顔が、すきだったってこと、ずっと見ていたいくらい、に……?
[整理するように口に出して並べれば並べるほど、なんて恥ずかしいことを言ってるんだろうって気持ちになってくる。 思い出すのは、撮られた写真のゆるんだ顔。 ああもしかして、あれのことなのかしら。]
(191) 2020/03/31(Tue) 23時頃
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[もちろん、望さんから並べられる言葉もみんな。 今日出会った瞬間から、このあとずっと先まで。 未来を見据えてわたしを見てくれる、それがたまらなく嬉しい。
和菓子切りは置くのをすっかり忘れられて。 わたしは望さんの紺青の瞳を、じっと見つめてしまっていた。 だからきっと、身体を寄せるのは簡単。]
(192) 2020/03/31(Tue) 23時頃
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……わたし、望さんの名前を書くの、すごく迷ったんです。
[ぽつり、つぶやく胸のうち。 聞きようによってはマイナスの意味にとられてしまうだろうか。]
だって、望さんはやさしいし、お話も上手で、気配りもできて。 笑い方も素敵で、色々な考えの出来る人。
わたしの今までに出会った、どんな男の人よりもかっこよくって。 この人と一緒にいられたら、恋しなくても楽しそう。 きっとわたし、矢なんて刺さらなくても望さんのことがすっかりだいすきだったの。
(197) 2020/03/31(Tue) 23時半頃
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望さんもわたしを見てくれてて、すごくうれしい。
[和菓子切りは手の中にかくして、こてんと望さんの肩口に頭を乗せる。 こんなふうに甘えるのも、わたしの顔*]
(198) 2020/03/31(Tue) 23時半頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/03/31(Tue) 23時半頃
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わ、わたしは構います! もっと望さんの前ではかわいいわたしでいたいもの……
[>>202いいえ、わかるのよ。 きっとあなたは食いしん坊なわたしでもかわいいって言ってくれるのでしょう。 だからこれは、わたしのわがまま。 好きな人の前では澄ましていたいって、わたしの思う『かわいい』でいたいっていう、わがまま。]
や、やだやだ、待受はだめですぅ!
[そんな、スマートフォンに入っているだけでも本当は恥ずかしいのに待受なんて。 でも、どんな反論も、にっこり綺麗な笑顔を前にしたら何も言えなくなってしまうのだけど。]
(215) 2020/04/01(Wed) 01時半頃
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[ああせめて、それが手際よく料理をする姿なんて写真だったならまだよかったのに、ホテルのケーキを前にして緩みきった表情なんて。 手料理をごちそうする以上の理由で、料理を練習しなくちゃって真剣に思う。]
がんばります。
[そうやって紺青を見つめ返す灰色は、熱意に燃えていたかも。]
(216) 2020/04/01(Wed) 01時半頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/04/01(Wed) 01時半頃
陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/04/01(Wed) 21時頃
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ビッグバン、って……
[>>238言葉選びが詩的で巧みな人だと思っていたけれど、こんなことも言うなんて。 ふふふ、とわたしは自然に笑って、頬を擦り寄せる。 内容はちょっと照れくさいけど、嫌なわけじゃない。 わたしだって、どんな望さんのことも素敵だと思ってる。]
うん、頑張ってるところは、たくさん撮ってください。 あなたのために頑張るわたしを、ずっと見ててほしい。
[ただ、どれだけあたふたしてるところが可愛いと言われても、そんなところよりもっと見てほしい顔がある。 そのままが素敵と言われたって、もっと相応しい人になりたいもの。]
(257) 2020/04/01(Wed) 22時頃
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[そうして肌の触れ合いを堪能していたら、急に目の前に影がかかる。 やさしい圧力を全身に感じた。
背中に触れるソファの生地。 手に隠していた和菓子切りは、ぽろりと床に落ちた*]
(258) 2020/04/01(Wed) 22時頃
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[わたしは望さんとふたりきりの世界で、困ったような少しこわいような顔をしている*]
(259) 2020/04/01(Wed) 22時頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/04/01(Wed) 22時頃
陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/04/01(Wed) 22時半頃
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[眉を下げ、唇を尖らせて。 もしかしたらこれは、恋をしてから初めての喧嘩*]
(273) 2020/04/01(Wed) 23時半頃
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[わたしは急に顔が熱くて熱くてたまらなくなって、真っ赤なのを見なければいい精神でぎゅっと目を瞑った*]
(282) 2020/04/02(Thu) 01時頃
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きゃっ……!
[わたしは驚きと緊張ともう何だかわからない何やかやで、望さんの腕の中ガチガチにかたまっていた。 大窓の向こう、中庭の桃を撫ぜる風がざわめいた**]
(295) 2020/04/02(Thu) 03時頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/04/02(Thu) 03時頃
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